【R18】平凡な男子が女好きのモテ男に告白したら…

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臣side


最近、あの人の様子が明らかにおかしい。

あの人は男のくせに俺のことが好きだといい、はっきりと断っているのに距離を縮めてこようとしてくる変態ストーカー先輩だ。

本当に気持ち悪いことこの上ないのだが、最近はストーカー行為がなくなった。
というか、むしろ避けられているようにも感じる。
俺を見かけると、足早にその場をさってしまう。

前まで、俺を見かける度に周りに気づかれぬようこっそりと手を振ってきたり、俺に気づけと言わんばかりに視線をぶつけてきたくせに、最近はそれが全くない。

なんの脈絡もなく、止んでしまったのだ。

俺が気にすることでもないし、むしろありがたいことであるが、どこか違和感を感じる。

これは事件とかでよくあるストーカー行為が止んだと思ったら更なる被害が待っていたというソワソワ感なのか。
この気持ちの正体がよくわからないし、言葉でも表現しづらい。


「臣？どうしたの？」

「え？何？」

「なんかすごいボーとしてた」


放課後の教室で目の前に座っていた彼女である理奈が、俺の頬に指を這わす。


「そう？理奈のこと考えてたのかも」

「絶対、嘘」


大きな目を細めて笑顔を浮かべる彼女は愛らしい。チークでピンク色に染まっている頬が小さな子供のようだった。

俺も理奈の頬に手を伸ばして撫でると、くすぐったそうに体を捩るも、俺を避けることはない。