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しおりを挟むその日は全校集会があり、体育館に向かうと、既に1、2年生は体育館にいた。
大人数いる体育館だけど、河田くんを見つけることなんて僕にとったら容易い。
相変わらず友達に囲まれて、楽しそうに話している。
すると、河田くんが一瞬こっちを向いたような気がして、慌てて視線を逸らした。
気のせいだろうが、今になると視界に入れることさえ何だか申しわけなってくる。
視界に入りそうになる河田くんを必死に視界に入れないようにして、ステージに立つ頭のハゲかかった中年の校長を見る。
校長が言っていることなんて全く頭に入ってないが。
頭の中で色々と考えているうちに全校集会は終わりを告げていたようで、後ろにいたクラスメイトの女子が僕の肩を手で叩いた。
「いた!」
「痛じゃないから、早く前歩いてよ!
先生の声聞こえてないの??」
女子生徒は僕をひと睨みした後、座っていた僕を抜かして、同じクラスメイトの女子と腕を組んで、体育館の出口へと向かった。
あたりを見渡すと、僕以外のクラスメイトは列を乱しながら、出口の方へと向かって歩き出している。
全校集会の際は、入り口に近いクラスから学年関係なく順番に退場させられるようになっていて、既に僕達の番がきていたようだ。
冷静になり、先生の声に耳を澄ますと、隣のクラスへの退場の命令が出されている。
急いでその場から立ち上がり、僕はクラスメイトの後ろ姿を小走りで追った。
出口に向かうと、その付近に先に退場していた生徒たちが群がっていて、その中に河田くんもいた。
いつもなら小さく手を振っているところだが、僕は足早にその場をさっていた。
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