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しおりを挟む「俺と千秋先輩ってさ、一心同体なんだよね
知ってた?」
「知らねえよ
いつのまに抜かされてるし」
僕たちの順位は最下位からいつのまに1位になっていた。そして、そのままゴールをする。
「まじぃ?
君たちそれはないって」
春也がコントローラーを床に投げて、呆然とした顔でテレビ画面を見ている。
さすがにこんな展開、春也も想像できなかっただろう。
臣は気分よさそうにお酒を飲む。
臣は缶の中身が空っぽになっていることを確認すると、春也の方を見る。
「あ、なくなったわ
じゃあ春也買い出し行ってきて」
「は??もう飲んだの?
お前飲み会行ってきたのによくその量飲めんな」
「なんかさ、今日は可愛い子目の前にいるから酒進んむんだよね」
僕の頬へと顔を近づけてくるから、キスされるのかと思って避けると、僕の横髪に指先で触れた。
「ゴミついてた」
「あ、ありがとう」
「嘘」
僕に笑いかけるその顔に心が奪われてしまったのはいうまでもない。僕の頭に鼻を寄せると、スンスンと頭の匂いを嗅いでくる。
不機嫌そうな顔で僕たちを見た春也は何かを察知したのか、立ち上がるとハンガーにかかっていた上着を羽織る。
「え?春也コンビニ行くの?
僕もついて行こうか?」
「うるせえ
チビは大人しく家にいろ」
臣は鞄の中に入っていた財布を取り出すと、春也に渡した。
「好きなもの買ってきていいよ」
「じゃあ金使い切ったらこの財布ドブに捨てといていい?」
「早く行ってきて」
臣の言葉に口角を下げ、臣を睨みつけてから玄関へといく。送り届けるために玄関に行くと頭を乱暴に撫でられた。
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