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"可愛い彼女じゃなきゃ、せめて美男子同士が見たかったのに、何でこんな地味なやつ"

"ほんとそれ!期待して損した~!"



僕の横を通っていく女の子の言葉が胸にグサッと突き刺さる
やっぱり僕みたいなやつは、光が当たるところなんて行かずに陰にいないといけないんだ


「ちぃ、どうしたの?
腹減った??」

「あ、いや何でもないよ」

「そう?じゃあ行こっか」



りっくんの後ろに隠れるように、食堂の中へと入ると、案の定食堂にいた人達の視線を集める



「俺、実は食堂はじめてきたんだよね」

「え?そうなの??」

「だって、見られんのうざいっしょ」



りっくんは冷たい目をして、視線を向けている人達にわかるようになのか、少し大きな声で言うと周りの人が気まずそうに視線を逸らした


「え、じゃあ場所変えようよ!
静かな所で食べよ!」

「いや、いい」

「だってここは人が多いし…」

「ちぃとさ、初体験したいんだよね」



りっくんが色素の薄い瞳で、僕を見つめながら言う

もちろん意味が違うのはわかってる
意味が違うのはわかってるんだけど、僕の顔は熱を帯びてきた
  

「そ、そっか!
じゃあ食堂で食べよう!」

「うん」



食券機へと向かい、りっくんにどんなものが販売されてるか説明する


「ここに食べたいものの金額を入れて、そしたらボタンが光るから、それを押したら食券が出てくるから…」


「それはわかるんだけど、これは何?」


僕の横から腕が伸びてきて、伸ばした長い指先が券売機のメニューを指差す

食券機の前に立っている僕の真後ろにりっくんが立つような形だけど、あまりにも距離が近い
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