上 下
92 / 258

9

しおりを挟む


「死にますよ??」

「ご、ごめん」

「ちゃんと前見て歩いてください」

「…うん」


轢かれそうになったっていうのに恥ずかしそうにして、下を俯いて俺から視線を逸らす

 
「早く案内してください」

「あ、うん」


先輩は下を俯いたまま俺の前を歩き出す
さっき言ったこともう忘れてる?

前から自転車が走ってきた時とか轢かれるんじゃないかとヒヤッとする
俺は先輩の横に並び肩で先輩を押して、俺が車道側を歩く

「え??」

「ちゃんと前見てくださいって言ったんですけど」

「あ、ごめん…」

「あとどれくらいかかりそうですか?」

「もう着きそうだよ!
あそこ!」

先輩が指差したのは駅の近くに立つ大きなデパート
何度か目の前を通ったことあるけど、一度も来たことはない

百貨店の中からは年齢層高めで高級そうな服を着た人達が、紙袋を両手に抱えて出てくる

高校生の俺たちが用ある場所なのか?


「買い物に付き合わせる気ですか?」

「違うよ!
おすすめの場所があるんだ!
中に入ろう」 


デパートの中に入ると先輩は何かをキョロキョロと探している


「何探してるんですか?」

「こっち来て!」 


先輩が笑顔で手招きしたかと思いきや、着いた先はエレベーターの前


「これで上行こう!」


先輩に言われるがままエレベーターに乗ると先輩が真っ先に押したのは1番上の階
デパートなんて普段来ないから一体何があるのかわからない

目的の階に到着して扉が開いた瞬間、驚いた


「ここ僕のお気に入りの場所!」
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

兄弟がイケメンな件について。

どらやき
BL
平凡な俺とは違い、周りからの視線を集めまくる兄弟達。 「関わりたくないな」なんて、俺が一方的に思っても"一緒に居る"という選択肢しかない。 イケメン兄弟達に俺は今日も翻弄されます。

地味で冴えない俺の最高なポディション。

どらやき
BL
前髪は目までかかり、身長は160cm台。 オマケに丸い伊達メガネ。 高校2年生になった今でも俺は立派な陰キャとしてクラスの片隅にいる。 そして、今日も相変わらずクラスのイケメン男子達は尊い。 あぁ。やばい。イケメン×イケメンって最高。 俺のポディションは片隅に限るな。

同室の奴が俺好みだったので喰おうと思ったら逆に俺が喰われた…泣

彩ノ華
BL
高校から寮生活をすることになった主人公(チャラ男)が同室の子(めちゃ美人)を喰べようとしたら逆に喰われた話。 主人公は見た目チャラ男で中身陰キャ童貞。 とにかくはやく童貞卒業したい ゲイではないけどこいつなら余裕で抱ける♡…ってなって手を出そうとします。 美人攻め×偽チャラ男受け *←エロいのにはこれをつけます

平凡腐男子なのに美形幼馴染に告白された

うた
BL
平凡受けが地雷な平凡腐男子が美形幼馴染に告白され、地雷と解釈違いに苦悩する話。 ※作中で平凡受けが地雷だと散々書いていますが、作者本人は美形×平凡をこよなく愛しています。ご安心ください。 ※pixivにも投稿しています

ヤンデレ化していた幼稚園ぶりの友人に食べられました

ミルク珈琲
BL
幼稚園の頃ずっと後ろを着いてきて、泣き虫だった男の子がいた。 「優ちゃんは絶対に僕のものにする♡」 ストーリーを分かりやすくするために少しだけ変更させて頂きましたm(_ _)m ・洸sideも投稿させて頂く予定です

【完結・短編】game

七瀬おむ
BL
仕事に忙殺される社会人がゲーム実況で救われる話。 美形×平凡/ヤンデレ感あり/社会人 <あらすじ> 社会人の高井 直樹(たかい なおき)は、仕事に忙殺され、疲れ切った日々を過ごしていた。そんなとき、ハイスペックイケメンの友人である篠原 大和(しのはら やまと)に2人組のゲーム実況者として一緒にやらないかと誘われる。直樹は仕事のかたわら、ゲーム実況を大和と共にやっていくことに楽しさを見出していくが……。

眠りに落ちると、俺にキスをする男がいる

ぽぽ
BL
就寝後、毎日のように自分にキスをする男がいる事に気付いた男。容疑者は同室の相手である三人。誰が犯人なのか。平凡な男は悩むのだった。 総受けです。

学園王子と仮の番

月夜の晩に
BL
アルファとベータが仮の番になりたかった話。 ベータに永遠の愛を誓うものの、ある時運命のオメガが現れて・・?

処理中です...