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しおりを挟む臣がソファに座った時、僕は少し距離を空けて座る
「はい、どうぞ」
「ありがとう」
「いいえ~
じゃあお礼は?」
「え?お礼?」
ありがとうだけじゃ納得いかないかな?
僕はカバンの中にあった飴を取り出して臣の手のひらに乗せる
「違うでしょ」
「え?」
「千秋先輩からキスしてくれたらいいよ」
目の前に顔面国宝が近づいてきて息がかかるような距離で伝えてくる
「む、無理っ」
「無理じゃないでしょ
てか、離れすぎこっち来なよ」
臣は僕の腰に片腕を回すと強く引き寄せる
そのまま臣の肩に頭を預けるような形になってしまった
「はい、いつでもいいよ」
僕の顎を指で持ち上げて、お互いの目線が合わさる
そしてその形のいい薄い唇に目がいった
「何?千秋先輩は俺のこと焦らしてるの?」
「ち、違くてっ…」
「じゃあしたくない?」
したくないなんてことは絶対にない…
絶対にないけど…
「今日の千秋先輩どうしたの?
様子おかしいよ」
臣は僕の頭を撫でると、下を俯く僕な顔を覗き込んでくる
「そうかな?
そんなことないよ!」
「そう?いつもなら千秋先輩もっとくっついてくるのに」
「…やっぱそう?」
「何で落ち込んだ顔してるの~
なんかあった?」
「ううん、ない…」
「そう?
嫌なことあったらいつでも話して」
臣は僕の両頬を片手で挟みながら頬を押すから唇が自然と尖る
「可愛い」
「んっ」
臣は僕にキスをして微笑んだ
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