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しおりを挟むどうしたらいいか分からず口をパクパクしてあたふたしてしまう
「あ、あーんって…」
「千秋さん、あーん程度でそんな動揺するって童貞すか」
「ど、童貞?!?」
「だから、何動揺してんの」
誠は指で摘んだチョコレートを僕の口の中に押し込む
その瞬間、指も唇に触れた
「柔らか」
そして、何度か親指でふにふにと僕の唇を優しく押すからその手を掴んでどかす
「もうさっきからからかわないでよ!」
「からかうってなんのこと」
誠は何事もなかったように携帯を取り出していじる
「マジック面白かった?」
「んー」
誠は視線を逸らして少し考えた後、僕の頬に手を伸ばした
「可愛かった」
「か、可愛くない!」
冗談だと分かっていても真っ直ぐ目を見つめながら言われて思わず戸惑う
「誠~」
後ろから女の子の声がしたかと思うと、声の主が誠の元に向かってきた
うわっ、綺麗な子
やっぱり臣を見ててわかるけど、顔がいい人の周りには顔がいい人が集まる
「あれ、沙耶(さや)ちゃんじゃないの」
「もう!来た時、後ろで呼んでたのに来てくれなかった」
「呼んでたの?全然気づかんかった」
「手大きく振ったじゃん」
怒る女の子に素っ気なさそうに答える誠
これがイケメンの余裕…
「えっと、そちらは…」
女の子の大きな瞳が僕の方を向く
「俺の先輩」
「あ、そうなんだ
どうも誠と同学年で一応彼女やらしてもらってます。村田沙耶(むらた さや)です」
「あっ、どうもっ…
山岡千秋です」
か、彼女だったの!!
思わず言葉に動揺が出てしまった
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