落ちこぼれ貴族は召喚した賢者に愛されています

 文武両道を地で行く貴族令嬢ティアナは、代々優秀な魔法士を輩出する家系でありながら魔力ゼロ。
 それは歴史ある王立ガーディエル魔法学園に入学してからも変らず、遂に退学の窮地に追い込まれていた。

 課せられた残留条件は『何でもいいから魔法を使う』こと。

 ティアナにとって余りに高すぎるハードルを前に選んだのは、異界のモノを呼び出し使役する召喚魔法。
 何度失敗してもバレず、成功さえすれば実物を見せるだけで納得させられる。
 そう考えたティアナは、魔力がなくても起動する魔法式を目指して悪戦苦闘を始めた。

 まさかそれで異界の賢者を呼び寄せてしまうなんて思いもよらずに。
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