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第4章 お祭りクレープとカルボナーラ

26.帰り道

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 それから、私達は神主さんに挨拶すると境内を出て、まだ賑やかな参道を歩き駅方面へと向かった。

 皆んなの後ろからついていく形で、私はそっと巻物を取り出し、中を確認する。
 すると、真白さんからの返事が来ていた。それを読んで、私はやっと心から安心する。

『真白さん、無事みたいです……良かった。まだ山の中なので、合流はしないで帰られるそうです』

 さも携帯でもチェックしたかのように、私は巻物を仕舞いながら報告した。

『真白さん、天狗から逃げる時にはぐれちゃったんですか? それにしても、本物の天狗に会うなんて先生凄いです……彼等はどんな感じの見た目だったんですか?』

 奏汰は興味深々といった様子だ。

『う、うん……。暗くてあまり良く見えなかったんだ……そうそう、提灯は持っていたよ』

『お化け提灯の正体は、天狗だったんですね!』

 奏汰はキラキラと瞳を輝かせた。その後ろで、天太君が苦笑する。

『とりあえず、全員怪我が無くて良かったっすね』

『うん。やっぱり二人を天太君に見ててもらって助かったよ……ありがとう』

『いやいや、俺は何もしてないっすよ!』

 天太君は恐縮して手を振った。それを聞いていたシュンが、奏汰に向かって申し訳なさそうに呟く。

『……なんか、ヤバイ事に巻き込んじゃってごめんな奏汰。俺が奏汰も誘いたいって夏也に言ったから』

 俯向くシュンに、奏汰はぶんぶんと首を振る。

『ううん! お祭り楽しかったし、神主さんのお話も聞けて良かったよ! あ、先生は災難でしたけど……』
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