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第4章 お祭りクレープとカルボナーラ
19.廃寺へ
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廃寺までの道のりは、思った以上に険しかった。
『これじゃあ、通う人も少なくなりますね……』
暗い夜の山道を草履で登り続け、私は既に足を引き摺りながら歩いていた。
周囲は深い森で電灯も無く、月明かりもあまり届かない。懐中電灯が無ければ、自分の数メートル先も見えなかっただろう。
『これでも人里に近い方ですけどね……。修行の一環として山を歩く人は、昔に比べるとかなり減ったのでしょう』
真白さんは私の様子を窺いつつも、涼しい顔で先を歩いて行く。
『全く、夏也は体力が無いのう。このくらい腹ごなしに丁度良いくらいじゃ。山を降りたらクレープを食べるぞ!』
『うー!』
後ろからは神様達が煽ってくる。
『うう……夜目が効くお二人とは違って、頭脳労働に特化した現代人に夜の山道は辛いんですっ!』
『あ、ほら見えて来ましたよ!』
なさけない言い訳をする私を励ますように、真白さんが明るい声で前方を指さした。
『え……?』
私は懐中電灯の明かりをそちらに向ける。すると、明らかに人工物と思われる石柱が照らし出された。
その更に奥には、何かの建物のような影が見える。
『あれが廃寺……?』
私が其方へ向かおうと石柱の間に足を踏み入れると、突然頭上から野太い男の声が降ってきた。
『貴様ら何故わざわざ、こんな処に……!』
『これじゃあ、通う人も少なくなりますね……』
暗い夜の山道を草履で登り続け、私は既に足を引き摺りながら歩いていた。
周囲は深い森で電灯も無く、月明かりもあまり届かない。懐中電灯が無ければ、自分の数メートル先も見えなかっただろう。
『これでも人里に近い方ですけどね……。修行の一環として山を歩く人は、昔に比べるとかなり減ったのでしょう』
真白さんは私の様子を窺いつつも、涼しい顔で先を歩いて行く。
『全く、夏也は体力が無いのう。このくらい腹ごなしに丁度良いくらいじゃ。山を降りたらクレープを食べるぞ!』
『うー!』
後ろからは神様達が煽ってくる。
『うう……夜目が効くお二人とは違って、頭脳労働に特化した現代人に夜の山道は辛いんですっ!』
『あ、ほら見えて来ましたよ!』
なさけない言い訳をする私を励ますように、真白さんが明るい声で前方を指さした。
『え……?』
私は懐中電灯の明かりをそちらに向ける。すると、明らかに人工物と思われる石柱が照らし出された。
その更に奥には、何かの建物のような影が見える。
『あれが廃寺……?』
私が其方へ向かおうと石柱の間に足を踏み入れると、突然頭上から野太い男の声が降ってきた。
『貴様ら何故わざわざ、こんな処に……!』
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