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第3章 卵焼きと仲良しキャンプカレー
24.読めない心
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林から飛び出してきた影は、既に地面に降り立っており、空を飛ぶのっぺらぼうと睨み合っていた。
その男は、袖を破った着物のような野卑な服装をして口布を巻き、狐の耳と尻尾を生やしている。
(真白さ……いや、違う)
彼は真白さんよりも明らかに大柄だった。破れた袖口から覗く腕もかなり太く、ざんばらな長髪を靡かせて野蛮な印象だ。
男は一瞬此方を向いたが、神様が相手をしていた二匹が突然彼に向かって走り出したので、直ぐに踵を返すと三匹を引き付けるようにしてその場を走り去って行った。
(助けてくれたのか……?)
私はこむぎを抱えながら、ただ呆然と彼等を見送ってしまった。
『夏也さん!』
すると、林の奥から真白さんの声がした。ガサガサと茂みを掻き分け、彼は少し着崩れた着物姿で私達の前に現れた。
『遅くなってしまってすいません……私の方で相手をしていた奴等が、急に同じ方向に走り出したので、追いかけて来たのですが、夏也さん達の姿が見えたので……皆さん大丈夫でしたか?』
『はい、なんとか……。真白さんも怪我は無いですか?』
『ええ、私は大丈夫です。しかし、まさかこんな複数で現れるとは……』
真白さんも意外そうに、奴等が消えて行った道の先を見遣る。
『彼等は一体何者なんですか? 何かついに飛んだんですけど……』
その男は、袖を破った着物のような野卑な服装をして口布を巻き、狐の耳と尻尾を生やしている。
(真白さ……いや、違う)
彼は真白さんよりも明らかに大柄だった。破れた袖口から覗く腕もかなり太く、ざんばらな長髪を靡かせて野蛮な印象だ。
男は一瞬此方を向いたが、神様が相手をしていた二匹が突然彼に向かって走り出したので、直ぐに踵を返すと三匹を引き付けるようにしてその場を走り去って行った。
(助けてくれたのか……?)
私はこむぎを抱えながら、ただ呆然と彼等を見送ってしまった。
『夏也さん!』
すると、林の奥から真白さんの声がした。ガサガサと茂みを掻き分け、彼は少し着崩れた着物姿で私達の前に現れた。
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『彼等は一体何者なんですか? 何かついに飛んだんですけど……』
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