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【R-18】国の習わしで婚約した聖女がうっとおしいので愛でてやる
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泣きながら俺の部屋を訪ねて来た少女に俺は眉を潜める。深夜突然弱音を吐き来られるのは何度目だろう。
異世界から召喚されたという少女は、伝説に謳われるような女傑でも、慈悲深い女神でもなかった。どこにでもいそうな甘ったれた女で、最初に見たときはひどく落胆したのを覚えている。聖女と王族は婚姻するのが習わしなので、それに倣って婚約をしたが、この女はうるさいしすぐ泣くし、人騒がせだ。これで彼女の祖国では成人しているというのだから頭が痛くなる。
そして今日もこちらの事情などお構いなしに夜遅くに部屋に飛び込んできてはぐすぐすと泣いている。
「……こんな時間になんなんだ」
「わたし、聖女やめます! やめて二ホンに帰る!」
もう帰れない祖国を想ってさめざめと泣く女は、一度目はひどく哀れに想えたものだが、さすがに何度もこう続くとうんざりする。もう三十回くらいは同じことを聞かされている気がする。
「それで、今度はどうした。また刺繍ができないと淑女じゃないと陰口をたたかれたのか? それともまたフィンガーボールの水を飲み干したのか」
バカにする意図はなかったのだが、ナギは肩を震わせている。そして涙をためた瞳でこちらを見上げた。
「グリンさん……私と別れてほしいです」
俺としたことが一瞬何を言われたのか理解できなかった。俺は今何を聞かされているんだ。こちらが散々機嫌をとているのに別れたいだと?
「ナギ」
名前を呼べば、ナギはビクッとして視線を彷徨わせながら言葉を紡ぐ。
「だって、あなたモテるんですもの。だから余計ご令嬢たちに嫌味を言われるんじゃないかって。だから別れてください」
そう言うと、ナギは深々と頭を下げる。どうしてその結論になるんだ、と苛立ちを隠せない。
「俺の隣に立つ者を決めるのは俺だ。誰がお前に俺から離れる許可を与えた?」
怒りを抑えきれず低い声で告げれば、ナギは弾かれたように顔を上げる。そこには恐怖の色があった。
「……そんなこと言われても、だってグリンさんだって仕方なく婚約したんでしょう?」
震えながら発せられた言葉にはっとなる。俺だって最初そう思っていた。けれどもそれは最初だけだ。今は違う。俺はこの女が好きなのだ。
頭が少し足りない、けれど恐ろしく無邪気で裏表がない。家を持たぬ民と貴族を同列に扱うその愚かさを愛しているのだ。
「好きだから婚約したんだ。勝手に離れようとするな」
そう言えばナギは目を丸くして固まる。しかしその疑いは晴れない。
「ええ……、本当ですかあ?」
半笑いで言われてムカッとする。信じようとしない女に腹が立ち、思わず手を伸ばしていた。腕を掴むとそのままベッドへ押し倒す。
「ちょ、ちょっと待ってください!」
「待たない」
抵抗しようとする両手を掴み押さえつける。暴れる両足の間に身体を入れ込めば、ナギの顔が青くなる。
「やめましょうよ! こういうことはもっと雰囲気を大切にしないと……」
「黙れ」
往生際の悪い女の言葉を一蹴すると、俺は顔を近づける。唇を合わせてしまえば大人しくなった。柔らかなそれを貪るように口づけていれば、次第に息が上がってくる。
「ん……ふぁ……やめ」
抗議の声を無視して舌を差し入れれば、びくりと反応がある。歯列の裏をなぞり、逃げる小さな舌を追いかけ絡め取る。唾液を流し込み飲み込ませると、こくりと喉が鳴る音がした。
しばらく堪能してから解放すれば、すっかり蕩けた表情になっている。
「やっと素直になったか」
そう言ってもう一度キスしようとすればナギは首を振る。まだ理性が残っているらしい。面倒臭いと思いつつ再び塞ごうとすればナギは叫ぶ。
「待って! やっぱりだめです!」
ナギの目からぼろっと涙が流れる。ああまた泣くのかと辟易するが、今日の泣き方はいつもとは違うようだった。
「わ、私……初めてなのに! グリンさん酷い!」
大粒の涙を流しながら訴える様子に俺は眉を寄せた。
「なんだ、処女なのか?」
思っていることを正直に口にすれば、ナギはキッと睨みつけてくる。しかし涙目では迫力はない。むしろ嗜虐心を煽られる。
「なら丁度いいだろう」
俺はナギの首筋に顔を埋めると軽く噛みつく。そしてそのまま舐め上げ耳元で囁く。
「優しくする」
甘い吐息を吹きかけながら耳に齧りつけば、面白いほど身体が跳ね上がる。それが楽しくて何度か繰り返すうちに、声を抑えることも忘れたのか甲高い喘ぎ声を上げ始めた。
「あっ、やだ、それ、変になりそぉ」
いやいやと首を振りながら拒まない。
「期待しているんだろう? 隠す必要はない」
そう言いながら服を脱がせば、真っ白な肌が現れる。ナギは恥ずかしそうに両腕で胸を隠した。
「あまり見るのはやめてください」
「なぜ?」
「恥ずかしいからですよ!」
涙目のナギに俺は苦笑する。これからもっと恥ずべき行為をするというのに、今更何を言うのか。
「可愛いな」
そう呟いて額にキスを落とすと、俺はナギの手をどかす。そして現れた白い胸に吸い付いた。
「ひゃっ、あ、あん」
片方を口に含み、もう片方を手で揉む。それだけでナギの口からは甘い声が漏れた。
「気持ち良いか?」
「きもち……よくないです」
嘘をつけ。乳首を弄られ腰を揺らしているくせに。まあそういうことにしておいてもいいが。
「じゃあこれはどうだ」
下肢に手を伸ばす。指先で触れるとぬちゃという音と共に糸を引く。
「すごいな」
「うぅ……言っちゃダメです」
羞恥に耐えられないのかナギは涙を流す。その姿があまりにいじらしくて、つい意地悪をしたくなる。俺は大きく足を開かせ、そこに顔を
近づける。
「何をするかわかったか?」
「え? え?」
戸惑った様子のナギに、俺は見せつけるように花芯をべろりと舐める。
「ひっ」
ナギは驚いたような声を上げて固まっている。俺は構わずそこを執拗に攻め立てる。舌で転がし、時折強く吸えば、ナギは悲鳴のような声で鳴いた。
「やぁ! そんなとこ汚ないです! だめぇ!」
「汚なくなんかないさ。ほら、どんどん溢れてくるぞ」
わざと水音をたてて吸い上げる。ナギは身を捩らせて逃げようとするが、俺が押さえているせいで動けない。
「やだ、やめて、おかしくなるから! お願い!」
必死の懇願も無視して、俺は行為を続ける。ナギのそこは赤く充血して、ヒクついている。
どうやら限界を迎えようとしているようだ。
「や、もう無理ぃ、イク、イッちゃいます!」
「ああ、好きなだけイけ」
とどめとばかりに強く吸い上げた瞬間、ナギは一際大きな声で叫んだ。
「ああああ!!」
身体を弓なりに反らせ、達したナギは荒い呼吸を繰り返す。俺は口を離すと、その痴態を見つめる。
「はあ、はあ……♡」
肩を上下させながら虚空を見つめるナギはひどく扇情的だ。その顔に俺はごくりと唾を飲み込む。ヒクつく蜜壺に指を這わせれば、ナギはぴくんと反応した。
「や、まだ……待ってください」
「悪いが待てない」
そう言うと俺はゆっくりと中へ侵入させる。まだきついな。慣らさなければいけない。
「痛いか?」
俺の問いにナギはふるふると首を振る。痛みは感じていないらしい。ならばこのまま進めても大丈夫だろう。
「動かすぞ」
そう言って指を前後に動かし始める。狭い内部を探り、ある場所を見つけると、俺はそこへ集中的に刺激を与える。
「ここか?」
「え? なに……?」
俺の言葉の意味がわからないナギは、不安げな顔を見せる。その様子に俺は口角を上げた。
「すぐにわかる」
そう言うと、二本目を挿入する。ナギは苦しそうな顔をしたが、先程見つけた箇所を撫でれば途端に変わる。
「んっ、やぁ、♡」
「嫌じゃないだろう?」
俺はさらに激しく擦り付ける。その度にナギは身体を震わせて悦ぶ。
「んっ、んっ、へんなかんじします」
「そうか、気持ちいいか」
そう言って三本目の指を入れると、バラバラと中で動かせば、膣内がきゅうっと締まる。
「やぁ、また、きちゃ、」
「いいぞ、イケ」
そう言って強く押せば、ナギは再び絶頂を迎える。俺は息を整える彼女の頬に触れる。するとナギはその手にすり寄ってきた。
「グリンさん……」
甘えるように名前を呼ばれ、俺は思わずドキリとする。潤んだ瞳で見つめられてもう我慢できなかった。俺はズボンのベルトを外すと、前を開ける。すでに固く勃ち上がったそれにナギは息を呑んだ。
「入れるぞ」
そう宣言して先端を入口に押し当てると、ナギは一瞬怯えた表情を見せた。だがすぐに覚悟を決めたのか、コクリと首肯する。俺はゆっくりと挿入していく。
「く……、」
熱くうねるそこは、今まで味わったことのない感覚だった。ナギは俺を受け入れるために健気に頑張ろうとしている。そんな姿に愛しさを覚え、思わず口づけていた。
「好きだ」
そう告げるとナギは信じられない、といった表情でこちらを見る。そしてその言葉を理解したのか、みるみると赤面していった。
「なっ!? そ、そういうのずるいですよ! そう言ってれば喜んで尻尾振って聖女のお役目頑張ると思ってるんでしょう?!」
怒った様子で言うナギに俺は笑みを浮かべる。ああ、本当に可愛い女だ。
「動くぞ」
俺はナギの言葉を無視し、動き出す。最初はゆっくりだったが、次第に早くなっていく。ナギは甘い声を上げるが、それでも文句を言い続ける。
「あ、あ、んっ、好きとか、言わないでくださいよ! ほんと、調子狂うんですからぁ!」
「ナギ」
名前を呼ぶとナギは目を大きく開いて固まる。俺は律動を続けながら囁く。
「ナギ、お前は俺のものだ」
そう言って最奥まで突けば、ナギは声にならない叫び声をあげる。
「ああああ!!!」
「はは、すごいな。こんなに締め付けて」
ナギは涙目で睨みつけてくる。けれどもそれが余計に俺の興奮を煽っていることに気付いていないのだろうか。
「ナギ、ナギっ……」
俺は何度もその名を呼びながら、己の欲望をぶつけていく。ナギは蕩けた表情でそれを受け入れている。
「あっ、あ、また、またきちゃう……!」
ぐりぐりと奥を押し付けるように責め立てると、ナギは絶頂を迎えた。その瞬間、膣壁が収縮し、俺のものを強く締め付けた。
「ぐ……!」
俺は低くうめくとナギの中に精を放つ。全てを注ぎ込んだ後、引き抜くとごぽっと白濁液が流れ出る。その光景を見て再び下半身が疼いたが、なんとか堪えて避妊具の処理をする。
ナギを見ればびくびくと痙攣しながら放心していた。どうやら初めての行為に体力を使い果たしたらしい。やり過ぎたかと反省しつつ、ナギの隣に横たわる。そして優しく頭を撫でてやれば、ナギは涙目で睨んでくる。
「ひどい初めてだったのに」と恨み言を呟いているが、その言葉とは裏腹に、ナギは俺に抱きついて離れない。
「俺と結婚しろ」
そう言えばナギは眉を寄せた。
「なんですか急に」
「結婚すればお前を守ってやれるだろう?」
「……グリン様に守られるなんてごめんですよ」
ナギは不機嫌な声で言い放つ。まあその態度も可愛くて仕方ないが。
「素直じゃないな、お前は」
俺はナギを抱きしめて耳元で囁く。しかし腕の中から離れようとはしない女に、今日のところはこれでいいかと納得することにした。
異世界から召喚されたという少女は、伝説に謳われるような女傑でも、慈悲深い女神でもなかった。どこにでもいそうな甘ったれた女で、最初に見たときはひどく落胆したのを覚えている。聖女と王族は婚姻するのが習わしなので、それに倣って婚約をしたが、この女はうるさいしすぐ泣くし、人騒がせだ。これで彼女の祖国では成人しているというのだから頭が痛くなる。
そして今日もこちらの事情などお構いなしに夜遅くに部屋に飛び込んできてはぐすぐすと泣いている。
「……こんな時間になんなんだ」
「わたし、聖女やめます! やめて二ホンに帰る!」
もう帰れない祖国を想ってさめざめと泣く女は、一度目はひどく哀れに想えたものだが、さすがに何度もこう続くとうんざりする。もう三十回くらいは同じことを聞かされている気がする。
「それで、今度はどうした。また刺繍ができないと淑女じゃないと陰口をたたかれたのか? それともまたフィンガーボールの水を飲み干したのか」
バカにする意図はなかったのだが、ナギは肩を震わせている。そして涙をためた瞳でこちらを見上げた。
「グリンさん……私と別れてほしいです」
俺としたことが一瞬何を言われたのか理解できなかった。俺は今何を聞かされているんだ。こちらが散々機嫌をとているのに別れたいだと?
「ナギ」
名前を呼べば、ナギはビクッとして視線を彷徨わせながら言葉を紡ぐ。
「だって、あなたモテるんですもの。だから余計ご令嬢たちに嫌味を言われるんじゃないかって。だから別れてください」
そう言うと、ナギは深々と頭を下げる。どうしてその結論になるんだ、と苛立ちを隠せない。
「俺の隣に立つ者を決めるのは俺だ。誰がお前に俺から離れる許可を与えた?」
怒りを抑えきれず低い声で告げれば、ナギは弾かれたように顔を上げる。そこには恐怖の色があった。
「……そんなこと言われても、だってグリンさんだって仕方なく婚約したんでしょう?」
震えながら発せられた言葉にはっとなる。俺だって最初そう思っていた。けれどもそれは最初だけだ。今は違う。俺はこの女が好きなのだ。
頭が少し足りない、けれど恐ろしく無邪気で裏表がない。家を持たぬ民と貴族を同列に扱うその愚かさを愛しているのだ。
「好きだから婚約したんだ。勝手に離れようとするな」
そう言えばナギは目を丸くして固まる。しかしその疑いは晴れない。
「ええ……、本当ですかあ?」
半笑いで言われてムカッとする。信じようとしない女に腹が立ち、思わず手を伸ばしていた。腕を掴むとそのままベッドへ押し倒す。
「ちょ、ちょっと待ってください!」
「待たない」
抵抗しようとする両手を掴み押さえつける。暴れる両足の間に身体を入れ込めば、ナギの顔が青くなる。
「やめましょうよ! こういうことはもっと雰囲気を大切にしないと……」
「黙れ」
往生際の悪い女の言葉を一蹴すると、俺は顔を近づける。唇を合わせてしまえば大人しくなった。柔らかなそれを貪るように口づけていれば、次第に息が上がってくる。
「ん……ふぁ……やめ」
抗議の声を無視して舌を差し入れれば、びくりと反応がある。歯列の裏をなぞり、逃げる小さな舌を追いかけ絡め取る。唾液を流し込み飲み込ませると、こくりと喉が鳴る音がした。
しばらく堪能してから解放すれば、すっかり蕩けた表情になっている。
「やっと素直になったか」
そう言ってもう一度キスしようとすればナギは首を振る。まだ理性が残っているらしい。面倒臭いと思いつつ再び塞ごうとすればナギは叫ぶ。
「待って! やっぱりだめです!」
ナギの目からぼろっと涙が流れる。ああまた泣くのかと辟易するが、今日の泣き方はいつもとは違うようだった。
「わ、私……初めてなのに! グリンさん酷い!」
大粒の涙を流しながら訴える様子に俺は眉を寄せた。
「なんだ、処女なのか?」
思っていることを正直に口にすれば、ナギはキッと睨みつけてくる。しかし涙目では迫力はない。むしろ嗜虐心を煽られる。
「なら丁度いいだろう」
俺はナギの首筋に顔を埋めると軽く噛みつく。そしてそのまま舐め上げ耳元で囁く。
「優しくする」
甘い吐息を吹きかけながら耳に齧りつけば、面白いほど身体が跳ね上がる。それが楽しくて何度か繰り返すうちに、声を抑えることも忘れたのか甲高い喘ぎ声を上げ始めた。
「あっ、やだ、それ、変になりそぉ」
いやいやと首を振りながら拒まない。
「期待しているんだろう? 隠す必要はない」
そう言いながら服を脱がせば、真っ白な肌が現れる。ナギは恥ずかしそうに両腕で胸を隠した。
「あまり見るのはやめてください」
「なぜ?」
「恥ずかしいからですよ!」
涙目のナギに俺は苦笑する。これからもっと恥ずべき行為をするというのに、今更何を言うのか。
「可愛いな」
そう呟いて額にキスを落とすと、俺はナギの手をどかす。そして現れた白い胸に吸い付いた。
「ひゃっ、あ、あん」
片方を口に含み、もう片方を手で揉む。それだけでナギの口からは甘い声が漏れた。
「気持ち良いか?」
「きもち……よくないです」
嘘をつけ。乳首を弄られ腰を揺らしているくせに。まあそういうことにしておいてもいいが。
「じゃあこれはどうだ」
下肢に手を伸ばす。指先で触れるとぬちゃという音と共に糸を引く。
「すごいな」
「うぅ……言っちゃダメです」
羞恥に耐えられないのかナギは涙を流す。その姿があまりにいじらしくて、つい意地悪をしたくなる。俺は大きく足を開かせ、そこに顔を
近づける。
「何をするかわかったか?」
「え? え?」
戸惑った様子のナギに、俺は見せつけるように花芯をべろりと舐める。
「ひっ」
ナギは驚いたような声を上げて固まっている。俺は構わずそこを執拗に攻め立てる。舌で転がし、時折強く吸えば、ナギは悲鳴のような声で鳴いた。
「やぁ! そんなとこ汚ないです! だめぇ!」
「汚なくなんかないさ。ほら、どんどん溢れてくるぞ」
わざと水音をたてて吸い上げる。ナギは身を捩らせて逃げようとするが、俺が押さえているせいで動けない。
「やだ、やめて、おかしくなるから! お願い!」
必死の懇願も無視して、俺は行為を続ける。ナギのそこは赤く充血して、ヒクついている。
どうやら限界を迎えようとしているようだ。
「や、もう無理ぃ、イク、イッちゃいます!」
「ああ、好きなだけイけ」
とどめとばかりに強く吸い上げた瞬間、ナギは一際大きな声で叫んだ。
「ああああ!!」
身体を弓なりに反らせ、達したナギは荒い呼吸を繰り返す。俺は口を離すと、その痴態を見つめる。
「はあ、はあ……♡」
肩を上下させながら虚空を見つめるナギはひどく扇情的だ。その顔に俺はごくりと唾を飲み込む。ヒクつく蜜壺に指を這わせれば、ナギはぴくんと反応した。
「や、まだ……待ってください」
「悪いが待てない」
そう言うと俺はゆっくりと中へ侵入させる。まだきついな。慣らさなければいけない。
「痛いか?」
俺の問いにナギはふるふると首を振る。痛みは感じていないらしい。ならばこのまま進めても大丈夫だろう。
「動かすぞ」
そう言って指を前後に動かし始める。狭い内部を探り、ある場所を見つけると、俺はそこへ集中的に刺激を与える。
「ここか?」
「え? なに……?」
俺の言葉の意味がわからないナギは、不安げな顔を見せる。その様子に俺は口角を上げた。
「すぐにわかる」
そう言うと、二本目を挿入する。ナギは苦しそうな顔をしたが、先程見つけた箇所を撫でれば途端に変わる。
「んっ、やぁ、♡」
「嫌じゃないだろう?」
俺はさらに激しく擦り付ける。その度にナギは身体を震わせて悦ぶ。
「んっ、んっ、へんなかんじします」
「そうか、気持ちいいか」
そう言って三本目の指を入れると、バラバラと中で動かせば、膣内がきゅうっと締まる。
「やぁ、また、きちゃ、」
「いいぞ、イケ」
そう言って強く押せば、ナギは再び絶頂を迎える。俺は息を整える彼女の頬に触れる。するとナギはその手にすり寄ってきた。
「グリンさん……」
甘えるように名前を呼ばれ、俺は思わずドキリとする。潤んだ瞳で見つめられてもう我慢できなかった。俺はズボンのベルトを外すと、前を開ける。すでに固く勃ち上がったそれにナギは息を呑んだ。
「入れるぞ」
そう宣言して先端を入口に押し当てると、ナギは一瞬怯えた表情を見せた。だがすぐに覚悟を決めたのか、コクリと首肯する。俺はゆっくりと挿入していく。
「く……、」
熱くうねるそこは、今まで味わったことのない感覚だった。ナギは俺を受け入れるために健気に頑張ろうとしている。そんな姿に愛しさを覚え、思わず口づけていた。
「好きだ」
そう告げるとナギは信じられない、といった表情でこちらを見る。そしてその言葉を理解したのか、みるみると赤面していった。
「なっ!? そ、そういうのずるいですよ! そう言ってれば喜んで尻尾振って聖女のお役目頑張ると思ってるんでしょう?!」
怒った様子で言うナギに俺は笑みを浮かべる。ああ、本当に可愛い女だ。
「動くぞ」
俺はナギの言葉を無視し、動き出す。最初はゆっくりだったが、次第に早くなっていく。ナギは甘い声を上げるが、それでも文句を言い続ける。
「あ、あ、んっ、好きとか、言わないでくださいよ! ほんと、調子狂うんですからぁ!」
「ナギ」
名前を呼ぶとナギは目を大きく開いて固まる。俺は律動を続けながら囁く。
「ナギ、お前は俺のものだ」
そう言って最奥まで突けば、ナギは声にならない叫び声をあげる。
「ああああ!!!」
「はは、すごいな。こんなに締め付けて」
ナギは涙目で睨みつけてくる。けれどもそれが余計に俺の興奮を煽っていることに気付いていないのだろうか。
「ナギ、ナギっ……」
俺は何度もその名を呼びながら、己の欲望をぶつけていく。ナギは蕩けた表情でそれを受け入れている。
「あっ、あ、また、またきちゃう……!」
ぐりぐりと奥を押し付けるように責め立てると、ナギは絶頂を迎えた。その瞬間、膣壁が収縮し、俺のものを強く締め付けた。
「ぐ……!」
俺は低くうめくとナギの中に精を放つ。全てを注ぎ込んだ後、引き抜くとごぽっと白濁液が流れ出る。その光景を見て再び下半身が疼いたが、なんとか堪えて避妊具の処理をする。
ナギを見ればびくびくと痙攣しながら放心していた。どうやら初めての行為に体力を使い果たしたらしい。やり過ぎたかと反省しつつ、ナギの隣に横たわる。そして優しく頭を撫でてやれば、ナギは涙目で睨んでくる。
「ひどい初めてだったのに」と恨み言を呟いているが、その言葉とは裏腹に、ナギは俺に抱きついて離れない。
「俺と結婚しろ」
そう言えばナギは眉を寄せた。
「なんですか急に」
「結婚すればお前を守ってやれるだろう?」
「……グリン様に守られるなんてごめんですよ」
ナギは不機嫌な声で言い放つ。まあその態度も可愛くて仕方ないが。
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俺はナギを抱きしめて耳元で囁く。しかし腕の中から離れようとはしない女に、今日のところはこれでいいかと納得することにした。
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