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第92話
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~ハルが異世界召喚されてから15日目~
2万の王国軍の突撃に帝国左軍の将達は焦り始めた。しかし、ドルヂだけはニヤリと笑い、これから来る王国軍を待ち構えようとしている。
ジュドーはそんなドルヂの姿勢とは正反対に退却を迫ったが、ノスフェルはハルに魔法を唱える。
「アクアレーザー」
一筋の流水が幾つも出現しハルを襲った。
「くっ!」
ハルはヴァーンプロテクトを何とか維持し、防御に成功する。
「第四階級魔法はMPの消費が激しい筈だ!このままギリギリまで粘り!奴を仕止める!」
ノスフェルは闘争の意思を示したが、背後の警戒を怠った。ノスフェルは背中から槍で心臓を突かれ絶命する。
「え?」
「は?」
「っ!?」
ドルヂ、ジュドー、ベラドンナは喫驚する。
「俺を忘れちゃ困るな?」
身体と顔中血塗れの王国兵のランガーがヨロヨロとしながら現れた。
「おいおいおい!こんな第三階級魔法唱えられる奴倒したのにレベル2しか上がんなかったぜ?それに、次のレベルまでの経験値をもう40000も越えてる……ってことは俺のレベル上限は30ってことかぁ!!!」
「嘘だろ……」
ジュドーが後ずさる。
「ダメだ!退却しましょう!第四階級詠唱者とレベル30の槍使いを、ノスフェルさんがいない状態で相手にするのは分が悪すぎる!!」
ジュドーの助言も虚しくベラドンナはゆっくりランガーに歩み寄っていた。
「おっ!来んのか女ぁ!!俺は今最っ高に気分が良い!なんせあの戦士長イズナと同じレベルなんだからなぁ!!」
軽やかなステップを踏みながらランガーは向かってくるベラドンナの顔面目掛けて槍を一突きする。
レベルも上がったことでランガーは自分の身体を軽く感じる。まるで槍を握っていないような感覚だ。
──これがレベル30の世界!!
そう思ったのは束の間、ランガーは信じられない光景を目の当たりにする。
ランガーの両腕が槍を掴みながら宙を舞っていた。
「は?」
ベラドンナの表情は冷たく影を落とす。
「うがぁぁぁぁぁ!!」
両膝をつき自分の腕があったところを見ながらランガーは叫んだ。
「ノスフェルのバカが、MPの使いすぎだ。ジュドーの言ったように退却しよう。今来ているのは中央軍の兵でしょ?それならもうシドー様が終わらせる」
ベラドンナは叫ぶランガーに止めをさす。静寂の間にノスフェルの亡骸を抱えて退却していく。
「くっ……」
ドルヂとジュドーもそれに続いた。
ハルは中央軍からの援軍を迎えた。そのお陰で王国右軍は救われる。
「ハルくん!勝手な行動は慎んでください!」
ギラバにめちゃくちゃ怒られた。
援軍はハルを連れそのまま王国領に戻ろうとしている。
「中央軍に戻らないんですか?」
ハルが訊くと流石のギラバもうんざりしたように言葉を返した。
「あなたを救うためにこの2万の兵をだしたのです!もう中央軍と左軍は救えません!このまま王国領迄戻って次の対策を検討します!」
「待ってください!中央軍にはルナさんとレイが!」
「退却を伝えてあります。おそらくもう後退しているでしょう」
ハルは自分の行動のせいで多くの者が犠牲になったと実感した。
しかし、ハルが行動しなければ右軍の兵達はどうなっていた。救われた命もあると自分を慰める。だが、ハルの胸には嫌な予感が付きまとった。
──ルナさん達は退却することができたのだろうか。
ギラバはこの敗戦後の動きについて思案する。
──帝国はこのあと、城塞都市トランを落とそうとするはず……
「ギラバ様……ギラバ様!!」
次の手を考えていたギラバは兵の進言に気づくのが遅れた。
「どうした騒がしい!!」
「ハル様がまた……」
ハルがいなくなっていることにギラバは頭を抱えた。整った顔が険しくなる。
「あのクソガキ!!!」
─────────────────────
<帝国中央軍>
「なんで私がこんな格好しなきゃならんのだ?」
ガエターノは自分が身に付けている帝国軍の甲冑を見た。
背中が痒くても掻けないし、動く度にガチャガチャと音を立てる。
──これじゃあ後ろから襲えないじゃないか……
ガエターノは嘆いていた。
──折角牢獄から出てこれたのに……
夜、或いは昼の日が届かない暗い所で、女性を後ろから襲い、性的暴力を加えるのがガエターノのいつもの手だ。
女性なら誰でも良い訳ではなく、攻略がいのある女性が良いらしい。
後ろから襲い、女性をうつ伏せの状態にして馬乗りとなる。そこから女性の心が折れるまでの攻略。
なるべく少ない言葉で、的確に、女性の声色や言動でその者がどういう経験をしてきたのかガエターノにはよくわかった。普通に話すより、この力関係のほうが相手の真相心理を理解しやすい。
攻略した後は勿論報酬の快楽を味わう。
ガエターノは馬乗りになり布越しに女性の身体を感じる。これがとても心地よいらしく囚人達に何度もその話をしていた。
「全軍に告ぐ!蹂躙しろ!!」
四騎士の1人シドー・ワーグナーが号令をかける。どうやら王国中央軍およそ2万がどこか援軍に行ったようだ。
ガエターノは帝国四騎士の事を馬鹿にしていたが、実際にその1人を前にしてその考えを改める。
──怪物だ……一体どんな経験をすれば……
シドーの号令により王国中央軍を目指すガエターノ達。
「押すんじゃねぇ!」
「おせぇよ!!」
「オイガキ?今俺の足踏んだろ?」
がらの悪い囚人達が口々に文句を言う。あの絡まれてる金髪の少年兵も囚人なのだろうか、ガエターノは疑問に思った。
すると、
少年兵に絡んだ囚人が燃やされた。
「ごめんね?殺してあげたから許してよね?」
炎を片手に妖しく顔が照らされる少年は笑っていた。
──あの子供も犯罪者か、どうやら近づかない方が懸命だ。私の警報装置がなっている……
ガエターノは思った。
しかし、なぜこんな無法者ばかり集めた部隊を編成したのだろうか。
その答えはすぐに出た。
──これは神がくれた褒美なのだ……
─────────────────────
<王国中央軍>
「い"でぇぇ!」
「助けてぐれ!」
ルナは次々に運ばれてくる負傷者を治療していた。軽傷者と重傷者に別けられ、ルナは重傷者を担当している。
苦痛に喘ぐ者と、気を失っている者、血を流しすぎて顔面蒼白な者。
「聖女様!!この人を見てくれ!」
王国左軍の2千人の兵を率いていた者の手当てをする。
「本当に治るんですか?」
担ぎ込まれた2千人隊の隊長の部下である兵士がルナを疑っているようだ。これを受けて、負傷兵となってしまったバンコーは口を開く。
「あぁ、前も治して貰ったからな……俺が2千もの大群を率いられるのはこの方のおかげだ……」
ルナは右腕を失い、腹に深い傷を負っているバンコーを横に寝かせるように指示する。
──傷は深刻ね、早く治さないと!…よくこの痛みに耐えて……
ルナは深呼吸をして魔力を練り上げる。
「…っ!リジェネレイション!」
失った腕と腹の傷が回復していく。
「おおぉ…」
連れてきた者が声をあげ、涙が自然と零れ落ちた。
「神の御業だ……」
魔法をかけられたバンコーはすくっと立ち上がり、ルナに御礼してから剣を手に戦場へとかける。その後ろ姿を見たルナは呟いた。
「もう、戦わなくていいよ……」
ルナの呟きをレイは聞いていないふりをした。
「聖女様!ギラバ様より退却命令がでました!中央軍から離脱してください!」
伝令が急いで報せる。
王国中央軍2万の兵を右軍に向かわせたようだ。
ルナはここにいる動けない負傷兵を見捨てて自分だけ退却するのを拒んだ。
「ここにいてはもう助からない!」
「貴方だけでも退却してくれ!」
そんな言葉を受けながらルナはまだ決心がついていなかった。
2万の王国軍の突撃に帝国左軍の将達は焦り始めた。しかし、ドルヂだけはニヤリと笑い、これから来る王国軍を待ち構えようとしている。
ジュドーはそんなドルヂの姿勢とは正反対に退却を迫ったが、ノスフェルはハルに魔法を唱える。
「アクアレーザー」
一筋の流水が幾つも出現しハルを襲った。
「くっ!」
ハルはヴァーンプロテクトを何とか維持し、防御に成功する。
「第四階級魔法はMPの消費が激しい筈だ!このままギリギリまで粘り!奴を仕止める!」
ノスフェルは闘争の意思を示したが、背後の警戒を怠った。ノスフェルは背中から槍で心臓を突かれ絶命する。
「え?」
「は?」
「っ!?」
ドルヂ、ジュドー、ベラドンナは喫驚する。
「俺を忘れちゃ困るな?」
身体と顔中血塗れの王国兵のランガーがヨロヨロとしながら現れた。
「おいおいおい!こんな第三階級魔法唱えられる奴倒したのにレベル2しか上がんなかったぜ?それに、次のレベルまでの経験値をもう40000も越えてる……ってことは俺のレベル上限は30ってことかぁ!!!」
「嘘だろ……」
ジュドーが後ずさる。
「ダメだ!退却しましょう!第四階級詠唱者とレベル30の槍使いを、ノスフェルさんがいない状態で相手にするのは分が悪すぎる!!」
ジュドーの助言も虚しくベラドンナはゆっくりランガーに歩み寄っていた。
「おっ!来んのか女ぁ!!俺は今最っ高に気分が良い!なんせあの戦士長イズナと同じレベルなんだからなぁ!!」
軽やかなステップを踏みながらランガーは向かってくるベラドンナの顔面目掛けて槍を一突きする。
レベルも上がったことでランガーは自分の身体を軽く感じる。まるで槍を握っていないような感覚だ。
──これがレベル30の世界!!
そう思ったのは束の間、ランガーは信じられない光景を目の当たりにする。
ランガーの両腕が槍を掴みながら宙を舞っていた。
「は?」
ベラドンナの表情は冷たく影を落とす。
「うがぁぁぁぁぁ!!」
両膝をつき自分の腕があったところを見ながらランガーは叫んだ。
「ノスフェルのバカが、MPの使いすぎだ。ジュドーの言ったように退却しよう。今来ているのは中央軍の兵でしょ?それならもうシドー様が終わらせる」
ベラドンナは叫ぶランガーに止めをさす。静寂の間にノスフェルの亡骸を抱えて退却していく。
「くっ……」
ドルヂとジュドーもそれに続いた。
ハルは中央軍からの援軍を迎えた。そのお陰で王国右軍は救われる。
「ハルくん!勝手な行動は慎んでください!」
ギラバにめちゃくちゃ怒られた。
援軍はハルを連れそのまま王国領に戻ろうとしている。
「中央軍に戻らないんですか?」
ハルが訊くと流石のギラバもうんざりしたように言葉を返した。
「あなたを救うためにこの2万の兵をだしたのです!もう中央軍と左軍は救えません!このまま王国領迄戻って次の対策を検討します!」
「待ってください!中央軍にはルナさんとレイが!」
「退却を伝えてあります。おそらくもう後退しているでしょう」
ハルは自分の行動のせいで多くの者が犠牲になったと実感した。
しかし、ハルが行動しなければ右軍の兵達はどうなっていた。救われた命もあると自分を慰める。だが、ハルの胸には嫌な予感が付きまとった。
──ルナさん達は退却することができたのだろうか。
ギラバはこの敗戦後の動きについて思案する。
──帝国はこのあと、城塞都市トランを落とそうとするはず……
「ギラバ様……ギラバ様!!」
次の手を考えていたギラバは兵の進言に気づくのが遅れた。
「どうした騒がしい!!」
「ハル様がまた……」
ハルがいなくなっていることにギラバは頭を抱えた。整った顔が険しくなる。
「あのクソガキ!!!」
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<帝国中央軍>
「なんで私がこんな格好しなきゃならんのだ?」
ガエターノは自分が身に付けている帝国軍の甲冑を見た。
背中が痒くても掻けないし、動く度にガチャガチャと音を立てる。
──これじゃあ後ろから襲えないじゃないか……
ガエターノは嘆いていた。
──折角牢獄から出てこれたのに……
夜、或いは昼の日が届かない暗い所で、女性を後ろから襲い、性的暴力を加えるのがガエターノのいつもの手だ。
女性なら誰でも良い訳ではなく、攻略がいのある女性が良いらしい。
後ろから襲い、女性をうつ伏せの状態にして馬乗りとなる。そこから女性の心が折れるまでの攻略。
なるべく少ない言葉で、的確に、女性の声色や言動でその者がどういう経験をしてきたのかガエターノにはよくわかった。普通に話すより、この力関係のほうが相手の真相心理を理解しやすい。
攻略した後は勿論報酬の快楽を味わう。
ガエターノは馬乗りになり布越しに女性の身体を感じる。これがとても心地よいらしく囚人達に何度もその話をしていた。
「全軍に告ぐ!蹂躙しろ!!」
四騎士の1人シドー・ワーグナーが号令をかける。どうやら王国中央軍およそ2万がどこか援軍に行ったようだ。
ガエターノは帝国四騎士の事を馬鹿にしていたが、実際にその1人を前にしてその考えを改める。
──怪物だ……一体どんな経験をすれば……
シドーの号令により王国中央軍を目指すガエターノ達。
「押すんじゃねぇ!」
「おせぇよ!!」
「オイガキ?今俺の足踏んだろ?」
がらの悪い囚人達が口々に文句を言う。あの絡まれてる金髪の少年兵も囚人なのだろうか、ガエターノは疑問に思った。
すると、
少年兵に絡んだ囚人が燃やされた。
「ごめんね?殺してあげたから許してよね?」
炎を片手に妖しく顔が照らされる少年は笑っていた。
──あの子供も犯罪者か、どうやら近づかない方が懸命だ。私の警報装置がなっている……
ガエターノは思った。
しかし、なぜこんな無法者ばかり集めた部隊を編成したのだろうか。
その答えはすぐに出た。
──これは神がくれた褒美なのだ……
─────────────────────
<王国中央軍>
「い"でぇぇ!」
「助けてぐれ!」
ルナは次々に運ばれてくる負傷者を治療していた。軽傷者と重傷者に別けられ、ルナは重傷者を担当している。
苦痛に喘ぐ者と、気を失っている者、血を流しすぎて顔面蒼白な者。
「聖女様!!この人を見てくれ!」
王国左軍の2千人の兵を率いていた者の手当てをする。
「本当に治るんですか?」
担ぎ込まれた2千人隊の隊長の部下である兵士がルナを疑っているようだ。これを受けて、負傷兵となってしまったバンコーは口を開く。
「あぁ、前も治して貰ったからな……俺が2千もの大群を率いられるのはこの方のおかげだ……」
ルナは右腕を失い、腹に深い傷を負っているバンコーを横に寝かせるように指示する。
──傷は深刻ね、早く治さないと!…よくこの痛みに耐えて……
ルナは深呼吸をして魔力を練り上げる。
「…っ!リジェネレイション!」
失った腕と腹の傷が回復していく。
「おおぉ…」
連れてきた者が声をあげ、涙が自然と零れ落ちた。
「神の御業だ……」
魔法をかけられたバンコーはすくっと立ち上がり、ルナに御礼してから剣を手に戦場へとかける。その後ろ姿を見たルナは呟いた。
「もう、戦わなくていいよ……」
ルナの呟きをレイは聞いていないふりをした。
「聖女様!ギラバ様より退却命令がでました!中央軍から離脱してください!」
伝令が急いで報せる。
王国中央軍2万の兵を右軍に向かわせたようだ。
ルナはここにいる動けない負傷兵を見捨てて自分だけ退却するのを拒んだ。
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