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第9話
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~ハルが異世界召喚されてから2日目~
王立魔法高等学校への受験資格は年齢だけだ。17歳になる年から男女問わず誰でも受けられた。受験費用もいらない。授業料も払わなくていいとは素晴らしい。
ちなみに日本でいう中高一貫の学校であり中等部は14歳になる年から入学して17歳になる年で卒業する。そして高等学校へ、と言った具合のため内部生がたくさんいる中ハルは途中から入学することになる。
中等部には貴族のクラスと平民のクラスと2つ用意されているらしいが、高等学校では貴族も平民もごちゃ混ぜらしい。
学校には寮まであるが、ハルは教会にある孤児院で働きながら通学するつもりでいる為、寮の世話にはならない。
朝の内から始まった試験は、日本の中学2年生程度の数学の筆記試験と魔法の実技試験の2つだった。
──筆記試験…字は問題なく読めたが……
実技試験は自分が最も得意とする魔法を20メートル程離れた的に当てるという内容だった。
──筆記試験はおそらく満点だろう。問題はこの実技試験だ。
ハルはまだ魔法を唱えることが出来ないでいた。
6名ずつ魔法を披露する。的は5メートルはある大きな長方形の鉄の箱に長さ1メートル程の丸い鉄の棒がいくつも刺さっている。 マジシャンが人の入ってる箱に剣を無造作に刺し終えたかのような光景だ。その丸い鉄の棒の先に的が付いていて、遠目からは歪な木のようにも見えた。
「ウィンドカッター!」
「ファイアーボール!」
掌から水を出して、1つの的に当てる者、掌から火を出して的に複数当てる者。中には光属性だと思われる魔法で幾つもの小さい光の玉が散り、全ての的に命中させた者までいた。これには審査をしていた試験官も声をあげたほどだった。しかもイケメンで、すかした奴だった。悔しいが彼が無数の光を生じさせる際にハルは彼にみとれていた。
──そ、そんなんじゃないんだからね!
ツッコミを入れつつ緊張をほくじながら順番を待った。
ハル以外の5人は全員なんらかの魔法を使って的に命中させる。そして、次はいよいよハルの番だ。
魔力を貯めるイメージをしてから、掌から火をだす。が、何も現れない。
試験官が言った。
「どうした?早く始めなさい」
急かされるハルだが、正直に言った。
「すみません。魔法がでません」
「ハハハハ」
「なんだよそれぇ」
「だから下民は…」
掌からではなく顔から火が出るような思いをした。他の受験生から笑われ、先程試験官達を驚嘆させたイケメンからは蔑みの視線が送られているような気がした。
嘲笑を背中で感じながら魔法学校をあとにしたハルは走り出す。
「うおぉぉぉぉぉぉぉ!!」
恥ずかしさと悔しさをまぎらわすために叫んだ。
──わかりきっていたことじゃないか!なのになんでこんなにも悔しいのか!
気が付いたら図書館にいた。フレデリカに魔法を教わるためだ。
「僕にもう一度魔法を教えて!」
受付カウンターに乗りかかる勢いでハルは懇願した。
「もう一度?え?…あの…」
ハルはハッとした、この世界線ではフレデリカに会っていない。
「いや…その…お姉さん、魔法が得意そうだから…その…教えてもらえるんじゃないかと思って……」
何かを察したフレデリカは戸惑いながらも優しく微笑み、二人は閲覧室へと向かった。
「魔力を感じることはできますか?」
「それがよくわからないんです」
「どういう訓練をしているの?」
ハルは以前の世界線でフレデリカに教わった通りの説明をした。
それを聞いてフレデリカは思う。
──成る程…とても教科書通りで素晴らしい訓練方法ね。
王立の証である紋章の入ったローブの中で腕を組ながらフレデリカは感心した。
「その訓練を毎日わからないなりにも続けていると次第にわかるようになるものなの。今は出来なくてもその内必ずできるようになるわ」
「先生はどのくらいでできるようになったの?」
「1年くらいかなぁ」
フレデリカは先生と呼ばれることに違和感を覚えるが、ハルの真っ直ぐな問い掛けに答えた。
ハルは昼食をとらずに練習している。今までこんなに熱中して何かをやった経験がなかった。高校受験もそこまで一生懸命勉強しなかった。それはスポーツも同様だ。ハルは集中して今までと同じ様に腹式呼吸を繰り返す。しかしうまく出来ない。
腹式呼吸のやり方を変えてみようとふと思い付いた。お腹に痛いくらい空気を入れてみた。そしてゆっくり息を吐く。
──あ、なんか今までと違う感じ。
今までより熱い痺れが全身に感じる。この調子で掌に火をイメージしてみた。
ライターで点けたような火が掌に浮かぶ。
「やった!出来た!よっしゃーー!!」
ピコン
新しい属性魔法を発現させました。
新しいスキル『感性の言語化』を獲得しました。
嬉しさのあまり図書館の高い天井を見上げたが、そこには天井がなく見馴れた青い空に、いつもの鐘の音が聞こえ始めた。
ゴーン ゴーン
「んぬぁ~~~~」
これで何回目だろうか、またしても戻ってしまった。さっきできた魔法をもう一度やってみる。
──息を痛い程吸ってぇぇ……
「オイ!」
──またかよ!
「なに叫んでやがる」
ハルは後ろを振り返らずに走った。
「ちょ待てよ!」
──キム○クかよ!
不良の一人が叫ぶのを無視していつもの階段をかけ降り、右に曲がり大通りに出た。
図書館へ向かう途中、もう一度息を痛いほど吸って、吐いた。魔力を強く感じる。そして掌に火をイメージした。
今度は先程よりも少しだけ大きな火が掌から出現する。
──出来た!出来るようになった!
味をしめたハルは、今度は魔力を込めて水をイメージする。
掌から蛇口をひねったら出てくるくらいの水が出現する。
──水が出た!
ピコン
新しい属性魔法を発現させました。
掌から水が沸き出てくるのを見つめていたハルだが間接的に見えていた周りの風景が変わっているのに気がつく。
ゴーン ゴーン
──戻ってる……
ハルは後ろを振り返らず図書館へ向かった。少しわかったことがある。この戻る現象はおそらく感情が関係している。それもプラスな感情が。
不良やおっさんに殴られてるときや女の人に腕を切られたとき、恐怖と憎悪が混ざったマイナス的な感情の時は戻らなかった。今回もそうだが、何か喜びを感じたら戻ってしまう。
また、火の魔法を唱えることが出来て戻ってしまった。戻った後にもう一度火属性魔法を唱えても戻らなかった。つまり同じ喜びを感じても戻らない。
変わりにあたらしい 水属性の魔法を唱えられたら戻った。そして今、もう一度水属性魔法を唱えても戻らない。
ハルはヒヤリとした感覚を手に感じながら考えた。
──じゃあ風属性の魔法をやってみたら?
ハルは風をイメージして唱えた。掌に小さな風が舞う。
ピコン
新しい属性魔法を発現させました。
ゴーン ゴーン
鐘の音が聞こえた。
──あっ!戻った!
ハルの予想が的中する。
「やっぱりなぁ!!僕って天才?」
ゴーン ゴーン
「戻ってんじゃねぇか!!」
自画自賛しただけで戻っていた。ハルは壁を叩いて下を向く。自分の幼稚な感情に暫し打ちのめされてから図書館へと向かった。
王立魔法高等学校への受験資格は年齢だけだ。17歳になる年から男女問わず誰でも受けられた。受験費用もいらない。授業料も払わなくていいとは素晴らしい。
ちなみに日本でいう中高一貫の学校であり中等部は14歳になる年から入学して17歳になる年で卒業する。そして高等学校へ、と言った具合のため内部生がたくさんいる中ハルは途中から入学することになる。
中等部には貴族のクラスと平民のクラスと2つ用意されているらしいが、高等学校では貴族も平民もごちゃ混ぜらしい。
学校には寮まであるが、ハルは教会にある孤児院で働きながら通学するつもりでいる為、寮の世話にはならない。
朝の内から始まった試験は、日本の中学2年生程度の数学の筆記試験と魔法の実技試験の2つだった。
──筆記試験…字は問題なく読めたが……
実技試験は自分が最も得意とする魔法を20メートル程離れた的に当てるという内容だった。
──筆記試験はおそらく満点だろう。問題はこの実技試験だ。
ハルはまだ魔法を唱えることが出来ないでいた。
6名ずつ魔法を披露する。的は5メートルはある大きな長方形の鉄の箱に長さ1メートル程の丸い鉄の棒がいくつも刺さっている。 マジシャンが人の入ってる箱に剣を無造作に刺し終えたかのような光景だ。その丸い鉄の棒の先に的が付いていて、遠目からは歪な木のようにも見えた。
「ウィンドカッター!」
「ファイアーボール!」
掌から水を出して、1つの的に当てる者、掌から火を出して的に複数当てる者。中には光属性だと思われる魔法で幾つもの小さい光の玉が散り、全ての的に命中させた者までいた。これには審査をしていた試験官も声をあげたほどだった。しかもイケメンで、すかした奴だった。悔しいが彼が無数の光を生じさせる際にハルは彼にみとれていた。
──そ、そんなんじゃないんだからね!
ツッコミを入れつつ緊張をほくじながら順番を待った。
ハル以外の5人は全員なんらかの魔法を使って的に命中させる。そして、次はいよいよハルの番だ。
魔力を貯めるイメージをしてから、掌から火をだす。が、何も現れない。
試験官が言った。
「どうした?早く始めなさい」
急かされるハルだが、正直に言った。
「すみません。魔法がでません」
「ハハハハ」
「なんだよそれぇ」
「だから下民は…」
掌からではなく顔から火が出るような思いをした。他の受験生から笑われ、先程試験官達を驚嘆させたイケメンからは蔑みの視線が送られているような気がした。
嘲笑を背中で感じながら魔法学校をあとにしたハルは走り出す。
「うおぉぉぉぉぉぉぉ!!」
恥ずかしさと悔しさをまぎらわすために叫んだ。
──わかりきっていたことじゃないか!なのになんでこんなにも悔しいのか!
気が付いたら図書館にいた。フレデリカに魔法を教わるためだ。
「僕にもう一度魔法を教えて!」
受付カウンターに乗りかかる勢いでハルは懇願した。
「もう一度?え?…あの…」
ハルはハッとした、この世界線ではフレデリカに会っていない。
「いや…その…お姉さん、魔法が得意そうだから…その…教えてもらえるんじゃないかと思って……」
何かを察したフレデリカは戸惑いながらも優しく微笑み、二人は閲覧室へと向かった。
「魔力を感じることはできますか?」
「それがよくわからないんです」
「どういう訓練をしているの?」
ハルは以前の世界線でフレデリカに教わった通りの説明をした。
それを聞いてフレデリカは思う。
──成る程…とても教科書通りで素晴らしい訓練方法ね。
王立の証である紋章の入ったローブの中で腕を組ながらフレデリカは感心した。
「その訓練を毎日わからないなりにも続けていると次第にわかるようになるものなの。今は出来なくてもその内必ずできるようになるわ」
「先生はどのくらいでできるようになったの?」
「1年くらいかなぁ」
フレデリカは先生と呼ばれることに違和感を覚えるが、ハルの真っ直ぐな問い掛けに答えた。
ハルは昼食をとらずに練習している。今までこんなに熱中して何かをやった経験がなかった。高校受験もそこまで一生懸命勉強しなかった。それはスポーツも同様だ。ハルは集中して今までと同じ様に腹式呼吸を繰り返す。しかしうまく出来ない。
腹式呼吸のやり方を変えてみようとふと思い付いた。お腹に痛いくらい空気を入れてみた。そしてゆっくり息を吐く。
──あ、なんか今までと違う感じ。
今までより熱い痺れが全身に感じる。この調子で掌に火をイメージしてみた。
ライターで点けたような火が掌に浮かぶ。
「やった!出来た!よっしゃーー!!」
ピコン
新しい属性魔法を発現させました。
新しいスキル『感性の言語化』を獲得しました。
嬉しさのあまり図書館の高い天井を見上げたが、そこには天井がなく見馴れた青い空に、いつもの鐘の音が聞こえ始めた。
ゴーン ゴーン
「んぬぁ~~~~」
これで何回目だろうか、またしても戻ってしまった。さっきできた魔法をもう一度やってみる。
──息を痛い程吸ってぇぇ……
「オイ!」
──またかよ!
「なに叫んでやがる」
ハルは後ろを振り返らずに走った。
「ちょ待てよ!」
──キム○クかよ!
不良の一人が叫ぶのを無視していつもの階段をかけ降り、右に曲がり大通りに出た。
図書館へ向かう途中、もう一度息を痛いほど吸って、吐いた。魔力を強く感じる。そして掌に火をイメージした。
今度は先程よりも少しだけ大きな火が掌から出現する。
──出来た!出来るようになった!
味をしめたハルは、今度は魔力を込めて水をイメージする。
掌から蛇口をひねったら出てくるくらいの水が出現する。
──水が出た!
ピコン
新しい属性魔法を発現させました。
掌から水が沸き出てくるのを見つめていたハルだが間接的に見えていた周りの風景が変わっているのに気がつく。
ゴーン ゴーン
──戻ってる……
ハルは後ろを振り返らず図書館へ向かった。少しわかったことがある。この戻る現象はおそらく感情が関係している。それもプラスな感情が。
不良やおっさんに殴られてるときや女の人に腕を切られたとき、恐怖と憎悪が混ざったマイナス的な感情の時は戻らなかった。今回もそうだが、何か喜びを感じたら戻ってしまう。
また、火の魔法を唱えることが出来て戻ってしまった。戻った後にもう一度火属性魔法を唱えても戻らなかった。つまり同じ喜びを感じても戻らない。
変わりにあたらしい 水属性の魔法を唱えられたら戻った。そして今、もう一度水属性魔法を唱えても戻らない。
ハルはヒヤリとした感覚を手に感じながら考えた。
──じゃあ風属性の魔法をやってみたら?
ハルは風をイメージして唱えた。掌に小さな風が舞う。
ピコン
新しい属性魔法を発現させました。
ゴーン ゴーン
鐘の音が聞こえた。
──あっ!戻った!
ハルの予想が的中する。
「やっぱりなぁ!!僕って天才?」
ゴーン ゴーン
「戻ってんじゃねぇか!!」
自画自賛しただけで戻っていた。ハルは壁を叩いて下を向く。自分の幼稚な感情に暫し打ちのめされてから図書館へと向かった。
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