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1.求婚 ダメ。王子の魅力は破壊力があり過ぎ。抵抗は難易度高な模様。
13 初めてのお泊まり
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「ふうーっ」
大きな深呼吸をする。
私と王子は仁王立ちをして、王子のお部屋で待っていた。私の左手首と王子の右手首は、綺麗な色鮮やかな紫色のはちまきでキツく結ばれていた。
時は丑三つ時。とっくに真夜中になっていた。しんしんと暗闇と静けさに包まれる王子の部屋は、煌々と明かりが灯され、若い男と若い女が仁王立ちをして立っている。
私は賞金ハンターとして。
王子は自分がお妃候補とした女にくっついていつ何時でも昔の地球に行くため。私と王子は気合いの入った戦闘服を着ていた。袴ではなく、裾がピッタリと足に張り付くような形状で、特殊な生地で仕立てられている服だった。
しかし、今晩はゲーム召喚がまだ訪れていなかった。
はちまきで手を繋がれたまま、王子の唇がわたしの唇に重なり、私たちは2回目のキスをした。200万録も支払われたのだ。既に一度キスをしたのなら、2回目も仕方ない気がしたのだ。温かい唇がわたしの唇に自然な動きで重なり、わたしはなすがままだった。
わたしは王子の魅力に負けていた。抗うことができない。
「あん」
「うんん?」
「ねえ、このままだと二人ともフラフラでゲーム召喚されることになるよね。」
「そうなるな」
王子の部屋のぎっしり本が詰まった棚に、時計が置かれていた。時刻は午前3時を回っている。いくらなんでも激流を流されて、1回既にゲーム召喚されて役目を果たした後の夜としては、眠すぎた。
王子はふかふかのソファにもたれ、そのまま目をつぶった。私も必死で目を開けようとして槍を持つ手に力を入れたが、やがて、槍をソファに投げ出した。やがて二人で口を開けたまま、ぐっすりと寝ていた、らしい。
***
スマホのアラームで目が覚めた。
私は戦闘服のまま、多摩川の河川敷の土手に寝ていた。パジャマにしているトレーナーの上からスマホショルダーバックをたすきがけでかけて寝るのが令和のわたしの寝方だけれど、今日は緯度と経度がズレたところで寝たので、こんなところで目が覚めてしまった。しかも中途半端な寝方をしたので王子にもらった戦闘服の上にスマホショルダーバックをかけている格好だ。
ーーガーン
犬の散歩をしている人がいる。
わたしはパッと飛び起きた。わたしの部屋と王子の城の離れ具合からすると、おそらく二子玉川公園が近いところのはずだ。
ーーよし、見つけた。遠くに見える。
わたしはそのままの姿で二子玉川公園目指して歩き始めた。二子玉川公園のスターバックスで早朝のコーヒーを飲んで、家に戻っていつものようにリモートワークを始めれば問題ない。今日はリモートワークの日だ。
わたしはスマホの電子決済でスターバックスコーヒーと小さなバームクーヘンを買って、すみっこの席に座ってぼんやりとコーヒーを飲み始めた。
スマホで今日のニュースをチェックする。遠くで相変わらず戦争をしている。ホモサピエンスときたら本当に愚かな生き物だ。間もなく絶滅危惧種に認定されるとも知らずにいい気なものだ。
目を挙げると富士山が遠くに見えた。コーヒーを飲みながら、富士山の雄姿を愛でる。
忍歴22年には富士山は原型を留めていない。噴火して、戦争があって、爆撃があって、地球の地形は数億年を経て少し変わった。この美しい富士の山を見ることができるのはとてつもなくラッキーなこと。
コーヒーとバームクーヘンで人心地がついたところで、わたしは、自分が着ている戦闘服姿に周りの皆が興味津々なことに気づいた。近未来感はそれほどないと思うのだが、令和の日本ではお見かけはしない格好だということは分かる。
コーヒーカップとベームクーヘンの後始末をして、店を出た。
今日も晴れている。
朝日が降り注ぐ中、わたしはそのまま二子玉川駅の方に向かった。閑散としたライズを抜けて、駅を抜ける。自分の部屋まで歩いて戻ろう。
だが、ふと足を止めた。まだ始業開始まで時間はある。ここはさっき目覚めたところまで戻っていた方がいいかもしれない。王子が目覚める可能性を否定できない。
途中で思い直して、きびすを返してもときた道を急ぎ足で戻った。目的地は多摩川の河川敷のあの土手だ。多分、今の予感ではもう一度目覚めるはずだ。
***
「うわっ!やばっ!」
王子が隣で小さくみじろぎしてつぶやく声で、パッと私は目を開けた。
まだ王子の部屋にいた。ゲーム召喚はまだのようだ。私は気を失うように寝ていたようだ。(いや、令和でコーヒーを飲んで散歩していたのだけれど)
もう、夜が明ける頃になっていた。
「何がやばい?」
私は寝ぼけた状態で目を王子に向けた。王子は完全に着物をはだけてソファの上で横になり、私の膝の上に膝まくらした状態で寝っ転がっていた。
「ヤバいってそれのこと。このまま待っていても来なかったら損だから、1回ちゃんと寝ましょうか」
「そうしよう」
王子は眠そうに槍を置いてベッドの方に歩いた。私も左手がはちまきで結ばれているので、つられてベッドに連れて行かれるようなポーズでつれて行かれた。
危ないので、私も槍をベッドの下に置いた。そのまま王子と一緒になってベッドの上で大の字になって伸びた。こうして、王子と私は王子のベッドの上で二人一緒に寝入った。
寝入る前に、もう一度口付けをされた。もう、なすがままだ。眠いし、王子は格好良過ぎた。
***
すぐに目が覚めて、わたしは令和の多摩川河川敷からスタートだ。朝日が眩しくて目をつぶったまま、そのまま起き上がって部屋に戻ろうと思ったけれど、その瞬間に数億年前の昔の地球に引きずられた。
私はハッと目を開けた。
素早くあたりを見渡すと、私はサバンナの地面に仰向けで寝ていた。
トラが飛びかかってくる瞬間だった。目を開けたら、青空の手前にトラがいて、まさにトラが宙に舞っている瞬間だった。
全てがスローモーションに見えた。
溢れ出たアドレナリンが、魔女忍としての最高スピードの動きを可能にした。私は左手のはちまきを解き、なりきる術でプテラノドンになった。横で正体なく寝ている王子の戦闘服の腰ベルトを口でくわえて、一気に飛び立った。
おそらく1秒以内にそれらのことをやってのけたと思う。
飛び立ちながら必死で周りを見ると、すぐ後ろに、ナディアが緑色の草原を必死に走っている姿が見えた。私はそこに飛び降り、ひらりとナディアがわたしの背中に飛び乗る気配を感じると、そのまま高く飛び上がった。
すんでのところで、トラの攻撃をかわし切った。
「助かったわ、プテラ!」
ナディアは私の背中を優しく叩いて喜んでくれた。
――危なかった。
いつもより変則的な召喚だったので、危なく自分もトラに攻撃されて死んでしまうところだった。私はうまく目を覚まさなかった時の先を想像して、ゾッとしていた。ナディアが、私が口にベルトをくわえて持ち上げている王子に気づいた。
「あれ?それってプテラのえさ?プテラの餌って人なの!?」
「違いますっ!」
否定しようとして、私は思わず口を開けた。
――シュッ!
王子はあっけなく空から落ちて行った。私がくわえていた王子の戦闘服のベルトを離したのだ。
「あーああ!?」
王子の声が地面スレスレのところでした。ようやく目が覚めたらしい。
私は急降下した。私は魔女忍だ。翼竜に見えるが、私は本当は魔女忍だ。一瞬でいくつかの術を使って地面に叩きつけられそうな王子の戦闘服の腰ベルトをもう一度バシッとくわえ直し、上昇した。
つばさをバッサバッサと力強く動かす。
「え、えさ?」
ナディアはまだパニック状態で聞いてきたので、私は首をぶんぶんと横に振った。
「うわっ!」
王子は空中で振り回されたので何か叫んでいたが、おかまいなしだ。
「だよね。良かった。勘違いしてごめん。」
ナディアが安堵する声を私の背中で聞いた。
――良かった。勘違いされたら私も困るから。
――さあて、王子。
――どうする?
――ナディアに身バレする?
プテラノドンになった私から腰ベルトをくわえられて空を飛ぶ道中、王子は何も言わずに黙り込んでいた。
大きな深呼吸をする。
私と王子は仁王立ちをして、王子のお部屋で待っていた。私の左手首と王子の右手首は、綺麗な色鮮やかな紫色のはちまきでキツく結ばれていた。
時は丑三つ時。とっくに真夜中になっていた。しんしんと暗闇と静けさに包まれる王子の部屋は、煌々と明かりが灯され、若い男と若い女が仁王立ちをして立っている。
私は賞金ハンターとして。
王子は自分がお妃候補とした女にくっついていつ何時でも昔の地球に行くため。私と王子は気合いの入った戦闘服を着ていた。袴ではなく、裾がピッタリと足に張り付くような形状で、特殊な生地で仕立てられている服だった。
しかし、今晩はゲーム召喚がまだ訪れていなかった。
はちまきで手を繋がれたまま、王子の唇がわたしの唇に重なり、私たちは2回目のキスをした。200万録も支払われたのだ。既に一度キスをしたのなら、2回目も仕方ない気がしたのだ。温かい唇がわたしの唇に自然な動きで重なり、わたしはなすがままだった。
わたしは王子の魅力に負けていた。抗うことができない。
「あん」
「うんん?」
「ねえ、このままだと二人ともフラフラでゲーム召喚されることになるよね。」
「そうなるな」
王子の部屋のぎっしり本が詰まった棚に、時計が置かれていた。時刻は午前3時を回っている。いくらなんでも激流を流されて、1回既にゲーム召喚されて役目を果たした後の夜としては、眠すぎた。
王子はふかふかのソファにもたれ、そのまま目をつぶった。私も必死で目を開けようとして槍を持つ手に力を入れたが、やがて、槍をソファに投げ出した。やがて二人で口を開けたまま、ぐっすりと寝ていた、らしい。
***
スマホのアラームで目が覚めた。
私は戦闘服のまま、多摩川の河川敷の土手に寝ていた。パジャマにしているトレーナーの上からスマホショルダーバックをたすきがけでかけて寝るのが令和のわたしの寝方だけれど、今日は緯度と経度がズレたところで寝たので、こんなところで目が覚めてしまった。しかも中途半端な寝方をしたので王子にもらった戦闘服の上にスマホショルダーバックをかけている格好だ。
ーーガーン
犬の散歩をしている人がいる。
わたしはパッと飛び起きた。わたしの部屋と王子の城の離れ具合からすると、おそらく二子玉川公園が近いところのはずだ。
ーーよし、見つけた。遠くに見える。
わたしはそのままの姿で二子玉川公園目指して歩き始めた。二子玉川公園のスターバックスで早朝のコーヒーを飲んで、家に戻っていつものようにリモートワークを始めれば問題ない。今日はリモートワークの日だ。
わたしはスマホの電子決済でスターバックスコーヒーと小さなバームクーヘンを買って、すみっこの席に座ってぼんやりとコーヒーを飲み始めた。
スマホで今日のニュースをチェックする。遠くで相変わらず戦争をしている。ホモサピエンスときたら本当に愚かな生き物だ。間もなく絶滅危惧種に認定されるとも知らずにいい気なものだ。
目を挙げると富士山が遠くに見えた。コーヒーを飲みながら、富士山の雄姿を愛でる。
忍歴22年には富士山は原型を留めていない。噴火して、戦争があって、爆撃があって、地球の地形は数億年を経て少し変わった。この美しい富士の山を見ることができるのはとてつもなくラッキーなこと。
コーヒーとバームクーヘンで人心地がついたところで、わたしは、自分が着ている戦闘服姿に周りの皆が興味津々なことに気づいた。近未来感はそれほどないと思うのだが、令和の日本ではお見かけはしない格好だということは分かる。
コーヒーカップとベームクーヘンの後始末をして、店を出た。
今日も晴れている。
朝日が降り注ぐ中、わたしはそのまま二子玉川駅の方に向かった。閑散としたライズを抜けて、駅を抜ける。自分の部屋まで歩いて戻ろう。
だが、ふと足を止めた。まだ始業開始まで時間はある。ここはさっき目覚めたところまで戻っていた方がいいかもしれない。王子が目覚める可能性を否定できない。
途中で思い直して、きびすを返してもときた道を急ぎ足で戻った。目的地は多摩川の河川敷のあの土手だ。多分、今の予感ではもう一度目覚めるはずだ。
***
「うわっ!やばっ!」
王子が隣で小さくみじろぎしてつぶやく声で、パッと私は目を開けた。
まだ王子の部屋にいた。ゲーム召喚はまだのようだ。私は気を失うように寝ていたようだ。(いや、令和でコーヒーを飲んで散歩していたのだけれど)
もう、夜が明ける頃になっていた。
「何がやばい?」
私は寝ぼけた状態で目を王子に向けた。王子は完全に着物をはだけてソファの上で横になり、私の膝の上に膝まくらした状態で寝っ転がっていた。
「ヤバいってそれのこと。このまま待っていても来なかったら損だから、1回ちゃんと寝ましょうか」
「そうしよう」
王子は眠そうに槍を置いてベッドの方に歩いた。私も左手がはちまきで結ばれているので、つられてベッドに連れて行かれるようなポーズでつれて行かれた。
危ないので、私も槍をベッドの下に置いた。そのまま王子と一緒になってベッドの上で大の字になって伸びた。こうして、王子と私は王子のベッドの上で二人一緒に寝入った。
寝入る前に、もう一度口付けをされた。もう、なすがままだ。眠いし、王子は格好良過ぎた。
***
すぐに目が覚めて、わたしは令和の多摩川河川敷からスタートだ。朝日が眩しくて目をつぶったまま、そのまま起き上がって部屋に戻ろうと思ったけれど、その瞬間に数億年前の昔の地球に引きずられた。
私はハッと目を開けた。
素早くあたりを見渡すと、私はサバンナの地面に仰向けで寝ていた。
トラが飛びかかってくる瞬間だった。目を開けたら、青空の手前にトラがいて、まさにトラが宙に舞っている瞬間だった。
全てがスローモーションに見えた。
溢れ出たアドレナリンが、魔女忍としての最高スピードの動きを可能にした。私は左手のはちまきを解き、なりきる術でプテラノドンになった。横で正体なく寝ている王子の戦闘服の腰ベルトを口でくわえて、一気に飛び立った。
おそらく1秒以内にそれらのことをやってのけたと思う。
飛び立ちながら必死で周りを見ると、すぐ後ろに、ナディアが緑色の草原を必死に走っている姿が見えた。私はそこに飛び降り、ひらりとナディアがわたしの背中に飛び乗る気配を感じると、そのまま高く飛び上がった。
すんでのところで、トラの攻撃をかわし切った。
「助かったわ、プテラ!」
ナディアは私の背中を優しく叩いて喜んでくれた。
――危なかった。
いつもより変則的な召喚だったので、危なく自分もトラに攻撃されて死んでしまうところだった。私はうまく目を覚まさなかった時の先を想像して、ゾッとしていた。ナディアが、私が口にベルトをくわえて持ち上げている王子に気づいた。
「あれ?それってプテラのえさ?プテラの餌って人なの!?」
「違いますっ!」
否定しようとして、私は思わず口を開けた。
――シュッ!
王子はあっけなく空から落ちて行った。私がくわえていた王子の戦闘服のベルトを離したのだ。
「あーああ!?」
王子の声が地面スレスレのところでした。ようやく目が覚めたらしい。
私は急降下した。私は魔女忍だ。翼竜に見えるが、私は本当は魔女忍だ。一瞬でいくつかの術を使って地面に叩きつけられそうな王子の戦闘服の腰ベルトをもう一度バシッとくわえ直し、上昇した。
つばさをバッサバッサと力強く動かす。
「え、えさ?」
ナディアはまだパニック状態で聞いてきたので、私は首をぶんぶんと横に振った。
「うわっ!」
王子は空中で振り回されたので何か叫んでいたが、おかまいなしだ。
「だよね。良かった。勘違いしてごめん。」
ナディアが安堵する声を私の背中で聞いた。
――良かった。勘違いされたら私も困るから。
――さあて、王子。
――どうする?
――ナディアに身バレする?
プテラノドンになった私から腰ベルトをくわえられて空を飛ぶ道中、王子は何も言わずに黙り込んでいた。
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