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領地と計画(1)

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「夕食はどうしましょう」
「そうだね、お腹すいたね」

 私と王太子閣下はベッドの中でまどろみそうになったが、ハッと夕食のことに気づいた。みなが準備して待っているだろう。

 私は起き上がり、急いで身支度をしようとした。

「いいよ、ここに少し運んでもらおう。ほら、あそこにテーブルはある」

 暖炉の横に確かにテーブルと椅子は置いてあった。私は急いでガウンを羽織った。そして、呼び鈴を押してマリアを呼んだ。

「入りますね、王太子妃様」

 私は扉のすぐ前まで行って、マリアが部屋に恐る恐る入ってくるのを待ち構えていた。

「まあ、お嬢様っ!」

 マリアは私が扉のすぐ前で待っていたのに非常に驚いた様子で飛び上がったが、私にしーっと唇に指を当てられて黙った。

「王太子閣下と私は今日はここで簡単に夕食を食べます」

 そう言って暖炉の横のテーブルを指差した。

「申し訳ないのだけれど、こちらに運んでいただけるかしら?あと、給仕はいらないと伝えて欲しいの。二人だけで食べたいの。終わったらまた呼ぶわね。本当にお手間をかけてごめんなさい」

 その言葉を聞いたマリアは、ぱあっ!と顔を輝かせて、王太子閣下とご一緒に?と声に聞こえないぐらいの声でささやき、私がうなずくのを見ると、私を抱きしめてくれた。

「わかりました。すぐにご準備します」
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