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秘密の協定(3)

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「でもそのあとにね、急に昔のキャロラインに自分がなったのよ。そして……あなたを裏切っていることの重さを嫌というほど自覚したの。あなたは寂しく伯爵家に一人でいたのね。本当にごめんなさいっ!私が伯爵家の狩猟用の森でイーサンと過ごしているとき……初めて関係を持ってあなたを裏切ったとき……あなたはいつもひとりぼっちで大きな伯爵家の家で過ごしていたのね。本当にキャロライン、ごめんなさい」

 私は1つの真実に気づいた。私がアーニャを傷つけようとしてドス黒い気持ちに支配されて行ったことは、最初にアーニャ自身によって既に行われていたのだ。

 ――そうだわ……そうでなければあの裏切りを初めて知った日に繋がらないわ。

「アーニャ、それについては私も謝らなといけないわ。本当にごめんなさい。私がイーサンに執着して周りを見ていなかったのよ。そのことについては私が悪いの」

 私も泣きながらアーニャに謝った。私とアーニャは親友だった頃のようにお互いを抱きしめた。

 私の中のわだかまりが消えていくように感じた。

「これからのことだけど…………」

 アーニャが私の顔を見つめた。
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