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4. 決着

第87話 ばっくれるなら(まさみと牡丹)

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 豪華ごうかな結婚パレードが終わって、そのあと城内で開かれた盛大な披露宴はえんもたけなわだった。

 牡丹とまさみは、ナディアからの報告を画面越がめんごしに見ていた。

「さーて数世紀続いた黒の秘密結社ひみつけっしゃは、この手で始末しまつしたわ。」
 指にフッと息を吹きかける。そして炎を出して辺りを焼き払い、軽快に格好よく去って行くナディアに、感嘆かんたんのため息をついて見惚みとれていた。

 画面はどうやら人間がだいぶ後に発明したものらしい。特別にナディアに贈ってもらったのだ。

 画面から顔を上げたまさみと牡丹がいるバルコニーからは、帝と沙織の結婚式の様子がよく見えた。
 幸せそうな帝と沙織はあたりにかがやくばかりの光を与えていた。

「あーあ、なんかけるー」
「本当に嫉妬しっとしちゃうわ」

 まさみはため息をついた。

「やってらんないわね。幸せそうすぎるわ。」
 牡丹も美しい振袖姿ふりそですがたのまま、ほほを緩めながらも気だるそうに言った。

「昔の地球にいってひと暴れする?」
「この前のあの話?」
「そうね。いいわね」

「私もなんかゲームに参加して、遥か昔の人間の二十一世紀あたりでバックれようかな。」

「ばかね。」

「人間はその2世紀後ぐらいが最高よ。最高潮さいこうちょう。ばっくれるならそこね。」

「だねー!」
「あはは。」

「うふっ」
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