君と出逢ったあの時から

かヾみ

この腕は我が腕なれど……

月に雲がかかる、暫し。風は気まぐれに雲を流し、月影を遮る。月影見えずとも月は常に在る。月は常に在る… ことを知れ………



なんてことを言い聞かせてる。君の問いは私にはかなりハイレベル。気持ちはあるけどそれを認めたら崩れ落ちることをきっと君は知らない、否…わからない。


崩れても続けたい。砂の城を築いていても砂の城と知っていても。私の心か、身体が築くのが不可能になるまで。


距離があるから距離を感じない、何時も見ているのに、眼でも心でも見ていないということがわかりますか？



確かに流星になれる。流星にはなれない と思わなければ、確かに流星なんだもの。砂の城は砂の城と思わなければただただ  城 なのだから。



そのために、目を瞑り、耳を塞ごう。事実も現実も私を押しつぶすものなら私はいらない。


君の多側面も知らない方がきっと良い。どっちにせよ手が届かないのなら 指届かないのなら。何時だってほしいものは触れられないなら。




何時か気が逸れるの？私にだってわからない。初回は十年、二度目は二十年かかったから。今回は何時まで意識が離れないのか、離れるのか？


夢で、現で、本心なんてものが一体何の役に立ち、どんな意味があるのだろうか




自分の心もかえりみないようにしている私に、人の本心を知ることにどんな意味があるだろう？


助けてっと自分に向けられた腕が敵でも、その腕に殺されるとわかっていても、応えてしまうことがあることを私は知っている。



まして、君が腕を伸ばすのは、そして君に伸ばされた腕は 彼女の腕 なのだから。君が腕を伸ばすのも、君に彼女が腕を差しのべるのも当然といえば当然と、こういう風に思うことにしたんだ。



敵であり殺されるとわかっていて差しのべる腕は、恋焦がれる人には、どうしても伸びないこともありうる、っということも私は知っている。


これはもう心の問題でも、身体の問題でもない。




君は彼女に腕伸ばし、彼女はそれに応える。その行為者お二人方の心に、どんな本心が、はたまた偽心があっても、なくても、その部分を私は見ないことにした。


ただその成り行きを眺めようとは思う。眺められるうちはね。