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~ 最終章 されど御曹司は ~
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正直「もしかしたら」くらいの予感はあったが、まさかそこまでしないだろうという油断もあった。
服を着たままシャワーを浴びると言う非日常の行為に、脳も身体も興奮を覚える。
腰に置かれていた久我の手が、撫でるように下に移動して尻の辺りを掴んだ。軽く引き下げられただけで、水分を含んで重くなったスエットパンツがズルズルと足首の位置まで落ちていく。
湯で濡れた布の生暖かい感覚がまとわりついて、違和感に耐えきれず玲旺はそこから足を引き抜いた。
その間も唇はずっと重ねたままで、首の角度を変えて何度も舌を抜き差しする。降り注ぐシャワーとキスの嵐に、流石に苦しくなった玲旺は久我の胸を押し戻した。
「久我さん、苦しい……」
「あぁ、ごめん」
ほぼ吐息だけで久我が答える。
唇を離す代わりに、今度は久我の手が玲旺の下腹部に触れた。中途半端にずり下がった下着越しに、久我が張り詰めた玲旺の中心をさする。
「あッ……」
湿った生地の上を、久我の手が這い、水滴が伝った。
敏感な部分に刺激を受け、反射的に玲旺は腰を引いてしまう。そのままよろよろ後ずさり、バスタブの淵に尻もちをつくように腰掛けた。
久我が支えるように玲旺の右手を掴み、再び引き寄せ立ち上がらせる。
「何でもう、へばってるんだよ。玲旺が背中を洗ってくれるんでしょ? あ、そうだ。このままシャツにボディーソープを付けてこすり合ったら、凄く良く泡立ちそうだな」
久我は手に取ったボディーソープを、満遍なく玲旺の身体に塗りつけていった。貼り付いたシャツや下着はまるで粘膜のようで、どこに触れられても切ない吐息が漏れてしまう。
一通り身体を撫でまわした後、久我が下着ごとカリ首を握り込んだ。石鹸のぬるっとした感触と、布のざらざらした感触。二つの相反する肌触りに、玲旺はたまらず背中を反らせる。
「やッ、ダメ、これ強すぎるッ」
亀頭をシュルシュルと押し付けるように擦られ、気絶しそうなほどの快感に襲われた。すぐに達してしまいそうなのに、竿への刺激が僅かに足りないのか、射精までには至らない。それがもどかしくて、気が狂いそうになる。
「気持ちイイ?」
敢えて焦らしているのだろう。
ガクガク腰を揺らす玲旺を支配するように、久我が力を加減しながら尋ねた。玲旺は訳も分からなくなって髪を振り乱し、「キモチいいっ」と何度も上ずった声を出す。
「久我さん、お願い。もう、イキたい」
「我慢できないの? しょうがないな」
いつもならもっとお預けを食わされるのに、意外にも久我は玲旺の射精をすんなり許した。
下着を太ももまで下げると、鈴口を撫でていた手を竿の方へずらし、激しく上下にピストンさせる。
体の中心部から外へ向かって、絶頂の波が爆ぜた。自分が人の形を保っていられるのが不思議なほど、極致感の渦に飲み込まれる。
「イク……っ!」
玲旺は咄嗟に自分の指を噛んだ。そうしていないと、はしたないほど大きな声を上げてしまいそうだった。
「あっ、ああぁっ」
向かい合うような格好になっていた久我の腹に、玲旺の白濁が放たれる。
とっくに形を変えてそそり立っていた久我の肉棒が、白い蜜を受けて獲物を狙うようにひくひくと震えた。
射精が終っても小さく喘ぐ玲旺の唇に、久我の唇が重なる。
久我の右手はまだ、玲旺の亀頭を撫でまわすようにせわしなく動いていた。
「今、触っちゃダメ。イったばっかりだから、ヘンになる」
「ヘンになった玲旺が見たい。今日は試したいことがあるんだ。風呂場だから丁度いいと思って。あのさ、男でも潮吹き出来るらしいよ」
服を着たままシャワーを浴びると言う非日常の行為に、脳も身体も興奮を覚える。
腰に置かれていた久我の手が、撫でるように下に移動して尻の辺りを掴んだ。軽く引き下げられただけで、水分を含んで重くなったスエットパンツがズルズルと足首の位置まで落ちていく。
湯で濡れた布の生暖かい感覚がまとわりついて、違和感に耐えきれず玲旺はそこから足を引き抜いた。
その間も唇はずっと重ねたままで、首の角度を変えて何度も舌を抜き差しする。降り注ぐシャワーとキスの嵐に、流石に苦しくなった玲旺は久我の胸を押し戻した。
「久我さん、苦しい……」
「あぁ、ごめん」
ほぼ吐息だけで久我が答える。
唇を離す代わりに、今度は久我の手が玲旺の下腹部に触れた。中途半端にずり下がった下着越しに、久我が張り詰めた玲旺の中心をさする。
「あッ……」
湿った生地の上を、久我の手が這い、水滴が伝った。
敏感な部分に刺激を受け、反射的に玲旺は腰を引いてしまう。そのままよろよろ後ずさり、バスタブの淵に尻もちをつくように腰掛けた。
久我が支えるように玲旺の右手を掴み、再び引き寄せ立ち上がらせる。
「何でもう、へばってるんだよ。玲旺が背中を洗ってくれるんでしょ? あ、そうだ。このままシャツにボディーソープを付けてこすり合ったら、凄く良く泡立ちそうだな」
久我は手に取ったボディーソープを、満遍なく玲旺の身体に塗りつけていった。貼り付いたシャツや下着はまるで粘膜のようで、どこに触れられても切ない吐息が漏れてしまう。
一通り身体を撫でまわした後、久我が下着ごとカリ首を握り込んだ。石鹸のぬるっとした感触と、布のざらざらした感触。二つの相反する肌触りに、玲旺はたまらず背中を反らせる。
「やッ、ダメ、これ強すぎるッ」
亀頭をシュルシュルと押し付けるように擦られ、気絶しそうなほどの快感に襲われた。すぐに達してしまいそうなのに、竿への刺激が僅かに足りないのか、射精までには至らない。それがもどかしくて、気が狂いそうになる。
「気持ちイイ?」
敢えて焦らしているのだろう。
ガクガク腰を揺らす玲旺を支配するように、久我が力を加減しながら尋ねた。玲旺は訳も分からなくなって髪を振り乱し、「キモチいいっ」と何度も上ずった声を出す。
「久我さん、お願い。もう、イキたい」
「我慢できないの? しょうがないな」
いつもならもっとお預けを食わされるのに、意外にも久我は玲旺の射精をすんなり許した。
下着を太ももまで下げると、鈴口を撫でていた手を竿の方へずらし、激しく上下にピストンさせる。
体の中心部から外へ向かって、絶頂の波が爆ぜた。自分が人の形を保っていられるのが不思議なほど、極致感の渦に飲み込まれる。
「イク……っ!」
玲旺は咄嗟に自分の指を噛んだ。そうしていないと、はしたないほど大きな声を上げてしまいそうだった。
「あっ、ああぁっ」
向かい合うような格好になっていた久我の腹に、玲旺の白濁が放たれる。
とっくに形を変えてそそり立っていた久我の肉棒が、白い蜜を受けて獲物を狙うようにひくひくと震えた。
射精が終っても小さく喘ぐ玲旺の唇に、久我の唇が重なる。
久我の右手はまだ、玲旺の亀頭を撫でまわすようにせわしなく動いていた。
「今、触っちゃダメ。イったばっかりだから、ヘンになる」
「ヘンになった玲旺が見たい。今日は試したいことがあるんだ。風呂場だから丁度いいと思って。あのさ、男でも潮吹き出来るらしいよ」
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