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死体

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【視点 カイン=ベルマー】
【場所 アメストリア鉱山】
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 俺たちは、魔物を倒しながら、鉱山の深部めがけて潜っていた。

 もうすぐ、鉱山の最深部につく。

 魔族ヴァラクが、召喚した魔物は、最低でもCランクであり、Bランクの魔物も多い。

 これだけの魔物を召喚するとは、魔族の力が、どれだけ凄まじいか改めて実感する。

 鉱山を移動中に、ドワーフの正規軍や冒険者たちの屍を幾つも見た。
 その度に、抑えきれない魔族への怒りが湧く。

「本当は、埋葬してやりたかったんだか……」

 俺が言うと、ルイズが銀髪を振って、悲しげな顔をした。

「先生の心根は素晴らしいと思います。ですが、あまりに死骸が多すぎます……」
「そうだな……」
「にゃー、魔族って、信じられないよ。こんな酷い事をするなんて」

 フローラが、怒りを込める。

「許せない」
「絶対にやっつけてやるの!」

 希少種の美少女たちが義憤に燃えていた。
 しかし、今まで見た死体の数は、800をこえている。

 ギルヴァン鋼国の正規軍も、冒険者たちも苦戦している。

 そう思っていると、鉱山の奥から、また魔物の群れが現れた。

 黒毒大蜘蛛(ブラック・ポイズン・スパイダー)の群れだ。
 俺たちは、武器を構えると、魔物の群れめがけて突撃した。



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