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嫌な予感と言うモノは、大概当たらない。
大体本当に嫌なことなんて、ふと気が抜けた瞬間に訪れるモノなんだ。
だけど、こっちでは、大体当たる。
嫌だと思うと、本当に嫌なことが起こるのだ。
帰ってすぐ、カークは私を庭へ連れ出し、ガゼボにお茶を用意させた。
「で、話って?」
「……あまり話したくないんだが」
カークが思い切り顔をしかめ、息を吐く。
「まず、試験最終日のお昼は、却下」
「……何で?」
「これから話す。キーラが学園にいない間に席替えがあった」
席替え……そんな細かいことから始まるの? この話。
「この時期の席替えと言うのもおかしいが、今回の席替えはキーラの席以外すべてジョシュアが決めた」
確かに自分の席だと思って座ったけど、席替えしていたら変っていたかもしれないか。前後の席の人のことなんて記憶になかったから、全然気が付かなかったけど。
「私がいなかったからそれは仕方がないんじゃない?」
「そうだね。で、今回キーラの前の席になったミランダ嬢だけど、彼女の実家のリスター家は、オンリンナの発明品のファンなのは間違いない。私も彼らのことはコレクターだと知っていた」
あぁ、カークもそうでしたね。
「多分そのつながりなんだろう、三月ほど前、リスター家はチェルノの共同経営者となったんだ」
「共同経営者」
「そう。余程気があったんだろう、小さいが店を出し、すでに他国へ売り込みをかけている」
「そうなんだ。でも、それって、別に悪いことじゃないよね」
「あぁ、悪くはない」
カークはまた顔をしかめる。
「この間チェルノがルキッシュで足止めされていると話ただろ」
「うん」
「先にルキッシュに行っていたのはリスター家の者たちだった。チェルノは最初ブルザルにいたが、リスターたちがルキッシュで拘束された事を聞き、ルキッシュにむかいそのまま同じように拘束された」
へぇ、その話だとチェルノ、すごくいい人じゃん。
「でもそれと席替えと何の関係があるの?」
「席替えの少し前から、ミランダ嬢とリーナが接触している」
あぁ、そこでリーナが出てくるんだ。
「ミランダが、学校を辞めるかもって言っていたけど、それもリーナと関係があるの?」
「多分あるだろうな」
「何で?」
カークが息を飲んだ。そして、じっと私を見つめてくる。
「カーク?」
「今回のルキッシュでの拘束だが、一番初めに拘束されたのがリスター家の者だった」
うん、それはさっきも聞いたよ。
「それから何人も拘束された。そして、一番最後が、チェルノたちだ。だが、拘束理由が分からない、問い合わせしてもその理由の回答がない」
「?」
「そのせいで、拘束された人たちの家族は、リスター家とチェルノが元凶だと言っている」
「え、でも、理由分からないんだよね?」
「あぁ、今までこんなことは一度もなかった。見られるだけの契約を見直したし、周辺も洗った。それでも、分からないんだ」
「カーク?」
何が言いたいんだろう?
「ただ、解放するための交渉条件が来た」
「条件?」
「これはまだ外には出ていない。でも、リスター家とオンリンナ家には届いている」
カークが、また顔を歪めた。
あー、何か嫌な予感。
「交渉条件って、何?」
「交渉の場へは正当なオンリンナ家の者を派遣するように、と」
大体本当に嫌なことなんて、ふと気が抜けた瞬間に訪れるモノなんだ。
だけど、こっちでは、大体当たる。
嫌だと思うと、本当に嫌なことが起こるのだ。
帰ってすぐ、カークは私を庭へ連れ出し、ガゼボにお茶を用意させた。
「で、話って?」
「……あまり話したくないんだが」
カークが思い切り顔をしかめ、息を吐く。
「まず、試験最終日のお昼は、却下」
「……何で?」
「これから話す。キーラが学園にいない間に席替えがあった」
席替え……そんな細かいことから始まるの? この話。
「この時期の席替えと言うのもおかしいが、今回の席替えはキーラの席以外すべてジョシュアが決めた」
確かに自分の席だと思って座ったけど、席替えしていたら変っていたかもしれないか。前後の席の人のことなんて記憶になかったから、全然気が付かなかったけど。
「私がいなかったからそれは仕方がないんじゃない?」
「そうだね。で、今回キーラの前の席になったミランダ嬢だけど、彼女の実家のリスター家は、オンリンナの発明品のファンなのは間違いない。私も彼らのことはコレクターだと知っていた」
あぁ、カークもそうでしたね。
「多分そのつながりなんだろう、三月ほど前、リスター家はチェルノの共同経営者となったんだ」
「共同経営者」
「そう。余程気があったんだろう、小さいが店を出し、すでに他国へ売り込みをかけている」
「そうなんだ。でも、それって、別に悪いことじゃないよね」
「あぁ、悪くはない」
カークはまた顔をしかめる。
「この間チェルノがルキッシュで足止めされていると話ただろ」
「うん」
「先にルキッシュに行っていたのはリスター家の者たちだった。チェルノは最初ブルザルにいたが、リスターたちがルキッシュで拘束された事を聞き、ルキッシュにむかいそのまま同じように拘束された」
へぇ、その話だとチェルノ、すごくいい人じゃん。
「でもそれと席替えと何の関係があるの?」
「席替えの少し前から、ミランダ嬢とリーナが接触している」
あぁ、そこでリーナが出てくるんだ。
「ミランダが、学校を辞めるかもって言っていたけど、それもリーナと関係があるの?」
「多分あるだろうな」
「何で?」
カークが息を飲んだ。そして、じっと私を見つめてくる。
「カーク?」
「今回のルキッシュでの拘束だが、一番初めに拘束されたのがリスター家の者だった」
うん、それはさっきも聞いたよ。
「それから何人も拘束された。そして、一番最後が、チェルノたちだ。だが、拘束理由が分からない、問い合わせしてもその理由の回答がない」
「?」
「そのせいで、拘束された人たちの家族は、リスター家とチェルノが元凶だと言っている」
「え、でも、理由分からないんだよね?」
「あぁ、今までこんなことは一度もなかった。見られるだけの契約を見直したし、周辺も洗った。それでも、分からないんだ」
「カーク?」
何が言いたいんだろう?
「ただ、解放するための交渉条件が来た」
「条件?」
「これはまだ外には出ていない。でも、リスター家とオンリンナ家には届いている」
カークが、また顔を歪めた。
あー、何か嫌な予感。
「交渉条件って、何?」
「交渉の場へは正当なオンリンナ家の者を派遣するように、と」
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