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2章.学園

5話.心配性の兄

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リアとリリーは“転移”一度でリアの部屋に帰った。


「フフッ一つ目の証拠はゲットできたね!」

「そうだね、リア!リアに危害を加えたんだ覚悟してもらわないとね!リアに危害を加えるのは誰であろうと許さない!」

「うん!私もリリーに危害を加えるのは誰であろうと許さない!」

 「だいたい、王太子様に近づく人をいじめるだなんて、その王太子様にばれたらやばいんじゃないの?
そもそも、自分を磨く努力をしないでいじめるなんて心が醜い証拠だね」

「そうそう、心が醜いと顔にまで醜さが現れるのにね」

「あっ、そういえばああいうのを悪役令嬢って言うんだっけ?」

「うん、たぶんそうだよ
あの様子だとあっちは転生者ではないね」

「そうだね、仮に転生者だったとして、たぶん前世はわがままだったんだろうね」

「ねえリリー、ヒロインが悪役令嬢に呼び出されるイベントってある?」

「うん、たぶんあったと思う
たしか、教科書が切り刻まれてから三日後くらいだったと思うよ」

「なら、今からボイスレコーダーをつくっておいた方がいいね」


創造魔法物体作成“ボイスレコーダー×2”


ポンッ


「はい、こっちがリリーの分ね」

「ありがとう!じゃあいつでも使えるように制服のスカートのポケットにいれておこ?」

「そうだね!これで準備はできた、いつでも証拠を入手できるね!」ニコッ

「そうだね!」ニコッ



「ミア~リナ~学校に行く時間だよー」


「「はーい、今行くわヴィンスお兄様」」


ガチャ


トコトコ



「「おはようございます、ヴィンスお兄様」」

「おはよう、ミア、リナ
あーあ、何でシアンはミアとリナを生徒会に入れたんだ!
いいかい、ミア、リナ!絶対に俺以外の人達に笑いかけたらだめだよ!いいね?」

「「えー、何で?」」


そう言ってミアとリナはコテッと首をかしげた。


「う゛(可愛い)男はな、自分に笑いかけてくれる=自分のことが好き、と思うんだ
だからそんなやからに勘違いされるとミアとリナはそいつらに襲われてしまうかもしれないんだ!」

「「はーい、わかりました」」

「よしっじゃあ学園に行くか」

「「はーい!」」


そして三人は馬車に乗り学園へ行った。









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