27 / 213
第二章
25 接触感応
しおりを挟む
クラウディアがセグリーヴ侯爵家で過ごすことが決まり、ベイリーとジルベルトがこの先の事を色々と話し合っていた。
事情を知らないクラウディアは「そこまで心配する必要はあるの?」と考えていたのだが、やはり娘と離れて暮らすとなると心配なのは当然だろうし、何も知らない母や兄達の事もあるのだから、仕方ないという考え至った。
母のグレースにはロレナ夫人が「娘さんのことは私が責任をもってお預かりしますわ」と告げ、グレースはそれに頷き「家に早く帰ってきてね」と涙を流しながら転移陣をくぐりエストレージャ王国へと戻っていった。
そんな姿を見て、頻繁に顔を出そうとクラウディアは心に決めた。
深緒の時にできなかった親孝行というものをきちんとやりたいと心のどこかで思ったからだろう。
みんなが帰った後ジルベルトに呼ばれて彼の執務室へと向かったクラウディアは、そこで二人で話したこととラフィニエール達と話し合ったことが伝えられた。
「クラウディア、君に話しておかなければならないことがあるんだ」
「私に話…ですか?」
「ああ、接触感応という言葉は知っているかい?」
接触感応とは、触れた者や人物の思念などを感じ取れる事を意味していたが、そんなことが出来るとは今まで聞いたことがないクラウディアは思わず首をひねった。その姿を見て、子供らしい表情と仕草にジルベルトは口元を緩めた。
「実はね…君が眠っていた間に君の頭を撫でたんだ。すると、おそらく見ていた夢の映像が私に流れ込んできた」
「夢…?叔父様が私に夢を見なかったかと聞いたのは、それが理由ですか?」
「ああ、そうだ」
「私はどんな夢を見ていたのですか?目覚めると、懐かしいような悲しいような、不思議な感じがしていたので、もし叔父様が知っているなら教えてください」
「いいだろう……」
そしてジルベルトはクラウディアを抱き上げて膝に座らせ、驚かないように言葉を選びながら話して聞かせた。
ヴェリダ神の事は伝えず、彼女が亡くなったであろうことも包み隠さずに話して聞かせたのだ。酷だと言われるかもしれないが、それが最善なのだと断言できたからこそ、彼女だからこそだ。
「全て……起こりうる未来、なのですね」
「ああ、だから、我々はその未来にあがなうために行動を起こし始めた」
「我々…?」
「そうだよ。エストレージャ王国の公爵家はまごうことなく王国創建時の神々の使途の子孫だ。その我々がただ指を加えてみているなどあってはならぬことだからな」
「そうですね……」
「そこで、だ。クラウディアにはこの先、色々と挑戦してもらわなければならなくなった」
「自分で自分を守る術をしっかりと身に付けてもらうよ」
「知識を、魔法を、魔術を、剣を……。様々な多岐にわたる分野を。魔法と魔術は私が教えよう。剣は最初にカイラードから基本を習うといい。知識は我が家の図書室で知りたいことを調べることから始めよう。勿論、貴族としての教養は必須だ。大変だろうが、無理をしないように」
「はいっ。頑張ります!」
「そうそう。クインとカイラードのことは『兄』だと思って呼んでほしい、彼らも妹が欲しかったみたいだからね」
部屋を出る間際にそう言われたので、「お兄様呼びをすればいいのかな?」と考えながら、はいと答えて自室へ戻った。
エアストン国はエストレージャ王国と違い、14歳で学園へ入学し、5年間をその学園で学ぶことが義務となっている。
例外として、年に一度の飛び級試験を合格したものに限り早期卒業が認められているのだが、ここセグリーヴ侯爵家のクインとカイラードは共に飛び級で早期卒業をしていて、クインは次期侯爵家当主としてジルベルトの側で学び、カイラードは騎士団へテストを受けて入団すると決意をし、毎日厳しい訓練をしていた。
そしてこの日、ロレナ夫人に連れられセグリーヴ侯爵家で過ごすにあたって追加で必要なものを買うために街へと出かけた。侯爵邸から町の中心部までは馬車で20分もあれば着くような距離で、そこまで離れてもいない気軽に行ける距離だ。
ある程度の物はクラウディアが目覚めて早々にロレナ夫人が準備していたが、この先の長期にわたって滞在することが決まったこともあり娘が出来たとロレナ夫人の意気込みに、周囲は少しやりすぎではないかと思いながらも温かく見守ることにしていた。
この日は剣の練習時に着用する服や、乗馬服など一揃え等を購入するために数軒回る予定だったが、クラウディアは訪れる店が楽しみで仕方なかった。
他にも勉強時に必要になるような筆記用具や便箋などを扱う店にも顔を出し、最終的には必要品数以上を購入したような気がしていた。
屋敷に戻るとカイラードが玄関まで出迎えてくれて、まぶしい笑顔を浮かべながらクラウディアの手を取った。
「クラウディア。剣を習いたいんだって?僕が教えるから、覚悟しておけよ」
そう言いながら瞳をキラキラさせている。
ロレナ夫人は持っていた扇子でカイラードの頭をポンと叩き「部屋に入って話しなさい」と呆れた顔で諫めていた。親しき中にも…ということだろう。
「カイラードお兄様。動きやすい服も準備したので、明日からでもお願いします」
クラウディアも負けずにキラキラとした瞳を返すと、言葉に詰まったように顔を赤くしているカイラードの姿がそこにあった。
「お兄様…って……」
「ダメですか?」
「いや……、そんなことは…」
「カイラードお兄様。私のことはクラウと呼んでください。クラウディアだと少し長いでしょう?」
「…わかった。じゃあ、クラウ。朝一での練習になるけど、いい?」
「はい。私、朝は強いのです。よろしくお願いいたします。カイラードお兄様」
「クラウディア」
二人で歩いていると、今度はクインから声をかけられた。
「父上から魔法を習う時、僕も一緒に同席することになったからね」
「クインお兄様もですか?」
―――お兄様…。んん…いい響きだな
クインもカイラード同様、心の中ではそう思ったのだが口には出さないようにして、平常を装い話をつづけた。
「父上が不在の時もあるだろうから、最初は一緒の方がいいだろうってことになってね」
「お兄様と一緒なのは嬉しいです」
「お昼からは母上が貴族としての一般教養を教えるそうだよ」
「叔母さまが教えてくださるのですか?」
「僕達もほとんどを母上から教えてもらったからね。間違いないよ。でも、厳しいから頑張ってね」
それからクロスローズへ帰る日を除き、空いている時間はすべて未来へ向けての勉強へと費やすことになった。
クラウディアからすると、自分の希望だったこともあるが新しいことを知ることに喜びを感じるタイプなのか、その時間が楽しくて楽しくて仕方なかった。
セグリーヴ侯爵家の図書室はクロスローズの家よりも魔法に関する書籍が多く、初めて目にするものも多かった。ロレナ夫人の趣味なのか恋愛小説も一棚あり、時々は息抜きで読んでみようかとその背表紙を目で追った。
事情を知らないクラウディアは「そこまで心配する必要はあるの?」と考えていたのだが、やはり娘と離れて暮らすとなると心配なのは当然だろうし、何も知らない母や兄達の事もあるのだから、仕方ないという考え至った。
母のグレースにはロレナ夫人が「娘さんのことは私が責任をもってお預かりしますわ」と告げ、グレースはそれに頷き「家に早く帰ってきてね」と涙を流しながら転移陣をくぐりエストレージャ王国へと戻っていった。
そんな姿を見て、頻繁に顔を出そうとクラウディアは心に決めた。
深緒の時にできなかった親孝行というものをきちんとやりたいと心のどこかで思ったからだろう。
みんなが帰った後ジルベルトに呼ばれて彼の執務室へと向かったクラウディアは、そこで二人で話したこととラフィニエール達と話し合ったことが伝えられた。
「クラウディア、君に話しておかなければならないことがあるんだ」
「私に話…ですか?」
「ああ、接触感応という言葉は知っているかい?」
接触感応とは、触れた者や人物の思念などを感じ取れる事を意味していたが、そんなことが出来るとは今まで聞いたことがないクラウディアは思わず首をひねった。その姿を見て、子供らしい表情と仕草にジルベルトは口元を緩めた。
「実はね…君が眠っていた間に君の頭を撫でたんだ。すると、おそらく見ていた夢の映像が私に流れ込んできた」
「夢…?叔父様が私に夢を見なかったかと聞いたのは、それが理由ですか?」
「ああ、そうだ」
「私はどんな夢を見ていたのですか?目覚めると、懐かしいような悲しいような、不思議な感じがしていたので、もし叔父様が知っているなら教えてください」
「いいだろう……」
そしてジルベルトはクラウディアを抱き上げて膝に座らせ、驚かないように言葉を選びながら話して聞かせた。
ヴェリダ神の事は伝えず、彼女が亡くなったであろうことも包み隠さずに話して聞かせたのだ。酷だと言われるかもしれないが、それが最善なのだと断言できたからこそ、彼女だからこそだ。
「全て……起こりうる未来、なのですね」
「ああ、だから、我々はその未来にあがなうために行動を起こし始めた」
「我々…?」
「そうだよ。エストレージャ王国の公爵家はまごうことなく王国創建時の神々の使途の子孫だ。その我々がただ指を加えてみているなどあってはならぬことだからな」
「そうですね……」
「そこで、だ。クラウディアにはこの先、色々と挑戦してもらわなければならなくなった」
「自分で自分を守る術をしっかりと身に付けてもらうよ」
「知識を、魔法を、魔術を、剣を……。様々な多岐にわたる分野を。魔法と魔術は私が教えよう。剣は最初にカイラードから基本を習うといい。知識は我が家の図書室で知りたいことを調べることから始めよう。勿論、貴族としての教養は必須だ。大変だろうが、無理をしないように」
「はいっ。頑張ります!」
「そうそう。クインとカイラードのことは『兄』だと思って呼んでほしい、彼らも妹が欲しかったみたいだからね」
部屋を出る間際にそう言われたので、「お兄様呼びをすればいいのかな?」と考えながら、はいと答えて自室へ戻った。
エアストン国はエストレージャ王国と違い、14歳で学園へ入学し、5年間をその学園で学ぶことが義務となっている。
例外として、年に一度の飛び級試験を合格したものに限り早期卒業が認められているのだが、ここセグリーヴ侯爵家のクインとカイラードは共に飛び級で早期卒業をしていて、クインは次期侯爵家当主としてジルベルトの側で学び、カイラードは騎士団へテストを受けて入団すると決意をし、毎日厳しい訓練をしていた。
そしてこの日、ロレナ夫人に連れられセグリーヴ侯爵家で過ごすにあたって追加で必要なものを買うために街へと出かけた。侯爵邸から町の中心部までは馬車で20分もあれば着くような距離で、そこまで離れてもいない気軽に行ける距離だ。
ある程度の物はクラウディアが目覚めて早々にロレナ夫人が準備していたが、この先の長期にわたって滞在することが決まったこともあり娘が出来たとロレナ夫人の意気込みに、周囲は少しやりすぎではないかと思いながらも温かく見守ることにしていた。
この日は剣の練習時に着用する服や、乗馬服など一揃え等を購入するために数軒回る予定だったが、クラウディアは訪れる店が楽しみで仕方なかった。
他にも勉強時に必要になるような筆記用具や便箋などを扱う店にも顔を出し、最終的には必要品数以上を購入したような気がしていた。
屋敷に戻るとカイラードが玄関まで出迎えてくれて、まぶしい笑顔を浮かべながらクラウディアの手を取った。
「クラウディア。剣を習いたいんだって?僕が教えるから、覚悟しておけよ」
そう言いながら瞳をキラキラさせている。
ロレナ夫人は持っていた扇子でカイラードの頭をポンと叩き「部屋に入って話しなさい」と呆れた顔で諫めていた。親しき中にも…ということだろう。
「カイラードお兄様。動きやすい服も準備したので、明日からでもお願いします」
クラウディアも負けずにキラキラとした瞳を返すと、言葉に詰まったように顔を赤くしているカイラードの姿がそこにあった。
「お兄様…って……」
「ダメですか?」
「いや……、そんなことは…」
「カイラードお兄様。私のことはクラウと呼んでください。クラウディアだと少し長いでしょう?」
「…わかった。じゃあ、クラウ。朝一での練習になるけど、いい?」
「はい。私、朝は強いのです。よろしくお願いいたします。カイラードお兄様」
「クラウディア」
二人で歩いていると、今度はクインから声をかけられた。
「父上から魔法を習う時、僕も一緒に同席することになったからね」
「クインお兄様もですか?」
―――お兄様…。んん…いい響きだな
クインもカイラード同様、心の中ではそう思ったのだが口には出さないようにして、平常を装い話をつづけた。
「父上が不在の時もあるだろうから、最初は一緒の方がいいだろうってことになってね」
「お兄様と一緒なのは嬉しいです」
「お昼からは母上が貴族としての一般教養を教えるそうだよ」
「叔母さまが教えてくださるのですか?」
「僕達もほとんどを母上から教えてもらったからね。間違いないよ。でも、厳しいから頑張ってね」
それからクロスローズへ帰る日を除き、空いている時間はすべて未来へ向けての勉強へと費やすことになった。
クラウディアからすると、自分の希望だったこともあるが新しいことを知ることに喜びを感じるタイプなのか、その時間が楽しくて楽しくて仕方なかった。
セグリーヴ侯爵家の図書室はクロスローズの家よりも魔法に関する書籍が多く、初めて目にするものも多かった。ロレナ夫人の趣味なのか恋愛小説も一棚あり、時々は息抜きで読んでみようかとその背表紙を目で追った。
43
お気に入りに追加
262
あなたにおすすめの小説
私を選ばなかったくせに~推しの悪役令嬢になってしまったので、本物以上に悪役らしい振る舞いをして婚約破棄してやりますわ、ザマア~
あさぎかな@電子書籍二作目発売中
恋愛
乙女ゲーム《時の思い出(クロノス・メモリー)》の世界、しかも推しである悪役令嬢ルーシャに転生してしまったクレハ。
「貴方は一度だって私の話に耳を傾けたことがなかった。誤魔化して、逃げて、時より甘い言葉や、贈り物を贈れば満足だと思っていたのでしょう。――どんな時だって、私を選ばなかったくせに」と言って化物になる悪役令嬢ルーシャの未来を変えるため、いちルーシャファンとして、婚約者であり全ての元凶とである第五王子ベルンハルト(放蕩者)に婚約破棄を求めるのだが――?
7年ぶりに私を嫌う婚約者と目が合ったら自分好みで驚いた
小本手だるふ
恋愛
真実の愛に気づいたと、7年間目も合わせない婚約者の国の第二王子ライトに言われた公爵令嬢アリシア。
7年ぶりに目を合わせたライトはアリシアのどストライクなイケメンだったが、真実の愛に憧れを抱くアリシアはライトのためにと自ら婚約解消を提案するがのだが・・・・・・。
ライトとアリシアとその友人たちのほのぼの恋愛話。
※よくある話で設定はゆるいです。
誤字脱字色々突っ込みどころがあるかもしれませんが温かい目でご覧ください。
【完結】辺境伯令嬢は新聞で婚約破棄を知った
五色ひわ
恋愛
辺境伯令嬢としてのんびり領地で暮らしてきたアメリアは、カフェで見せられた新聞で自身の婚約破棄を知った。真実を確かめるため、アメリアは3年ぶりに王都へと旅立った。
※本編34話、番外編『皇太子殿下の苦悩』31+1話、おまけ4話
幼妻は、白い結婚を解消して国王陛下に溺愛される。
秋月乃衣
恋愛
旧題:幼妻の白い結婚
13歳のエリーゼは、侯爵家嫡男のアランの元へ嫁ぐが、幼いエリーゼに夫は見向きもせずに初夜すら愛人と過ごす。
歩み寄りは一切なく月日が流れ、夫婦仲は冷え切ったまま、相変わらず夫は愛人に夢中だった。
そしてエリーゼは大人へと成長していく。
※近いうちに婚約期間の様子や、結婚後の事も書く予定です。
小説家になろう様にも掲載しています。
魅了魔法…?それで相思相愛ならいいんじゃないんですか。
iBuKi
恋愛
私がこの世界に誕生した瞬間から決まっていた婚約者。
完璧な皇子様に婚約者に決定した瞬間から溺愛され続け、蜂蜜漬けにされていたけれど――
気付いたら、皇子の隣には子爵令嬢が居て。
――魅了魔法ですか…。
国家転覆とか、王権強奪とか、大変な事は絡んでないんですよね?
第一皇子とその方が相思相愛ならいいんじゃないんですか?
サクッと婚約解消のち、私はしばらく領地で静養しておきますね。
✂----------------------------
カクヨム、なろうにも投稿しています。
家族と移住した先で隠しキャラ拾いました
狭山ひびき@バカふり160万部突破
恋愛
「はい、ちゅーもーっく! 本日わたしは、とうとう王太子殿下から婚約破棄をされました! これがその証拠です!」
ヴィルヘルミーネ・フェルゼンシュタインは、そう言って家族に王太子から届いた手紙を見せた。
「「「やっぱりかー」」」
すぐさま合いの手を入れる家族は、前世から家族である。
日本で死んで、この世界――前世でヴィルヘルミーネがはまっていた乙女ゲームの世界に転生したのだ。
しかも、ヴィルヘルミーネは悪役令嬢、そして家族は当然悪役令嬢の家族として。
ゆえに、王太子から婚約破棄を突きつけられることもわかっていた。
前世の記憶を取り戻した一年前から準備に準備を重ね、婚約破棄後の身の振り方を決めていたヴィルヘルミーネたちは慌てず、こう宣言した。
「船に乗ってシュティリエ国へ逃亡するぞー!」「「「おー!」」」
前世も今も、実に能天気な家族たちは、こうして断罪される前にそそくさと海を挟んだ隣国シュティリエ国へ逃亡したのである。
そして、シュティリエ国へ逃亡し、新しい生活をはじめた矢先、ヴィルヘルミーネは庭先で真っ黒い兎を見つけて保護をする。
まさかこの兎が、乙女ゲームのラスボスであるとは気づかづに――
深窓の悪役令嬢~死にたくないので仮病を使って逃げ切ります~
白金ひよこ
恋愛
熱で魘された私が夢で見たのは前世の記憶。そこで思い出した。私がトワール侯爵家の令嬢として生まれる前は平凡なOLだったことを。そして気づいた。この世界が乙女ゲームの世界で、私がそのゲームの悪役令嬢であることを!
しかもシンディ・トワールはどのルートであっても死ぬ運命! そんなのあんまりだ! もうこうなったらこのまま病弱になって学校も行けないような深窓の令嬢になるしかない!
物語の全てを放棄し逃げ切ることだけに全力を注いだ、悪役令嬢の全力逃走ストーリー! え? シナリオ? そんなの知ったこっちゃありませんけど?
悪役令嬢の私が転校生をイジメたといわれて断罪されそうです
白雨あめ
恋愛
「君との婚約を破棄する! この学園から去れ!」
国の第一王子であるシルヴァの婚約者である伯爵令嬢アリン。彼女は転校生をイジメたという理由から、突然王子に婚約破棄を告げられてしまう。
目の前が真っ暗になり、立ち尽くす彼女の傍に歩み寄ってきたのは王子の側近、公爵令息クリスだった。
※2話完結。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる