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第三章「騎士と姫と魔法使い」
第11話「黒き漆黒の竜」
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御前試合の開始まであとわずかになると、闘技場には多くの人が観客席に集まっていた。御前試合の観戦は、貴族以外にも、金の有る商人や貴族でないものも観戦できるため、とりわけ多くの人が集まる。
普段聞く事の無い大きな喧騒にフィーヤは軽く頭痛を覚える。
御前試合開始前にどうにかアーネストの参加を差し込んだ後、フィーヤは元の席に戻っていた。席に戻ると、あとは開始まで待つだけとなる。開始の時間が近付くにつれ、闘技場で準備をしていた竜騎士達の姿がなくなって行き、それと入れ違いになるように観客席に人が入り始める。そうすると、開始まで見るものがなくなり、暇になってしまう。そして、人が集まり出すと同時に、観戦に来た貴族や、商人たちがフィーヤへと挨拶にやってくる。出来る事なら相手にしたくない人たちの相手。それにより余計にこの時間が憂鬱な時間に感じさせられた。
見るものが無く、適当に視線を彷徨わせながらフィーヤは時間を潰す。せっかく新しく手元に置けた近衛騎士のアーネストは、御前試合参加のために傍にはおらず、使用人となったアルミメイアもいつの間にか居なくなっている。アルミメイアについて来ていた幼竜と黒猫も居ない。からかう相手もおらず、余計にする事が無い。暇と憂鬱さからため息が零れる。
「お久しぶりです。フィーヤ殿下」
そんな風に憂鬱さを抱えながら視線を足元へと向けようとしたとき、そう挨拶がかかり、一人の男性がフィーヤの前に跪いた。
白髪の混じった栗毛色の髪を綺麗に整え、身を包む質の良さそうな宮廷服は新品の様に皺を見せない。そんな出で立ちの少し細身の男性――マイクリクス王国を代表する貴族の長アレックス・アルフォード侯爵。フィーヤの嫌いな貴族の一人だった。
「お久しぶりですね。あなたがこの催しを見に来てくださるとは思いませんでした。アルフォード侯爵」
アレックスの挨拶にフィーヤは少し棘のある言葉で返事を返す。
「御前試合は国王主催の催しです。国王に仕える私が欠席と言うわけにはいきません」
「そう言いながら、今まで欠席していたのは誰ですか?」
「どうしても外せぬ用がありましたので」
「そうですか、それでは残念です」
反省の色を見せないアレックスの返しに、フィーヤは小さく呆れた様な息を付く。
一通り言葉を交わすとアレックスは腰を上げ、立ち上がる。そして、アレックスが立つ位置より上段のフィーヤの席、その少し後ろに控えるレリアを一睨みすると口を開く。
「殿下。聞きましたよ。また、何処の誰とも知らぬ輩を、傍に置いたと。あまり我儘で御父上を困らせないで方がよろしいかと思います」
「あなたに言われるまでもありません。それに、私の傍に置く人間です。私が選んではまずいのですか? それと、比較的手の空いているものを選んでいるつもりです。大きな困りごとにはなっていないと思いますが?」
「身元の分からぬ人間。何かが有ってからでは困ります。殿下の御身は、殿下一人のものではないのですから……。確りとした者を傍に置いたほうが良いと思います」
「それは、私に仕える彼らが信用ならないという事ですか?」
アレックスの物言いにフィーヤは顔を顰める。
「殿下の御身を案じての事です。それとも、私達の選んだ人間が信用できないと、私達が信用できないという事ですか?」
「その『私達』の誰かに、私が殺されかけた事をお忘れですか?」
「それは済んだことです。首謀者が割り出され、その者とそれに関わった者は皆処罰されたはずです。もう、この国に殿下の命を狙う者は居りません。この国の者ではもういないはずです」
フィーヤの切り返しにアレックスは表情一つ変えることなく言葉を返し、一度レリアへと目を向ける。
「そこに嘘が無いとも言い切れません。あなた方が事を起こし、あなた方が解決したのですから……。隠す事は簡単です」
「それほどまでに信用いただけないとは……」
フィーヤの返事にアレックスは、大きく落胆して見せる。
「ですが、殿下。この事だけは覚えておいてください。外には常に敵がいるという事を」
「ご忠告。感謝します」
アレックスの言葉に、フィーヤは感情の籠らぬ声で感謝の礼を返す。
フィーヤとアレックスの頭上を黒い影が掠める。見上げると、漆黒の鱗に包まれた飛竜が闘技場の中央へと飛んで行く。御前試合の開会式の為に集まったのだろう、他の竜騎士達も隊列を組み闘技場へと集まってきていた。それに合わせ、辺りから歓声が沸き起こる。
「そう言えば、リディア・アルフォード。あなたの御息女が、今回参加されるらしいですね。一年次で代表に選ばれるとは、とても優秀なのですね」
空を飛ぶ黒竜に目を向け、フィーヤはそう告げる。
「当然です。与えられた事に、最大の成果でもって答える。それが我が家の家訓です」
フィーヤの言葉にアレックスは淡々とした口調で答えを返す。
「褒めて差し上げないのですか?」
「無理を通しての事です。この程度、褒めるような事ではありません」
「そうですか」
冷たいアレックスの返事にフィーヤは一度目を閉じる。
相変わらずな答え。フィーヤは今までに、アレックスから人の温かみのある言葉や態度を見た事が無い。冷たく彫像のように本心を見せず、人間味を感じさせない人物。それだけに、フィーヤはアレックスに強い嫌悪感を抱いていた。身内であり、娘であるリディアへの事ならもしかしたらと思い、試す様に聞いた言葉で有ったが、その態度は娘に対しても同じようだった。それが、余計に嫌悪感を抱かせた。
「黒竜……色付きの血統。手に入れるのには随分と苦労したのでしょう。優秀な騎竜をあてがうとは、過保護なのですか?」
「成果が出なかった言い訳を、道具の所為にされては困りますから、最も優秀な道具をあてがっただけの事です」
「道具……ですか」
フィーヤは相手に聞こえないよう小さく呟き苦虫を噛み潰す。
闘技場に集まった竜騎士達が綺麗な隊列を組み、飛行する。その内二騎の竜騎士が隊列から外れ、闘技場の中央へと着地する。
二騎の竜騎士が着地するのを見届けると、闘技場に設けられた壇上に国王が立つのが目に入る。今から開会式が始まる。
「それでは、時間ですので、私は席に戻らせていただきます」
壇上に国王が立つのを見届けると、アレックスはフィーヤに一礼をする。
「ええ、結構です。楽しんでいってください」
アレックスの礼にそう言葉を返すと、アレックスはその場を立ち去り、フィーヤの席から少し離れた席へと歩いていく。フィーヤはその後ろ姿に鋭い視線を投げかけ、見届ける。
アレックスが自分の席に着くのを見届けると、フィーヤは大きく息を吐く。
「あなたには不快な思いをさせてしまいましたね。すみません」
そして、後ろに控えるレリアに目を向け、そう謝罪を口にする。
「どうしたって疑われる立場にありますから、気にしていません。それに、慣れましたから」
レリアはフィーヤの言葉に、淡々とした言葉で返す。それに、フィーヤは小さく笑う。
「そう言っていただけると、ありがたいです」
フィーヤはそっと安堵の息を付く。そして、再び隊列を組み、空を飛ぶ竜騎士達へと目を向ける。その中でも、とりわけ目立つ黒竜へと目を向ける。
「黒き漆黒の竜。それには、ある伝説が有るのを御存知ですか?」
黒竜を眺めたままフィーヤは告げる。
「すみません。竜に関する伝説は殆ど知りませんので」
フィーヤの言葉にレリアが答えを返す。それに、フィーヤはまた小さく笑う。
「死の世界から蘇った竜は、皆、あのように漆黒の鱗を持つのだそうです。それは、多くの者に死を運び、多くの死と共に、また死の世界へと帰っていくのだそうです。あの黒竜が、死の世界から蘇った竜なのかは分かりません。けれど、あの深い漆黒の鱗は、私にはなんだか良くないものに見えてしまいます。そう思いませんか?」
フィーヤがレリアへと目を向け、尋ねる。
「すみません。飛竜を見慣れる私には、その感覚は良く判りません……」
レリアはフィーヤの言葉に、申し訳なさそうな表情を浮かべ、答える。フィーヤはその言葉に、小さく落胆する。
フィーヤはそっと空を飛ぶ黒竜へと手を伸ばす。
「あなたのその色は、何処から来たものなのですか?
あなたは誰に死を届けるのですか?」
目を細め、問いかける。フィーヤと黒竜との距離は遠く、答えは返ってこない。
黒竜は他の騎竜達と共に飛び、その隊列の中へと消えて行った。
普段聞く事の無い大きな喧騒にフィーヤは軽く頭痛を覚える。
御前試合開始前にどうにかアーネストの参加を差し込んだ後、フィーヤは元の席に戻っていた。席に戻ると、あとは開始まで待つだけとなる。開始の時間が近付くにつれ、闘技場で準備をしていた竜騎士達の姿がなくなって行き、それと入れ違いになるように観客席に人が入り始める。そうすると、開始まで見るものがなくなり、暇になってしまう。そして、人が集まり出すと同時に、観戦に来た貴族や、商人たちがフィーヤへと挨拶にやってくる。出来る事なら相手にしたくない人たちの相手。それにより余計にこの時間が憂鬱な時間に感じさせられた。
見るものが無く、適当に視線を彷徨わせながらフィーヤは時間を潰す。せっかく新しく手元に置けた近衛騎士のアーネストは、御前試合参加のために傍にはおらず、使用人となったアルミメイアもいつの間にか居なくなっている。アルミメイアについて来ていた幼竜と黒猫も居ない。からかう相手もおらず、余計にする事が無い。暇と憂鬱さからため息が零れる。
「お久しぶりです。フィーヤ殿下」
そんな風に憂鬱さを抱えながら視線を足元へと向けようとしたとき、そう挨拶がかかり、一人の男性がフィーヤの前に跪いた。
白髪の混じった栗毛色の髪を綺麗に整え、身を包む質の良さそうな宮廷服は新品の様に皺を見せない。そんな出で立ちの少し細身の男性――マイクリクス王国を代表する貴族の長アレックス・アルフォード侯爵。フィーヤの嫌いな貴族の一人だった。
「お久しぶりですね。あなたがこの催しを見に来てくださるとは思いませんでした。アルフォード侯爵」
アレックスの挨拶にフィーヤは少し棘のある言葉で返事を返す。
「御前試合は国王主催の催しです。国王に仕える私が欠席と言うわけにはいきません」
「そう言いながら、今まで欠席していたのは誰ですか?」
「どうしても外せぬ用がありましたので」
「そうですか、それでは残念です」
反省の色を見せないアレックスの返しに、フィーヤは小さく呆れた様な息を付く。
一通り言葉を交わすとアレックスは腰を上げ、立ち上がる。そして、アレックスが立つ位置より上段のフィーヤの席、その少し後ろに控えるレリアを一睨みすると口を開く。
「殿下。聞きましたよ。また、何処の誰とも知らぬ輩を、傍に置いたと。あまり我儘で御父上を困らせないで方がよろしいかと思います」
「あなたに言われるまでもありません。それに、私の傍に置く人間です。私が選んではまずいのですか? それと、比較的手の空いているものを選んでいるつもりです。大きな困りごとにはなっていないと思いますが?」
「身元の分からぬ人間。何かが有ってからでは困ります。殿下の御身は、殿下一人のものではないのですから……。確りとした者を傍に置いたほうが良いと思います」
「それは、私に仕える彼らが信用ならないという事ですか?」
アレックスの物言いにフィーヤは顔を顰める。
「殿下の御身を案じての事です。それとも、私達の選んだ人間が信用できないと、私達が信用できないという事ですか?」
「その『私達』の誰かに、私が殺されかけた事をお忘れですか?」
「それは済んだことです。首謀者が割り出され、その者とそれに関わった者は皆処罰されたはずです。もう、この国に殿下の命を狙う者は居りません。この国の者ではもういないはずです」
フィーヤの切り返しにアレックスは表情一つ変えることなく言葉を返し、一度レリアへと目を向ける。
「そこに嘘が無いとも言い切れません。あなた方が事を起こし、あなた方が解決したのですから……。隠す事は簡単です」
「それほどまでに信用いただけないとは……」
フィーヤの返事にアレックスは、大きく落胆して見せる。
「ですが、殿下。この事だけは覚えておいてください。外には常に敵がいるという事を」
「ご忠告。感謝します」
アレックスの言葉に、フィーヤは感情の籠らぬ声で感謝の礼を返す。
フィーヤとアレックスの頭上を黒い影が掠める。見上げると、漆黒の鱗に包まれた飛竜が闘技場の中央へと飛んで行く。御前試合の開会式の為に集まったのだろう、他の竜騎士達も隊列を組み闘技場へと集まってきていた。それに合わせ、辺りから歓声が沸き起こる。
「そう言えば、リディア・アルフォード。あなたの御息女が、今回参加されるらしいですね。一年次で代表に選ばれるとは、とても優秀なのですね」
空を飛ぶ黒竜に目を向け、フィーヤはそう告げる。
「当然です。与えられた事に、最大の成果でもって答える。それが我が家の家訓です」
フィーヤの言葉にアレックスは淡々とした口調で答えを返す。
「褒めて差し上げないのですか?」
「無理を通しての事です。この程度、褒めるような事ではありません」
「そうですか」
冷たいアレックスの返事にフィーヤは一度目を閉じる。
相変わらずな答え。フィーヤは今までに、アレックスから人の温かみのある言葉や態度を見た事が無い。冷たく彫像のように本心を見せず、人間味を感じさせない人物。それだけに、フィーヤはアレックスに強い嫌悪感を抱いていた。身内であり、娘であるリディアへの事ならもしかしたらと思い、試す様に聞いた言葉で有ったが、その態度は娘に対しても同じようだった。それが、余計に嫌悪感を抱かせた。
「黒竜……色付きの血統。手に入れるのには随分と苦労したのでしょう。優秀な騎竜をあてがうとは、過保護なのですか?」
「成果が出なかった言い訳を、道具の所為にされては困りますから、最も優秀な道具をあてがっただけの事です」
「道具……ですか」
フィーヤは相手に聞こえないよう小さく呟き苦虫を噛み潰す。
闘技場に集まった竜騎士達が綺麗な隊列を組み、飛行する。その内二騎の竜騎士が隊列から外れ、闘技場の中央へと着地する。
二騎の竜騎士が着地するのを見届けると、闘技場に設けられた壇上に国王が立つのが目に入る。今から開会式が始まる。
「それでは、時間ですので、私は席に戻らせていただきます」
壇上に国王が立つのを見届けると、アレックスはフィーヤに一礼をする。
「ええ、結構です。楽しんでいってください」
アレックスの礼にそう言葉を返すと、アレックスはその場を立ち去り、フィーヤの席から少し離れた席へと歩いていく。フィーヤはその後ろ姿に鋭い視線を投げかけ、見届ける。
アレックスが自分の席に着くのを見届けると、フィーヤは大きく息を吐く。
「あなたには不快な思いをさせてしまいましたね。すみません」
そして、後ろに控えるレリアに目を向け、そう謝罪を口にする。
「どうしたって疑われる立場にありますから、気にしていません。それに、慣れましたから」
レリアはフィーヤの言葉に、淡々とした言葉で返す。それに、フィーヤは小さく笑う。
「そう言っていただけると、ありがたいです」
フィーヤはそっと安堵の息を付く。そして、再び隊列を組み、空を飛ぶ竜騎士達へと目を向ける。その中でも、とりわけ目立つ黒竜へと目を向ける。
「黒き漆黒の竜。それには、ある伝説が有るのを御存知ですか?」
黒竜を眺めたままフィーヤは告げる。
「すみません。竜に関する伝説は殆ど知りませんので」
フィーヤの言葉にレリアが答えを返す。それに、フィーヤはまた小さく笑う。
「死の世界から蘇った竜は、皆、あのように漆黒の鱗を持つのだそうです。それは、多くの者に死を運び、多くの死と共に、また死の世界へと帰っていくのだそうです。あの黒竜が、死の世界から蘇った竜なのかは分かりません。けれど、あの深い漆黒の鱗は、私にはなんだか良くないものに見えてしまいます。そう思いませんか?」
フィーヤがレリアへと目を向け、尋ねる。
「すみません。飛竜を見慣れる私には、その感覚は良く判りません……」
レリアはフィーヤの言葉に、申し訳なさそうな表情を浮かべ、答える。フィーヤはその言葉に、小さく落胆する。
フィーヤはそっと空を飛ぶ黒竜へと手を伸ばす。
「あなたのその色は、何処から来たものなのですか?
あなたは誰に死を届けるのですか?」
目を細め、問いかける。フィーヤと黒竜との距離は遠く、答えは返ってこない。
黒竜は他の騎竜達と共に飛び、その隊列の中へと消えて行った。
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