82 / 136
第三章「騎士と姫と魔法使い」
第26話「逃れえぬ流」
しおりを挟む
「振られて、しまいましたね……」
誰も居なくなり静かになった、小さな庭園の東屋の下に設けられた長椅子に腰かけたフェミルは、自傷気味にそう呟く。
風が流れ、庭園の草花が揺れる。フェミルの言葉に、答える者は誰も居ない。
「状況的に、信用ならない。と言う事でしょうか?」
誰かに向け、フェミルは呟き、問いかける。けれど、その言葉に答えは返ってこない。
「聞いているのに、返事をくれないなんて、寂しいですね」
そしてまた、フェミルは空へと問いかける。けれど、やはり答えは返ってこない。
フェミルはそれに、小さくため息を付く。すると、フェミルの背後、東屋の支柱の影が揺れ、そこから一人の女性が姿を現す。
「お前の感情など、私の知るところではない」
肌をさらす薄着に、鮮やかな青い髪をした女性。その女性が、フェミルの背後に立ち、黄金色の鋭い瞳で、彼女の背を見下ろす。
「ほら、やっぱり居るじゃないですか、聞いていながら返事をくれないなんて、冷たい人ですね」
鋭く睨みつける女性とは対照的に、柔らかく笑うような声でフェミルは答えを返す。それに女性は、さらに目を細める。
「けど、珍しいですね。いつもは呼べば直ぐに出てきて下さるに、今日は焦らすようなことをして……気になる異性の前では、あなたも緊張してしまうのですか?」
からかう様にフェミルは告げる。
「意味が分からないな」
「彼、すごく気にかけていたじゃないですか? だから引き込もうとしたのですけど……迷惑でしたか?」
「それは、お前の勝手な決めつけだ」
「否定はしないのですね」
「もうあの人間には興味はない」
「ほら、やっぱり興味があったんじゃないですか」
「それ以上口を挟むと、二度と喋れなくするぞ」
クスクスと笑う様にして話すフェミルに、女性は怒気の孕んだ声で口を閉ざされる。
「それより、あいつは何者だ?」
「アーネスト・オーウェル……先日名前をお伝えしませんでしたっけ?」
「そっちじゃない。小娘の方だ。あいつ、見えないはずの私を見た」
立ち去り、居なくなったアーネストと少女の向かった方角に目を向け、女性は鋭く睨みつける。
「さあ? 私は知りません。気のせいではないですか?
けれど、御姉様がわざわざ傍に置いたくらいですから、何かあるのかもしれませんね。気になりますか?」
「所詮人間だ。どうでも良い」
鼻で笑い、目をそむける。
「そうですか、それは残念」
興味を失せた様に視線を逸らした女性を横目に、フェミルは少し詰まらなそうな表情を浮かべる。
「それにしても、御姉様は罪な人ですよね」
女性が目を向けていた、庭園から宮殿の奥へと続く回廊へと目を向け、フェミルが呟く。
その言葉に女性は耳を傾け、フェミルの方へ視線だけ向ける。女性の視線を感じ、フェミルは小さく笑う。
「無関係な人間を巻き込みたくないと思いながら、結局は巻き込んでしまっている。それも最悪な形で……彼はもう、動き出した流れに取り込まれてしまっているというのに、それを放り出すなんて……。
統治者の庇護から外れたものは、等しく死に絶える。それが、世界の理ですよ。御姉様」
ここには居ない人物の名を告げ、フェミルは空へと告げる。
「違うな。人の理だ」
そして、フェミルの言葉に女性が、そう言葉を返した。
* * *
衣服を着替え、脱ぎ去った近衛騎士用の宮廷服を丁寧に畳、机の上に置く。
一度息を付き、アーネストは室内を見返す。
アーネストは今、近衛騎士用の控室に戻ってきていた。ここに預けていた私物を取りに、それから近衛騎士として貸し出されていた物を戻しに来ていたのだ。
フィーヤに拒絶され、フェミルの申し出を断ったアーネストに、王宮内での今所はない。だから、居座り問題になる前に、竜騎学舎へと帰る事にしたのだ。
ふと、視線が部屋に備えられた姿見を見つけ、止まる。
改めて見る、狭く、それでいて意匠の凝らされた家具が並んだ室内。過ごした期間が短く、育ちの悪さも相まって、未だに姿見を通してみる姿は、ここでは少し浮いた様に見える。けれど、唐突な別れの所為か、今の見るこの部屋の室内に対しては、どこか寂しさを感じた。
近衛騎士用の宮廷服から、着なれた古い宮廷服に着替え、王家の刻印の施された剣から、簡素な作りの剣を腰に差した姿へと戻る。姿見に映ったその姿を見ると、改めてこの場所を離れるのだと強く感じる。
一瞬、唐突に別れを告げられたフィーヤの事が頭に掠める。
頭を振り、浮かんだ考えを振り払う。アーネストとフィーヤの関係は断たれた。もう、関わる事の出来ない遠くの存在。その存在に対し、アーネストができる事は限りなく少ない。そう、言い聞かせる。
再び息を付く。そして、気持ちを切り替える。
準備は終えた。後は、この場を離れ、竜騎学舎へと戻るだけ。
コンコンと控室の扉が叩かれる。誰かが尋ねてきたようだ。
「はい」
叩かれたノックに返事を返し、アーネストは扉を開く。扉の先には――完全武装の衛兵が五人立っていた。
「えっと、何かありましたか?」
プレートメイルに長剣を腰に刺した、緊張感のある佇まい。そんな、ピリッとした空気に戸惑いアーネストは聞き返す。
「中へ入らせてもらう」
衛兵の一人が、そう断りを告げると、アーネストの答えを聞くよりも早く、二人の衛兵が控室の中へと踏み込む。
息を飲む様な緊張感を漂わせる衛兵達。それに感化され、アーネストとも自然と身体を強張らせる。
二人の衛兵が入った後、先ほど断りを入れた衛兵が室内へと入る。そして、アーネストの目の前に立つと――
「捉えろ」
と静かに告げた。
それと同時に、先に入った衛兵二人がアーネストの左右に立ち、左右からアーネストの両腕を抑え、そのまま床へと組み伏せた。
顎を床に叩き付けられ、胸を床に押し付けられ、息が詰まる。とっさの事で対応ができなかった。
「ど、どういう事ですか……」
咳き込み、息を整えると、聞き返す。状況が理解できない。
目の前に立つ衛兵が、鋭い瞳でアーネストを見下ろしてくる。その眼から、何かの悪戯という様な色は見えない。
「キキー!」
廊下の方から幼竜特有の高い鳴き声が響いてくる。
「やめろ! 離せ!」
アルミメイアの声。その直ぐ後に、人を殴りつけるような重たい音。
「痛い思いをしたくなかったら大人しくしていろ」
威圧するような衛兵の声が響く。
しばらくして、背後で両腕を組まされ拘束された姿で歩かされているアルミメイアの姿が見えた。
その姿に微かに怒りを覚え、アーネストは目の前に立つ衛兵を睨みつける。
「アーネスト・オーウェル。国王殺しの大罪人――フィーヤ・ストレンジアスの協力者として、拘束させてもらう」
誰も居なくなり静かになった、小さな庭園の東屋の下に設けられた長椅子に腰かけたフェミルは、自傷気味にそう呟く。
風が流れ、庭園の草花が揺れる。フェミルの言葉に、答える者は誰も居ない。
「状況的に、信用ならない。と言う事でしょうか?」
誰かに向け、フェミルは呟き、問いかける。けれど、その言葉に答えは返ってこない。
「聞いているのに、返事をくれないなんて、寂しいですね」
そしてまた、フェミルは空へと問いかける。けれど、やはり答えは返ってこない。
フェミルはそれに、小さくため息を付く。すると、フェミルの背後、東屋の支柱の影が揺れ、そこから一人の女性が姿を現す。
「お前の感情など、私の知るところではない」
肌をさらす薄着に、鮮やかな青い髪をした女性。その女性が、フェミルの背後に立ち、黄金色の鋭い瞳で、彼女の背を見下ろす。
「ほら、やっぱり居るじゃないですか、聞いていながら返事をくれないなんて、冷たい人ですね」
鋭く睨みつける女性とは対照的に、柔らかく笑うような声でフェミルは答えを返す。それに女性は、さらに目を細める。
「けど、珍しいですね。いつもは呼べば直ぐに出てきて下さるに、今日は焦らすようなことをして……気になる異性の前では、あなたも緊張してしまうのですか?」
からかう様にフェミルは告げる。
「意味が分からないな」
「彼、すごく気にかけていたじゃないですか? だから引き込もうとしたのですけど……迷惑でしたか?」
「それは、お前の勝手な決めつけだ」
「否定はしないのですね」
「もうあの人間には興味はない」
「ほら、やっぱり興味があったんじゃないですか」
「それ以上口を挟むと、二度と喋れなくするぞ」
クスクスと笑う様にして話すフェミルに、女性は怒気の孕んだ声で口を閉ざされる。
「それより、あいつは何者だ?」
「アーネスト・オーウェル……先日名前をお伝えしませんでしたっけ?」
「そっちじゃない。小娘の方だ。あいつ、見えないはずの私を見た」
立ち去り、居なくなったアーネストと少女の向かった方角に目を向け、女性は鋭く睨みつける。
「さあ? 私は知りません。気のせいではないですか?
けれど、御姉様がわざわざ傍に置いたくらいですから、何かあるのかもしれませんね。気になりますか?」
「所詮人間だ。どうでも良い」
鼻で笑い、目をそむける。
「そうですか、それは残念」
興味を失せた様に視線を逸らした女性を横目に、フェミルは少し詰まらなそうな表情を浮かべる。
「それにしても、御姉様は罪な人ですよね」
女性が目を向けていた、庭園から宮殿の奥へと続く回廊へと目を向け、フェミルが呟く。
その言葉に女性は耳を傾け、フェミルの方へ視線だけ向ける。女性の視線を感じ、フェミルは小さく笑う。
「無関係な人間を巻き込みたくないと思いながら、結局は巻き込んでしまっている。それも最悪な形で……彼はもう、動き出した流れに取り込まれてしまっているというのに、それを放り出すなんて……。
統治者の庇護から外れたものは、等しく死に絶える。それが、世界の理ですよ。御姉様」
ここには居ない人物の名を告げ、フェミルは空へと告げる。
「違うな。人の理だ」
そして、フェミルの言葉に女性が、そう言葉を返した。
* * *
衣服を着替え、脱ぎ去った近衛騎士用の宮廷服を丁寧に畳、机の上に置く。
一度息を付き、アーネストは室内を見返す。
アーネストは今、近衛騎士用の控室に戻ってきていた。ここに預けていた私物を取りに、それから近衛騎士として貸し出されていた物を戻しに来ていたのだ。
フィーヤに拒絶され、フェミルの申し出を断ったアーネストに、王宮内での今所はない。だから、居座り問題になる前に、竜騎学舎へと帰る事にしたのだ。
ふと、視線が部屋に備えられた姿見を見つけ、止まる。
改めて見る、狭く、それでいて意匠の凝らされた家具が並んだ室内。過ごした期間が短く、育ちの悪さも相まって、未だに姿見を通してみる姿は、ここでは少し浮いた様に見える。けれど、唐突な別れの所為か、今の見るこの部屋の室内に対しては、どこか寂しさを感じた。
近衛騎士用の宮廷服から、着なれた古い宮廷服に着替え、王家の刻印の施された剣から、簡素な作りの剣を腰に差した姿へと戻る。姿見に映ったその姿を見ると、改めてこの場所を離れるのだと強く感じる。
一瞬、唐突に別れを告げられたフィーヤの事が頭に掠める。
頭を振り、浮かんだ考えを振り払う。アーネストとフィーヤの関係は断たれた。もう、関わる事の出来ない遠くの存在。その存在に対し、アーネストができる事は限りなく少ない。そう、言い聞かせる。
再び息を付く。そして、気持ちを切り替える。
準備は終えた。後は、この場を離れ、竜騎学舎へと戻るだけ。
コンコンと控室の扉が叩かれる。誰かが尋ねてきたようだ。
「はい」
叩かれたノックに返事を返し、アーネストは扉を開く。扉の先には――完全武装の衛兵が五人立っていた。
「えっと、何かありましたか?」
プレートメイルに長剣を腰に刺した、緊張感のある佇まい。そんな、ピリッとした空気に戸惑いアーネストは聞き返す。
「中へ入らせてもらう」
衛兵の一人が、そう断りを告げると、アーネストの答えを聞くよりも早く、二人の衛兵が控室の中へと踏み込む。
息を飲む様な緊張感を漂わせる衛兵達。それに感化され、アーネストとも自然と身体を強張らせる。
二人の衛兵が入った後、先ほど断りを入れた衛兵が室内へと入る。そして、アーネストの目の前に立つと――
「捉えろ」
と静かに告げた。
それと同時に、先に入った衛兵二人がアーネストの左右に立ち、左右からアーネストの両腕を抑え、そのまま床へと組み伏せた。
顎を床に叩き付けられ、胸を床に押し付けられ、息が詰まる。とっさの事で対応ができなかった。
「ど、どういう事ですか……」
咳き込み、息を整えると、聞き返す。状況が理解できない。
目の前に立つ衛兵が、鋭い瞳でアーネストを見下ろしてくる。その眼から、何かの悪戯という様な色は見えない。
「キキー!」
廊下の方から幼竜特有の高い鳴き声が響いてくる。
「やめろ! 離せ!」
アルミメイアの声。その直ぐ後に、人を殴りつけるような重たい音。
「痛い思いをしたくなかったら大人しくしていろ」
威圧するような衛兵の声が響く。
しばらくして、背後で両腕を組まされ拘束された姿で歩かされているアルミメイアの姿が見えた。
その姿に微かに怒りを覚え、アーネストは目の前に立つ衛兵を睨みつける。
「アーネスト・オーウェル。国王殺しの大罪人――フィーヤ・ストレンジアスの協力者として、拘束させてもらう」
0
お気に入りに追加
116
あなたにおすすめの小説
僕の家族は母様と母様の子供の弟妹達と使い魔達だけだよ?
闇夜の現し人(ヤミヨノウツシビト)
ファンタジー
ー 母さんは、「絶世の美女」と呼ばれるほど美しく、国の中で最も権力の強い貴族と呼ばれる公爵様の寵姫だった。
しかし、それをよく思わない正妻やその親戚たちに毒を盛られてしまった。
幸い発熱だけですんだがお腹に子が出来てしまった以上ここにいては危険だと判断し、仲の良かった侍女数名に「ここを離れる」と言い残し公爵家を後にした。
お母さん大好きっ子な主人公は、毒を盛られるという失態をおかした父親や毒を盛った親戚たちを嫌悪するがお母さんが日々、「家族で暮らしたい」と話していたため、ある出来事をきっかけに一緒に暮らし始めた。
しかし、自分が家族だと認めた者がいれば初めて見た者は跪くと言われる程の華の顔(カンバセ)を綻ばせ笑うが、家族がいなければ心底どうでもいいというような表情をしていて、人形の方がまだ表情があると言われていた。
『無能で無価値の稚拙な愚父共が僕の家族を名乗る資格なんて無いんだよ?』
さぁ、ここに超絶チートを持つ自分が認めた家族以外の生き物全てを嫌う主人公の物語が始まる。
〈念の為〉
稚拙→ちせつ
愚父→ぐふ
⚠︎注意⚠︎
不定期更新です。作者の妄想をつぎ込んだ作品です。
美しい姉と痩せこけた妹
サイコちゃん
ファンタジー
若き公爵は虐待を受けた姉妹を引き取ることにした。やがて訪れたのは美しい姉と痩せこけた妹だった。姉が夢中でケーキを食べる中、妹はそれがケーキだと分からない。姉がドレスのプレゼントに喜ぶ中、妹はそれがドレスだと分からない。公爵はあまりに差のある姉妹に疑念を抱いた――
恋より友情!〜婚約者に話しかけるなと言われました〜
k
恋愛
「学園内では、俺に話しかけないで欲しい」
そう婚約者のグレイに言われたエミリア。
はじめは怒り悲しむが、だんだんどうでもよくなってしまったエミリア。
「恋より友情よね!」
そうエミリアが前を向き歩き出した頃、グレイは………。
本編完結です!その後のふたりの話を番外編として書き直してますのでしばらくお待ちください。
【短編】冤罪が判明した令嬢は
砂礫レキ
ファンタジー
王太子エルシドの婚約者として有名な公爵令嬢ジュスティーヌ。彼女はある日王太子の姉シルヴィアに冤罪で陥れられた。彼女と二人きりのお茶会、その密室空間の中でシルヴィアは突然フォークで自らを傷つけたのだ。そしてそれをジュスティーヌにやられたと大騒ぎした。ろくな調査もされず自白を強要されたジュスティーヌは実家に幽閉されることになった。彼女を公爵家の恥晒しと憎む父によって地下牢に監禁され暴行を受ける日々。しかしそれは二年後終わりを告げる、第一王女シルヴィアが嘘だと自白したのだ。けれど彼女はジュスティーヌがそれを知る頃には亡くなっていた。王家は醜聞を上書きする為再度ジュスティーヌを王太子の婚約者へ強引に戻す。
そして一年後、王太子とジュスティーヌの結婚式が盛大に行われた。
婚約者が私以外の人と勝手に結婚したので黙って逃げてやりました〜某国の王子と珍獣ミミルキーを愛でます〜
平川
恋愛
侯爵家の莫大な借金を黒字に塗り替え事業を成功させ続ける才女コリーン。
だが愛する婚約者の為にと寝る間を惜しむほど侯爵家を支えてきたのにも関わらず知らぬ間に裏切られた彼女は一人、誰にも何も告げずに屋敷を飛び出した。
流れ流れて辿り着いたのは獣人が治めるバムダ王国。珍獣ミミルキーが生息するマサラヤマン島でこの国の第一王子ウィンダムに偶然出会い、強引に王宮に連れ去られミミルキーの生態調査に参加する事に!?
魔法使いのウィンロードである王子に溺愛され珍獣に癒されたコリーンは少しずつ自分を取り戻していく。
そして追い掛けて来た元婚約者に対して少女であった彼女が最後に出した答えとは…?
完結済全6話
婚約破棄と領地追放?分かりました、わたしがいなくなった後はせいぜい頑張ってくださいな
カド
ファンタジー
生活の基本から領地経営まで、ほぼ全てを魔石の力に頼ってる世界
魔石の浄化には三日三晩の時間が必要で、この領地ではそれを全部貴族令嬢の主人公が一人でこなしていた
「で、そのわたしを婚約破棄で領地追放なんですね?
それじゃ出ていくから、せいぜいこれからは魔石も頑張って作ってくださいね!」
小さい頃から搾取され続けてきた主人公は 追放=自由と気付く
塔から出た途端、暴走する力に悩まされながらも、幼い時にもらった助言を元に中央の大教会へと向かう
一方で愛玩され続けてきた妹は、今まで通り好きなだけ魔石を使用していくが……
◇◇◇
親による虐待、明確なきょうだい間での差別の描写があります
(『嫌なら読むな』ではなく、『辛い気持ちになりそうな方は無理せず、もし読んで下さる場合はお気をつけて……!』の意味です)
◇◇◇
ようやく一区切りへの目処がついてきました
拙いお話ですがお付き合いいただければ幸いです
平民の方が好きと言われた私は、あなたを愛することをやめました
天宮有
恋愛
公爵令嬢の私ルーナは、婚約者ラドン王子に「お前より平民の方が好きだ」と言われてしまう。
平民を新しい婚約者にするため、ラドン王子は私から婚約破棄を言い渡して欲しいようだ。
家族もラドン王子の酷さから納得して、言うとおり私の方から婚約を破棄した。
愛することをやめた結果、ラドン王子は後悔することとなる。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる