67 / 181
あやかしと神様の恋の枷
2☆接し方がわからない…
しおりを挟む
朝、学校に行くために葛葉子は、制服に着替えるが、どうしても瑠香と顔を合わせるのが嫌だった。
隣の部屋の隅っこの陰で朝日を避け膝を抱える。
狐のままでいいとは言ったけれど、一生狐も嫌だった。
そんな葛葉子の前に瑠香は困った表情で立つ。
いつもだったら、無理矢理にも…いや、こんな強情張ってたら押し倒されて、キスされる………
それをいつも、されていたと思い出すと恥ずかしい。
昨日のことが、忘れられなくて、思い出してしまう。
よくあんなことを許していたなと、自分に憤る。
「任務だぞ…」
「………」
そう一言、言われて、瑠香の顔を見るけど、すぐにそっぽをむく。
顔が赤くなるのを見せたくもない。
どう接したらいいのか本当にわからない。
それは、瑠香も同じで、いつものように無理矢理キスをしないで待っていてくれている。
葛葉子は仕方なく、立ち上がり、目をギュッと閉じて、口づけを待つ。
そんな葛葉子の態度で、瑠香はやっと、ホッと息をついて、優しく腫れ物に触るようなキスをする。
「んっ…」
瑠香の唇の感覚が伝わる…
その感触で昨日の事を嫌でも思い出す。
「…いやっ!」
瑠香の胸を突き飛ばして、距離を取る。
優しくされて、いつのものように心を許してしまいそうになって…
でも昨日のことを思い出して、どうしたらいいか本当にわからなくて拒絶してしまう。
「る、瑠香なんか大ッキライ!」
威嚇するしか無かった。
許してしまいそうになった心が、今までにないドキドキが、止まらなくなっていて苦しい。
どうしたらいいのか涙が出てくる。
そんな葛葉子をどうしたらいいのか、更に拒絶されて瑠香は胸が痛い。
罪悪感がズキズキ胸を攻める。
一人学校に駆けて行く葛葉子を、見送るしかなかった。
隣の部屋の隅っこの陰で朝日を避け膝を抱える。
狐のままでいいとは言ったけれど、一生狐も嫌だった。
そんな葛葉子の前に瑠香は困った表情で立つ。
いつもだったら、無理矢理にも…いや、こんな強情張ってたら押し倒されて、キスされる………
それをいつも、されていたと思い出すと恥ずかしい。
昨日のことが、忘れられなくて、思い出してしまう。
よくあんなことを許していたなと、自分に憤る。
「任務だぞ…」
「………」
そう一言、言われて、瑠香の顔を見るけど、すぐにそっぽをむく。
顔が赤くなるのを見せたくもない。
どう接したらいいのか本当にわからない。
それは、瑠香も同じで、いつものように無理矢理キスをしないで待っていてくれている。
葛葉子は仕方なく、立ち上がり、目をギュッと閉じて、口づけを待つ。
そんな葛葉子の態度で、瑠香はやっと、ホッと息をついて、優しく腫れ物に触るようなキスをする。
「んっ…」
瑠香の唇の感覚が伝わる…
その感触で昨日の事を嫌でも思い出す。
「…いやっ!」
瑠香の胸を突き飛ばして、距離を取る。
優しくされて、いつのものように心を許してしまいそうになって…
でも昨日のことを思い出して、どうしたらいいか本当にわからなくて拒絶してしまう。
「る、瑠香なんか大ッキライ!」
威嚇するしか無かった。
許してしまいそうになった心が、今までにないドキドキが、止まらなくなっていて苦しい。
どうしたらいいのか涙が出てくる。
そんな葛葉子をどうしたらいいのか、更に拒絶されて瑠香は胸が痛い。
罪悪感がズキズキ胸を攻める。
一人学校に駆けて行く葛葉子を、見送るしかなかった。
0
お気に入りに追加
137
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
JC💋フェラ
山葵あいす
恋愛
森野 稚菜(もりの わかな)は、中学2年生になる14歳の女の子だ。家では姉夫婦が一緒に暮らしており、稚菜に甘い義兄の真雄(まさお)は、いつも彼女におねだりされるままお小遣いを渡していたのだが……
セレナの居場所 ~下賜された側妃~
緑谷めい
恋愛
後宮が廃され、国王エドガルドの側妃だったセレナは、ルーベン・アルファーロ侯爵に下賜された。自らの新たな居場所を作ろうと努力するセレナだったが、夫ルーベンの幼馴染だという伯爵家令嬢クラーラが頻繁に屋敷を訪れることに違和感を覚える。
娼館で元夫と再会しました
無味無臭(不定期更新)
恋愛
公爵家に嫁いですぐ、寡黙な夫と厳格な義父母との関係に悩みホームシックにもなった私は、ついに耐えきれず離縁状を机に置いて嫁ぎ先から逃げ出した。
しかし実家に帰っても、そこに私の居場所はない。
連れ戻されてしまうと危惧した私は、自らの体を売って生計を立てることにした。
「シーク様…」
どうして貴方がここに?
元夫と娼館で再会してしまうなんて、なんという不運なの!
側妃、で御座いますか?承知いたしました、ただし条件があります。
とうや
恋愛
「私はシャーロットを妻にしようと思う。君は側妃になってくれ」
成婚の儀を迎える半年前。王太子セオドアは、15年も婚約者だったエマにそう言った。微笑んだままのエマ・シーグローブ公爵令嬢と、驚きの余り硬直する近衛騎士ケイレブ・シェパード。幼馴染だった3人の関係は、シャーロットという少女によって崩れた。
「側妃、で御座いますか?承知いたしました、ただし条件があります」
********************************************
ATTENTION
********************************************
*世界軸は『側近候補を外されて覚醒したら〜』あたりの、なんちゃってヨーロッパ風。魔法はあるけれど魔王もいないし神様も遠い存在。そんなご都合主義で設定うすうすの世界です。
*いつものような残酷な表現はありませんが、倫理観に難ありで軽い胸糞です。タグを良くご覧ください。
*R-15は保険です。
父が死んだのでようやく邪魔な女とその息子を処分できる
兎屋亀吉
恋愛
伯爵家の当主だった父が亡くなりました。これでようやく、父の愛妾として我が物顔で屋敷内をうろつくばい菌のような女とその息子を処分することができます。父が死ねば息子が当主になれるとでも思ったのかもしれませんが、父がいなくなった今となっては思う通りになることなど何一つありませんよ。今まで父の威を借りてさんざんいびってくれた仕返しといきましょうか。根に持つタイプの陰険女主人公。
断る――――前にもそう言ったはずだ
鈴宮(すずみや)
恋愛
「寝室を分けませんか?」
結婚して三年。王太子エルネストと妃モニカの間にはまだ子供が居ない。
周囲からは『そろそろ側妃を』という声が上がっているものの、彼はモニカと寝室を分けることを拒んでいる。
けれど、エルネストはいつだって、モニカにだけ冷たかった。
他の人々に向けられる優しい言葉、笑顔が彼女に向けられることない。
(わたくし以外の女性が妃ならば、エルネスト様はもっと幸せだろうに……)
そんな時、侍女のコゼットが『エルネストから想いを寄せられている』ことをモニカに打ち明ける。
ようやく側妃を娶る気になったのか――――エルネストがコゼットと過ごせるよう、私室で休むことにしたモニカ。
そんな彼女の元に、護衛騎士であるヴィクトルがやってきて――――?
【完】愛していますよ。だから幸せになってくださいね!
さこの
恋愛
「僕の事愛してる?」
「はい、愛しています」
「ごめん。僕は……婚約が決まりそうなんだ、何度も何度も説得しようと試みたけれど、本当にごめん」
「はい。その件はお聞きしました。どうかお幸せになってください」
「え……?」
「さようなら、どうかお元気で」
愛しているから身を引きます。
*全22話【執筆済み】です( .ˬ.)"
ホットランキング入りありがとうございます
2021/09/12
※頂いた感想欄にはネタバレが含まれていますので、ご覧の際にはお気をつけください!
2021/09/20
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる