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あやかしと神様のドキドキ同居
2☆香茂家の人々
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「いらっしゃーい!待ってたわ!」
連絡をもらっていた、瑠香の家族が玄関の扉をあけて向かい入れてくれた。
開けてくれたのは瑠香に良く似たお姉さんでびっくりする。
サラサラの長い髪を結わず、トレーナーにジーンズですらりとした体型で背が高い。
メガネが知的に思わせる。真陽という名前通りに明るい。
真陽の後ろに優しそうな、二人の母がニコニコと迎えてくれる。
「ひさしぶり、母さん」
「あたしには挨拶無し?」
《嫁に早くいけ!》
《婿をもらうんだし、瑠香は一生宮中暮らしていろ!》
姉弟仲は良くないのか、ニコニコ笑顔でテレパシーで罵りあった事を葛葉子は知らない。
とりあえず、客間に案内されて、
「こんな可愛い妹欲しかったのよー」
真陽は葛葉子にスリスリしておでこにキスまでする。
あまりのスキンシップに
(キス好きは家系か?)
と思ったり、緊張する。
「こら、真陽、葛葉子ちゃんが困ってるでしょ?」
お母さんが注意をする。
「それにしても、真陽より速くに瑠香の方が早く結婚相手を見つけるとは思って見なかったわ」
「だろ?もうすぐ孫を見せてあげるよ。母さん」
「まぁっ!たのしみっ!」
お母さんはほんとに嬉しそうだ。
お互い冗談だとは思いつつ本当にしようとしている。
(陰陽寮長は私のことをどんな説明をしてるんだ!?)
と葛葉子は戸惑う。
お世話になるから、違うとか言って雰囲気を壊したくないからだまっていることにした。
《外堀から埋めて、ホントの嫁にしてやるから覚悟しておけ》
テレパシーでそう宣言された。
《えっ。まだ嫁にしてないの?》
真陽が瑠香の頭を覗き見てテレパシーで言ってきた。
《キス以外はして、ない》
体育館でのちょっとしたトラブルはあったけど……未遂だし……
《ふーん、じゃあ、どうしてほしい?》
《とりあえず、葛葉子の面倒みてくれ、あと下着とか服とか見繕って》
《……どんだけ、貧乏な子なの?》
《いや、貧乏ではない。質素なだけだと思う。阿倍野の娘だし……》
阿倍野家は名家だ。
香茂のものなら知らないことはない。
ちょっと事情があるだけだ。
《そうなんだ。分かったわ。どうせ、嫁になるんだし実家は関係ないわよね》
察しがよくて理解ある姉で良かったと思う。
それにしてもと、マジマジと葛葉子の顔を見る。
「んー?どこかで会ったことなかったけ?」
狐の耳にが生えてたら後ろに折れてるなと瑠香は葛葉子の様子を見て思う。
「瑠香が幼稚園のときじゃない?葛葉子ちゃんが小さい頃前のお家で遊んたわよ」
「そうか、阿倍野家と近所だったしね。」
「お母様とも仲良くしていたのよ」
瑠香の母は懐かしそうに言う。
「そうだったんですか!?
わー!いろいろ聞きたい!」
葛葉子はやっと緊張がとけたようだった。
「写真あったはずよ、探してみましょうか?」
「じゃあ、あとで探してみようか?瑠香抜きで。」
《ちっ!うらやましい……》
《今日から一週間は私の義妹よ!諦めなさい!》
瑠香は久々に家で家族欄団して、ゆっくりして陰陽寮に帰る。
明日学校で会えるけど七日も近づけない。
今日は近づいてしまったのだから穢ついでに、
「葛葉子、来て……」
「何だ?」
素直に側による。
少し名残惜しのもある。
瑠香はいつものように葛葉子の腰に手を置き、顎を持ち挙げ、親指で顎を少し引いて口付ける。
「ンっ、……んっつ!」
唇だけではなく、舌も入れてきた。
月のモノ期間に狐にならないなら、深いキスをしても大丈夫だろうと思った。
「まぁっ!」
口元を母は抑える。
《見せつけんじゃないわよ!》
頭に姉のどなり声が響く。
母がいる前でも姉がいても構わない。
今日はキスをしてないし、そばにいられないし……
息が苦しくなる前に、っハァッ!と話す。
「な、な、な、何するんだぁぁ!」
真っ赤になって、瑠香を叩こうとするけど、力が出ないようだ。
少しは何らかな影響があったのか、それとも……
葛葉子の手を取り、
「もう一度する?」
瑠香はもう一度したい。
「……なんで?意味ないし」
人間のままでいられるならキスなんてしなくてもいいのに……と葛葉子は思っていた。
そう思ってるのが悔しくて、
葛葉子のおデコにチュ!とキスをした。
「またな!」
そう言って、陰陽寮に帰っていった。
本当は、もう一度キスしても良かったのに……
なんだか、今日の瑠香は優しかった気がするし……
葛葉子は名残惜しそうに瑠香を見送った。
連絡をもらっていた、瑠香の家族が玄関の扉をあけて向かい入れてくれた。
開けてくれたのは瑠香に良く似たお姉さんでびっくりする。
サラサラの長い髪を結わず、トレーナーにジーンズですらりとした体型で背が高い。
メガネが知的に思わせる。真陽という名前通りに明るい。
真陽の後ろに優しそうな、二人の母がニコニコと迎えてくれる。
「ひさしぶり、母さん」
「あたしには挨拶無し?」
《嫁に早くいけ!》
《婿をもらうんだし、瑠香は一生宮中暮らしていろ!》
姉弟仲は良くないのか、ニコニコ笑顔でテレパシーで罵りあった事を葛葉子は知らない。
とりあえず、客間に案内されて、
「こんな可愛い妹欲しかったのよー」
真陽は葛葉子にスリスリしておでこにキスまでする。
あまりのスキンシップに
(キス好きは家系か?)
と思ったり、緊張する。
「こら、真陽、葛葉子ちゃんが困ってるでしょ?」
お母さんが注意をする。
「それにしても、真陽より速くに瑠香の方が早く結婚相手を見つけるとは思って見なかったわ」
「だろ?もうすぐ孫を見せてあげるよ。母さん」
「まぁっ!たのしみっ!」
お母さんはほんとに嬉しそうだ。
お互い冗談だとは思いつつ本当にしようとしている。
(陰陽寮長は私のことをどんな説明をしてるんだ!?)
と葛葉子は戸惑う。
お世話になるから、違うとか言って雰囲気を壊したくないからだまっていることにした。
《外堀から埋めて、ホントの嫁にしてやるから覚悟しておけ》
テレパシーでそう宣言された。
《えっ。まだ嫁にしてないの?》
真陽が瑠香の頭を覗き見てテレパシーで言ってきた。
《キス以外はして、ない》
体育館でのちょっとしたトラブルはあったけど……未遂だし……
《ふーん、じゃあ、どうしてほしい?》
《とりあえず、葛葉子の面倒みてくれ、あと下着とか服とか見繕って》
《……どんだけ、貧乏な子なの?》
《いや、貧乏ではない。質素なだけだと思う。阿倍野の娘だし……》
阿倍野家は名家だ。
香茂のものなら知らないことはない。
ちょっと事情があるだけだ。
《そうなんだ。分かったわ。どうせ、嫁になるんだし実家は関係ないわよね》
察しがよくて理解ある姉で良かったと思う。
それにしてもと、マジマジと葛葉子の顔を見る。
「んー?どこかで会ったことなかったけ?」
狐の耳にが生えてたら後ろに折れてるなと瑠香は葛葉子の様子を見て思う。
「瑠香が幼稚園のときじゃない?葛葉子ちゃんが小さい頃前のお家で遊んたわよ」
「そうか、阿倍野家と近所だったしね。」
「お母様とも仲良くしていたのよ」
瑠香の母は懐かしそうに言う。
「そうだったんですか!?
わー!いろいろ聞きたい!」
葛葉子はやっと緊張がとけたようだった。
「写真あったはずよ、探してみましょうか?」
「じゃあ、あとで探してみようか?瑠香抜きで。」
《ちっ!うらやましい……》
《今日から一週間は私の義妹よ!諦めなさい!》
瑠香は久々に家で家族欄団して、ゆっくりして陰陽寮に帰る。
明日学校で会えるけど七日も近づけない。
今日は近づいてしまったのだから穢ついでに、
「葛葉子、来て……」
「何だ?」
素直に側による。
少し名残惜しのもある。
瑠香はいつものように葛葉子の腰に手を置き、顎を持ち挙げ、親指で顎を少し引いて口付ける。
「ンっ、……んっつ!」
唇だけではなく、舌も入れてきた。
月のモノ期間に狐にならないなら、深いキスをしても大丈夫だろうと思った。
「まぁっ!」
口元を母は抑える。
《見せつけんじゃないわよ!》
頭に姉のどなり声が響く。
母がいる前でも姉がいても構わない。
今日はキスをしてないし、そばにいられないし……
息が苦しくなる前に、っハァッ!と話す。
「な、な、な、何するんだぁぁ!」
真っ赤になって、瑠香を叩こうとするけど、力が出ないようだ。
少しは何らかな影響があったのか、それとも……
葛葉子の手を取り、
「もう一度する?」
瑠香はもう一度したい。
「……なんで?意味ないし」
人間のままでいられるならキスなんてしなくてもいいのに……と葛葉子は思っていた。
そう思ってるのが悔しくて、
葛葉子のおデコにチュ!とキスをした。
「またな!」
そう言って、陰陽寮に帰っていった。
本当は、もう一度キスしても良かったのに……
なんだか、今日の瑠香は優しかった気がするし……
葛葉子は名残惜しそうに瑠香を見送った。
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