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あやかしと神様の補足事項
感謝の睦
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葛葉子はあやかしであり神の白狐と同化してあやかしで神で人間で瑠香の眷属であり妻だ。
生きながらえるために白狐と同化した影響で葛葉子は記憶が曖昧になり、同化する前を思い出すことが困難の後遺症がある事を知った。
あやかしになって瑠香と出会うまで、西を守るあやかしとして頑張ってあやかし達と楽しく過ごしていた。
時折、巫女だった頃のことや幼い頃を思い出すことはあったが大したことのない記憶として心に残らなかった。
ただ、葛葉子が大事だったものは、家族。
家族のことだけは忘れたくない……
それだけは覚えていたが、菊が忌避するものだけは感情が高ぶるか嫌がる。
父のことが気がかりだったが、ふとした瞬間何を考えていたか忘れてしまっていた。
ただ、生きている今と陛下をお守りし、いつか陛下の口づけ、言祝ぎを貰えることを夢見ていた。
そして、瑠香の眷属となり、瑠香を好きになってから本来の葛葉子の記憶と人格が戻ってきた。
菊と人格の分離ができて、菊とも心中でおしゃべりできるようになった。
それは葛葉子にとって頼りになる母親がいる感覚にも似ていた。
幼い瑠香の事は香りの封印で忘れていたから、鮮明に思い出すことが出来て、瑠香と契約し、葛葉子の宿命がさだまり、妻になったために、忘れる事は無くなった。
「幼い頃に瑠香に封印されてなかったら幼い頃の思い出も忘れちゃうところだったんだね」
小さい頃、真陽と遊んだこともすっかりわすれている。
真陽は忘れてたからお互い様よーと言って笑ってたけれど、葛葉子の顔を見てあの時の子かな?とは思い出したらしい。
「もし、君を忘れてなかったら、宮中で絶対に苦しませなかった。」
それは確信して言える。
幼い頃から瑠香は葛葉子さえいればいいと魂から思っていた。
今も変わらない。
「ストーカーされるのも苦しいと思うけど。」
瑠香の高校での行動を考えて口に出てしまった。
「いやか?」
しゅんとまゆを下げて悲しげに聞く。
しつこい事は自認している。
どうしても、心配とやきもちを妬いてしまう。
「いやじゃないけど……もし、記憶があった場合は、こっそり巫女になりすまして私と一緒に修行してそう。」
確信して葛葉子はじとっと瑠香を困ったように見つめてそう言った。
「するに決まってるだろ。」
瑠香は真剣に言いやはり迷いもない。
「じゃ、むしろ、私が陰陽寮にいたかな?母さまも父さまも姉さまも晴房も家族としていたらの話ね?」
ありえないことだが、そんなことを想像して言ってみた。
そうしたらもっともっと、女子高生らしいことをしていた。
「オレは今と変わらずだな、幼なじみとしてずっとそばにいて、やっぱ結婚してた。お義父さんに邪魔されて結婚は遅れるかもしれないけどな」
瑠香は己がするだろ嫌がらせを考えてそう言って、葛葉子は笑った。
瑠香も笑いながら、葛葉子に覆い被さる。
そして、身体中愛撫して息が上がるのを愉しむ。
愛されている事に,飽きる事はない……
いつでも互いに求めてしまう……
「でも、いくら考えても、もう、瑠香の事しか、考えられないよ……」
「これは、もう運命通り越して宿命だからな…諦めろ…」
「うん、ずっと宿命で出会おうね。次、生まれ変わっても……」
「ああ……。だけど、今を、大切に過ごそうな…」
そういって優しくキスをする。
瑠香も葛葉子をぎゅっと胸に抱きしめて額にキスをして、
「オレも葛葉子以外考えられない……」
耳元でささやかれると、葛葉子はゾクゾクする。
瑠香の優しい色っぽい声が好き。全てが好き。
「瑠香……」
葛葉子は潤んだ瞳で瑠香を見つめる。
『愛してる』
と言う言葉は言えない代わりに体から魂から言霊を伝える。
愛おしいと思う気持ちが涙となって頬をつたう。
瑠香はその涙に優しく唇で触れて、狂おしく求め合った。
ずっとずっと永遠にこの夜が明けなければいいのにと願いながら宿命の縁で結ばれていることを感謝するのだった。
生きながらえるために白狐と同化した影響で葛葉子は記憶が曖昧になり、同化する前を思い出すことが困難の後遺症がある事を知った。
あやかしになって瑠香と出会うまで、西を守るあやかしとして頑張ってあやかし達と楽しく過ごしていた。
時折、巫女だった頃のことや幼い頃を思い出すことはあったが大したことのない記憶として心に残らなかった。
ただ、葛葉子が大事だったものは、家族。
家族のことだけは忘れたくない……
それだけは覚えていたが、菊が忌避するものだけは感情が高ぶるか嫌がる。
父のことが気がかりだったが、ふとした瞬間何を考えていたか忘れてしまっていた。
ただ、生きている今と陛下をお守りし、いつか陛下の口づけ、言祝ぎを貰えることを夢見ていた。
そして、瑠香の眷属となり、瑠香を好きになってから本来の葛葉子の記憶と人格が戻ってきた。
菊と人格の分離ができて、菊とも心中でおしゃべりできるようになった。
それは葛葉子にとって頼りになる母親がいる感覚にも似ていた。
幼い瑠香の事は香りの封印で忘れていたから、鮮明に思い出すことが出来て、瑠香と契約し、葛葉子の宿命がさだまり、妻になったために、忘れる事は無くなった。
「幼い頃に瑠香に封印されてなかったら幼い頃の思い出も忘れちゃうところだったんだね」
小さい頃、真陽と遊んだこともすっかりわすれている。
真陽は忘れてたからお互い様よーと言って笑ってたけれど、葛葉子の顔を見てあの時の子かな?とは思い出したらしい。
「もし、君を忘れてなかったら、宮中で絶対に苦しませなかった。」
それは確信して言える。
幼い頃から瑠香は葛葉子さえいればいいと魂から思っていた。
今も変わらない。
「ストーカーされるのも苦しいと思うけど。」
瑠香の高校での行動を考えて口に出てしまった。
「いやか?」
しゅんとまゆを下げて悲しげに聞く。
しつこい事は自認している。
どうしても、心配とやきもちを妬いてしまう。
「いやじゃないけど……もし、記憶があった場合は、こっそり巫女になりすまして私と一緒に修行してそう。」
確信して葛葉子はじとっと瑠香を困ったように見つめてそう言った。
「するに決まってるだろ。」
瑠香は真剣に言いやはり迷いもない。
「じゃ、むしろ、私が陰陽寮にいたかな?母さまも父さまも姉さまも晴房も家族としていたらの話ね?」
ありえないことだが、そんなことを想像して言ってみた。
そうしたらもっともっと、女子高生らしいことをしていた。
「オレは今と変わらずだな、幼なじみとしてずっとそばにいて、やっぱ結婚してた。お義父さんに邪魔されて結婚は遅れるかもしれないけどな」
瑠香は己がするだろ嫌がらせを考えてそう言って、葛葉子は笑った。
瑠香も笑いながら、葛葉子に覆い被さる。
そして、身体中愛撫して息が上がるのを愉しむ。
愛されている事に,飽きる事はない……
いつでも互いに求めてしまう……
「でも、いくら考えても、もう、瑠香の事しか、考えられないよ……」
「これは、もう運命通り越して宿命だからな…諦めろ…」
「うん、ずっと宿命で出会おうね。次、生まれ変わっても……」
「ああ……。だけど、今を、大切に過ごそうな…」
そういって優しくキスをする。
瑠香も葛葉子をぎゅっと胸に抱きしめて額にキスをして、
「オレも葛葉子以外考えられない……」
耳元でささやかれると、葛葉子はゾクゾクする。
瑠香の優しい色っぽい声が好き。全てが好き。
「瑠香……」
葛葉子は潤んだ瞳で瑠香を見つめる。
『愛してる』
と言う言葉は言えない代わりに体から魂から言霊を伝える。
愛おしいと思う気持ちが涙となって頬をつたう。
瑠香はその涙に優しく唇で触れて、狂おしく求め合った。
ずっとずっと永遠にこの夜が明けなければいいのにと願いながら宿命の縁で結ばれていることを感謝するのだった。
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