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瑠香と妻の思い出
匂い袋
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葛葉子の遺品を整理していたら、ボロボロでほつれた匂い袋を見つけた。
あの時、初めて葛葉子にプレゼントとは言わないけれど、あげたものだ。
胸が締め付けられる、あの時のこんな小さなものを大切にしていたのか。
かすかに菊の香りが残る。
それは身につけていた葛葉子の香りにも感じる……
また涙が止まらなくなる
葛葉子会いたくて。
声がききたくてたまらなくなる。
泣かないで、瑠香…
泣かれると私も悲しい
笑っていてほしいの
思い出を見て懐かしんで、あの時のことだけ思い出して……
夫に見えなくなった葛葉子は、そっと愛しい夫が泣く背中をだきしめるのだった。
あの時、初めて葛葉子にプレゼントとは言わないけれど、あげたものだ。
胸が締め付けられる、あの時のこんな小さなものを大切にしていたのか。
かすかに菊の香りが残る。
それは身につけていた葛葉子の香りにも感じる……
また涙が止まらなくなる
葛葉子会いたくて。
声がききたくてたまらなくなる。
泣かないで、瑠香…
泣かれると私も悲しい
笑っていてほしいの
思い出を見て懐かしんで、あの時のことだけ思い出して……
夫に見えなくなった葛葉子は、そっと愛しい夫が泣く背中をだきしめるのだった。
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