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part[26-?]
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title #3
"Welcome, Mr. Another World!OYOYO ”
part[26-?]
§
「ん?!」
ハタと気が付くと、どうやら昨日から半徹だったので再び居眠っていてJC時代の事をまた思い出したらしい。
(えっと、何であんなバイト話を思い出していたんだ?)
今現在を見ると眼の前に うにゃあ ふみゃあ とクラスのネコ娘が床に転がっていた。
「あらっ、まだ話続いていたんだ」
まだ先の展開続いていたんだ。呆れていると周りからの非難の声にならない声が聞こえた。どうやらこの展開は自分が蒔いた種だって周りは思っているらしい。覚えが無いが、冤罪に誤認逮捕は時の運って言うから、咎無くして散るって辞世の句を詠んだ侍の言葉を思い出しす。
(ああ、そうだ。コイツがこのままだと男子の毒牙に掛かって花の命を散らされたら困るって話だったな… でも股間にある、あれは牙なんだろうか?アレはもどりもあるからどっちかというと捕鯨法の銛だけど。まあ穴開けるって事じゃ同じか。初めから男子より一つ多く穴は空いてはいるけど … ああ、だからか)
青い蕾を散らされそうな学友の事を考えいたら、とっくに花は散らされてからは、その花を売ってる女性や枯れた女性の事を思い出していたと思い当たる。
今の状況を見て、その時のジジババの話を思い出してしまったらしい。
(ホームの婆さんらの話だと初めて付き合った男で、女はその後の人生は良いにしろ悪いにしろ意外と後引くって言っていたな)
当人の話だとまだ未経験らしいので、初めてが色欲に飢えた狼の群れじゃ間違いなくトラウマになるだろう。
(山花百恵の歌みたく、ひと夏の経験かなんかしらんし、何がどうなるかどうでもいいけど、なんかこうなったのはあたしにも幾らか責任があるらしいから、このまま赤ずきんちゃんを狼の群れに放置プレイはまずかろう)
年食ってやることにも飽きて蜘蛛の巣張ったような将来は知らんが、恋に夢でも未来でも持ってるかもしれん若い内は問題やもしれん。しかもやりたい盛りのDKがあんなにいるんじゃ、未通女なら体も心も壊れるやもしれん。
(昔の女郎小屋じゃないんだから、攫ってきた娘を多数のごろつきに数日寝る暇も与えずに輪姦させて人格と貞操観念破壊して、脅されるよマシ リンチに合うよりマシ 生きてるだけマシ 食事を与えられるだけマシ そう思わせて客を取らせる性奴隷調教?ならいいだろうけど …… )
今も世界のどっかでやってるのかもしれんが、日本も昔は女郎の数が足りないとどっかからかどわかしてきた娘をそうしていたらしい。
(まあ、それは当人もだろうけど、コッチ的にも困るな)
数か月後にクラスの女子らからカンパを求められたら財布が痛い。
それにクラスの連中は皆一様に憑かれやすいので、霊ってのは見える人間に憑くらしいので、誰かが引き連れてくると学校の怪談になりねん。
(うちの学校にぬ~べ~先生っていないよな?じゃあ祟られると困るよな。ぬ~ぼ~ならいいんだろうけど)
カンパはこの場合は殺人依頼ともいえるので、殺害に加担したと恨まれて祟られたくない。
あたし達はイタコなんてオカルトか心霊的?な事をやってはいるが、幽霊は平気とか強いってわけじゃない。一般人と同じく、平気な奴は平気だが、怖いやつは怖い。ソムリエや杜氏やってるが、アルコール分解酵素持ってないので飲めない奴もいるらしい。
(第一人者?のセンパイもあんななのに、ホラー映画とはお化け映画はダメだもんな)
そのくせ見るのは好きって、はた迷惑でありがちな設定だ。でも一人じゃ見れないって、あたしやセンセイに一緒に見るように懇願してくる。
(お化けだけが苦手だなんて、どこの喫茶店少女ですか?)
鑑賞会が大変で、センパイがお化けを怖がる様はドラえもんにネズミみたいなもんなので、恐怖が暴走すると地球破壊爆弾を取り出すポンコツロボットみたく、へたすると宇宙がオワコンになる。
それは困るので、深夜のホラー映画鑑賞会の間は、三人でずっと毛布にくるまり抱きしめてやるので手が疲れる。
まああんなデカい図体してるので、普段は見降ろされるのが、小さくなって震える仕草を上から目線で見下ろせるは気分がいいから楽しいが。
まあセンセイはあまりにも怖がって引っ付いてくるので「お前はどっかのウサギトッピング少女と違って、お化けにあたふたするもは見てても可愛くない」ってぶん殴られている。それでも付き合ってくれている、いいヒトであった。
それに将来一般職に求職のとき、通っていた学校のクラスの男子が婦女暴行でほとんど捕まったなんていうことになると、どこの校舎の窓ガラス壊して回った荒れた学校だと、履歴書選考でまずはねられるだろう。そうなると困るので、どっかの都知事みたくエジプトのカイロ高校を首席で出たとかにしとこうかな。でもバレるとみっともないから困る。
夢見が悪い事になると困るので、このままだとヤバいので男子から引き離そうとクイクイと指を曲げて、おいでおいでする。
ふにゃ? ぴょこたん トコトコ
どうやら男子のギンギンな目線と荒く野太い息が野生の本能で危ないとコッチ側にきて来てくねらせた身を寄せて ふにゅう うみゃ うみゃ と寄ってきて少し顔をいからせマーキング?で、体をすりすりすりしてきた。
(ペットショップの店長が言っていたフレーメン反応かな?えっと、こういうときはどうするんだっけ?いつもみたいに撫でるのがいいんだっけ?)
バイト先の輩に子供と動物に懐かれたかったら目線を同じにするのがいいらしいと聞いていたので、しゃがんで耳は嫌がるらしいのであごを撫でてやると気に入られたと思ってぺろぺろと顔を甞めてきた。
(ショップに来る家猫と違ってデカいから甞める力が強いな。化粧なんぞしてないから剝げる心配は無いが、それでも顔を甞めるんじゃない。猫耳に体毛だけじゃなく舌もザラザラな猫舌なんだな。猫舌なら熱いのが苦手だけにしとけ。甞める舌がカミナリおこしみたくザラついてヒリヒリするぞ)
ショップでも甞めに来たらなるべく抵抗しないで甞めさせた方が懐いてくれると聞いたのでなすがままにされると圧が強く舌が痛い。
(コイツ、ネコみたに見えて実はチーターとかトラじゃねえか)
体がデカいだけに圧が凄く、騒ぐほどでは無いがそれなりに刺激が強く、猫に甞められてくすぐったがって喜ぶ奴いるが、これは全然気持ちはよくない。よく考えればネコに似ているのでネコだと思っていたが、家猫であるなんて保証はない。ヤマネコかライオンかトラかヒョウかチーターかサーベルタイガーの区別は大体わかるが、それが半分?ヒトが入っていれば元を同定なんかできない。虎の子を、ネコと見まごう勿れって言う。もしかしてコイツ虎だったら怖い。何しろネコ科は、イヌ科と違って結構人間を襲う猛獣類なのだ。女優のミネラルとも子さんを食い殺そうとしたのはどっちもネコ科だった。
(動物園の可愛がってるトラに抱きつかれて顔舐めまわされた飼育員は何とか逃げて顔がヒリヒリするんで鏡みたら顔がヤスリ掛けされたみたいに血まみれになったとかいうよな)
不幸にも舐めまわされて逃げられずに麻酔銃を使って助け出されたときは頭蓋骨が見えた事例もあったらしい。
(そういや、ケモ女と付き合ってる街の野郎は顔にいつも軟膏臭いわ包帯巻いていた。心配して、どうしたんですかって聞いても愛想笑いで中々教えてくれないと思っていたら、そりゃそうだ。あれは過激な愛撫痕だったのね)
街の獣女と付き合ってるケモナー男は彼女のこのヒリヒリしてるオーラル[口腔行為]がたまらんって聞いたが、あれは愛のなせるワザだったんだ。
本当に愛かどうかはしらんが、愛の無いあたしは好きでもない相手に顔を旋盤磨きみたく甞められても全然うれしくない。
(そういや、ケモ女と付き合ってる連中は処女を散らされた訳でも無いのにネンゴロの翌日内股で辛そうに歩いているのいたけど、あれは前夜のツケだったのかな?)
一体どこのナニを甞めさせているんだ。
(いや、知ってるけど)
一応こう見えても年齢的には乙女なんで… そこ、笑うんじゃない。無論あんなバイト先だから現場を見て知っているが、カマトトぶっておこう。かまととなんて言葉使うやつの年が乙女ってセリフでノリ突っ込む。
(そういや、ネコ科ってナニの時エキサイトするとオスもメスも相手を噛むとか聞いたけど、あれはそうなのかな?まあ人間でもあの時噛む男も女いるとかいるらしいけど。そういや街の男みたいにケガしてるのが風呂屋の客でもいたな)
風俗のフロント要員でバイトしていたので知っているが、お店に噛み癖で有名なお姉さんがいた。
タダでさえ感染症の怖い職種にご時世だけに、金払って噛まれに来る客なんかいないだろうと思ったが、世の中蓼食う虫も好きずきらしく、体の敏感な部分をかばうようにしながら嬉しそうにホクホク顔で帰っていく……どう考えてもMな客がいた。
多くの客は本当に痛そうだったので、別のお姉さんにしたらとやりてババアみたいにチェンジをするかと聞くが、噛むのは相手を独占したいって気持ちの表れなんで、愛されてる証だと嬉しそうだった。
(これが貢がせるコツなのかな?多分騙されてるぞ)
当時から精神共有で人の企みも察する体質だったので、それが貢がせるテクニックだと知っていた。サラ金に闇金に通ってまで搾り取られる男があまりに哀れなので、本当のことを教えてやろうかと思ったぐらいだ。まあどこまで墜ちるのか興味もあったので教えなかったが。あいにくと生末は見物できなかかった。ある日突然店にこなくなって、会社も無断欠勤で首になり、風の噂じゃベーリング海で蟹取っていたらしいが、ついぞ帰国したって話は聞かんな。きっと蟹がおいしいので国に帰るの事も忘れているのだろう。
まあ、それはいいとして、男を騙すのは特別感を抱かせる事らしい。
(それ自分にだけ惚れてるって思わせて骨抜きか。どんな仕事でも勉強になるな。まああたしは無理だろうけど)
爆風スランプのリゾラバじゃないが、こんなの初めてって言葉に男は弱いみたく、男は自分が彼女にとって特別なんだと勘違いさせると、後は思うがままに絞り放題らしい。
まあ、あたしみたくナインペタで控えめに言って控えめな体系では無理だろうけど。
§
おおおおおおお
「あっ?」
男子どもが感嘆の声をあげてるので見ると、撫でていて床に寝っ転がっていたネコが仰向けでお誘い?のポーズで四肢をコッチに向けていた。いわゆる寝所でのお誘いポーズって奴かな?。
(絹の靴下かな?)
1958年のミュージカル映画絹の靴下のポスターソックリなので、コイツいくつだと自分を鑑みずに思った。当時の足フェチのお兄さん方はあれで十分おかずになったとかの伝説?のポスターだったので、日本で作られるポルノ映画じゃ盛んに流行ったポーズであったとか。
(コイツ普段は女性委員長タイプだけど、意外とツンデレの構ってちゃんだったのかな)
この表情と猫なで声と突き立てた足は顔周辺じゃ無く、体を触ってポーズだとバイトで習ったので、ブレザー姿でそんな恰好だったのでチラチラをあられなくめくれるスカートを隠して触ってやる。
ブー ブーーーー
男子から、絶対領域を隠すな、見せろってブーイングが飛んでくる。ハレンチ学園やけっこう仮面やマチ子先生じゃないんだから、勉学の場でスカート下を領域展開させるわけにはいかんだろう。まあ全身体毛が生えているから、面積の少ないショーツからあられない肢体が見えても大丈夫だろうと思ったが、ケモナーなら十分ありがとうございます素材だろうから、オナペットにされても減るもんじゃにだろうが、自分がやられたと考えるとサブいぼが出来るので隠す。
「フランス座やロック座のストリップショーのかぶりつきの客かよ。弁天様とか乳頭見せろって土下座顔で訴えるんじゃない。こっちみんな」
うみゃああ?
男子共を睨んで手が疎かになると不満に鳴く。
バイトならやるが、イヌナコを愛撫なんて趣味じゃないので、いやだけとやらないとどうも納得してくれそうに無いので再び続ける。
ゴロン うみゃ ゴロン うみゃ
頼んだ癖に撫でるとくすぐったいと逃げ回るので苦労してまくれるスカートを抑えながら撫でてやる、その姿が教室の窓ガラスに一人と一匹の姿が写った。
(あ~ あたし何やってんだ?首都くんだりまで来て、お触りオッケーなネコカフェに来たのかな?)
確かここに連れてこられた理由は、上級国民の子女が通う高校を政府への人質交渉の為に襲うテロリスト対策で、本物より丈夫で死なないだろうし、死んでも代わりがいくらでもいる囮としてお膳立てされた。
活劇アニメのフルマッタリパニックか中二病の妄想的展開が始めると思っていたのに、どこをどう間違ったらネコカフェかケモケットをやっている。
へたすると死ぬって覚悟をしていたのに、今は床に転がる同級生のスカートを抑えて愛撫?ってどんなシュチュエーションだ。今更ながら、どうしてこうなったと叫びたい気分になる。まあ叫んだ所で自体が好転するとは思えないのでやらんが。
ふっ? みぎゃあ
「あ~ はいはい」
手を止めると不満げに催促する。
(こいつ実は甘えん坊だったのかな)
面白いので正気に戻った時意趣返しにからかおう。
サワ サワ サワ
からかうためにはもっと弱みを握っとこうと頑張る。嬉ションでもしたらからかうには十分だろうが、これだけ衆人環視の中での放尿プレイなんかしたと知ったら大変だと、自制する。楽しそうだけど。
ふにゃ ふにゃ ふにゃ うみゃ うみゃ ふみゃ~ん
打てば響くとばかりに撫でると猫なで声をあげる。
(あたしデビルハンド[性感マッサージ])の才能あるのよね。まあ多分ケモノ限定だろうけど)
ペットショップでやって、相当やんちゃな子も大人しくさせることが出来ると、何故かあたしは店の客[ケモノの方]には好かれた。
これでも年頃の娘なんで、普通なら犬猫牛馬より男の子にモテたい~ とか言いそうだけど、お約束を外して申し訳ないがそれはいい。
色んな女性の人生を疑似体験しているので、今更男女の関係に夢も希望持てないんで夢見ることは過ぎたらしい。
(まあ昔で言うなら未婚の結婚相談員で、今でいう所のネットで読んだだけで知ったかぶりしてる奴みたいだからどこまで本チャンに即しているやら)
人付き合いの苦手な人間が、いくら【他人に好かれるコツ】なんて本を読んだからって人間関係委がうまくいかないみたいなもんだ。
(でもクラスの連中も多かれ少なかれあたしと同じ、他人の記憶をのぞき見できるんだから、めんどい男女関係は良いって事のならんのかな?あたしの見た記憶がいい思いじゃないのかな、それともあたしがペシミスト過ぎるんかな)
クラスの連中が言うには、どうやらあたしは人生にはあんまり夢も希望も持っていないらしい。こちらの事情をどっかから聞いたのか察したのかしらんが、あの街に来る暇を哀れまれているような態度が垣間見える。
センセイの診断によると、あたしは皆と少し能力に差異があるらしい。皆は他人の記憶や感情を覗き見るときにスクリーンを映画館の椅子に座ってみていることを自覚しているらしいが、あたしはスクリーンに映る人物が自分と境界が無いらしい。
(事情を事細かに説明出来んと、二次元と三次元の区別がつかないアブナイ奴じゃん)
今流行のゲーム系だろう小説なら皆はモニターを見ながらプレイしているのでどっか他人事[実際他人事だし]だろうが、あたしの場合はフルダイブ型のバーチャンリアルモーチャン… なんとかって五感までシンクロしたようなもんらしい。重度の静電気体質で精密機器なゲーム機がEMP攻撃受けたようにお釈迦になるのでやったことないのでようわからんが。
(アニメとかが好きすぎて、現実の異性に興味持たなくなったオタクと同じだとするとやばいな)
「ん?」
撫でると響いていた甘い鳴き声が途絶えたので、見てみるとコッチを結構な吊り目で睨んでいた。
(ん?~~。センパイみたく逆鱗でもあって、それにでも触れたかな?)
同居人状態のあのヒトは龍種だけに、普段温厚でのんのんびよりな日々平安だって、伝説みたく触れては火傷を負う逆鱗があると噂だ。
(あのヒトには、とても無さそうだけど)
幸い誰も触れた事は無いので、多分無いってのが世評だ。何しろあのヒトマジに怒らせたら地球が火球になってるからな。その温度はゼットンの一兆度を超える、一兆度の一兆倍って火球はプリミティブファイヤーボール[始原の火]を上回るって言われてる。宇宙が終わってないので誰も触ってないし、希望的観測で無いって事になってる。個人的にはあっても構わないとは思ってる。多分そうなると宇宙の全ての生命は輪廻の六道から外れて、この宇宙になかったことになるらしいからな。それが何の事を言ってるのか、意味はよくわからんが?。
ムウ
その顔は何か考えているのか、はたまた何も考えてない浮かない顔をしていた。
フレーメンか、それともフェレンゲルシュターデン現象かな?。幽霊が見えるって事なら、その意味であたしと似たもの同士だったかな?。
しかしコッチが不振がっていると思い出した?ように甘い表情を浮かべた。
「? ・・・・・ !」
ネコは気まぐれだ。コッチの考えも事情も絶対察してくれない。喜んでいたが何かの拍子に逆鱗にでも触れたかと思ったので、こういうときは一歩下がれと教わったので、手を引っ込め半歩下がろうと …… と、その手を肉球のあるその手で ギュっっと握られた。
「?どした。にゃんころ」
肉球で触られると気持ちいいってネコラーがいるが、あまりそうは思わない[個人の感想です]ので冷静に少し驚いていると残った方の手首も掴まれて、なんだと思う間も無く ガバッっと飛びかかられて、床にドタッっと組み伏せられた。
「え?!」
上級国民の子女が通う私学だけに磨き上げられた高い無垢材であったので借り物の制服もそうは汚れないだろうが、夏場の暑い日の涼みたいのネコじゃないんだからフローリングで眠る趣味は無い。
あたし、ネコじゃないて思って押し倒したネコを見ると、顔が赤くて吐く息は温度と湿気の高い桃色である。
(こんな表情のキャラが出てくる、薄い本の原稿を年末に手伝ったよな。ジャンルは確か百合×ケモ×NTRだったっけ)
つまり・・・・。
「やめろ。女子同士の薄い本的展開はあたしの趣味じゃない。別に男同士も、ノーマルカップルも特に趣味じゃないが」
女子で薄い本を作っていると知られると、何故か男子同士が趣味だと思われるが一緒くたにされると困る。
(どっかの男子グループ専門事務所の、ケツの痛そうで、受け手側は生涯パンツがウンチで汚れ易くなる内股男なんて想像だにしたくない)
確かにアシでベタ塗りとトーン張り、この頃はモブの線入れぐらいまではしていたが、あれは労働の代価だ。個人で持ち出ししてるような趣味じゃない。
そんな心中は察してくれずに、縦長の金色の目を見ると本気である。
「これはそんな話じゃない。そんな手っ取り早い、安易な18禁的展開は嫌だ」
それに此処はそれが許されない“場”のハズだ。規定違反で消去は困る。まあ、そうなったらそうなったでいいか。
じたばたじたばた
昭和時代の駄々こねるような擬音を立てながら、何とか逃げようとするが無駄であった。
両手に装着したガントレット[マジックアイテム]で普通のJKより力がってるはずだが、元が欠食児童の成長虚弱なのでいくらバフをかけても、元の数字が低ければいくら何倍かかけても底が知れている。何しろ今相手にしているのは近接戦闘戦では最強クラスの猫種の獣人なのだから。
トランスファーを引退して傭兵になった先輩連中は戦場じゃ一騎当千 ワンマンアーミー ブラディキャットと敵味方から呼ばれ、一人でたたき上げの小隊を黙らせるといわれている獣人に勝てるワケは無い。
(この命600万ギルダムか600万ドルか一騎当千か1500万超人強度かしらんが所詮常人以下のあたしに勝てるわきゃない)
展翅板にピンで止められた虫のごとくピクリとも動かせない。
はあ はあ はあ
顔色はアメリカンショートヘア?らしいのか、白い体毛に隠れて見えずらいが、吐く息からして桃色遊戯的だ。
(なんでこんな斜め上の展開になるんだ)
ペロペロ ベロベロ
首筋を甞め上がられて悪寒が走るので首を伸ばして逃げようとするが像に踏まれたサンスター筆入れみたくビクともしない。
「獣人女がマタタビや妖しい気持ちになる薬で手っ取り早く薄い本になるようなワンパ展開はいやだ。
ベロベロベロベロ
現状を口述してる場合じゃない。どうやら本気で襲う気らしい。
「誰か助けろ」
純愛系の薄い本なら、愛の行為の時はいつのまにか周囲に誰もいないで二人だけの世界が広がるだろうが生憎ここは現実。
クラスの連中はみな教室内にいるので助けには人手不足にはならんだろう。
立ってるものは親でも使えとばかりに役に立てと叫ぶが、打てど響かず 吹けど踊らずである。
シーン として擬音が響く。耳を澄ますと時折遠くで パンパンパン って銃声が聞こえた。ああ、まだアッチも話続いていたんだと呆れる。コッチ忙しいのでとっとと捕まるなり撃ち殺されるなりしてくれよ。テロリスト殲滅より、あたしはコッチで忙しい。
周りからの反応は無しなんで、捕食者から目をそらすのは怖いが、ヘルプミーとばかりに周りにいた皆に助けを求めて … 求めた … 求めたが、すぐに察した。無駄だって。
「なんで全員スマホを構えてるんだ?」
昭和の事件の記者会見さながら、カメラの放列であった。まあ昔はスコープドッグみたく三眼ターレットの長集点カメラじゃなく、スマホであったが。
「えっと、どっから突っ込めばいいのか分らんが … ちょっと待てよさかり猫。首筋を甞めるんじゃない」
長い舌を伸ばして来るのを両手で何とか押しとどめる。
「スマホは自衛隊さんから没収になったはずだろうになんで持ってるんだ」
どうやらアイテムボックス持ちがいたので、皆から預かって秘匿していたらしい。でも皆自衛隊に言われて大人しく預けていたので聞くと、いきなり当日にこの仕事を知らされたあたしと違って予めスマホは取り上げられると知っていたのでダミーを渡していたらしい。それは気持ちは分かるが情報漏洩するからまずかろう。まあ教師役のワック[女性自衛官]も構えているからいいのかな?
「お前らはずっとこの痴態を撮っていたと?」
皆がコクリと頷く。男子も女子も、ついでに教師役の自衛隊員も頷く。
「……」
別段性交渉なぞ、生きてりゃその内経験するだろうと思っていたので慌てない。ただ相手が同性ってのと、畜生ってのが多少引っかかるが … 畜生だとすると同性じゃないなからその点はオッケーなのかな?それだと獣姦って事になるんかな?
まあお初の相手ってのが多少問題だが、まあ野良犬に噛まれたと思って受け入れてもいいか。
「・・・・・・」
そこまでなら許容しよう。しかし、そんな種類の薄い本の生産にかかわっておいてなんだが、こんな趣味の悪いもんネットに晒されたら一生の汚点になりそうだ。まあ人の噂も49日とかいうからほっとけば大概は忘れるだろうが、忘れてほしい過去程忘れてほしい相手と場所の困ったタイミングで出てくるなんてお約束だ。
(就活で面接の時に面接官にでも思い出されたら落ちるな。まあAV出演者の面接ならアドバンテージになるだろうが)
ケモな百合風景なんぞ世間に知らされたら残りの人生ずっと引きこもりにならねばならん。それ自体はいいが、ニートの引きこもりのゴミを養ってくれる神様みたいな知り合いはいないので、不労所得を得られる当て無いこの身としては困る。
(いくら優しいセンパイだって無理だよな。あのヒト単独だって食費に困ってるんだから)
龍の巫女としてのお供え物は下賜として全部食えるもんにしてもらってるぐらいだから。
「そこのヤンクミ役やってるワック、国民の身体財産生命を守るのはあんたらの役目だろう。笑いをこらえて無いで助けろ」
じっと目を見ると、感覚共有でわかる。あいつは百合好きだ。まあ自衛隊の独身隊員の多くは男女別の独身寮らしいのでそんな趣味の奴も多いとか聞くし、同好の士を求めて閉鎖的な寮目当てに職を選ぶ奴もいるらしい。
(あの職種にオタは多いと聞くが、そんな趣味人も多いんかな)
分かったのは、多分コイツにあたしを助ける気は無いらしい。
世評じゃ日本の兵隊さんははまじめだとか聞くが、どんなことに真摯なんだ。多分趣味優先じゃねえか。どこの特戦群の隊長だ。
(郷里の同人サークルの連中と気が合いそうだな。あたしは遠慮するけど)
クラスの連中の下卑た好奇な目を見るとコッチの助けも望み薄なのでとっとと諦めた。幸い幾ら獣人といえども女なので生えてないいないだろう。ふたなりでない事を祈る。
「ん?」
覚悟を決めて、煮るなり焼くなり好きにしろって諦めて心がニュートラルになると誰かの意識が流れ込んできた。
意識が半覚醒状態とかになると精神共有[イタコ]の能力が敏感になるとか。
別段異能者じゃなくとも夢まぼろしの精神状態の時に幽体離脱やら幽霊やらが見えやすくなるらしいのは、魂が現世より死後?のアッチの世界に近づくからとからしい。それを教えてくれたのが、オカルト雑誌のラ・ムーの愛読者だから、ホンマかどうかはしらんが。
(これは誰の感情か記憶だろう。なんかがっかりしてるような感情だな)
大概は生唾ゴックンの多分濡れ場を楽しみにしてるような感情であったが、全然違う感情が身近に感じられた。
(まあ、潮時 これぐらいにしとくか って何だ?じゃあ、最後に最後っぺ って何だ???なんであたしは、床に組み敷かれているあたしを見てるんだ・・・つうことはこれはこのさかりネコの意識か)
教室の床にバンザイ状態で押さえつけられている自分が見えたってことは、この意識は目の前のさかりネコからのモノだと分かった。
(え? え!いまから獣姦はお前がやりたかったことだろう。思いが遂げて嬉ションでもするのかと思いきや、なんでやる前から残念そうにしてるんだ)
今から薄い百合獣姦モノだろう。その感情は違うだろうと思った。
ガバッ
顔をうなじにうずめて抱きついてきた。
(ああ、それでもヤルのね)
自慢じゃ無いが飽食時代に似つかわしくないが、あたしは幼少の時から欠食児童だったので同年代に比べて肉も筋肉も無い。何故か身長だけはひょろっと伸びたが、体の線は情欲を掻き立てられるような凸凹は無い。
(残念ボディだからガッカリしてやめてくれと思ったけど、願いは阿仁儚い)
初めての性交渉の相手がメスネコかと思っていると、行為にふさわしくない鈍い音が聞こえた。
ガブッ
「いっ??」
色んな事で多少の痛みは覚悟完了していたが、これは種類が違った。
ガブ ガブ ガブ ガジガジガジガジ
思いっきり鎖骨やら肩に首筋にかみつかれた。それも手あたり次第に。
おぎゃああああああああああああああああ
経験ないから知らんが、乙女の操を暖簾に腕押しでいかれたか、母体で育ちすぎた赤ん坊を産んだ時みたいに痛い。実体験はどちらも無いが、精神共有した女性の記憶によると人生で一番痛かったらしいので、そう例える。いや、そんな事を悠長に言ってる場合じゃない。
おわあああああああああ いってええええええええ
これはナニの時の愛撫噛みや、イク時の絶頂噛みじゃない。
(これは 野生の王国か、アニマルプラネット 残酷なシーンがございます。18歳未満のお子様はご遠慮ください だ)
弱肉強食の捕食か、カニバリズム。
交尾じゃない。
勘違いしていた。
甘い吐息に熱い息使いに交尾だと思っていた。
違った。
まず獲物を捕らえて小突き持て遊び、飽きてお腹を空かせて殺して食うって肉食獣のルーチンだった。
「こ ころされる」
もう遊び飽きたから、フィニッシュとして殺すんだと確信した。
「助けてくれ~~~~~~~~~」
学校周囲にいた全員が、何が起こったのかと手を止める程の魂の叫びであった。
title #3
"Welcome, Mr. Another World!OYOYO ”
part[26-?]
end
"Welcome, Mr. Another World!OYOYO ”
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「ん?!」
ハタと気が付くと、どうやら昨日から半徹だったので再び居眠っていてJC時代の事をまた思い出したらしい。
(えっと、何であんなバイト話を思い出していたんだ?)
今現在を見ると眼の前に うにゃあ ふみゃあ とクラスのネコ娘が床に転がっていた。
「あらっ、まだ話続いていたんだ」
まだ先の展開続いていたんだ。呆れていると周りからの非難の声にならない声が聞こえた。どうやらこの展開は自分が蒔いた種だって周りは思っているらしい。覚えが無いが、冤罪に誤認逮捕は時の運って言うから、咎無くして散るって辞世の句を詠んだ侍の言葉を思い出しす。
(ああ、そうだ。コイツがこのままだと男子の毒牙に掛かって花の命を散らされたら困るって話だったな… でも股間にある、あれは牙なんだろうか?アレはもどりもあるからどっちかというと捕鯨法の銛だけど。まあ穴開けるって事じゃ同じか。初めから男子より一つ多く穴は空いてはいるけど … ああ、だからか)
青い蕾を散らされそうな学友の事を考えいたら、とっくに花は散らされてからは、その花を売ってる女性や枯れた女性の事を思い出していたと思い当たる。
今の状況を見て、その時のジジババの話を思い出してしまったらしい。
(ホームの婆さんらの話だと初めて付き合った男で、女はその後の人生は良いにしろ悪いにしろ意外と後引くって言っていたな)
当人の話だとまだ未経験らしいので、初めてが色欲に飢えた狼の群れじゃ間違いなくトラウマになるだろう。
(山花百恵の歌みたく、ひと夏の経験かなんかしらんし、何がどうなるかどうでもいいけど、なんかこうなったのはあたしにも幾らか責任があるらしいから、このまま赤ずきんちゃんを狼の群れに放置プレイはまずかろう)
年食ってやることにも飽きて蜘蛛の巣張ったような将来は知らんが、恋に夢でも未来でも持ってるかもしれん若い内は問題やもしれん。しかもやりたい盛りのDKがあんなにいるんじゃ、未通女なら体も心も壊れるやもしれん。
(昔の女郎小屋じゃないんだから、攫ってきた娘を多数のごろつきに数日寝る暇も与えずに輪姦させて人格と貞操観念破壊して、脅されるよマシ リンチに合うよりマシ 生きてるだけマシ 食事を与えられるだけマシ そう思わせて客を取らせる性奴隷調教?ならいいだろうけど …… )
今も世界のどっかでやってるのかもしれんが、日本も昔は女郎の数が足りないとどっかからかどわかしてきた娘をそうしていたらしい。
(まあ、それは当人もだろうけど、コッチ的にも困るな)
数か月後にクラスの女子らからカンパを求められたら財布が痛い。
それにクラスの連中は皆一様に憑かれやすいので、霊ってのは見える人間に憑くらしいので、誰かが引き連れてくると学校の怪談になりねん。
(うちの学校にぬ~べ~先生っていないよな?じゃあ祟られると困るよな。ぬ~ぼ~ならいいんだろうけど)
カンパはこの場合は殺人依頼ともいえるので、殺害に加担したと恨まれて祟られたくない。
あたし達はイタコなんてオカルトか心霊的?な事をやってはいるが、幽霊は平気とか強いってわけじゃない。一般人と同じく、平気な奴は平気だが、怖いやつは怖い。ソムリエや杜氏やってるが、アルコール分解酵素持ってないので飲めない奴もいるらしい。
(第一人者?のセンパイもあんななのに、ホラー映画とはお化け映画はダメだもんな)
そのくせ見るのは好きって、はた迷惑でありがちな設定だ。でも一人じゃ見れないって、あたしやセンセイに一緒に見るように懇願してくる。
(お化けだけが苦手だなんて、どこの喫茶店少女ですか?)
鑑賞会が大変で、センパイがお化けを怖がる様はドラえもんにネズミみたいなもんなので、恐怖が暴走すると地球破壊爆弾を取り出すポンコツロボットみたく、へたすると宇宙がオワコンになる。
それは困るので、深夜のホラー映画鑑賞会の間は、三人でずっと毛布にくるまり抱きしめてやるので手が疲れる。
まああんなデカい図体してるので、普段は見降ろされるのが、小さくなって震える仕草を上から目線で見下ろせるは気分がいいから楽しいが。
まあセンセイはあまりにも怖がって引っ付いてくるので「お前はどっかのウサギトッピング少女と違って、お化けにあたふたするもは見てても可愛くない」ってぶん殴られている。それでも付き合ってくれている、いいヒトであった。
それに将来一般職に求職のとき、通っていた学校のクラスの男子が婦女暴行でほとんど捕まったなんていうことになると、どこの校舎の窓ガラス壊して回った荒れた学校だと、履歴書選考でまずはねられるだろう。そうなると困るので、どっかの都知事みたくエジプトのカイロ高校を首席で出たとかにしとこうかな。でもバレるとみっともないから困る。
夢見が悪い事になると困るので、このままだとヤバいので男子から引き離そうとクイクイと指を曲げて、おいでおいでする。
ふにゃ? ぴょこたん トコトコ
どうやら男子のギンギンな目線と荒く野太い息が野生の本能で危ないとコッチ側にきて来てくねらせた身を寄せて ふにゅう うみゃ うみゃ と寄ってきて少し顔をいからせマーキング?で、体をすりすりすりしてきた。
(ペットショップの店長が言っていたフレーメン反応かな?えっと、こういうときはどうするんだっけ?いつもみたいに撫でるのがいいんだっけ?)
バイト先の輩に子供と動物に懐かれたかったら目線を同じにするのがいいらしいと聞いていたので、しゃがんで耳は嫌がるらしいのであごを撫でてやると気に入られたと思ってぺろぺろと顔を甞めてきた。
(ショップに来る家猫と違ってデカいから甞める力が強いな。化粧なんぞしてないから剝げる心配は無いが、それでも顔を甞めるんじゃない。猫耳に体毛だけじゃなく舌もザラザラな猫舌なんだな。猫舌なら熱いのが苦手だけにしとけ。甞める舌がカミナリおこしみたくザラついてヒリヒリするぞ)
ショップでも甞めに来たらなるべく抵抗しないで甞めさせた方が懐いてくれると聞いたのでなすがままにされると圧が強く舌が痛い。
(コイツ、ネコみたに見えて実はチーターとかトラじゃねえか)
体がデカいだけに圧が凄く、騒ぐほどでは無いがそれなりに刺激が強く、猫に甞められてくすぐったがって喜ぶ奴いるが、これは全然気持ちはよくない。よく考えればネコに似ているのでネコだと思っていたが、家猫であるなんて保証はない。ヤマネコかライオンかトラかヒョウかチーターかサーベルタイガーの区別は大体わかるが、それが半分?ヒトが入っていれば元を同定なんかできない。虎の子を、ネコと見まごう勿れって言う。もしかしてコイツ虎だったら怖い。何しろネコ科は、イヌ科と違って結構人間を襲う猛獣類なのだ。女優のミネラルとも子さんを食い殺そうとしたのはどっちもネコ科だった。
(動物園の可愛がってるトラに抱きつかれて顔舐めまわされた飼育員は何とか逃げて顔がヒリヒリするんで鏡みたら顔がヤスリ掛けされたみたいに血まみれになったとかいうよな)
不幸にも舐めまわされて逃げられずに麻酔銃を使って助け出されたときは頭蓋骨が見えた事例もあったらしい。
(そういや、ケモ女と付き合ってる街の野郎は顔にいつも軟膏臭いわ包帯巻いていた。心配して、どうしたんですかって聞いても愛想笑いで中々教えてくれないと思っていたら、そりゃそうだ。あれは過激な愛撫痕だったのね)
街の獣女と付き合ってるケモナー男は彼女のこのヒリヒリしてるオーラル[口腔行為]がたまらんって聞いたが、あれは愛のなせるワザだったんだ。
本当に愛かどうかはしらんが、愛の無いあたしは好きでもない相手に顔を旋盤磨きみたく甞められても全然うれしくない。
(そういや、ケモ女と付き合ってる連中は処女を散らされた訳でも無いのにネンゴロの翌日内股で辛そうに歩いているのいたけど、あれは前夜のツケだったのかな?)
一体どこのナニを甞めさせているんだ。
(いや、知ってるけど)
一応こう見えても年齢的には乙女なんで… そこ、笑うんじゃない。無論あんなバイト先だから現場を見て知っているが、カマトトぶっておこう。かまととなんて言葉使うやつの年が乙女ってセリフでノリ突っ込む。
(そういや、ネコ科ってナニの時エキサイトするとオスもメスも相手を噛むとか聞いたけど、あれはそうなのかな?まあ人間でもあの時噛む男も女いるとかいるらしいけど。そういや街の男みたいにケガしてるのが風呂屋の客でもいたな)
風俗のフロント要員でバイトしていたので知っているが、お店に噛み癖で有名なお姉さんがいた。
タダでさえ感染症の怖い職種にご時世だけに、金払って噛まれに来る客なんかいないだろうと思ったが、世の中蓼食う虫も好きずきらしく、体の敏感な部分をかばうようにしながら嬉しそうにホクホク顔で帰っていく……どう考えてもMな客がいた。
多くの客は本当に痛そうだったので、別のお姉さんにしたらとやりてババアみたいにチェンジをするかと聞くが、噛むのは相手を独占したいって気持ちの表れなんで、愛されてる証だと嬉しそうだった。
(これが貢がせるコツなのかな?多分騙されてるぞ)
当時から精神共有で人の企みも察する体質だったので、それが貢がせるテクニックだと知っていた。サラ金に闇金に通ってまで搾り取られる男があまりに哀れなので、本当のことを教えてやろうかと思ったぐらいだ。まあどこまで墜ちるのか興味もあったので教えなかったが。あいにくと生末は見物できなかかった。ある日突然店にこなくなって、会社も無断欠勤で首になり、風の噂じゃベーリング海で蟹取っていたらしいが、ついぞ帰国したって話は聞かんな。きっと蟹がおいしいので国に帰るの事も忘れているのだろう。
まあ、それはいいとして、男を騙すのは特別感を抱かせる事らしい。
(それ自分にだけ惚れてるって思わせて骨抜きか。どんな仕事でも勉強になるな。まああたしは無理だろうけど)
爆風スランプのリゾラバじゃないが、こんなの初めてって言葉に男は弱いみたく、男は自分が彼女にとって特別なんだと勘違いさせると、後は思うがままに絞り放題らしい。
まあ、あたしみたくナインペタで控えめに言って控えめな体系では無理だろうけど。
§
おおおおおおお
「あっ?」
男子どもが感嘆の声をあげてるので見ると、撫でていて床に寝っ転がっていたネコが仰向けでお誘い?のポーズで四肢をコッチに向けていた。いわゆる寝所でのお誘いポーズって奴かな?。
(絹の靴下かな?)
1958年のミュージカル映画絹の靴下のポスターソックリなので、コイツいくつだと自分を鑑みずに思った。当時の足フェチのお兄さん方はあれで十分おかずになったとかの伝説?のポスターだったので、日本で作られるポルノ映画じゃ盛んに流行ったポーズであったとか。
(コイツ普段は女性委員長タイプだけど、意外とツンデレの構ってちゃんだったのかな)
この表情と猫なで声と突き立てた足は顔周辺じゃ無く、体を触ってポーズだとバイトで習ったので、ブレザー姿でそんな恰好だったのでチラチラをあられなくめくれるスカートを隠して触ってやる。
ブー ブーーーー
男子から、絶対領域を隠すな、見せろってブーイングが飛んでくる。ハレンチ学園やけっこう仮面やマチ子先生じゃないんだから、勉学の場でスカート下を領域展開させるわけにはいかんだろう。まあ全身体毛が生えているから、面積の少ないショーツからあられない肢体が見えても大丈夫だろうと思ったが、ケモナーなら十分ありがとうございます素材だろうから、オナペットにされても減るもんじゃにだろうが、自分がやられたと考えるとサブいぼが出来るので隠す。
「フランス座やロック座のストリップショーのかぶりつきの客かよ。弁天様とか乳頭見せろって土下座顔で訴えるんじゃない。こっちみんな」
うみゃああ?
男子共を睨んで手が疎かになると不満に鳴く。
バイトならやるが、イヌナコを愛撫なんて趣味じゃないので、いやだけとやらないとどうも納得してくれそうに無いので再び続ける。
ゴロン うみゃ ゴロン うみゃ
頼んだ癖に撫でるとくすぐったいと逃げ回るので苦労してまくれるスカートを抑えながら撫でてやる、その姿が教室の窓ガラスに一人と一匹の姿が写った。
(あ~ あたし何やってんだ?首都くんだりまで来て、お触りオッケーなネコカフェに来たのかな?)
確かここに連れてこられた理由は、上級国民の子女が通う高校を政府への人質交渉の為に襲うテロリスト対策で、本物より丈夫で死なないだろうし、死んでも代わりがいくらでもいる囮としてお膳立てされた。
活劇アニメのフルマッタリパニックか中二病の妄想的展開が始めると思っていたのに、どこをどう間違ったらネコカフェかケモケットをやっている。
へたすると死ぬって覚悟をしていたのに、今は床に転がる同級生のスカートを抑えて愛撫?ってどんなシュチュエーションだ。今更ながら、どうしてこうなったと叫びたい気分になる。まあ叫んだ所で自体が好転するとは思えないのでやらんが。
ふっ? みぎゃあ
「あ~ はいはい」
手を止めると不満げに催促する。
(こいつ実は甘えん坊だったのかな)
面白いので正気に戻った時意趣返しにからかおう。
サワ サワ サワ
からかうためにはもっと弱みを握っとこうと頑張る。嬉ションでもしたらからかうには十分だろうが、これだけ衆人環視の中での放尿プレイなんかしたと知ったら大変だと、自制する。楽しそうだけど。
ふにゃ ふにゃ ふにゃ うみゃ うみゃ ふみゃ~ん
打てば響くとばかりに撫でると猫なで声をあげる。
(あたしデビルハンド[性感マッサージ])の才能あるのよね。まあ多分ケモノ限定だろうけど)
ペットショップでやって、相当やんちゃな子も大人しくさせることが出来ると、何故かあたしは店の客[ケモノの方]には好かれた。
これでも年頃の娘なんで、普通なら犬猫牛馬より男の子にモテたい~ とか言いそうだけど、お約束を外して申し訳ないがそれはいい。
色んな女性の人生を疑似体験しているので、今更男女の関係に夢も希望持てないんで夢見ることは過ぎたらしい。
(まあ昔で言うなら未婚の結婚相談員で、今でいう所のネットで読んだだけで知ったかぶりしてる奴みたいだからどこまで本チャンに即しているやら)
人付き合いの苦手な人間が、いくら【他人に好かれるコツ】なんて本を読んだからって人間関係委がうまくいかないみたいなもんだ。
(でもクラスの連中も多かれ少なかれあたしと同じ、他人の記憶をのぞき見できるんだから、めんどい男女関係は良いって事のならんのかな?あたしの見た記憶がいい思いじゃないのかな、それともあたしがペシミスト過ぎるんかな)
クラスの連中が言うには、どうやらあたしは人生にはあんまり夢も希望も持っていないらしい。こちらの事情をどっかから聞いたのか察したのかしらんが、あの街に来る暇を哀れまれているような態度が垣間見える。
センセイの診断によると、あたしは皆と少し能力に差異があるらしい。皆は他人の記憶や感情を覗き見るときにスクリーンを映画館の椅子に座ってみていることを自覚しているらしいが、あたしはスクリーンに映る人物が自分と境界が無いらしい。
(事情を事細かに説明出来んと、二次元と三次元の区別がつかないアブナイ奴じゃん)
今流行のゲーム系だろう小説なら皆はモニターを見ながらプレイしているのでどっか他人事[実際他人事だし]だろうが、あたしの場合はフルダイブ型のバーチャンリアルモーチャン… なんとかって五感までシンクロしたようなもんらしい。重度の静電気体質で精密機器なゲーム機がEMP攻撃受けたようにお釈迦になるのでやったことないのでようわからんが。
(アニメとかが好きすぎて、現実の異性に興味持たなくなったオタクと同じだとするとやばいな)
「ん?」
撫でると響いていた甘い鳴き声が途絶えたので、見てみるとコッチを結構な吊り目で睨んでいた。
(ん?~~。センパイみたく逆鱗でもあって、それにでも触れたかな?)
同居人状態のあのヒトは龍種だけに、普段温厚でのんのんびよりな日々平安だって、伝説みたく触れては火傷を負う逆鱗があると噂だ。
(あのヒトには、とても無さそうだけど)
幸い誰も触れた事は無いので、多分無いってのが世評だ。何しろあのヒトマジに怒らせたら地球が火球になってるからな。その温度はゼットンの一兆度を超える、一兆度の一兆倍って火球はプリミティブファイヤーボール[始原の火]を上回るって言われてる。宇宙が終わってないので誰も触ってないし、希望的観測で無いって事になってる。個人的にはあっても構わないとは思ってる。多分そうなると宇宙の全ての生命は輪廻の六道から外れて、この宇宙になかったことになるらしいからな。それが何の事を言ってるのか、意味はよくわからんが?。
ムウ
その顔は何か考えているのか、はたまた何も考えてない浮かない顔をしていた。
フレーメンか、それともフェレンゲルシュターデン現象かな?。幽霊が見えるって事なら、その意味であたしと似たもの同士だったかな?。
しかしコッチが不振がっていると思い出した?ように甘い表情を浮かべた。
「? ・・・・・ !」
ネコは気まぐれだ。コッチの考えも事情も絶対察してくれない。喜んでいたが何かの拍子に逆鱗にでも触れたかと思ったので、こういうときは一歩下がれと教わったので、手を引っ込め半歩下がろうと …… と、その手を肉球のあるその手で ギュっっと握られた。
「?どした。にゃんころ」
肉球で触られると気持ちいいってネコラーがいるが、あまりそうは思わない[個人の感想です]ので冷静に少し驚いていると残った方の手首も掴まれて、なんだと思う間も無く ガバッっと飛びかかられて、床にドタッっと組み伏せられた。
「え?!」
上級国民の子女が通う私学だけに磨き上げられた高い無垢材であったので借り物の制服もそうは汚れないだろうが、夏場の暑い日の涼みたいのネコじゃないんだからフローリングで眠る趣味は無い。
あたし、ネコじゃないて思って押し倒したネコを見ると、顔が赤くて吐く息は温度と湿気の高い桃色である。
(こんな表情のキャラが出てくる、薄い本の原稿を年末に手伝ったよな。ジャンルは確か百合×ケモ×NTRだったっけ)
つまり・・・・。
「やめろ。女子同士の薄い本的展開はあたしの趣味じゃない。別に男同士も、ノーマルカップルも特に趣味じゃないが」
女子で薄い本を作っていると知られると、何故か男子同士が趣味だと思われるが一緒くたにされると困る。
(どっかの男子グループ専門事務所の、ケツの痛そうで、受け手側は生涯パンツがウンチで汚れ易くなる内股男なんて想像だにしたくない)
確かにアシでベタ塗りとトーン張り、この頃はモブの線入れぐらいまではしていたが、あれは労働の代価だ。個人で持ち出ししてるような趣味じゃない。
そんな心中は察してくれずに、縦長の金色の目を見ると本気である。
「これはそんな話じゃない。そんな手っ取り早い、安易な18禁的展開は嫌だ」
それに此処はそれが許されない“場”のハズだ。規定違反で消去は困る。まあ、そうなったらそうなったでいいか。
じたばたじたばた
昭和時代の駄々こねるような擬音を立てながら、何とか逃げようとするが無駄であった。
両手に装着したガントレット[マジックアイテム]で普通のJKより力がってるはずだが、元が欠食児童の成長虚弱なのでいくらバフをかけても、元の数字が低ければいくら何倍かかけても底が知れている。何しろ今相手にしているのは近接戦闘戦では最強クラスの猫種の獣人なのだから。
トランスファーを引退して傭兵になった先輩連中は戦場じゃ一騎当千 ワンマンアーミー ブラディキャットと敵味方から呼ばれ、一人でたたき上げの小隊を黙らせるといわれている獣人に勝てるワケは無い。
(この命600万ギルダムか600万ドルか一騎当千か1500万超人強度かしらんが所詮常人以下のあたしに勝てるわきゃない)
展翅板にピンで止められた虫のごとくピクリとも動かせない。
はあ はあ はあ
顔色はアメリカンショートヘア?らしいのか、白い体毛に隠れて見えずらいが、吐く息からして桃色遊戯的だ。
(なんでこんな斜め上の展開になるんだ)
ペロペロ ベロベロ
首筋を甞め上がられて悪寒が走るので首を伸ばして逃げようとするが像に踏まれたサンスター筆入れみたくビクともしない。
「獣人女がマタタビや妖しい気持ちになる薬で手っ取り早く薄い本になるようなワンパ展開はいやだ。
ベロベロベロベロ
現状を口述してる場合じゃない。どうやら本気で襲う気らしい。
「誰か助けろ」
純愛系の薄い本なら、愛の行為の時はいつのまにか周囲に誰もいないで二人だけの世界が広がるだろうが生憎ここは現実。
クラスの連中はみな教室内にいるので助けには人手不足にはならんだろう。
立ってるものは親でも使えとばかりに役に立てと叫ぶが、打てど響かず 吹けど踊らずである。
シーン として擬音が響く。耳を澄ますと時折遠くで パンパンパン って銃声が聞こえた。ああ、まだアッチも話続いていたんだと呆れる。コッチ忙しいのでとっとと捕まるなり撃ち殺されるなりしてくれよ。テロリスト殲滅より、あたしはコッチで忙しい。
周りからの反応は無しなんで、捕食者から目をそらすのは怖いが、ヘルプミーとばかりに周りにいた皆に助けを求めて … 求めた … 求めたが、すぐに察した。無駄だって。
「なんで全員スマホを構えてるんだ?」
昭和の事件の記者会見さながら、カメラの放列であった。まあ昔はスコープドッグみたく三眼ターレットの長集点カメラじゃなく、スマホであったが。
「えっと、どっから突っ込めばいいのか分らんが … ちょっと待てよさかり猫。首筋を甞めるんじゃない」
長い舌を伸ばして来るのを両手で何とか押しとどめる。
「スマホは自衛隊さんから没収になったはずだろうになんで持ってるんだ」
どうやらアイテムボックス持ちがいたので、皆から預かって秘匿していたらしい。でも皆自衛隊に言われて大人しく預けていたので聞くと、いきなり当日にこの仕事を知らされたあたしと違って予めスマホは取り上げられると知っていたのでダミーを渡していたらしい。それは気持ちは分かるが情報漏洩するからまずかろう。まあ教師役のワック[女性自衛官]も構えているからいいのかな?
「お前らはずっとこの痴態を撮っていたと?」
皆がコクリと頷く。男子も女子も、ついでに教師役の自衛隊員も頷く。
「……」
別段性交渉なぞ、生きてりゃその内経験するだろうと思っていたので慌てない。ただ相手が同性ってのと、畜生ってのが多少引っかかるが … 畜生だとすると同性じゃないなからその点はオッケーなのかな?それだと獣姦って事になるんかな?
まあお初の相手ってのが多少問題だが、まあ野良犬に噛まれたと思って受け入れてもいいか。
「・・・・・・」
そこまでなら許容しよう。しかし、そんな種類の薄い本の生産にかかわっておいてなんだが、こんな趣味の悪いもんネットに晒されたら一生の汚点になりそうだ。まあ人の噂も49日とかいうからほっとけば大概は忘れるだろうが、忘れてほしい過去程忘れてほしい相手と場所の困ったタイミングで出てくるなんてお約束だ。
(就活で面接の時に面接官にでも思い出されたら落ちるな。まあAV出演者の面接ならアドバンテージになるだろうが)
ケモな百合風景なんぞ世間に知らされたら残りの人生ずっと引きこもりにならねばならん。それ自体はいいが、ニートの引きこもりのゴミを養ってくれる神様みたいな知り合いはいないので、不労所得を得られる当て無いこの身としては困る。
(いくら優しいセンパイだって無理だよな。あのヒト単独だって食費に困ってるんだから)
龍の巫女としてのお供え物は下賜として全部食えるもんにしてもらってるぐらいだから。
「そこのヤンクミ役やってるワック、国民の身体財産生命を守るのはあんたらの役目だろう。笑いをこらえて無いで助けろ」
じっと目を見ると、感覚共有でわかる。あいつは百合好きだ。まあ自衛隊の独身隊員の多くは男女別の独身寮らしいのでそんな趣味の奴も多いとか聞くし、同好の士を求めて閉鎖的な寮目当てに職を選ぶ奴もいるらしい。
(あの職種にオタは多いと聞くが、そんな趣味人も多いんかな)
分かったのは、多分コイツにあたしを助ける気は無いらしい。
世評じゃ日本の兵隊さんははまじめだとか聞くが、どんなことに真摯なんだ。多分趣味優先じゃねえか。どこの特戦群の隊長だ。
(郷里の同人サークルの連中と気が合いそうだな。あたしは遠慮するけど)
クラスの連中の下卑た好奇な目を見るとコッチの助けも望み薄なのでとっとと諦めた。幸い幾ら獣人といえども女なので生えてないいないだろう。ふたなりでない事を祈る。
「ん?」
覚悟を決めて、煮るなり焼くなり好きにしろって諦めて心がニュートラルになると誰かの意識が流れ込んできた。
意識が半覚醒状態とかになると精神共有[イタコ]の能力が敏感になるとか。
別段異能者じゃなくとも夢まぼろしの精神状態の時に幽体離脱やら幽霊やらが見えやすくなるらしいのは、魂が現世より死後?のアッチの世界に近づくからとからしい。それを教えてくれたのが、オカルト雑誌のラ・ムーの愛読者だから、ホンマかどうかはしらんが。
(これは誰の感情か記憶だろう。なんかがっかりしてるような感情だな)
大概は生唾ゴックンの多分濡れ場を楽しみにしてるような感情であったが、全然違う感情が身近に感じられた。
(まあ、潮時 これぐらいにしとくか って何だ?じゃあ、最後に最後っぺ って何だ???なんであたしは、床に組み敷かれているあたしを見てるんだ・・・つうことはこれはこのさかりネコの意識か)
教室の床にバンザイ状態で押さえつけられている自分が見えたってことは、この意識は目の前のさかりネコからのモノだと分かった。
(え? え!いまから獣姦はお前がやりたかったことだろう。思いが遂げて嬉ションでもするのかと思いきや、なんでやる前から残念そうにしてるんだ)
今から薄い百合獣姦モノだろう。その感情は違うだろうと思った。
ガバッ
顔をうなじにうずめて抱きついてきた。
(ああ、それでもヤルのね)
自慢じゃ無いが飽食時代に似つかわしくないが、あたしは幼少の時から欠食児童だったので同年代に比べて肉も筋肉も無い。何故か身長だけはひょろっと伸びたが、体の線は情欲を掻き立てられるような凸凹は無い。
(残念ボディだからガッカリしてやめてくれと思ったけど、願いは阿仁儚い)
初めての性交渉の相手がメスネコかと思っていると、行為にふさわしくない鈍い音が聞こえた。
ガブッ
「いっ??」
色んな事で多少の痛みは覚悟完了していたが、これは種類が違った。
ガブ ガブ ガブ ガジガジガジガジ
思いっきり鎖骨やら肩に首筋にかみつかれた。それも手あたり次第に。
おぎゃああああああああああああああああ
経験ないから知らんが、乙女の操を暖簾に腕押しでいかれたか、母体で育ちすぎた赤ん坊を産んだ時みたいに痛い。実体験はどちらも無いが、精神共有した女性の記憶によると人生で一番痛かったらしいので、そう例える。いや、そんな事を悠長に言ってる場合じゃない。
おわあああああああああ いってええええええええ
これはナニの時の愛撫噛みや、イク時の絶頂噛みじゃない。
(これは 野生の王国か、アニマルプラネット 残酷なシーンがございます。18歳未満のお子様はご遠慮ください だ)
弱肉強食の捕食か、カニバリズム。
交尾じゃない。
勘違いしていた。
甘い吐息に熱い息使いに交尾だと思っていた。
違った。
まず獲物を捕らえて小突き持て遊び、飽きてお腹を空かせて殺して食うって肉食獣のルーチンだった。
「こ ころされる」
もう遊び飽きたから、フィニッシュとして殺すんだと確信した。
「助けてくれ~~~~~~~~~」
学校周囲にいた全員が、何が起こったのかと手を止める程の魂の叫びであった。
title #3
"Welcome, Mr. Another World!OYOYO ”
part[26-?]
end
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