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番外編2
悔しいくらいに②
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(ジェイ視点)
「でもジェイくん、フィリアさまのおうちのにわしになっても、フィリアさまともラナちゃんともいっしょにいれないよね?」
フィリアたちが学院に入ってから恒例となったレイチェル様とのお茶会もどきのときに言われて、俺はハッとした。ラインホルト公爵邸の庭師になることは10歳の頃に目指し始めた夢だ。だからその時はフィリアが結婚したら公爵邸からいなくなるし当然ラナもそれについていくという簡単なことも想像できていなかった。そして今の今まで頭から抜けていたのだ。
「完全に忘れてました…。一体どうすれば……」
「うーん、おしろのにわしになったら?」
「……そうですね、なれるものなら」
「ジェイくんならなれるとおもうよ」
レイチェル様はにっこりと笑った。まさかそんな簡単に王宮の庭師になれるわけがない。俺は平民だ。普通の貴族の屋敷の庭師でも身分を問うところがあるというのだから、きっと王宮なら庭師になるだけでもある程度の身分は必要だろう。
「とりあえず帰って祖父に聞いてみます。ありがとうございます、レイチェル様」
「うん、がんばってね~」
その時俺に視線を向けたその表情はやけに優しく見えた。この方はたまにこんな顔をする。まだ5歳の子どものはずなのに、まるで母親か姉のような顔をするのだ。口調は舌ったらずなだけに不自然で妙に気になる。しかし今日はそれを気にしている場合じゃない。
走って家まで着いた頃にはもう空は暗かった。じいちゃんは裏の小さい庭で最近咲き始めた花々をニコニコしながら眺めていた。それを見つけて息を切らしながら声を掛ける。
「じいちゃん!」
「おお、ジェイ。おかえり。そんなに焦ってどうしたんだい?」
「俺、王宮の庭師になりたい。俺でもなれるかな?」
「そうだねぇ……。難しいかもしれんが、なれんことはないよ」
「身分は?関係ねぇの?」
「それは大丈夫だよ。今の王宮庭師のうち1人もわしの旧友だからねぇ」
それからじいちゃんが仲介をしてくれて、今の王宮庭師の人に会えることになった。あまりに話が早く進みすぎて正直びびったけど、これ以上にありがたいことはなかった。実際会ってみるとじいちゃんより少し若いけど白髪の混じったおじさんで、王宮庭師になるために必要な技術や、どうやって機会を得るかなどを教えてくれた。そして困ったらいつでも頼ってくれと家の場所まで教えてくれた。昔じいちゃんに世話になったからと俺に恩返しのつもりで良くしてくれているらしい。こうまでされてはじいちゃんには感謝してもしきれない。
「でも、君はどうして王宮庭師になりたいんだい?ラインホルト家のお屋敷だって広い庭もあるし職場環境も良い。王宮庭師はなるまでもなってからも苦労が付き物だよ?」
後日おじさんの家で質問をしていたとき、おじさんに聞かれた。
「……一緒にいたい奴がいるからって言ったら、不純だと思いますか?」
俺が聞くとおじさんは少し目を丸くした後声をあげて笑った。
「ははははっ。そうかそうか、君にもそういうところがあるんだね。いや、真面目だし随分熱心だから気になっただけなんだよ。動機なんて何でもいいんだ。私の同僚にも美丈夫な王子様たちを眺めたいから、なんて言ってる人がいたりするからね」
「そうですか……」
おじさんの話を聞きながら俺はあいつのことを思い出していた。一緒にいたい奴と言いながら最初に思い浮かべた茶髪でちょっとだけつり目の生意気な奴。最初に公爵邸の庭師を目指したとき、その動機はフィリアだけだったはずなのに。いつの間にか俺の世界の中心にはあいつがいて、いつの間にかあいつの隣にいるのは俺だけがいいと思うようになっていた。
******************
最初の印象はただ生意気でフィリアにべったりのムカつく奴。それが変化したきっかけはきっとフィリアが倒れたときだ。初めて目の前で人が倒れて頭が真っ白になった俺に、あいつは不器用なりに活を入れてくれた。それから俺はあいつに対して変な意地を張るのをやめた。
でも、それは今の感情を抱くきっかけではない。そういう意味でのきっかけはあいつがフィリアを守るために大怪我をしてきたときのことだ。見るからに落ち込むあいつを見ているのが気に入らなくて色々と言葉を掛けた。すると最後にあいつはこう言った。
「あんたに慰められるのは不本意だけど……でも、ありがとう」
自分が言ったことはあまり覚えてないが、この時のあいつの少し力の抜けた笑顔だけは今でもくっきりと覚えている。フィリアの前で見せるものとは少し違って、あいつの弱さも知ったからこそ、その笑顔はひどく俺の心に残った。あの表情が、等身大のあいつなんだろうと思えたんだ。
それからあいつを見ると心臓が落ち着かなくなって苦労した。あいつにもいきなり避けられ始めるし混乱したけど、あいつも俺と同じなのかもしれないと分かるとあいつの表情や態度が違うものに見えはじめた。恥ずかしがると顔を真っ赤にして口調は強くなる。それが可愛いと思ってしまうからちょっと悔しい。
「お前さ、俺のことどう思ってんの?」
ある日、まだフィリアもあいつも屋敷にいたときに、じいちゃんと楽しそうに話しているフィリアを遠目に眺めながらあいつに聞いた。
「は?」
「いや、だから俺のことどう思ってんのかって聞いてんの」
「そ、そんなの……知らない」
「知らないってなんだよ」
「う、うるさい!そんなこと言うなら、あんたはどうなのよ!私のことどう思ってるのか、言ってみなさいよ」
「はあ?いや、それは……」
「あんただって言わないんじゃない!何よ、私ばっかり……」
あいつの声が次第に小さくなっていく。それに気づいて横を見るとあいつは顔を下に向けていた。耳は真っ赤なのにその姿は萎れた花みたいに元気がない。流石に居た堪れなくなって俺は一つ小さく息を吐き、自分の手のひらをぎゅっと握った。そして声を絞り出す。
「……お前ばっかりじゃねぇよ」
「え……?」
「お前ばっかりなことなんかねぇよ。俺もお前も、同じだろ?」
あいつの顔は見ずに言った。直接的な言葉も使わなかった。それでもあいつは俺の言いたかったことを正しく理解したらしい。あいつが俺の顔を覗こうとしているのがわかったからすぐに顔を逸らした。見られたときのあいつの得意げな顔が目に浮かぶから意地でも見せてやらなかった。
******************
あれからもう数年が経った。
「王宮の庭師になれたら、俺と……結婚してほしい」
偶然会ったあいつにこんなことを言うまで、本当に色々考えた。ただ結局、俺にはあいつしかいないんだろうと思ったから、結婚を意識するようになったわけだ。でも簡単な話じゃない。あいつにだって仕事があるし、未来がある。やっぱり一緒にいるには王宮庭師になるのが大前提だ。じゃないと生活だって回らない。ただ何も言わずに王宮庭師を目指しているだけじゃあ、あいつが他の奴の隣に行ってしまうかもしれない。だから俺は焦っていた。手紙で伝えられる気はしないし、中々会う機会もない。そう思っていたときにあんな偶然が起きたんだ。言わない手はない。
そうして言ってみればあいつはやっぱり顔を真っ赤にして口調を強くしつつ欲しかった返事をくれた。顔が思わず緩んでいくのがわかる。それを誤魔化したくてあいつの頭を撫でると、その手をあいつは悔しそうな顔で睨んでくる。本当に可愛くない態度なのに、それが可愛い。悔しいけどやっぱりお前だけだよ。
ちなみに……
「ラナ、好きだよ」
それからまた数年が経って、花嫁姿のあいつと向かい合ったときに小さくそう言った俺が
「っ…私は…………大好き」
ヴェールを外したあいつに小さくそう言われて「ゔっ」と声を漏らして赤面してしまったことについては、また別の話になる。
「でもジェイくん、フィリアさまのおうちのにわしになっても、フィリアさまともラナちゃんともいっしょにいれないよね?」
フィリアたちが学院に入ってから恒例となったレイチェル様とのお茶会もどきのときに言われて、俺はハッとした。ラインホルト公爵邸の庭師になることは10歳の頃に目指し始めた夢だ。だからその時はフィリアが結婚したら公爵邸からいなくなるし当然ラナもそれについていくという簡単なことも想像できていなかった。そして今の今まで頭から抜けていたのだ。
「完全に忘れてました…。一体どうすれば……」
「うーん、おしろのにわしになったら?」
「……そうですね、なれるものなら」
「ジェイくんならなれるとおもうよ」
レイチェル様はにっこりと笑った。まさかそんな簡単に王宮の庭師になれるわけがない。俺は平民だ。普通の貴族の屋敷の庭師でも身分を問うところがあるというのだから、きっと王宮なら庭師になるだけでもある程度の身分は必要だろう。
「とりあえず帰って祖父に聞いてみます。ありがとうございます、レイチェル様」
「うん、がんばってね~」
その時俺に視線を向けたその表情はやけに優しく見えた。この方はたまにこんな顔をする。まだ5歳の子どものはずなのに、まるで母親か姉のような顔をするのだ。口調は舌ったらずなだけに不自然で妙に気になる。しかし今日はそれを気にしている場合じゃない。
走って家まで着いた頃にはもう空は暗かった。じいちゃんは裏の小さい庭で最近咲き始めた花々をニコニコしながら眺めていた。それを見つけて息を切らしながら声を掛ける。
「じいちゃん!」
「おお、ジェイ。おかえり。そんなに焦ってどうしたんだい?」
「俺、王宮の庭師になりたい。俺でもなれるかな?」
「そうだねぇ……。難しいかもしれんが、なれんことはないよ」
「身分は?関係ねぇの?」
「それは大丈夫だよ。今の王宮庭師のうち1人もわしの旧友だからねぇ」
それからじいちゃんが仲介をしてくれて、今の王宮庭師の人に会えることになった。あまりに話が早く進みすぎて正直びびったけど、これ以上にありがたいことはなかった。実際会ってみるとじいちゃんより少し若いけど白髪の混じったおじさんで、王宮庭師になるために必要な技術や、どうやって機会を得るかなどを教えてくれた。そして困ったらいつでも頼ってくれと家の場所まで教えてくれた。昔じいちゃんに世話になったからと俺に恩返しのつもりで良くしてくれているらしい。こうまでされてはじいちゃんには感謝してもしきれない。
「でも、君はどうして王宮庭師になりたいんだい?ラインホルト家のお屋敷だって広い庭もあるし職場環境も良い。王宮庭師はなるまでもなってからも苦労が付き物だよ?」
後日おじさんの家で質問をしていたとき、おじさんに聞かれた。
「……一緒にいたい奴がいるからって言ったら、不純だと思いますか?」
俺が聞くとおじさんは少し目を丸くした後声をあげて笑った。
「ははははっ。そうかそうか、君にもそういうところがあるんだね。いや、真面目だし随分熱心だから気になっただけなんだよ。動機なんて何でもいいんだ。私の同僚にも美丈夫な王子様たちを眺めたいから、なんて言ってる人がいたりするからね」
「そうですか……」
おじさんの話を聞きながら俺はあいつのことを思い出していた。一緒にいたい奴と言いながら最初に思い浮かべた茶髪でちょっとだけつり目の生意気な奴。最初に公爵邸の庭師を目指したとき、その動機はフィリアだけだったはずなのに。いつの間にか俺の世界の中心にはあいつがいて、いつの間にかあいつの隣にいるのは俺だけがいいと思うようになっていた。
******************
最初の印象はただ生意気でフィリアにべったりのムカつく奴。それが変化したきっかけはきっとフィリアが倒れたときだ。初めて目の前で人が倒れて頭が真っ白になった俺に、あいつは不器用なりに活を入れてくれた。それから俺はあいつに対して変な意地を張るのをやめた。
でも、それは今の感情を抱くきっかけではない。そういう意味でのきっかけはあいつがフィリアを守るために大怪我をしてきたときのことだ。見るからに落ち込むあいつを見ているのが気に入らなくて色々と言葉を掛けた。すると最後にあいつはこう言った。
「あんたに慰められるのは不本意だけど……でも、ありがとう」
自分が言ったことはあまり覚えてないが、この時のあいつの少し力の抜けた笑顔だけは今でもくっきりと覚えている。フィリアの前で見せるものとは少し違って、あいつの弱さも知ったからこそ、その笑顔はひどく俺の心に残った。あの表情が、等身大のあいつなんだろうと思えたんだ。
それからあいつを見ると心臓が落ち着かなくなって苦労した。あいつにもいきなり避けられ始めるし混乱したけど、あいつも俺と同じなのかもしれないと分かるとあいつの表情や態度が違うものに見えはじめた。恥ずかしがると顔を真っ赤にして口調は強くなる。それが可愛いと思ってしまうからちょっと悔しい。
「お前さ、俺のことどう思ってんの?」
ある日、まだフィリアもあいつも屋敷にいたときに、じいちゃんと楽しそうに話しているフィリアを遠目に眺めながらあいつに聞いた。
「は?」
「いや、だから俺のことどう思ってんのかって聞いてんの」
「そ、そんなの……知らない」
「知らないってなんだよ」
「う、うるさい!そんなこと言うなら、あんたはどうなのよ!私のことどう思ってるのか、言ってみなさいよ」
「はあ?いや、それは……」
「あんただって言わないんじゃない!何よ、私ばっかり……」
あいつの声が次第に小さくなっていく。それに気づいて横を見るとあいつは顔を下に向けていた。耳は真っ赤なのにその姿は萎れた花みたいに元気がない。流石に居た堪れなくなって俺は一つ小さく息を吐き、自分の手のひらをぎゅっと握った。そして声を絞り出す。
「……お前ばっかりじゃねぇよ」
「え……?」
「お前ばっかりなことなんかねぇよ。俺もお前も、同じだろ?」
あいつの顔は見ずに言った。直接的な言葉も使わなかった。それでもあいつは俺の言いたかったことを正しく理解したらしい。あいつが俺の顔を覗こうとしているのがわかったからすぐに顔を逸らした。見られたときのあいつの得意げな顔が目に浮かぶから意地でも見せてやらなかった。
******************
あれからもう数年が経った。
「王宮の庭師になれたら、俺と……結婚してほしい」
偶然会ったあいつにこんなことを言うまで、本当に色々考えた。ただ結局、俺にはあいつしかいないんだろうと思ったから、結婚を意識するようになったわけだ。でも簡単な話じゃない。あいつにだって仕事があるし、未来がある。やっぱり一緒にいるには王宮庭師になるのが大前提だ。じゃないと生活だって回らない。ただ何も言わずに王宮庭師を目指しているだけじゃあ、あいつが他の奴の隣に行ってしまうかもしれない。だから俺は焦っていた。手紙で伝えられる気はしないし、中々会う機会もない。そう思っていたときにあんな偶然が起きたんだ。言わない手はない。
そうして言ってみればあいつはやっぱり顔を真っ赤にして口調を強くしつつ欲しかった返事をくれた。顔が思わず緩んでいくのがわかる。それを誤魔化したくてあいつの頭を撫でると、その手をあいつは悔しそうな顔で睨んでくる。本当に可愛くない態度なのに、それが可愛い。悔しいけどやっぱりお前だけだよ。
ちなみに……
「ラナ、好きだよ」
それからまた数年が経って、花嫁姿のあいつと向かい合ったときに小さくそう言った俺が
「っ…私は…………大好き」
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