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人物・設定紹介(第四章終了時点)

侯爵家以下貴族(テイル・アスノーム・シルコット・フレイム・ウェンディー地方、その他)(ヒューナイト王国)

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☆テイル地方



《チェンバー侯爵家》

テイル地方の侯爵家で自治会では武術担当。

長子や男優先ではなく、子供たちが全員王立学院を卒業した時点で総力戦を行い、勝った子供が跡継ぎになるという、少し変わった家系。
これはビースノート帝国(獣人族の国)では割と見られる決め方で、度々獣人の血が混じる家系なので、分かりやすい方式を取っているらしい。

また自治会の役割的に、衝動に捕らわれたテイル公爵家直系を取り押さえることが含まれているため、何より武力を大事にしている。
現当主(ニクス)のように獣化が出来ないほど血が薄まっていれば被害は少ないが、マリクのように獣人の血の方が濃いような時には獣化した本能のままに襲ってくる相手を取り押さえなくてはいけない。

自治会の役割は子供たちに幼いころから通達されており、テイル公爵家と懇意にしていて顔合わせを早めに済ませるのも、役割を果たしやすくするため。



ミルル・チェンバー 16 156cm
(長女、第一子、【シーズンズ】会員で作家)

薄墨色髪橙色目。

髪型はミディアムボブで貴族としては短いのだが、獣人の血が濃いと長い髪を嫌う傾向にあるため、テイル地方出身だと言えばみっともないとは言われない。
獣人の特徴があれば一目で分かるが、ミルルには特徴が出ていないため知らない人間から影口を言われることもある。ミルルは聞こえていても無視している。

祖母が犬系獣人のハーフで鼻が良いが、アシェルの性別に気付くほどではない。
名付けはビースノートの名付けの法則が使われている。(弟がいるが、弟も同じ法則。)

キルルが獣人の特徴が出ていないことを惜しむくらい、獣人らしい戦い方や身体の使い方をする。
もしマリクが王立学院在学中に匂いで番を見つけられなかった時には、親同士の間でミルルを政略結婚の相手にする話も持ち上がっていた。

恋に夢見る少女で、【シーズンズ】では小説・漫画問わずNLの甘いラブロマンスを描いている。
政略結婚ではなく王子様に迎えに来てもらうような甘い恋愛結婚を夢見ているが、相手に望むのは容姿や性格よりもまずは自分に総力戦で自分に勝てる相手である。
理想と甘いラブロマンスがかけ離れているので、ミルルの望むような恋愛結婚は難しいだろう。

【シーズンズ】の作家陣と、冒険者パーティー【シーズンズ】に所属。





《ホーク侯爵家》

テイル地方の侯爵家で、自治会では社交を担当している。



ヴェイン・ホーク 15歳

アシェル達のクラスメイト。
中等部二年生の野外実習で、ノアールとエトワールとパーティーを組んでいた。





《ビエナート伯爵家》

テイル地方の伯爵家。

代々ウサギ系獣人の血(純潔だけでなくハーフやクォーターも)が混じり続けているので、家族全員性欲旺盛。理由はお互い性欲に理解がある上に、毎日でも長時間でも相手をしてくれるから。
閨教育なんてなくても、大体両親がパートナーか愛人とヤっているのを目撃するので、知識は豊富。

ヒューナイト王国に住んでいるが、性別を問わず第一子(多胎児であることも多い)が産まれたら必ず避妊薬を内服する家系。
そうじゃないと子供がポコポコ生まれて手に負えなくなってしまう。



リュエン・ビエナート 15歳 158cm
(長男、第一子)

白髪ピンク目。

ウサ耳とウサ尻尾のついた、マリクの言うクラスのラビちゃん。
耳を伸ばして加えれば身長は伸びるが、垂れ耳なので物凄く小柄に見える。
なんならよく女の子に間違えられている。

学院祭の執事喫茶で執事役に選ばれるイケメンだが、カッコイイ系ではなく可愛い系での選抜。
シオン同様、指名してくれた男子生徒に甘えて、ケーキを食べさせてもらっていた。

ウサギの獣人の血が濃いせいか、性欲旺盛。精通を終えてから常に遊び相手を探している。
相手の性別は問わないが、遊びやすいので男をひっかけている。
入学当初からアシェルのことも狙っていて、発情した匂い(マリク談)を出している。
しかしアシェルから常にマリクの匂いがするため、声を掛ける事すらしていない。

中等部二年生の野外実習では魔術枠で参加していた。
シオンとイザベルと一緒のパーティだった。





☆アスノーム地方



《マートル侯爵家》

アスノーム地方の侯爵家で、自治会では魔術を担当している。



リック・マートル 17歳
(長男、第一子)

スタンピードの時に、ユグドラ侯爵子息をお持ち帰りしてくれた生徒。
本当は責任者に預けたら放置するつもりだったが、アシェルのかけたバインドをしつこくキャンセルしようとする姿を見て、付き添いが必要と判断。

真面目でお人好しな性格。



イルマ・マートル 15歳
(長女、第二子)

中等部二年生の野外実習で、アシェル達のパーティに魔術枠で参加していた。
探査魔法サーチを担当し、余力があればアシェルのキープした魔物に魔法も飛ばしていた。

魔術の順位が低くて選ばれたのではなく、森になれて無さそうな出身地とアシェル達が離れても探査魔法サーチで状況を把握できること。魔術枠ギリギリで森に慣れていないだろうディアナとのバランスを考えて組み込まれた。

王都のスタンピードの時は残るつもりでいたが、兄と相談し領地に戻っている。
マートルの領地も大魔素溜まりの近くであり、マーモン大海に出る船に乗り魔物を討伐する戦力になるためである。





☆シルコット地方



《フルール侯爵家》

シルコット地方の侯爵家で、自治会では魔術を担当している。



フランソワ・フルール 15歳

アシェル達のクラスメイト。
中等部二年生の野外実習で、ノアールとエトワールとパーティーを組んでいた。





☆フレイム地方



《エンバース侯爵家》

フレイム地方の侯爵家で、自治会では魔術を担当している。

フレイム地方出身者はコンラート地方ほどではないが、どちらかというと武術寄りの家が多い中。武術よりも魔術に特化した家系。



マチルダ・エンバース 19歳 160cm
(長女、第二子、生徒会の先輩、元副会長)

白百合色髪橙目。

勝気そうな瞳に赤銅色の肌。わずかに黄味色味の白髪は緩くウェーブを描く髪をポニーテールにしていて活発な印象を与えるが、喋ってみると落ち着いている。
これはユリウスが落ち着いた男性になろうと努力したのを、一緒に努力した成果である。

幼少のころからユリウスの婚約者で、既に熟年夫婦のような安定感がある。

結婚を控えていて、今は王都の冒険者ギルド職員。





《ファーレン侯爵家》

フレイム地方の侯爵家で、自治会では武術を担当している。



ディアナ・ファーレン 15歳

中等部二年生の野外実習で、アシェル達のパーティーに魔術枠で参加していた。
流石にリュエンとイシズよりは上だが、魔術枠で参加した中では下から三番目の順位。

普段の二の森であればディアナの無詠唱でも対応できたが、個体の強さが上がっていたためディアナの無詠唱は通用しなかった。
野外実習中は効果の安定とアークエイドに何を使用するか伝えるため、一節詠唱している。

詠唱付きの方が効果が安定しやすかったり、長い目で見たら消費魔力量が減るのだが、練度が高ければ些細な誤差である。
無詠唱で効果が安定しないのは、練度が足りていない証拠。





《アルバート侯爵家》

フレイム地方の侯爵家で、自治会では社交を担当している。



バン・アルバート 41歳 179cm
(元冒険者ギルドマスター)

髪色不明紅目。

頭は剃り上げておりツルツルで、赤銅色の肌で筋骨隆々のがたいのいい男性。
アシェルが初めてバンを見た時、ボディビルダーを連想した。

グルメでアシェルが上位種のお肉を持っている時は、ギルドに卸してもらえないので個人交渉でワンブロック購入している。

アシェル達は長らく“解体場のおやっさん”としか認識していなかったが、冒険者ギルド長であった。
フレイム直系が継ぐまでの繋ぎであり、今はユリウスにギルド長の座を譲って解体場で働いている。

現当主の弟で、家督を継がないからと早々に冒険者になり、平民と一緒にパーティーを組み活動していた。
21歳の頃にパーティー内で妊娠・結婚するペアが出来て、解散するか産休で継続するかという時にフレイム当主から冒険者ギルド長に推薦される。
パーティーは解散になった。
当時の冒険者ランク・パーティーランクはBで、将来有望なパーティーだった。

見た目に寄らず、貴族らしい気遣いや配慮が出来る。
貴族籍ではあるが、ギルマスにならなければ早々に爵位は返上する予定だった。
今はユリウスの教育者が平民だと良くないだろうと、甥っ子が当主を継いで強制的に平民扱いになるか、もしくは教育が終わったと感じた時点で爵位を返上する予定でいる。

貴族名鑑に写真は載っていない。
当主の元へ写真撮影にくるので、実家から離れているバンは長年写真を撮られていない。

実は事実婚状態の平民の内縁の妻がいる。
元は同じ冒険者パーティーのメンバーだった。
婚姻を済ませれば貴族との縁は残るが扱いは平民となってしまうので、ギルマスとして都合が悪かったため。
内縁の妻は子供が望めない身体なので、二人は籍には拘らず幸せに暮らしている。

10歳から冒険者登録した王都組を、勝手に息子のように思っていた。
アシェルがメイディー直系であることも見抜いており、時折不足薬品の納品依頼を出している。
冗談を交わすほどアシェルと仲が良く、買取カウンターに珍しい素材が入荷した時には、アシェルにわざわざ教えてあげるほど。

アベルたちとクラスメイト。
仲が良いというほどではないが、クラスメイトなりの交流はあった。
そのためグリモニアがアンジェラに対して行った、しつこすぎるまでのストーカー行為も貴族としては非常識な行為も、リアルタイムで見てきた人物である。
ついでにアベルが容赦なく制裁を加えるところを見ているので、メイディー直系を怒らせてはいけないと肝に銘じている。





《朱の渡り鳥》

フレイム地方にある村出身の四人+王都出身のトーマの計5人で構成されている冒険者パーティー。

出身村の管轄はフレイム公爵家であり、そう遠くない位置にフレイム地方の首都がある。
王都に憧れ冒険者として出てきた。

トーマ以外の四人は幼馴染。

たまたまパーティー募集をしているトーマを見つけて拾った。
その際何故前のパーティーを抜けたのかも聞いている。
トーマに声を掛けたのは、困っている人は放っておけないガルドのお人好しが発動したからである。

トーマが参加するまではパッとしないパーティーだったが、メキメキと頭角を現しアシェルとトーマが再会した時には、二の森までの攻略を行うCランクだった。
その後王都組と共同クエストを行い指導を受けたことで、更に実力をつける。
元々戦闘センスはあるほうの四人組だったが、実力が伸び悩んでいたのはちゃんとした指導者が居なかった部分も大きい。

ビースノート帝国でランクアップして、現在Bランクパーティーになっている。

彼らの一番の幸運はトーマを拾い上げたことで、スタンピードの際【宵闇のアルカナ】だけでなく【エアリアル】とも交流を持った。



ガルド 22歳 179cm
(盾持ち剣士、タンク、【朱の渡り鳥】リーダー)

朱髪。

明朗快活で、面倒見の良いお人好しな性格。

アシェルと初めて会った時は本気でアシェルを心配していたし、仲間が居れば助けてあげるつもりでいた。
それが例え物言わぬ亡骸となっていても、場所さえ分かれば怪我をしてでも回収してあげるつもりでいたくらいお人好し。
ただしアシェルを“傷だらけの女”扱いしたことで、初対面の印象は最悪だった。

今は気軽に軽口を叩き合う中。

王都組の指導で、剣士から盾持ちのタンク役に変更。
それまで以上にパーティーでの戦闘が安定した。

スタンピードの前にエラートと一緒に、“挑発”の使い方をロバートに扱かれた。
魔力量は人族平民並みでそこまで多くないので乱発は出来ないが、唯一で初めて使える魔法を身に着けたことにガルドは感動したとかなんとか。
普段の冒険者活動でも活用していて、ガルドもマナポーションを身に付けるようになった。
五人の中では一番魔力が少ないが、ジンとユウナと比べても誤差程度である。

リーダーをしているのは一番年上という事もあるが、割とお喋りだからである。
但し敬語や難しい話しは苦手。



ジン 21歳 178cm
(剣士、近距離アタッカー)

灰色髪。

寡黙というほどではないが、【朱の渡り鳥】の中では口数が少ないほう。
ガルドが喋りすぎるせいでもあるのだが、ガルドよりジンの方が大人びて見える。

単純な膂力はガルドよりもジンの方が強い。

フレイム公爵家(領主)が同性婚をしているので、同性愛には理解がある。
というよりもフレイム公爵家の領地では、度々同性を娶る当主が居るのは公然の事実であるため、平民でも同性愛に対する忌避感のない地域ともいえる。

他の地域では子孫を残すという観点と、同性に子を成すための術式を施すには大金が必要になることから、平民の間ではあまり同性愛者は見かけられない。(全くいないわけではない。)



ユウナ 20歳 161cm
(弓使い、中距離アタッカー)

モスグレー髪。

両親は弓使いであり、冒険者を引退後に村で猟師をしていた。
といっても動物はおらず魔物ばかりなので、メインで食用肉を調達する弓使いという意味。
浄化は村長をしている男爵が行うため、村長が買い上げてくれていた。

ユウナはそんな両親から弓の扱い方や砂漠(近場に森は少なく、小さな魔素溜まりには砂漠が広がっている。)の歩き方。気配の消し方などを習っている。

元々長距離向けの弓を使っていたが、王都組の指導を受けて短弓に持ち替えた。(親から貰った弓を使っており、他に弓の種類があることを知らなかった。)
そのため中距離アタッカーとなっているが、遠距離の腕もかなりいい。

殺気を感知する訓練で寝ていたにも関わらず一番いい反応をした。
【朱の渡り鳥】の中で一番野生の勘が強い。



アーニャ 20歳 153cm
(魔法使い、遠距離アタッカー)

焦げ茶髪。

明るく元気いっぱいな魔法が大好きな女性。

小さい時から魔法使いの出てくる絵本が好きで、男爵位の村長にせがんでよく魔法を見せて貰っていた。
自分でも魔法を使いたいと教えてもらい、数回の座学の後に挑戦するのは一回だけという条件で実践。見事ウィンドカッターが発動した。
更には未熟な魔法ながら(未熟で練度が低いほど魔力消費量が大きい)魔力枯渇を起こすこともなく、村長に魔力持ちだろうと伝えられる。

それからはウィンドカッターだけを使い続け、一日にどれくらいまでなら魔法を放てるのかを確認。
それなりに火力のある火魔法が使えれば就職に困らない(鍛冶工房に雇ってもらえる可能性が上がる)と言われ、ファイアーボールも取得しているが、森との相性が悪いためビースノート帝国で使った程度である。

貴族様相手は恐れ多いという認識は持っているが、村長が男爵位を持っていることは未だに知らない。
というよりも、村長が村人より少しマシな生活をしている程度で親しみのある人なので、恐らく村民の誰もが男爵位を持っていることを知らないのではないかと思われる。
知っていたとしても村経営に関わる一部の人間だろう。

魔力量の調節が上手く、アシェルにバフを貰った後の魔法の発現状態を見て、自分で籠める魔力量の調整が出来る程。

魔法を覚える意欲があり、魔力量的にも男爵か子爵家の平均程度は持っている。
魔法に造詣の深い師を持てば、更に伸びる伸びしろがある。



トーマ 19歳 174cm
(斥候兼サポーター)

栗色髪。

実家を継がないし周囲の人より力持ちだからとサポーターになり、冒険者ギルドでサポーターを募集していたパーティーに所属。
モンスタートレインをアシェル達に擦り付けようとしたパーティーに所属していたが、アシェルのアドバイスを受けパーティーを離脱。
サポーターの扱いも悪く報酬の取り分が低かったり、夜間の警戒に一人で当たらせたりと待遇も悪かった。のだが、トーマはサポーターとはそういうものだと思っていた。

サポーターを入れてくれるパーティーを冒険者ギルドで探していた時に、ガルドに誘われ【朱の渡り鳥】に加入する。
前と同じような身勝手なパーティーだったら離脱することも考えていたが、皆の人柄がよく、以前よりも楽しく冒険者活動を行えている。

観察眼が鋭く、温和な性格。

平民向けの学校を卒業している。
平民向けの学校は6~12歳までの6年間だが、最初の1、2年で辞める生徒も少なくない。
卒業まで通えるのは裕福だったり、親を説得してでも勉強を続けたい子供たちである。

実家は大きな商家で、貴族とも取引をするレベル。
準男爵位を貰えるほど大きな商会なのだが、それでは平民が足を運びにくくなるとして、爵位は受け取っていない。
観察眼や性格は、商家出身というのも大きいかもしれない。
巷の噂話や社交界での情報にも敏感。

本人は唯の力持ちだと思っていたが、魔力持ちで無意識に身体強化を使っていた。
アーニャに少し劣るものの、男爵家か子爵家の平均程度の魔力を有している。

今はアシェルの指導が入り、ストレージ、構造の簡単なものの解除キャンセル探査魔法サーチを使うことが出来るようになっている。
荷物をストレージに仕舞うことが出来るようになったことで、斥候としての役割の他、戦場に転がる邪魔な遺体の回収も出来るようになった。

よく気が利き、察しが良く、理解力もある。
更には今までアシェルの嫌な負の感情を含む瞳をしたことが無く、いつもキラキラとした良い眼をしていてアシェルのお気に入り。
アシェルの本業が冒険者であれば、迷いなく拾っていた人材。





☆ウェンディー地方



《ウォレン侯爵家》

既に取り潰されている。ウェンディー地方に領地をもっていた。
今はウェンディー公爵家が領地運営に当たっているが、隣接領地の力量を調べ終わったため近々隣接する領地に分配予定。

副宰相だったが、宰相のウェンディー公爵より権力を持ち成り代わりたかった。
一人娘をアークエイドの婚約者にしようと、自身がオーナーを務めるレストラン【ウォルナット】で罠を仕掛けた。
ミリアリア(娘)、イヴェール(当主)共に捕らえられ、事の重大さから取り潰されている。(使われた媚薬香は強力なもので、更には人族に有害な物質が入っているとして禁制品になっている。)

ウォレン侯爵は市井に知らせることなく処刑されているが、元ウォレン侯爵家の面々の行方は分かっていない。
母と娘は恐らく地方で修道院入りしているのではないかと言われている。

処刑方法は生命の神の言う魂に傷をつける禁術を用い、発狂した上で自死させている。
術式について口伝や書物が残っているわけではなく、国と騎士団上層部にだけ伝わる専用の部屋で専用の手順を踏めば禁術の魔法が発動する仕組み。

複数人で同時に数か所から魔力を流す必要があり、ダミーではなく回路の繋がった無駄な術式も多く刻まれており、魔力の流れを見ながら術式を解読するのも難しくなっている。
一部の回路は全く本体術式と繋がっておらず、とにかく巨大な魔法陣。

侯爵家であるが古参ではないため、自治会には入っていなかった。





《ユグドラ侯爵家》《ノートン伯爵家》《ティザー伯爵家》

ウォレン侯爵家の策略に加担し、禁制品の媚薬香の影響下にあるアシェルを犯そうとした貴族たち。
全てウェンディー地方の貴族である。
当主を交代し領地を一部返還、高額の賠償金を払うことで取り潰しを回避した。

しかし賠償金は家が傾くほどの金額であり、跡を継いだ子供たちは家の立て直しの為に必死に領地運営に精を出している。
内容が内容だけに、各家が出せる限界の賠償金と当主交代で済んだのは、国王というよりもメイディーからの恩情だと理解している。

幸い次期当主たちは前当主のように愚かではなかったため、少しずつ領地運営は持ち直してきている。

問題児は当主を継いだ子供たちではなく、それよりも下の子供たちである。

スタンピードでアシェルに縛られたユグドラ侯爵子息(17歳)も、メルティーの昼食にくっついてきたユリアナ・ノートン伯爵令嬢(14歳)も、現当主たちとは年の離れた兄妹。
となっているが、実際は前当主たちが他所で作ってきた子供であり、異母兄弟に当たる。

前当主に甘やかされた本人たちは、その事実も、当主が変わった理由も知らない。





《スイート伯爵家》

ウェンディー地方の伯爵家。
ウィスキーの名産地。



カロリーナ・スイート 13歳

非公式お茶会の差し入れに、酒精たっぷりのお菓子をくれた子。
悪気は全くなく、年上の男性に贈るのであれば名産のお酒を使ったものが喜ばれると聞いて準備した。
教えてくれた料理長は、まさかそのプレゼント相手が子供だとは思っていなかった様子。

ミリアリア・ウォレンが王立学院に入学してからは、カロリーナが非公式お茶会のファンたちを纏めていた。

今は【シーズンズ】会員になって、有志のボディーガードやイベントの会場整備などに精を出している。





《タングル伯爵家》
ウェンディー地方の伯爵家。



イシズ・タングル 15歳 176cm

水色髪瑠璃色目。
色白で中世的な見た目。優しく温和な性格。
学院祭の執事喫茶で執事役に選ばれたイケメン。

入学当初から順位変動のないTop10入りをしていて、常に9位を保っている。

野外実習にも、伯爵家出身ながら魔術枠で参加している。






☆その他



《商業ギルド王都本部》



ネルト
(商品開発部部長)



マーリン
(術式部門所属)

魔族と人族のハーフ。
名付けはアスラモリオン帝国と同じ魔族式。

アスラほどではないが、マーリンも術式バカと呼ばれる類の人間である。

アシェルの描く術式を見た上でニクスが選抜した人材。



アスラ
(術式部門所属)

ニクスに、彼の術式好きはメイディーの錬金と同じと言われた人。
術式バカで、アスラモリオン帝国で発行されているモーリス第二皇子殿下の祖父(故人、元魔術開発室所長)の著書である分厚い術式図鑑(全3巻)も所有している。愛読書。

アシェルの描く低コストで機能を追求した術式にもだが、元術式がかなり分かりにくく、それでいて緻密で繊細なダミーにすら惚れた。

アシェルの描く術式を見た上でニクスが選抜した人材。





《王都の孤児院》

大聖堂エリアにある孤児院。
敷地は広く、建物は平屋。(建築・維持コストと修繕費の都合ではないかと言われている。孤児院は国営なので、二階建ての方が税金が高くなるというのは関係ない。)

運営は国からの補助金と寄付金、バザーでの売り上げで賄っている。

門には不審者避けの術式が組まれており、孤児院に出入りが許可されている神職者や子供ではない人間だけで侵入すると、大聖堂にいる警備員が駆け付ける仕様。
許可を持っている人間は、専用の魔道具を首からぶら下げている。のだが、ぱっと見はただの石ころのペンダントトップ。これは低コストな事と、盗難防止のためでもある。
どちらにせよ血液(魔力)を認証させているので、登録者以外が持っていても何も効果はないただの石ころである。

最大40人まで子供を収容できる作りにはなっているが、今まで満員になったことはない。
というのも、冒険者としてある程度腕を付けたら孤児院を出て行く場合もあるし、手先の器用な子はバザーで出した作品を見染められて、工房などで職人の弟子として引き取られていくことが多いからである。
特に跡継ぎが居なかったり、事業拡大を狙っていて新しい職員が欲しい工房は、孤児院のバザーを心待ちにしていたりする。



テオ
(男の子)

旅行者や迷子っぽいお金を持っていそうな人に声を掛け、道案内や観光案内でお小遣い稼ぎをしている。
そのお金は主に甘い嗜好品に変化する。

道案内5人組のリーダー的存在で、客引きと交渉役。住宅エリア、大聖堂エリアを担当。

アシェルが苦痛な環境に置かれている子供特有の瞳を持っていたため声をかけた。
もし道案内を断られていても、口頭で孤児院について案内するつもりでいた。



ミオ
(女の子)

道案内五人組の子守がメイン。担当は高級住宅エリアと高級商業エリア。
女性に声を掛ける時は必ずテオと一緒に客引きに参加する。

アシェルの絵本の読み聞かせがあまりにも残念だったため、その口調に合う物語をチョイスした。気遣いのできる女の子。
ちなみにアシェルの全く盛り上がらない口調の読み聞かせは、それはそれで受けていた。

テオ同様、アシェルが暗い瞳をしていることに気付いていた。孤児院の責任者を呼ぶときに一番トップの院長先生ではなく、相談した上でシスタールシルを呼んできた。
肉串を購入する時に一呼吸おいてから声を掛けたのも見ていたので、大人の男性が苦手なのではないかと判断したためである。



キース
(男の子)

道案内五人組の一人で冒険者エリアと工業エリアが担当。

テオやミオよりも明らかに年下なのだが、年下三人組の中では一番年上。
そのためミオの左右は年下の女の子二人が手を繋いでいることが多く、甘えたいと思っても譲っている。

アシェルに頼られたのが嬉しくて、張り切ってアシェルを導いた。



ユッカ
(女の子)

道案内五人組の一人で商業エリアを担当。

人懐っこい性格で、孤児院の子供たちが観光案内のような事をしているのを知っている屋台の主人達は、少しずつ味見させてくれたりする。
その方が自分の店を求める新しい顧客が、道案内として誘導されてくる可能性が高まることを知っているからである。



ミリィ
(女の子)

道案内5人組で一番幼い。
担当は学院エリアで、王立学院と平民向けの学校についての説明を暗記している。



ルシル
(シスター)

孤児院を主に担当している神職者で、シスター服に身を包んでいる。

ちなみにアシェルの言った“綿菓子”が何なのか分からなかったが、貴族の食べるオヤツだと判断した。

常日頃から「神に祈ったところで救いの手が差し伸べられることはないわ。祈るだけじゃなくて行動しなきゃ何も変わらないの。巣立ってからも困ったことがあれば戻ってきていいからね。ここは貴方たちにとって、沢山の家族がいる実家なのだから。」「もし近くに困った人が居たら連れてきてもいいわ。未成年じゃないとずっと住まわせるわけにはいかないけど、それでも一時的にシェルターとして匿うことは出来るのよ。」「苦しくて祈ってるくらいなら、そんな暇があるならあがけるだけあがきなさい。一人ではどうにもならないと思ったら、周囲に居る大人や家族を頼りなさい。ヒトは一人では生きて生けないのだから。」と言い聞かせている。

別に不信神なわけではなく、神への祈りは心を正常に保つために必要な行為だと思っている。
しかし神の奇跡が万人に降り注ぐ訳でもないと考えているので、現実を生きていく子供たちに言い聞かせているのである。

特に孤児院には周囲に頼ることが苦手な子供たちが集まるため、余計に口を酸っぱくして言い聞かせている。



院長先生
(神父)

中庭で泥だらけの子供たちを叱っていた人。
ミオからアシェルの話を聞いて、自分は近くに行かない方が良いと判断した。

アレリオンが孤児院の子供たちのトラウマに対する反応について聞いたのもこの神父。
アベルとアレリオンが孤児院を訪問してきた際、それとなくアレリオンが虐待やトラウマについて聞いてきていたので、薄々今回の訪問者がメイディー嫡男の気にかけていた相手だったんだなと思っている。
あくまでも孤児院での対応の仕方や、どういった子が過剰な反応をするかなどを教えていただけで、アレリオンの抱える問題を聞いたことは無い。





《ちょっと出て来ただけの犯罪者》

その他の中でも分類できなかったちょっと出のモブたち。
正直記載をしなくても良いのではと思ったが、一応掲載。
一応その後のことも記載。



ロータス
(元王立学院結界学講師)

結界学を教えていた自称加護の研究者。
伯爵家出身の貴族だが、衝動暴発事件後に離縁・貴族籍を抜かれてれている。

加護持ちの潜在消費の実態を見るためだけに、リリアーデに手伝いを依頼して罠にはめた。

シルコットの加護であれば万が一にも自分が襲われることは無いだろうと思っていたが、念のためデュークを呼び出していた。
呼び出しは魔力を使って手紙を届けている。魔道具は王立学院からの貸出であり、術式に触れることは出来なくなっている。

衝動暴発事件の時にアシェルが結界の完成度は高いと言った通り、術式研究者としての。特に結界に関しての知識は豊富。
良くも悪くも研究者肌で、一つ気になりだすと没頭しがち。

リリアーデの膨大な魔力を突っ込んだ結界内(間近)で衝動暴発に巻き込まれたため、王立病院に運ばれた時には生きるか死ぬかの瀬戸際だった。
大講堂で処置を受けさせなかったのは、大切なモノに手を出されたメイディーが嫌がるだろうという学院長の判断。

王立病院には王立学院から連絡のあったアレリオンが来ており、魔力残量0.1割だったロータスを一応治療している。
一番リリアーデの近くに居て魔力を吸われていたデュークが0.5割残っていたのは、リリアーデの唾液を介して少なからず質の近い魔力を受け取っていたのではないかと考えられる。

魔力枯渇は治療してあげたが、その魔力回路は意図的に傷つけられていて、魔力を使う度に苦痛を伴うようになっている。
魔道具を使うレベルでも激痛が走るので、恐らく今後魔法を使うことは出来ないし、魔力を籠めたインクで術式を描くことも出来ない。

離縁して貴族籍からも抜かれたものの、嫁は当主の座を妹夫婦に引き継ぎ(入り婿だった)、今は二人でひっそり領地の市井で暮らしている。
子供は妹夫婦に養子縁組してもらった。

嫁は家が丸ごと潰されてもおかしくないことをしでかしたと認識しており、罰がロータスの魔力回路だけだったのは足りないと考えている。
のだが、王立学院へ慰謝料を支払うことも、ロータスと同じように自身も罰を受けることも不要だと言われてしまっている。
生き甲斐を無くして廃人のようになってしまったロータスの世話をしながら、元夫に寄り添い暮らしている。





ガンツ一味

小柄なドワーフっぽいおじさん。とその一味。
ドワーフは子供のような背格好ではなく、人族の中背程度(低いと小柄~女性平均程度)のサイズのがっしりめの骨格を持った人種である。

冒険者エリアのダンジョン前広場に無許可で屋台を出し、品質の悪すぎる各種薬品を販売していた。

アーニャとトーマは目についたその屋台で薬品を購入。
薬品への知識が無い二人は、ダンジョン前広場で売られているくらいなので効果が高いだろうと思っていた。

普段からきちんとした薬師や王立病院から薬品を購入する冒険者は立ち寄らないし、手近なところで揃えようとする知識がない人間が多いので、悪質な薬品を売り捌いているのに通報が無かった。
値段も適正価格より少し高めで、冒険者ギルドと同じ販売価格。
(冒険者ギルドはもしもの時の在庫確保も兼ねているので、高くても他に行くのが面倒なので買う、という冒険者以外には売らなくて良いような値段設定。)

販売されていた薬品は、実験や習作をそのまま売りに並べたと言えるレベルの幼稚な物。

アシェルも不機嫌だったが、摘発後その薬品を調べさせられた宮廷医務官たちも不機嫌になった。
取り扱う薬の品種が多く一種類の成分も見た目も全く安定していないので、結局ほぼ全て味見や分析をせねばならず、従軍医師(緑制服)までかき集めて対応に当たったほど。
身体に悪影響が出るような毒薬が無かったことだけが救い。

薬に関する法律があるわけではないが、余りにも悪質すぎる内容(冒険者の生存率が著しく下がる)と、無許可での出店だったことから多額の罰金と犯罪歴が構成員たちに付けられた。

犯罪歴はその時持っている身分証に刻まれるだけではなく、体内に直接刻む魔道具がある。
そのため新しく身分証を作り直しても、血液に混じる体内魔力の情報から犯罪歴が分かるようになっている。
各種ギルドタグを作る時もプレートに情報を刻む魔道具に血を垂らす必要があるが、婚約式で使われる聖杯も犯罪歴がある人間が血を垂らした場合、反応するようになっている。
婚約式で親族含め誰かに国のつけた犯罪歴があることが判明した場合、神官がそれとなくパートナーに知ったうえでの婚約か、知らないのかを確認することになっている。

軽犯罪(窃盗など)であれば罰金のみで済むので、犯罪歴が付くのはよっぽどであると世間的に認識されている。
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