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本編
4 いつもより甘い母乳
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エディフィールが上手に喋れるようになったことで、調査は進展しているらしい。
今までは夜間も付き添っていたウィドニクスが来なくなった。
夜中の訪問はユリア一人だ。
そのことにも慣れてきた。
それ自体は問題ない。問題ないのだが——。
(母様!それは、それはアウトです!!)
いくら閨教育が済んでいない実子の部屋への訪問とはいえ。
何故情事の後感満載のままやってくるのか。
(駄目だ……母様が何考えてるのかさっぱり分からない。このまま送り出した父様も父様です!こんな姿、男の使用人に見つかって襲われたらどうするんですか!!)
そりゃあ、小さい子供には何も分からないかもしれない。
でもエディフィールはこれでも、成人男性だった記憶があるのである。
いつもより乱れた髪の毛とか、上気して潤んだ表情とか、汗ばんで色づいた肌とか。
そして何より、雄臭い。
独身だったどころか、恋人いない歴=年齢だったのだ。
自己処理をしていたら分かる臭いである。右手が恋人だ!
(どこに旦那の子種仕込んだまま子供部屋に行く母親が居るんですか!ここに居るんですよ!!)
もう何をどう突っ込んで良いのか分からない。
かといって、6歳児が直接指摘するのは難しい。
「エディ、おっぱいの時間ですよ。」
結局何も言えないまま、いつもより妖艶に微笑んだユリアの腕に抱かれる。
(うぅ……これ。下手したら父様と間接キスなのでは?)
親愛のキスは額や頬に沢山貰うが、流石に唇に貰ったことは無い。
少なくとも記憶の限り、ファーストキスが父親や母親だったとはなっていない。
乳首を口に含むのを躊躇うエディフィールに、ユリアはこてんと首を傾げる。
「どうしたのかしら?おっぱい飲まないと、エディの身体が辛くなるのよ?」
「えっと、母様。汗をかいていらっしゃるようだし、湯あみをなさった後で良いですよ?」
「ふふ。部屋に戻ったら入るから大丈夫よ。あまりリアと時間を空けると、次のリアの時に少ないと困るでしょう。」
そうは言うが、毎回アリアが飲んだ後にエディフィールが飲んでいるのだ。
足りなくなることは無いのでは?と思うが、確かにアリアの取り分が減るのは良くない。
というか、アリアにこの状態でお乳を飲ませたのだろうか。
両親が何を考えているのか分からなさすぎる。
仕方なしにユリアの乳房に口をつける。
(ん?甘い??)
母親の汗はまさか妖精さん仕様だろうかなどと思いつつ、いつも通り吸い付く。
(なんだろ……ミルクがいつもより甘い……。)
今までが牛乳にガムシロップを混ぜたものなら、今は牛乳飴を舐めている感じ。
甘さが段違いなのである。
(寝る前はいつもの味だったのに……美味しい。)
エディフィールは昔から甘党だ。駄々甘い物は大歓迎だ。
それが虚弱体質中は、オヤツどころか普段の食事ですら栄養バランスが怪しくなってしまう。
なのでお腹に優しく、更には健康に寄与してくれる甘い母乳は、エディフィールにとってご馳走のようなものだ。
それが更に甘くなった。
ユリアを早く風呂に追いやるために早めに切り上げようかと思っていたのに、甘味への誘惑に負けてしまった。
その吸い付きの良さはユリアにも伝わったようである。
「あらあら。お腹空いてたの?」
エディフィールが堪能し終わったのを確認して、頭上から声がかかった。
「ううん。なんか……いつもより甘くて美味しかった……。リアの分。大丈夫?」
「リアの分は大丈夫よ。美味しかったなら良かったわ。いつも苦いお薬ばかりですものね。さぁ、ゆっくりお休みなさい。」
確かに普段から飲んでいる薬は苦い粉薬ばかりだ。
それでも僅かに体調は改善するので、飲まないという選択肢はない。
ユリアに促されて、お腹が満足した眠気に身を任せる。
「うん。おやすみなさい、母様。」
ごそごそと布団に潜り、瞳を閉じる。
この時にしっかり情事の後だと気付いていると伝えるべきだったと、激しく後悔したのは次の夜だった。
昼間の母乳はいつも通りの甘さだった。
やっぱり昨夜だけ甘かったのだと思っていたら、何故か父親であるギルバートまで夜に訪れるようになった。
そこまでは良いのだ。
ギルバートがユリアを膝の上に乗せて、背後からお腹を抱きしめているのも何ら問題ない。
ユリアに抱かれてる感触に、柔らかいにゴツイが加わったくらいだ。
そう。ギルバートの腕が硬いのは仕方ない。
だって、成人男性だもの。
でもね。
(何で嫁がおっきい子供にお乳吸わせてる姿に発情するんですか!!しかも何?父様は人外なの!?)
少なくともユリアの太腿分。
エディフィールに届くまでは距離があるはずである。
それなのに、体重をかけ切っていないはずのエディフィールのお尻にまで、ギルバートの息子が当たっているのだ。
それはもう、かっちかちのあっつあつのやつが。
物凄く気になるし、イチャつくなら二人の寝室でシて欲しい。
子供を巻き込まないで欲しい。
そうは思っても、エディフィールは閨教育を受けていない6歳児。
心の中で愚痴を吐きつつも、スルーすることにした。
(これは薬の時間。これは薬の時間。)
そんな奇妙な夜の時間がしばらく続いた。
最初はユリアを抱きしめていただけのギルバートだったが、エディフィールが何も言わなかったせいなのか。
最初は首筋や頬にキスをし始めた。
次第に口付けになり、それが深くなり。
とうとう今日。
エディフィールが吸っていない乳房を弄び始めた。
流石にこれにはユリアが「めっ。」と優しく叱りつけたので、すぐに手は下ろされたのだが。
これまでの一連の流れで、エディフィールは気づきたくないことに気付いてしまったのだ。
気のせいだと思っていたが、今の出来事で確信に変わってしまった。
(甘ければ甘いほうが、次の日の身体が凄く楽。でも甘い時って……。どう考えても母様が感じてる時じゃん!!)
えーどーすんの、これ。
ウィドニクスに伝える?
この夜中の惨劇を??
流石に両親のプライバシー問題が……。
(とりあえず。本当にそうなのか……ちょっとだけ実験させてください。)
罪悪感に押しつぶされそうになりながら、ギルバートが与えた刺激限定なのか。エディフィールも頑張れば甘いミルクが貰えるのか。
吸い付いている乳首をそっと舌で捏ね回してみる。
あと半年もすれば、ユリアの母乳は出なくなる。
徐々に量が減るので、結局全く出なくなる少し前にはベッドの住人になるのだ。
量が減っても甘みの強いミルクを貰えれば、エディフィールの活動期間が延びる可能性がある。
未来の自分の為に!
経験が無いので拙いとは思うが、一生懸命母親が悦ぶように舌を這わせながら吸う。
——物凄く変態な思考で、罪悪感が込み上げてくる。
「っん……エディ……?おっぱいで遊んじゃダメよ。」
じわじわと増していた甘みは、ユリアが嬌声を漏らした途端ぐっと甘さが増した。
「母様、気持ち良い?」
チュウチュウと、甘いミルクを吸う合間に尋ねてみる。
あ、また甘くなった。
「貴方が悪戯ばかりするからっ。」
顔を真っ赤にしたユリアが抗議する。
その抗議で、ようやくギルバートは遊んじゃダメの意味を理解したのだろう。
「エディ……。ユリアは私のものだ。お前に必要だから許しているだけで、そこまで許した覚えはない。」
いつも優しいか甘ったるい声しか聴いたことのないギルバートの声。
そこに明らかに怒気が含まれていて、咄嗟に乳房から顔を離す。
優しい父親を怒らせてしまった。
「ごめんなさい。」
びくりと肩を震わせ落ち込んだエディフィールに、ギルバートは小さく溜め息を吐く。
「エディのことだ。何か理由があるんじゃないのか?無いなら無いで良い。ただ、もしあるなら話しなさい。」
そういえばウィドニクスに話すことはあっても、あまりギルバートに説明することは無かったなと。
母乳が甘く感じることや、最初に更に甘いと思った日のこと。
そして最近の傾向から、ユリアの感度が高まっていると甘さが増すと気付いた事。
甘い母乳は、いつものものより更に体調が良くなること。これから母乳が減る時期に入っていくことへの不安を語った。
ついでに、最初に甘いと思った日に閨事の後だと気付いていたことも暴露してしまう。
じゃないと、仮説を立てるための基礎として弱いと思ったからだ。
「ウィドニクス卿から話は聞いていたが……。なるほど。確かにエディは勤勉だし知っていてもおかしくはないか……。」
どうやらエディフィールが閨教育を受けていないのに性的な知識があることは、書物から仕入れたことになったようだ。
変な追及をされないのは助かる。
「可愛い息子のためだ。明日からは楽しみにしていなさい。」
一体何を?と聞くまでもなく、今日は寝る様に言いつけられる。
その翌日から始まったのは——両親の閨事の最中にお乳を貰う行為である。
もう何がどうなってそういう結論に至ったのか。
両親の思考回路が分からない。
でもそこには少なからず病弱な息子への愛もあるわけで。
情事中の母乳を貰うことで、間違いなく健康度がアップするわけで。
しかも絶頂を迎えた時の母乳は、脳が沸騰しそうなくらい甘い。
母親が乱れる姿ではうんともすんとも言わないエディフィールの息子が、そのとびっきり甘い母乳を飲んでいる間だけは痛いくらいに張り詰める。
お子様でも勃起することを知った。
なんかもう、色々とよく分からない条件が重なって、こうなったことは分かる。
けど、両親の情事への刺激的なスパイス扱いされている気がしなくもない。
というか、息子の前で痴態を晒すことへの忌避感を持っていただきたかった。
こうして薬を貰いつつ二人分の人生を通して童貞ながら、閨教育以上の実践的な閨教育が強制的に行われたのである。
——そう思わないとやってられない。
今までは夜間も付き添っていたウィドニクスが来なくなった。
夜中の訪問はユリア一人だ。
そのことにも慣れてきた。
それ自体は問題ない。問題ないのだが——。
(母様!それは、それはアウトです!!)
いくら閨教育が済んでいない実子の部屋への訪問とはいえ。
何故情事の後感満載のままやってくるのか。
(駄目だ……母様が何考えてるのかさっぱり分からない。このまま送り出した父様も父様です!こんな姿、男の使用人に見つかって襲われたらどうするんですか!!)
そりゃあ、小さい子供には何も分からないかもしれない。
でもエディフィールはこれでも、成人男性だった記憶があるのである。
いつもより乱れた髪の毛とか、上気して潤んだ表情とか、汗ばんで色づいた肌とか。
そして何より、雄臭い。
独身だったどころか、恋人いない歴=年齢だったのだ。
自己処理をしていたら分かる臭いである。右手が恋人だ!
(どこに旦那の子種仕込んだまま子供部屋に行く母親が居るんですか!ここに居るんですよ!!)
もう何をどう突っ込んで良いのか分からない。
かといって、6歳児が直接指摘するのは難しい。
「エディ、おっぱいの時間ですよ。」
結局何も言えないまま、いつもより妖艶に微笑んだユリアの腕に抱かれる。
(うぅ……これ。下手したら父様と間接キスなのでは?)
親愛のキスは額や頬に沢山貰うが、流石に唇に貰ったことは無い。
少なくとも記憶の限り、ファーストキスが父親や母親だったとはなっていない。
乳首を口に含むのを躊躇うエディフィールに、ユリアはこてんと首を傾げる。
「どうしたのかしら?おっぱい飲まないと、エディの身体が辛くなるのよ?」
「えっと、母様。汗をかいていらっしゃるようだし、湯あみをなさった後で良いですよ?」
「ふふ。部屋に戻ったら入るから大丈夫よ。あまりリアと時間を空けると、次のリアの時に少ないと困るでしょう。」
そうは言うが、毎回アリアが飲んだ後にエディフィールが飲んでいるのだ。
足りなくなることは無いのでは?と思うが、確かにアリアの取り分が減るのは良くない。
というか、アリアにこの状態でお乳を飲ませたのだろうか。
両親が何を考えているのか分からなさすぎる。
仕方なしにユリアの乳房に口をつける。
(ん?甘い??)
母親の汗はまさか妖精さん仕様だろうかなどと思いつつ、いつも通り吸い付く。
(なんだろ……ミルクがいつもより甘い……。)
今までが牛乳にガムシロップを混ぜたものなら、今は牛乳飴を舐めている感じ。
甘さが段違いなのである。
(寝る前はいつもの味だったのに……美味しい。)
エディフィールは昔から甘党だ。駄々甘い物は大歓迎だ。
それが虚弱体質中は、オヤツどころか普段の食事ですら栄養バランスが怪しくなってしまう。
なのでお腹に優しく、更には健康に寄与してくれる甘い母乳は、エディフィールにとってご馳走のようなものだ。
それが更に甘くなった。
ユリアを早く風呂に追いやるために早めに切り上げようかと思っていたのに、甘味への誘惑に負けてしまった。
その吸い付きの良さはユリアにも伝わったようである。
「あらあら。お腹空いてたの?」
エディフィールが堪能し終わったのを確認して、頭上から声がかかった。
「ううん。なんか……いつもより甘くて美味しかった……。リアの分。大丈夫?」
「リアの分は大丈夫よ。美味しかったなら良かったわ。いつも苦いお薬ばかりですものね。さぁ、ゆっくりお休みなさい。」
確かに普段から飲んでいる薬は苦い粉薬ばかりだ。
それでも僅かに体調は改善するので、飲まないという選択肢はない。
ユリアに促されて、お腹が満足した眠気に身を任せる。
「うん。おやすみなさい、母様。」
ごそごそと布団に潜り、瞳を閉じる。
この時にしっかり情事の後だと気付いていると伝えるべきだったと、激しく後悔したのは次の夜だった。
昼間の母乳はいつも通りの甘さだった。
やっぱり昨夜だけ甘かったのだと思っていたら、何故か父親であるギルバートまで夜に訪れるようになった。
そこまでは良いのだ。
ギルバートがユリアを膝の上に乗せて、背後からお腹を抱きしめているのも何ら問題ない。
ユリアに抱かれてる感触に、柔らかいにゴツイが加わったくらいだ。
そう。ギルバートの腕が硬いのは仕方ない。
だって、成人男性だもの。
でもね。
(何で嫁がおっきい子供にお乳吸わせてる姿に発情するんですか!!しかも何?父様は人外なの!?)
少なくともユリアの太腿分。
エディフィールに届くまでは距離があるはずである。
それなのに、体重をかけ切っていないはずのエディフィールのお尻にまで、ギルバートの息子が当たっているのだ。
それはもう、かっちかちのあっつあつのやつが。
物凄く気になるし、イチャつくなら二人の寝室でシて欲しい。
子供を巻き込まないで欲しい。
そうは思っても、エディフィールは閨教育を受けていない6歳児。
心の中で愚痴を吐きつつも、スルーすることにした。
(これは薬の時間。これは薬の時間。)
そんな奇妙な夜の時間がしばらく続いた。
最初はユリアを抱きしめていただけのギルバートだったが、エディフィールが何も言わなかったせいなのか。
最初は首筋や頬にキスをし始めた。
次第に口付けになり、それが深くなり。
とうとう今日。
エディフィールが吸っていない乳房を弄び始めた。
流石にこれにはユリアが「めっ。」と優しく叱りつけたので、すぐに手は下ろされたのだが。
これまでの一連の流れで、エディフィールは気づきたくないことに気付いてしまったのだ。
気のせいだと思っていたが、今の出来事で確信に変わってしまった。
(甘ければ甘いほうが、次の日の身体が凄く楽。でも甘い時って……。どう考えても母様が感じてる時じゃん!!)
えーどーすんの、これ。
ウィドニクスに伝える?
この夜中の惨劇を??
流石に両親のプライバシー問題が……。
(とりあえず。本当にそうなのか……ちょっとだけ実験させてください。)
罪悪感に押しつぶされそうになりながら、ギルバートが与えた刺激限定なのか。エディフィールも頑張れば甘いミルクが貰えるのか。
吸い付いている乳首をそっと舌で捏ね回してみる。
あと半年もすれば、ユリアの母乳は出なくなる。
徐々に量が減るので、結局全く出なくなる少し前にはベッドの住人になるのだ。
量が減っても甘みの強いミルクを貰えれば、エディフィールの活動期間が延びる可能性がある。
未来の自分の為に!
経験が無いので拙いとは思うが、一生懸命母親が悦ぶように舌を這わせながら吸う。
——物凄く変態な思考で、罪悪感が込み上げてくる。
「っん……エディ……?おっぱいで遊んじゃダメよ。」
じわじわと増していた甘みは、ユリアが嬌声を漏らした途端ぐっと甘さが増した。
「母様、気持ち良い?」
チュウチュウと、甘いミルクを吸う合間に尋ねてみる。
あ、また甘くなった。
「貴方が悪戯ばかりするからっ。」
顔を真っ赤にしたユリアが抗議する。
その抗議で、ようやくギルバートは遊んじゃダメの意味を理解したのだろう。
「エディ……。ユリアは私のものだ。お前に必要だから許しているだけで、そこまで許した覚えはない。」
いつも優しいか甘ったるい声しか聴いたことのないギルバートの声。
そこに明らかに怒気が含まれていて、咄嗟に乳房から顔を離す。
優しい父親を怒らせてしまった。
「ごめんなさい。」
びくりと肩を震わせ落ち込んだエディフィールに、ギルバートは小さく溜め息を吐く。
「エディのことだ。何か理由があるんじゃないのか?無いなら無いで良い。ただ、もしあるなら話しなさい。」
そういえばウィドニクスに話すことはあっても、あまりギルバートに説明することは無かったなと。
母乳が甘く感じることや、最初に更に甘いと思った日のこと。
そして最近の傾向から、ユリアの感度が高まっていると甘さが増すと気付いた事。
甘い母乳は、いつものものより更に体調が良くなること。これから母乳が減る時期に入っていくことへの不安を語った。
ついでに、最初に甘いと思った日に閨事の後だと気付いていたことも暴露してしまう。
じゃないと、仮説を立てるための基礎として弱いと思ったからだ。
「ウィドニクス卿から話は聞いていたが……。なるほど。確かにエディは勤勉だし知っていてもおかしくはないか……。」
どうやらエディフィールが閨教育を受けていないのに性的な知識があることは、書物から仕入れたことになったようだ。
変な追及をされないのは助かる。
「可愛い息子のためだ。明日からは楽しみにしていなさい。」
一体何を?と聞くまでもなく、今日は寝る様に言いつけられる。
その翌日から始まったのは——両親の閨事の最中にお乳を貰う行為である。
もう何がどうなってそういう結論に至ったのか。
両親の思考回路が分からない。
でもそこには少なからず病弱な息子への愛もあるわけで。
情事中の母乳を貰うことで、間違いなく健康度がアップするわけで。
しかも絶頂を迎えた時の母乳は、脳が沸騰しそうなくらい甘い。
母親が乱れる姿ではうんともすんとも言わないエディフィールの息子が、そのとびっきり甘い母乳を飲んでいる間だけは痛いくらいに張り詰める。
お子様でも勃起することを知った。
なんかもう、色々とよく分からない条件が重なって、こうなったことは分かる。
けど、両親の情事への刺激的なスパイス扱いされている気がしなくもない。
というか、息子の前で痴態を晒すことへの忌避感を持っていただきたかった。
こうして薬を貰いつつ二人分の人生を通して童貞ながら、閨教育以上の実践的な閨教育が強制的に行われたのである。
——そう思わないとやってられない。
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