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第六章
大会代表決定戦
しおりを挟むスグ委員長の手伝いから数日後、夏休みは終わり、学校も勉強などが再開されている
しかし今日はユリアナ先生から実技場に集合との事で皆で集まっていた
「はーい 皆さーん 集まってくれましたね~
今日は皆さんに重要なお知らせがあります」
ユリアナ先生がいつものノリで話しかけていたが急に真面目な顔になった
「来月初めにこの学園の恒例となる大会 学年別総合試合が行われます
学年別と言っておりますが最終的に高学年の生徒と当たる事になります
行われる日数は全部で二日 一日目は学年別での試合となります
そして二日目には高学年の先輩達と試合をする事となります
ですがこの学園の人数を考えると全員で出るのは不可能に近いです
ですので、今日はこのクラスの代表者を四人まで決めて、参加していただきます」
ユリアナ先生はそう言うと全員を見渡してから頷いた
「貴方達は少なくとも、この夏は中級の魔法は使えるようになった
他のクラスと比べれば小さな差ですが、一歩前にいる実力と思ってください
そして相手は自分の倍の実力と考えなさい
油断せず、確実に自分の被害を最小限にして、勝ちにいきなさい
そしてそれは冒険者になってる子なら分かってるわね?
決して、命を軽く見ない事……
【試合だから死なない】とそんな甘んじた事は捨てなさい
魔法はいつだって、完璧ではない……
いつ何時、魔法が解除され、自分が死ぬかもしれないと思いなさい
そう思っているなら…… 貴方達は誰にも負けないから」
そう言い、ユリアナ先生は微笑むと男子だけではなく、女子生徒も歓喜の声を上げた
こう見えて、ユリアナ先生はクラスの皆にとっては憧れの目標みたいなモノになってるからな……
それが…… 俺の子種を欲しすぎて、寝込みを襲いにくるヤツには見えないだろうな……
「では、ここで皆に話しておかないとね
シモン、アルバート、スメラギ 前へ」
ユリアナ先生に呼ばれ、三人でその隣に立つ
「この三名はこの大会の実行委員として、学園長に任命されている
つまりこの大会に参加は出来ないから 今のうちに話しておくわね」
そう告げると生徒の何名かが、落胆する声が聞こえてきた
きっと(コイツが代表だろうな)と勝手に期待していたのだろうな……
「このクラスも人数は平均くらいだけど実力をぶつけ合った試しはない
だからこの三人には今回、審判役をやってもらう
私を含めた四人の審判の合否で最後に勝っていた人がこのクラスの代表者という事になる
トーナメント表は私の方作っておいたから各自、集まって」
そう言うとユリアナ先生は俺たちの方を向いた
「私はAの方を見る そこにはフローラとシャルロッテが居るから下手をすると周りを巻き込みかねないからな
私がフォローしてやらないと」
「なら俺はBだな
主じ、んんっ…! ベルとイリアが居る
アイツらの実力だと周りがやられかねん」
「なら私はCね ここにルーク達が居るから話しやすいんだ~♪」
「結局、余物のDは俺かよ……
まぁ、フォルティアが居るからまだマシか……
あとはヴィヴィアンとマルタがここか…… それとティファ……
実力的にここ偏ってないか?」
俺は指を指しながら聞くとアルバートは苦笑いを浮かべた
「諦めろ 運命だ」
「そんな運命は壊したい」
アルバートに言われ、溜息を吐きながら俺はDの元へ 向かう
すると視線を感じ、見るとフローラと目が合って、口パクで『一位だったらご褒美欲しい♪』と言っていたので分かりやすく親指を立てて、グッドサインを送るとフローラは物凄い笑顔でルンルンと歩いて行った
(フローラのご褒美は俺が作ったプリンアラモードか……
好きだよな 前も作ってやったけど夢中になり過ぎてクリームが鼻に付いてたっけ)
プリンアラモードを頬張るフローラを思い出すとクスッと笑いながらDの所に来たが……
「……どんな状況だ?」
何故か 数名がフォルティアに土下座をしていた
「た、頼みます!! 俺たちじゃあ、フォルティアには敵わねえから降参させてくれ!?」 「ふぇえぇえええ!? 私、何もしてませんわよ!? それに一体一なのだから勝つチャンスはいくらでも「「「シモンの婚約者と言うだけで勝つチャンスは[ねぇんだよ/無いのです]!!」」」ぇぇ……」
とりあえず流れを見ていたがどうやらフォルティアに全面的に降伏していた……
「ヴィヴィアン ティファ マルタ……
お前らはどうする?」
「やる フォルティアと試合はしてみたかった」
「私もマルタ とりあえず私達で試合しよ、か」
「が、頑張る…… けど…… シモン……
悪いんだけど私が倒れそうになったら支えてくれる?」
「別に構わないがその前にルークが来そうだけどな」
顔を青くさせるマルタにそう言われながらボソッと囁くとチラッとルークが居る方を見るとルークは時折、コッチを見ては心配そうにマルタを確認しているようだった
「ん…… でも間に合わなそうならお願い……」
「分かった 安心してくれ」
マルタにそう伝えるとマルタは気合を入れて、頬をペチペチと叩くと頷いた
四人が俺の前に来ると俺は四人にとある魔法をかけた
《ノーデス》と言う魔法で、簡単に言うなら死なないようにする魔法
試合とかだと、こういう魔法を最初にかけてもらってるが最近では魔石を囲んだ試合ステージならばかかった状態になると言う……
正直、試合専用に開発された魔道具だな……
「ズル出来ないように試合前に色々、確認するけど文句は言うなよ?
最初はフォルティアとヴィヴィアン その次にティファとマルタ
最後はそのどちらかの勝者という事で文句は無いな?」
全員が頷いた所で俺は準備した
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