上 下
93 / 101
第六章

大会代表決定戦

しおりを挟む

スグ委員長の手伝いから数日後、夏休みは終わり、学校も勉強などが再開されている
しかし今日はユリアナ先生から実技場に集合との事で皆で集まっていた

「はーい 皆さーん 集まってくれましたね~
今日は皆さんに重要なお知らせがあります」

ユリアナ先生がいつものノリで話しかけていたが急に真面目な顔になった

「来月初めにこの学園の恒例となる大会 学年別総合試合が行われます
学年別と言っておりますが最終的に高学年の生徒と当たる事になります
行われる日数は全部で二日 一日目は学年別での試合となります
そして二日目には高学年の先輩達と試合をする事となります
ですがこの学園の人数を考えると全員で出るのは不可能に近いです
ですので、今日はこのクラスの代表者を四人まで決めて、参加していただきます」

ユリアナ先生はそう言うと全員を見渡してから頷いた

「貴方達は少なくとも、この夏は中級の魔法は使えるようになった
他のクラスと比べれば小さな差ですが、一歩前にいる実力と思ってください
そして相手は自分の倍の実力と考えなさい
油断せず、確実に自分の被害を最小限にして、勝ちにいきなさい
そしてそれは冒険者になってる子なら分かってるわね?
決して、命を軽く見ない事……
【試合だから死なない】とそんな甘んじた事は捨てなさい
魔法はいつだって、完璧ではない……
いつ何時、魔法が解除され、自分が死ぬかもしれないと思いなさい
そう思っているなら……  貴方達は誰にも負けないから」

そう言い、ユリアナ先生は微笑むと男子だけではなく、女子生徒も歓喜の声を上げた
こう見えて、ユリアナ先生はクラスの皆にとっては憧れの目標みたいなモノになってるからな……

それが……  俺の子種を欲しすぎて、寝込みを襲いにくるヤツには見えないだろうな……

「では、ここで皆に話しておかないとね
シモン、アルバート、スメラギ 前へ」

ユリアナ先生に呼ばれ、三人でその隣に立つ

「この三名はこの大会の実行委員として、学園長に任命されている
つまりこの大会に参加は出来ないから 今のうちに話しておくわね」

そう告げると生徒の何名かが、落胆する声が聞こえてきた
きっと(コイツが代表だろうな)と勝手に期待していたのだろうな……

「このクラスも人数は平均くらいだけど実力をぶつけ合った試しはない
だからこの三人には今回、審判役をやってもらう
私を含めた四人の審判の合否で最後に勝っていた人がこのクラスの代表者という事になる
トーナメント表は私の方作っておいたから各自、集まって」

そう言うとユリアナ先生は俺たちの方を向いた

「私はAの方を見る そこにはフローラとシャルロッテが居るから下手をすると周りを巻き込みかねないからな
私がフォローしてやらないと」

「なら俺はBだな
主じ、んんっ…! ベルとイリアが居る
アイツらの実力だと周りがやられかねん」

「なら私はCね ここにルーク達が居るから話しやすいんだ~♪」

「結局、余物のDは俺かよ……
まぁ、フォルティアが居るからまだマシか……
あとはヴィヴィアンとマルタがここか……  それとティファ……
実力的にここ偏ってないか?」

俺は指を指しながら聞くとアルバートは苦笑いを浮かべた

「諦めろ 運命だ」

「そんな運命は壊したい」

アルバートに言われ、溜息を吐きながら俺はDの元へ 向かう

すると視線を感じ、見るとフローラと目が合って、口パクで『一位だったらご褒美欲しい♪』と言っていたので分かりやすく親指を立てて、グッドサインを送るとフローラは物凄い笑顔でルンルンと歩いて行った

(フローラのご褒美は俺が作ったプリンアラモードか……
好きだよな 前も作ってやったけど夢中になり過ぎてクリームが鼻に付いてたっけ)

プリンアラモードを頬張るフローラを思い出すとクスッと笑いながらDの所に来たが……

「……どんな状況だ?」

何故か 数名がフォルティアに土下座をしていた

「た、頼みます!! 俺たちじゃあ、フォルティアには敵わねえから降参させてくれ!?」  「ふぇえぇえええ!? 私、何もしてませんわよ!? それに一体一なのだから勝つチャンスはいくらでも「「「シモンの婚約者と言うだけで勝つチャンスは[ねぇんだよ/無いのです]!!」」」ぇぇ……」

とりあえず流れを見ていたがどうやらフォルティアに全面的に降伏していた……

「ヴィヴィアン ティファ マルタ……
お前らはどうする?」

「やる フォルティアと試合はしてみたかった」

「私もマルタ とりあえず私達で試合しよ、か」

「が、頑張る……  けど……  シモン……
悪いんだけど私が倒れそうになったら支えてくれる?」

「別に構わないがその前にルークが来そうだけどな」

顔を青くさせるマルタにそう言われながらボソッと囁くとチラッとルークが居る方を見るとルークは時折、コッチを見ては心配そうにマルタを確認しているようだった

「ん……  でも間に合わなそうならお願い……」

「分かった 安心してくれ」

マルタにそう伝えるとマルタは気合を入れて、頬をペチペチと叩くと頷いた
四人が俺の前に来ると俺は四人にとある魔法をかけた
《ノーデス》と言う魔法で、簡単に言うなら死なないようにする魔法
試合とかだと、こういう魔法を最初にかけてもらってるが最近では魔石を囲んだ試合ステージならばかかった状態になると言う……

正直、試合専用に開発された魔道具だな……

「ズル出来ないように試合前に色々、確認するけど文句は言うなよ?
最初はフォルティアとヴィヴィアン その次にティファとマルタ
最後はそのどちらかの勝者という事で文句は無いな?」

全員が頷いた所で俺は準備した

しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

18禁NTR鬱ゲーの裏ボス最強悪役貴族に転生したのでスローライフを楽しんでいたら、ヒロイン達が奴隷としてやって来たので幸せにすることにした

田中又雄
ファンタジー
『異世界少女を歪ませたい』はエロゲー+MMORPGの要素も入った神ゲーであった。 しかし、NTR鬱ゲーであるためENDはいつも目を覆いたくなるものばかりであった。 そんなある日、裏ボスの悪役貴族として転生したわけだが...俺は悪役貴族として動く気はない。 そう思っていたのに、そこに奴隷として現れたのは今作のヒロイン達。 なので、酷い目にあってきた彼女達を精一杯愛し、幸せなトゥルーエンドに導くことに決めた。 あらすじを読んでいただきありがとうございます。 併せて、本作品についてはYouTubeで動画を投稿しております。 より、作品に没入できるようつくっているものですので、よければ見ていただければ幸いです!

スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活

昼寝部
ファンタジー
 この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。  しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。  そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。  しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。  そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。  これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

二度目の異世界に来たのは最強の騎士〜吸血鬼の俺はこの世界で眷族(ハーレム)を増やす〜

北条氏成
ファンタジー
一度目の世界を救って、二度目の異世界にやってきた主人公は全能力を引き継いで吸血鬼へと転生した。 この物語は魔王によって人間との混血のハーフと呼ばれる者達が能力を失った世界で、最強種の吸血鬼が眷族を増やす少しエッチな小説です。 ※物語上、日常で消費する魔力の補給が必要になる為、『魔力の補給(少しエッチな)』話を挟みます。嫌な方は飛ばしても問題はないかと思いますので更新をお待ち下さい。※    カクヨムで3日で修正という無理難題を突き付けられたので、今後は切り替えてこちらで投稿していきます!カクヨムで読んで頂いてくれていた読者の方々には大変申し訳ありません!! *毎日投稿実施中!投稿時間は夜11時~12時頃です。* ※本作は眷族の儀式と魔力の補給というストーリー上で不可欠な要素が発生します。性描写が苦手な方は注意(魔力の補給が含まれます)を読まないで下さい。また、ギリギリを攻めている為、BAN対策で必然的に同じ描写が多くなります。描写が単調だよ? 足りないよ?という場合は想像力で補って下さい。できる限り毎日更新する為、話数を切って千文字程度で更新します。※ 表紙はAIで作成しました。ヒロインのリアラのイメージです。ちょっと過激な感じなので、運営から言われたら消します!

スキル喰らい(スキルイーター)がヤバすぎた 他人のスキルを食らって底辺から最強に駆け上がる

けんたん
ファンタジー
レイ・ユーグナイト 貴族の三男で産まれたおれは、12の成人の儀を受けたら家を出ないと行けなかった だが俺には誰にも言ってない秘密があった 前世の記憶があることだ  俺は10才になったら現代知識と貴族の子供が受ける継承の義で受け継ぐであろうスキルでスローライフの夢をみる  だが本来受け継ぐであろう親のスキルを何一つ受け継ぐことなく能無しとされひどい扱いを受けることになる だが実はスキルは受け継がなかったが俺にだけ見えるユニークスキル スキル喰らいで俺は密かに強くなり 俺に対してひどい扱いをしたやつを見返すことを心に誓った

転生貴族のハーレムチート生活 【400万ポイント突破】

ゼクト
ファンタジー
ファンタジー大賞に応募中です。 ぜひ投票お願いします ある日、神崎優斗は川でおぼれているおばあちゃんを助けようとして川の中にある岩にあたりおばあちゃんは助けられたが死んでしまったそれをたまたま地球を見ていた創造神が転生をさせてくれることになりいろいろな神の加護をもらい今貴族の子として転生するのであった 【不定期になると思います まだはじめたばかりなのでアドバイスなどどんどんコメントしてください。ノベルバ、小説家になろう、カクヨムにも同じ作品を投稿しているので、気が向いたら、そちらもお願いします。 累計400万ポイント突破しました。 応援ありがとうございます。】 ツイッター始めました→ゼクト  @VEUu26CiB0OpjtL

悪役貴族の四男に転生した俺は、怠惰で自由な生活がしたいので、自由気ままな冒険者生活(スローライフ)を始めたかった。

SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
俺は何もしてないのに兄達のせいで悪役貴族扱いされているんだが…… アーノルドは名門貴族クローリー家の四男に転生した。家の掲げる独立独行の家訓のため、剣技に魔術果ては鍛冶師の技術を身に着けた。 そして15歳となった現在。アーノルドは、魔剣士を育成する教育機関に入学するのだが、親戚や上の兄達のせいで悪役扱いをされ、付いた渾名は【悪役公子】。  実家ではやりたくもない【付与魔術】をやらされ、学園に通っていても心の無い言葉を投げかけられる日々に嫌気がさした俺は、自由を求めて冒険者になる事にした。  剣術ではなく刀を打ち刀を使う彼は、憧れの自由と、美味いメシとスローライフを求めて、時に戦い。時にメシを食らい、時に剣を打つ。  アーノルドの第二の人生が幕を開ける。しかし、同級生で仲の悪いメイザース家の娘ミナに学園での態度が演技だと知られてしまい。アーノルドの理想の生活は、ハチャメチャなものになって行く。

【完結】実はチートの転生者、無能と言われるのに飽きて実力を解放する

エース皇命
ファンタジー
【HOTランキング1位獲得作品!!】  最強スキル『適応』を与えられた転生者ジャック・ストロングは16歳。  戦士になり、王国に潜む悪を倒すためのユピテル英才学園に入学して3ヶ月がたっていた。  目立たないために実力を隠していたジャックだが、学園長から次のテストで成績がよくないと退学だと脅され、ついに実力を解放していく。  ジャックのライバルとなる個性豊かな生徒たち、実力ある先生たちにも注目!!  彼らのハチャメチャ学園生活から目が離せない!! ※小説家になろう、カクヨム、エブリスタでも投稿中

処理中です...