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出発と依頼?
しおりを挟むそれから三日が経った
旅への準備は滞りなく整った
テントに食料………、後はマソラ達の鞄…………
鞄って言ってもポシェットのようなモノだが、それに一応、必要な道具を買い揃えた
マソラは初めてのポシェットに目をキラキラさせながら嬉しそうに肩に下げていて、ずっとテンションが高い
対するアイシャは、嬉しそうにニヤニヤしながら何度もポシェットを眺めていた
本当に嬉しいんだな
これだったら、もう少し早めに買ってあげてもよかったかもな
ミラも着替えとかを買い揃えて、何処となく、キャンプに行くようにワクワクしている
いや…………、確かにお前もキャンプ前はそうだったけどよ……………
徹夜は直せ…………
そして今、荷物をまとめ終え、宿を出た俺達は、帝国広場でスミャルを待っていた
実はスミャルは、今朝方、帝国の王に呼び出しを受け、今、城に出向いているそうだ
まぁ、俺の予想だと……………
ろくでもねぇ事が起こりそうな予感だ……………
「遅いな」
「だが、時間的には、そろそろだ」
ミラがボソッと呟いたのを聞き、俺が答えながらチラッと広場の時計を見た
エルフの村には、時計は無かったから、そういうのは無いと判断してたが、広場で時計を発見した時の喜びは覚えてる
マジで嬉しかった
まぁ、帝国に来ても見回ってなかったからな
仕方ない……………
「ゴーラ!!」
そうしてボー、と、していれば、スミャルの声が聞こえ、見れば、スミャルが笑顔で手を振りながらこちらにかけてくるのが見えた
「お待たせしました」
「いや、気にするな」
俺がそう言えば、スミャルはふぅ、と息を吐いた
ここまで急いで来たのだろうか、少し汗をかいてるように見えた
さて、スミャルの様子は大丈夫と見て…………
「スミャルよ
後ろの二人は何ぞ?」
「あぁ、紹介します
これから旅に同行する騎士達です」
「【ロイス・アスファルト】と言います」
「妹の【キャリス・アスファルト】です
ゴーラ様のお話は騎士長からお伺っております」
二人が自己紹介を終えれば、俺は二人を観察した
パッと見た感想だが…………
二人とも、美男美女じゃねぇか!?
マジでこれで騎士やってんの!?
モデルとか、何かあるじゃねぇのか!?
ロイスの方は短髪だが、綺麗な青色の髪に赤い瞳
そしてキャリスの方は長い髪を後ろで縛って、ポニーテールにし、ロイスと同じ目
「挨拶が遅れた
我はゴーラ・リ・ペンドラゴン
そして肩にいるのが我が義娘のマソラとアイシャ
そして」
「友人のミラ・ルーツ・ヌメロン
これからよろしく頼む」
「はい、これから騎士長共々、よろしくお願いします」
「私たちはまだ未熟ですが、迷惑をかけぬように頑張ります」
そう言ってロイスとキャリスは、腕を胸辺りに持っていき、敬礼した
堅苦しいのは、相変わらずなのだな…………
「それと…………、ゴーラ
すまないが、真っ直ぐ向かう前に近くの森に寄っても良いか?」
「何用だ?」
「今朝方、ギルドからの報告で、スライムが大量発生しているとのことで…………
向かう前に国王様に頼まれたのです」
スライムの大量発生か………
まぁ、いても数十くらいだろうし、それくらいなら大丈夫だろう
「分かった
では、スライムをどうにかしてから向かおう」
「あ、ありがとう」
そう言って笑うスミャルを背に、俺はミラと共に歩き出した
森にスライムか…………
初めて見るから楽しみだなwww
ん? あれ?
これって、フラグじゃね?
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