上 下
31 / 47

一時、帝国へ

しおりを挟む


「それじゃあ留守は任せる」

「はい、いってらっしゃい♪」

俺とミラはマソラ達の着替えとかをバックに入れれば、留守を森の主に任せ、俺達は家を出た
あれからどうするか、ミラと話し合ったら、国に行くんだから、パスポートみたいなのが必要になるんじゃね?、と結論がついた為、まずは帝国に行って、国王にそういうのが無いのか、聞く事にした
本来なら別に国王以外でもいいが、あいにく………………
俺は帝国で、国王以外だと、スミャル達しか知り合い居ねえんだよ……………
ルフスに聞きゃいいんだろうが、学園生活を邪魔するって、わけにも行かんしな……………

あっ、あと言い忘れたが森の主は【モリナ】って、名前になった
ミラと同居する事になった初日、名前が無いと呼びづらいとの事で俺が名付ける事になった
何故、俺なのかは、モリナの希望だったんだけど…………
とりあえずモリナになった
……………ってか、アイツ、気に入りすぎて、エプロンに名前、塗ってたな

ま、まぁ、いいや


「さて、帝国に飛ぶから俺に捕まれ」

「「はーーーい♪」」

「おぅよ」

そんな他愛のない事は置いといて、俺がそう言えば、マソラとアイシャは俺の肩にギュッとしがみ付いて、ミラは俺の腕を掴んだ
これで手を握られたら、殴っていたけどな…………

「殴んな!!」

「何、ナチュラルに心、詠んでんだよ!?」

びっくりするわ!?

そんな事を話しながらも俺は転移をすれば、帝国に着いた
だけど、予定してた所より、少しズレちゃったな…………
やっぱり集中しないと、ピンポイントに転移出来ねえか……………
しゃあなしやな……………

「パパ~、傘~」

マソラ達はレインコートを着せて、長靴を履かせ、完全に雨コーデをさせているから心配無いが、俺は一応、ゴリラだし、魔力で雨で濡れないようになってるんだけど…………
そんなことでも、娘達に傘を差してもらえるのは嬉しすぎ!!

「ほぇ~、ここが帝国ねぇ~
イメージ通りに広いじゃねぇか」

ミラは、初めての帝国に周りを見渡しながら、更けているがその内、戻ってくるだろう
あっ、ちなみにアイツは体温で雨が触れる前に蒸発するんだとよ
…………………チートじゃねぇか!?

「いや、お前もだろ?」

だから、ナチュラルに心を詠むなぁ!!


「パパ、なちゅらる?
って、なに~?」

「……………ぃに?」

「マソラ!? アイシャ!?」

この子達、いつの間に心を詠めるようになったんだ!?

「あっ!? 貴方様は!?」

そんなやりとりを行なっていたが、声が聞こえ、見れば帝国騎士の一人が俺達を見ていた
ってか、一人って…………

まぁいい、丁度いいか

「帝国の騎士よ
国王に伝えよ
我、ゴーラ・リ・ペンドラゴン
用があり、尋ねると」

「は、はい!!」

俺がそう言えば、騎士は物凄い勢いで走り去っていった
いや……………、そこまで急がなくてもいいんだぞ……………

「お前、何でそう上から言えんだ?」

「前に国王の危機を救っただけだ」

「そんなフラグ建ててたのか」

「いや、巻き込まれただけだ」

まぁ、巻き込まれた……………、んだけど…………
正確的には俺が首を突っ込んだのが原因だけどな

気にしても仕方ねぇな

「城に行くぞ
さっさと済ませて、宿を取り、計画を立てないと、行き当たりでは詰む」

「それは困るな
特に宿、寝るところがねぇのはキツい」

俺とミラは適当に話に区切りをつければ、城へ、歩みを進めた
途中、ミラが初めての物を見たりして、興奮したが、無視し、マソラはアイシャに自信満々に見えるモノを教えてたな

うん、そこを写真撮れないのホント辛いってか、コレ、何度目だ?

そうこうしている内に城の門まで来ていた

「おい、シャンとしとけよ
一応、王様に会うんだからな」

「はいはい、わーてるよ」

軽い返事で返してるが、ミラの事を見れば、表情はキリッとしている
……………ホント黙ってたら、普通にイケメンなんだけどな
これが残念系イケメンってやつか…………

そんな事を考えながら俺は門に手を伸ばせば、触れる前にギギギ、と言う音と共に門が開いた

「「「ようこそ!!
お越しいただきました!!
賢者ゴーラ一行様!!」」」

「「………………」」

門が開けられ、そこに居たのは、城の入り口まで、左右に一列に並び、剣の矛先を上に向け、丁度、胸辺りの所で両手で柄を握っている騎士達がそこに居た

うわぁーー………………、初めて見た
アレが騎士達の目上に対する敬礼なのか…………
ってか、一つ、言っていいか?
賢者ゴーラって、何だ!!?

見ろ!!
隣のミラも口が開きっぱなしじゃねぇか!?


「…………行くぞ」

俺も半ば心ここにあらずだが、黙ってても仕方ない
と言うか、早く行かないと可愛そうに思えたので、ミラに一言かけてから城へ歩き出した

ってか、ミラの野郎も呆然としながら歩いてるし…………
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

【完結】母になります。

たろ
恋愛
母親になった記憶はないのにわたしいつの間にか結婚して子供がいました。 この子、わたしの子供なの? 旦那様によく似ているし、もしかしたら、旦那様の隠し子なんじゃないのかしら? ふふっ、でも、可愛いわよね? わたしとお友達にならない? 事故で21歳から5年間の記憶を失くしたわたしは結婚したことも覚えていない。 ぶっきらぼうでムスッとした旦那様に愛情なんて湧かないわ! だけど何故かこの3歳の男の子はとても可愛いの。

とある元令嬢の選択

こうじ
ファンタジー
アメリアは1年前まで公爵令嬢であり王太子の婚約者だった。しかし、ある日を境に一変した。今の彼女は小さな村で暮らすただの平民だ。そして、それは彼女が自ら下した選択であり結果だった。彼女は言う『今が1番幸せ』だ、と。何故貴族としての幸せよりも平民としての暮らしを決断したのか。そこには彼女しかわからない悩みがあった……。

転生した王妃は親バカでした

ぶるもあきら
恋愛
い、いだーーいぃーー あまりの激痛に目がチカチカする。 それがキッカケの様にある景色が頭にうかぶ、 日本…東京… あれ?私アラフォーのシングルマザーだったよね? 「王妃様、もう少しです!頑張ってください!!」 お、王妃様って!? 誰それ!! てかそれより いだーーーいぃー!! 作家をしながらシングルマザーで息子と2人で暮らしていたのに、何故か自分の書いた小説の世界に入り込んでしまったようだ… しかも性格最悪の大ボスキャラの王妃バネッサに! このままストーリー通りに進むと私には破滅の未来しかないじゃない!! どうする? 大ボスキャラの王妃に転生したアラフォーが作家チートを使いながら可愛い我が子にメロメロ子育てするお話 我が子をただ可愛がっていたらストーリー上では夫婦ながらバネッサを嫌い、成敗するヒーローキャラの国王もなんだか絡んできて、あれれ?これってこんな話だったっけ?? *・゜゚・*:.。..。.:*・'(*゚▽゚*)'・*:.。. .。.:*・゜゚・* 拙い本作品を見つけてくれてありがとうございます。 毎日24時更新予定です。 (寝落ちにより遅れる事多々あり) 誤字脱字がありましたら、そっと教えてくれると嬉しいです。

貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。

黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。 この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。

妖精のお気に入り

豆狸
ファンタジー
羽音が聞こえる。無数の羽音が。 楽しげな囀(さえず)りも。 ※略奪女がバッドエンドを迎えます。自業自得ですが理不尽な要素もあります。

異世界召喚に条件を付けたのに、女神様に呼ばれた

りゅう
ファンタジー
 異世界召喚。サラリーマンだって、そんな空想をする。  いや、さすがに大人なので空想する内容も大人だ。少年の心が残っていても、現実社会でもまれた人間はまた別の空想をするのだ。  その日の神岡龍二も、日々の生活から離れ異世界を想像して遊んでいるだけのハズだった。そこには何の問題もないハズだった。だが、そんなお気楽な日々は、この日が最後となってしまった。

慟哭の時

レクフル
ファンタジー
物心ついた時から、母と二人で旅をしていた。 各地を周り、何処に行くでもなく旅をする。 気づいたらそうだったし、何の疑問も持たなくて、ただ私は母と旅を続けていた。 しかし、母には旅をする理由があった。 そんな日々が続いたある日、母がいなくなった。 私は一人になったのだ。 誰にも触れられず、人と関わる事を避けて生きていた私が急に一人になって、どう生きていけばいいのか…… それから母を探す旅を始める。 誰にも求められず、触れられず、忘れ去られていき、それでも生きていく理由等あるのだろうか……? 私にあるのは異常な力だけ。 普通でいられるのなら、こんな力等無くていいのだ。 だから旅をする。 私を必要としてくれる存在であった母を探すために。 私を愛してくれる人を探すために……

【完結】仕方がないので結婚しましょう

七瀬菜々
恋愛
『アメリア・サザーランド侯爵令嬢!今この瞬間を持って貴様との婚約は破棄させてもらう!』 アメリアは静かな部屋で、自分の名を呼び、そう高らかに宣言する。 そんな婚約者を怪訝な顔で見るのは、この国の王太子エドワード。 アメリアは過去、幾度のなくエドワードに、自身との婚約破棄の提案をしてきた。 そして、その度に正論で打ちのめされてきた。 本日は巷で話題の恋愛小説を参考に、新しい婚約破棄の案をプレゼンするらしい。 果たしてアメリアは、今日こそ無事に婚約を破棄できるのか!? *高低差がかなりあるお話です *小説家になろうでも掲載しています

処理中です...