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デビグルクラーケン討伐戦!!

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船が出港して、どのくらいが経過しただろうか…………
およそだがまだ三十分は経過してないと思う…………

マソラは俺の肩から海を眺め、キャッキャとはしゃいでいる
うん、耳が幸せwww

まぁ、それは置いといて…………
そろそろ目的地になるんだが…………

「おろろろろろろろ………………」

「ば、バルゴさん
大丈夫ですか?」

「な、なに…………、このくらいぉろろろろろろろ………………」


何でアンタが船酔いにやられてんだぁぁぁぁあ!?
桶に頭を突っ込んで吐いてるバルゴをヒスイが背中をさすりながら看病しているのを見ながら俺は心で思いっきりツッコンだ
何でここでは実力上のアンタが船酔いになってんだよ!?
アンタ、冒険者だろうが!?
船に乗るくらい、何度もあったろ!?

「パパ!!おちゃきゃな!!跳ねた!!」

「そうだな」

マソラはマソラで海に大興奮してるし…………
マソラ以外はカオスだな!!

「ゴーラ」

「ぬっ? スミャルか
どうした?」

そんなことを考えながら俺も海を眺めていると声をかけられ、振り返ればスミャルがこちらに歩いて来ていた
スミャルの格好は宿の時とは打って変わり、ビシッと鎧を着ている
気にしてなかったけどスミャルって副団長の位置なのか?

「まだ船内の案内をしていなかったと思ってな
どうだろうか?」

船の中、ね……………
まぁ、確かに気になる…………、が本音だな
異世界に来て、まともな船…………
しかも作りもまるっきり変わってるだろうな………………
気になるが………………、そろそろ着くんじゃねぇのか?
かなりの速さだし………

「スミャルよ
デビグルクラーケンの生息地はもうすぐであろう?」

「いや、まだ先だ
あと………………、一時間くらい…………、かな?」


俺が聞けばスミャルは首を傾げながら答えてくれた
一時間か……………
まぁ、それなら中を見て回るくらいは出来るな

「マソラ、今から中を見て回るがいいか?」

「うん!!」

「そうか、なら、頼もう」

「あぁ、着いて来てくれ」

俺が答えればスミャルは笑みを浮かべながら歩き出し、俺はその後に続いて、船内に入った
よく見ればこれ、鉄だな
しかも見たことねぇの…………、丈夫そうだな

「そうだな……………
案内をするって、言ったら……………、まずは機関室か」

俺が船の壁とかを見ていれば、スミャルはボソボソと呟きながら考えているようで、考えが纏まれば、俺はこの船の機関室に案内された

機関室には大きな水晶が六つ、何らかの装置に入れられ、それが光りながら回転し、コードが光ったりしている

まさに異世界………、だな
これで補ってるのか

「あら?
ゴーラもここに来たのね」

「ミレファか
ふぬ、スミャルの案内でな」

俺が水晶を眺めていれば、ミレファが声をかけて来た
うん、何というか……………、コイツ、誰?
最初にあった時と打って変わりすぎだろ?
お前、そんなにフレンドリーだったか?

「ゴーラ、これが我らの、いや、船の命と言える動力の【魔力水晶】よ
これが無かったら、ここにある設備は愚か、船が動かなくなるんだ」

スミャルは指を指しながら丁寧に説明すると、隣のミレファは何度も頷き、じっと魔力水晶を見ている

ってか、魔力水晶って、魔力が宿った水晶なのか?
それとも魔力をチャージした水晶なのか、が分からない…………
それにしてもやっぱり異世界だな……………
予想を超えてこないwww

俺はそう考えて、ニヤけるのを我慢していればスッ、と真顔になり、周囲を探る
実は出港してから魔力をドーム状に展開し、センサーを張っていたがどうやら当たりが来たようだ

「親方様!!」

俺が探っていると、機関室の入り口からルフスが駆け込んできた
修行をしている際に、ルフスにも覚えさせてたからだろうな
この当たりに気付いたのだろうな
ってか、コイツ!?
トマトみたいじゃねぇか!?
真っ赤で余計に目立つ!?

って、言ってる場合じゃねぇな…………

俺は頷き、機関室を出ようとするがスミャル達が気付いてないだろうか、不思議そうな顔をしているのに気付いた

「親方様、ここはこのルフスが説明しときますゆえ」

「うぬっ、任せた」

ルフスに説明を任せれば俺は直ぐ様、甲板へと駆け上がった
甲板に出ればカバンから俺は小型の箱を何箱か、取り出した
これは俺が今朝、アーカイブを元に作った音爆弾だが…………………
威力はやばい…………、結界を貼って爆発させたら鼓膜が破けるかと思った……………
それを海に入れていくと後ろから足音がして、振り返ればスミャル達が駆け寄って来ていた

「ゴーラ!! ルフスから話は聞いたが本当なのか!?」

「うぬっ………、大方だが、船から離れた所に数匹、居る
左舷側に三匹、右舷側に七匹
恐らくだが、左舷側が囮で、右舷側が本命、と言った所だろうな」

「くっ!? まだ魔導砲の射程外だ!!」

「安心されよ!!
親方様が既に策を動かしておられる故に」


お前……………、もうそれが性格になってるよな……………
もう治らねえぞ………
そんなことを思い、ルフスを見ていれば突然、船から離れた沖合の海面が膨れ上がり、激しい金属音のような高い音が響くと同時に炸裂した

「な、何!?」

ミレファが柵に捕まり、衝撃で来た波に耐えながら見れば海面から打ち上げられたデビグルクラーケン、七匹が既にゴーラによって、串刺しになってるのが見えた

「っと、右舷側にのは終わったぞ」

声が聞こえ、ミレファがバッ、と隣を見ればデカイ袋を担ぎながら槍に付いた墨などを払っているゴーラがそこに居た

「ちょっ!?
いつの間にあそこに行って、戻って来たのよ!?」

「ん?
何を言う? 我は今、行って、今、戻って来たのだぞ」

「訳がわかんないわよ!?」

俺が簡単に説明をすればミレファは大声を上げながら俺を見てきた
そんなに変か?
デビグルクラーケンが打ち上がった瞬間、踏み込んで、移動し、槍で急所を突き、袋に入れて、戻って来ただけなんだけどな
まぁ、数秒単位の話じゃ、意味不明かwww

「面白~い♪
パパ、もう一回~♪」

「そうだな
もう少し待ってな?」

「はーい♪」

マソラはさっきの移動が余程、面白かったのか、はしゃぎながら俺におねだりしてくる
まぁ、まだデビグルクラーケンが距離的にまだだしな
あとでたくさんしてやるか

「………………それ、何?」

そんなことを考えていたら、ミーナが無表情ながらも俺の持ってる袋をじっと見つめてきた

「これか?
これはデビグルクラーケンの亡骸だ
あっと、スミャルよ
コイツらの亡骸、我が貰っても構わんか?」

「あ、あぁ、いいが……………
何するんだ?」

「食うのだ」

「「「食う!?」」」

スミャルに聞けば戸惑いながらも頷いて、聞いてきたんで、素直に答えれば……………
スミャル、ミレファ、バルゴが声を上げた
あれ?  俺、変なこと言ったか?


「ご、ゴーラ!?
これ、食うって、マジ!?」

「う、うぬっ…………、我が故郷ではコイツと似たのが食に並んでおったが……………」

ミレファが俺にガッ、と掴みかかりながら行ってくるんで、俺も圧倒されて、答えるが落ち着け
ほら、マソラが頬を膨らませてる!?
嫉妬っぽいの見えるから!?

「っ、親方様!!
左舷側の数が増え申した!!」

ナイスだ!!ルフス!! そしてデビグルクラーケン!!
空気を読むのが上手い!!

っと、言ってる場合じゃねぇな
ルフスの言う通り、確かに数が増えてきているな
ざっと、三十くらいか
繁殖種って、こんなに増えるんだな
まさにゴ【作者モザイク】みたいだな

まぁ、魔力で探ったがコイツらで全匹みたいだし、やるか

俺は鞄から音爆弾を海に投げ込めばしばらくして、大量の爆発音と共にデビグルクラーケンが全て、海面に叩き上げられた

「今だ 【デザート・オブ・アイスエイジ】」

俺が唱えれば海はうねりを止め、一瞬の内に凍りついた
デザート・オブ・アイスエイジ………
前に唱えたブリュークの下位互換だが、まぁ……………
チートだわぁwww

しかしこれで足場が出来たし、デビグルクラーケンも氷の上に落ちて、ダメージが入る
さてと、ここからが勝負だ

「これで足場が出来た
我は先に行く
ルフス、続け」

「承知仕りました!!
親方様!!」

俺がそう言い、ルフスの返事を聞けば一気に踏み込んで、デビグルクラーケンの群れのど真ん中に跳んだ
そしてミレファが渡した剣を構え、目の前の一匹に振り下ろす

ガギン!!

「あっ?」

丁度、振り抜いた瞬間、何か甲高い金属音が聞こえ、剣を見れば剣が真ん中の所から折れていた
…………………おいぃぃいぃぃぃ!?
見事にフラグを回収したぁぁぁぁ!?
やっぱりコレ、ただの駄作じゃねぇか!?

俺がツッコミを入れているがデビグルクラーケンの触手が全方位から突っ込んできたので、跳躍して、避ければ俺は剣をしまえば、右手を翳して、創造する

「やはり…………………、我はコッチの方が見慣れていいな」

そして掴んだソレを振るうと俺に向かってくる触手が一瞬で細切れになった

(うわぁ~………………、創造で【剣豪スキルレベルMAX】とか、ゲームのようなヤツ付与したら…………………
やべぇ……………、強すぎワロタwww)

氷に降り、手にしたソレを見る
ソレは大きく、長く、まるで龍を断ち切る剣……………
だけど、片刃式の刀

「ふむっ……………、こんなのがいいと創造したが……………
悪くない」

刀を見ていればデビグルクラーケンが一斉に飛びかかってくるが、突然、火球が飛んで来れば数匹が巻き込まれた

「うぉぉおおぉぉ!!!
滾る!!我が魂!!滾るで候ぅううう!!」

見ればルフスがニ槍に火を灯しながらデビグルクラーケンを焼き貫いていた
ってか、お前………………、戦い方まで変わってたな………………

「ルフスとゴーラに続け!!」

「け、怪我したら言ってくださーい!!」

「【息吹かけ、敵撃たん】」

「よしゃあ!!暴れるぞ、ごらぁ!!」

「私だって!!」


俺とルフスに遅れ、ミレファやスミャル達が船から降りて、駆けてくればデビグルクラーケンとの戦闘に入ったが、ほとんどが俺に触手を斬られた奴らだから脅威は無いな

問題は………………

「パパ、下~」

「分かっておる」

マソラが氷を指差して言ったのを頭を撫でながら返事をし、俺も下を見た
ここの海底に馬鹿でかい反応があんだよな…………
それも動かないし……………
絶対におかしいんだよな……………

俺が下を警戒している中、騎士達がデビグルクラーケンを全滅させていた
最後の一匹が氷に倒れて、数秒後、激しい揺れと共に氷に亀裂が走り出した

「きゃっ!?
何!?」

「動き出しおったか……………」

海底に居た気配がどんどん海上目掛けて、上がってきた事を確認すれば俺は全員をまとめて、船に転移をさせ、近くに居たミーナとヒスイを支えれば氷が砕けて、船が激しく揺れ始めた

激しい揺れの中、俺は未だに膨れ上がる海面を見続ければやがて海水が切れ、姿を現した

「なぁ!?
【ゴラズイズトパス】!? 何故、ヤツがデビグルクラーケンの住処に!?」

ゴラズイズトパスを見たスミャルは驚愕の声を上げているが、そんなの関係ない
もう…………、ツッコんでもええよな!?
タコじゃねぇかぁぁぁぁあぁぁぁぁ!!?
何でタコだ!?
イカとタコ!?
しかもデカすぎぃ!?

「っ、船を発進させろ!!
距離を置くのだ!!」

「だ、ダメです!!
今の衝撃で、魔力水晶に異常発生!!
魔力の供給が上手く行ってないです!!」

「くそっ!!」


スミャルが船を動かそうと、指示を飛ばせば騎士の一人が報告し、舌打ちを混ぜて、そう言い放った

船が動かないとマズイな……………
と、なると…………
やっぱり俺がやらないとな

「マソラ」

「パパ」

流石にマソラを庇いながら戦闘は難しいと思い、マソラを見れば、マソラはジッと真っ直ぐ俺を見つめてきた

「マソラはパパと行く
パパから離れない」

「………………………」

まだ幼いながらもしっかりと、そしてその笑みにさっきの考えが無くなった
いや、もう断ることは出来ない
だって、俺はコイツの父親だ
だったら、守り切ってやる

「分かった
しっかり掴まっとけ」

「うん!!」

マソラの手に力が篭れば、俺は船を飛び出し、魔力を集め、海面を走り出した
近づけば近づく程、ゴラズイズトパスの大きさがはっきりする
明らかに山よりも大きく、ヤバそうだ
だけど…………

「やっちゃえ!!パパ!!」

娘にこう言われちゃあ……………

「全力を持って、やってやらぁ!!」


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