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マソラ 初の海へ 港町アルテトラ
しおりを挟む転移し、目を開ければそこは見慣れぬ建物が建っていた
見た目は何処かにありそうな宿舎だと見えるが部屋の数が異常に多い
それに何だか………………、うん…………、男臭いな……………
「ルフス!!」
「おぉ!!ミレファ殿!!」
俺が建物を見上げながら思っていれば声が聞こえ、視線を移せばそこには帝国の娘…………、ミレファとルフスの仲間である二人、そして知らぬ男が立っていた
ってか、ルフス…………
お前、その性格のままなのな…………
「ゴーラ、ここは騎士たちの宿舎だ
まぁ、ここは男どもが住んでるがここならば待ち合わせにいいと思い、ここに集まるように言っておったのだ」
「その言い草だと我がすぐに行動すると読んでおったな?」
「あぁ、すまない」
「なに、謝ることはない
貴様はそれほどの勘の鋭いと言うことだ」
スミャルに言いながら俺はミレファたちの方を見た
三人の格好は初めて出会った時と同じ服装をしているのを見れば恐らく、アレが依頼を受けた時に着る制服っぽいのだろうな
そして後ろの男……………
見た目は四十代くらいだが、身なりを見ればそれなりの人だってわかる
だって、スミャルもほぼ同等の物を使ってるんやで?
「ゴーラ、ここに居る者達が依頼を共にする者達だ」
「……………あん時はお父様を救ってくれて感謝するわ
【ミレファ・スタローン・ペイ】よ」
「【ミーナ】……………、【ミーナ・C・ターコイズ】……………」
「わ、わたちぃは!!【ヒスイ・メイ・トパーズ】といいまちゅ!!」
ミレファ、ミーナ、ヒスイね
顔と名前は覚えたが…………、ヒスイ………
君はもうすこし落ち着こうか……………
噛みすぎてるから不安になるぞ……………
「話は王から聞いている
俺はコイツらが所属している冒険ギルド【スフェルハルト】のギルドマスター【バルゴ・ジャスティ】だ」
やっぱりギルドマスターか…………
テンプレ通りにだなぁ……………
すげぇな、異世界www(今更である)
「我は「お待ちくだされ!!親方様!!
親方様の紹介はこのルフスにお任せくだされ!!」………………なら、任せる…………」
この熱血馬鹿……………、話の頭を砕きやがって…………
まぁ、いいか、話す内容は無しにしろ、自己紹介はちょっと面倒いところもあるからな…………
まぁ、ルフスがこう言ってるから任せてみるか……………
「こちらに在わすお方は某の心の師にして!!我が誇る最高の親方様!!
ゴーラ・リ・ペンドラゴン様であらせられます!!」
ちょいちょいちょいちょい!?
お前は何をやってんだぁぁぁぁ!?
ざっと膝をついて、俺の方に手を伸ばしたと思えばその言い草!?
貴様、本当は戦国時代に生きていなかったか!?
「そしてその我が師の義理の娘であり、某の姉弟子!!
マソラ・リ・ペンドラゴン様であらせられまするぅ!」
そしてマソラを姉弟子と言ったぁぁぁぁあ!!?
確実にコイツ、拗らせている!?
「クスクス………www」
あっ、マソラを見れば口元を両手で押さえて、可愛らしく笑ってる
よくやったぞ!!ルフス!!!
そしてカメラがないのが悔しいぃぃ!!
このマソラを撮れないとは!!
「………………さて、自己紹介も済んだことだし、早速、依頼を始めよう
先ずは移動するぞ」
「スミャルよ
場所は如何に?」
「帝国の港であり、恐らくだが港町では一番デカイとされる港町【アルテトラ】だ」
時刻は昼過ぎだろうか…………
港町アルテトラ近くの場所に光が集まれば俺たちが転移をしてきた
だってよ…………
帝国から三時間って、めんどくさいだろうが……………
「着いたぞ
ここがアルテトラだ」
スミャルに言われ、改めて目の前に広がる光景を見れば確かにかなりの広さで街が広がっていた
建物も多く、人も多くて繁栄はしているし、何より港と見える所に見たことのない船が何十隻も止まっていた
「パパ!! お水、広い!!」
「そうだな
マソラ、アレが海だ」
「海!!」
俺が街を見ていると興奮しながらマソラが海を指差しながら言ってきた
そして俺が教えると満面の笑みで海を眺めていた
……………もう可愛すぎないか?
「先ずは街に入るわよ
宿はお父様がとってくれたみたいだから」
ミレファがそう言えばスミャル達も頷いて、歩き始めたのを見れば、俺もその後に続く
さーて、実際に俺の初依頼みたいになったが、ここでどうするか…………
実際に警察とかは情報を集めたりしているからな…………
俺もそれを真似るか…………
そう考えているとミレファが立ちとまり、指を指した
「アレよ
アレが私達が泊まる宿になるわ」
ミレファが指を指した方を見ればそこには大きめの宿があった
流石は王族…………
かなりの金額がする宿だろうな……………
まぁ、いいか
俺は情報を仕入れますか
「スミャルよ
我は街を散策し、情報を集めてくる」
「えっ、あっ、はい
一人で大丈夫」
「案ずるな
場所は覚えた
ルフス、我達の部屋を頼む」
「お任せくだされ!!」
ルフスに俺とマソラの部屋を取っておくよう頼めば俺は未だワクワクしているマソラの頭を一撫でしてから街に繰り出した
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