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いきなりシリアス!? 第一村と帝国騎士
しおりを挟む転生をして、もう五日は経った
その間、俺は何とか少ない知識でサバイバルをこなして、生活をしていた
と、言うより、この森に魔物ってヤツは居なくて自然の果物や魚が豊富だから食料には困らなかった
あとは創造を駆使して、地図を書き、アーカイブを創れば地下に潜り、鉄鉱石や生活に必要となるだろうと思う鉱石などを集めた
そしてアーカイブで調べていく内に本当にここが現実の異世界なのだと痛感した
まずはライトの代わりにしている石
【シルフェルド鉱石】と言うらしく、魔力を充電させれば最低でも五日は光続けてくれる
そして拠点近くの草木から採取した【ツッオルシカの繊維】
非常に強度や繊維が強く、草を刈ってた鎌が粉々に砕けてしまった
何かに使えないかと考えてるがなかなか上手く出来ず、一応、布まで持ってこれたのが現状である
ちなみにこの布の状態でもナイフを突き立ててみれば破れもしないし、傷もついていなかった
まぁ、そんな事は一旦、置いておき、俺は荷物をまとめていた
理由としては拠点を離れて、森を散策するためでもあり、引越しでもある
出来るなら何らかの形で人と接触できたらいいなってくらいに思っている
敵対されたらそん時はそん時だ
「よし、ひー、ふー、みー……………
全部、入ってるな」
最後の素材をバックに入れ、背負えば拠点を出て、伸びをした
空は快晴、日本晴れってね
振り返って拠点の扉を閉めれば俺は駆け出し、木に飛びつけば枝にぶら下がり、素早く移動を開始した
住んでた拠点はあのままにして、何かあれば避難場所に使おう
それに上手く人と出会わない可能性だってある事だしな
そんな事を考えてる内にどれだけ時間が過ぎただろうか?
一旦、体を回転させ、枝に飛び乗ればバックから地図を取り出した
今、俺は東側の方を進んでいるが実際、北と西は散策を終えている為、未知の所でもある
だけど拠点の場所から考えれば……………
随分と遠くに来たみたいだな
これならもうすぐで森を抜けちまいそうだな
そんな事を思っていればふと、鼻を利かせれば何故か焦げ臭い匂いがした
「火事か?」
火事だったら山火事レベルになってたら最悪だ
せっかくの住処が無くなるのはなるべく避けたいし、今はまだこの世界については知らなさすぎる
あっ、ってか、魔法で消火すればいいんじゃねぇ?
それもそうだよな だって異世界だもん
そう結論付ければ俺は木の天辺まで登って辺りを見渡した
えっ? 折れないかって?
実はこの森の木々、丈夫すぎるんだよ
幹も太いし、俺が乗っても小枝は折れなかったレベルで……………www
まぁ、そんなくだらねえ事はさて置いて…………
ここから少し離れた所で煙が立ち昇ってるのが見えた
あそこか…………
離れているが俺だったらすぐに着くな
そう思えば俺は木から飛び降りて、地面に着地すれば駆け出した
まぁ、ゴリラの走り方って両腕も使ってるから速いけど……………
俺も慣れちまったな…………
そんなトホホ、と思ってる内に煙の近くまで来た
草むらからではよく見えないから近くにあった木を登り、煙の方を見れば小さな小屋が見えた
やった!! ここに来て第一村らしい物に会えた!!
人工物を見て、これほど嬉しいなんて前までは思ってなかったな
それにしても……………
「問題はあの軍勢だよな…………」
呟きながら俺は目を細めた
見つけた村の前に武装して鎧を身に纏っている…………、見るからにイメージ通りの姿をした騎士が整列している
側から見てもただの寄り道には見えない
だが、ここからでは話が聞こえない……………
「あっ、そうだ」
少し考えて、ある案を思いつけばトランシーバーを二つ、創り、一つをあの騎士団と村との間の草むらに転移させた
これで話が聞ける
さーて、トランシーバーのスイッチをオンにして
《………だから食料と物資を提供しろ
さもなくば実力行使に出る》
はい?
えーと、食料と物資の提供?
この村にあれだけの軍勢を満たせる程の物は無いだろ
小さい村だし…………
これはアレか?
俺たちの所で言う、カツアゲだよな?
脅迫してるし……………
なら、俺が取るべき行動は…………
1・粉砕
2・玉砕
3・デストロイヤー
ちょっと待て!?
選択肢がどれも言葉が違うが全部、意味同じ!?
仕方ない
なら、全部、選択するかwww
「そうと決まれば………
範囲設定!!【グラウンドクエイク】!!」
魔力を込めて腕を下に振れば軍団を囲むように魔法陣が現れれば地面が揺れ、巨大な岩石の牙が生えてきて、騎士団を完全に包囲した
これで逃げ道は封じた!!
と、その前に確認っと……………
双眼鏡を取り出して、覗けば岩石近くに五人ほど見つけた
そしてその中に明らかに勇者と思われる青年がいた
いや、あれどっからどう見ても勇者ですって名乗ってるもんだろ……………
まぁ、いいや
それよりまずは軍団の方だ
「【降り注げ エターナルゴッドブレス】!!」
岩石の牙の上、閉じきっていないところにピッタリ合うように魔法陣が展開されれば一気に風の爆弾が一回、落ちてくれば岩石の中に落ちれば強烈な衝撃が響き渡った
うわぁ、すげぇ、衝撃………
だが、まだだ!!まだ終わらんよ!!
「連射!!連射!!連射ぁぁ!!」
叫びながら腕に力を込めれば魔法陣から何度も降り注ぎ、岩石内で何度も衝撃が響き渡る
それにしてもあの岩、硬え!?
もう二、三回はぶっ壊れてもいいんだぞ!?
それなのに壊れるどころかヒビが入ってないってどういう事!?
ま、まぁ、いいや
とりあえずこれで相手は錯乱してるはずだし、よっしゃ!! 気合い入れ直して行くか!!
気合いを入れ直して俺は木に大きくしならせてパチンコ式で弾き飛べばバランスを取りながら村と騎士の間に降りて行く
あ、あれ?
これ、着地地点、ズレてね?
ズザァァァァァァァ!!
「「「……………………」」」
うん……………
結果を言うと着地したのは村と騎士の間なのは合ってるがそこから足を滑らせて、転びながら少し進んでしまった
うん、恥ずいね………、これ…………
「き、貴様!?
何も」
「とりあえず痺れてろ!!
【電磁波】!!」
「うぎゃあ!?」
騎士団のリーダーと思われる奴が口を開いたんでそいつに適当に作った魔法で電磁波を浴びせれば痺れたのか地面に倒れこんだ
よかったぁ……………
痺れてくれた…………
ってか、電磁波って英語って何て言うんだろうな?
俺って英語の単位、2とかだったしな…………
まぁ、いいか
とりあえず目の前のコイツをお仕置きしなきゃ
えーと、あっ、前から一度、やってみたかったヤツがあるんだよねぇ
「……………ハバネロ、デスソースとアトエトソノエト……………」
うーん、これだけあればいいか
それじゃあ早速……………
「き、貴様!?
な、なにんぐぅううぅううう!?!?」
何か喋ってる騎士を無視してその口にハバネロを大量に詰め込んでいく
わーー、辛そうにもがいてる(愉悦)
でもまだまだこんなにあるんだよね♪
それじゃあ追加していこう♪
えーと、スコーピオンと七味、あっ! 鼻からわさびとからしもいいね♪
「ーーーーーーーーーーー!?!?!?」
3分後……………
「」チーン………………
「騎士長殿ぉおぉぉおおぉおおぉ!?」
いやーーー、スッキリしたぁ♪
やりたいのやれるって最高だなぁ♪
あっ、3分って結構、もったほうだな
そう思いながら騎士長を見ればヘルムの口元を外してハバネロとかを突っ込んだから口から赤いのが垂れてるね
うん、デスソースだね………
そして鼻からわさびとからしが垂れて…………
うん、良い子には見せられない顔をしているね
「ルフス君!!
下がって!!」
俺が騎士長を見ていればピンク髪の女が勇者を庇うように前に出た
いや、君、絶対、王族の娘だよね?
ピンク髪のツンツンそうな見た目、確実に王族の娘さんだよね?
まぁいいか、それよりあの勇者はルフスと言うのか…………
そんな事を考えていれば顔目掛けて飛んできた物を掴む
見ればそれはナイフであった
そして取り巻きの方を見ればピンク髪の女が投擲した後の格好になっていた
「痴れ者が……………」
呟いて、力を込めれば一瞬にしてナイフが砕け散った
「っ!?」
「下がって……………、【灼熱の地獄の業火よ
我が名の元にその姿を見せよ】」
ピンク髪の女が驚いていればその隣の青髪の短髪の女が前に出れば詠唱し、足元に魔法陣が展開された
ほぉ、あの子、古代魔法を使えるのか
この世界の魔法はアーカイブを通じて一から学んでいる
初級→中級→上級→最高位級
と、魔法のランクになっていてそれ以外に
古代、禁忌、神級
と、なっている
で、あの青髪の女が撃とうとしてるのがそれなんだが……………
待って…………?
あの範囲、後ろの村もろともやる気じゃねえ?
「【我が思い、汝の力となせ
エグゼブス・ロスト・マグマ】」
「ふざけんな!!
【デザート・ブリューク・アイスエイジ】!!」
青髪の女が唱え、灼熱の波が迫ってきたが一瞬にして凍りつき、俺の前方の範囲が一瞬にして氷河期になった
「嘘……………、古代魔法……………
詠唱破棄で…………」
「人の話を聞こうともせず、更には村もろとも、我を屠ろうとは………………
身の程知らずにも程があるわ!!」
「ひっ!?」
声を荒げ、叫べば青髪の女が尻餅をついて、隣の緑髪の女が泣きそうになっている
すると勇者が前に出てきて、俺を見てきた
「貴方は?」
「名を名乗るならまずは己からだろう?」
「っ、【ルフス・クラデュウス】です」
俺が指摘してすぐに直すか
根は悪いヤツではなさそうだな
しかし名前か…………
ここに来て考えた事もねぇな
しかし普通に名乗ってもつまらないだろうし…………………
よし……………
「教える気にはならぬがお主の誠実さに免じ、名を名乗ろう
我が名は【ゴーラ】
【ゴーラ・リ・ペンドラゴン】なり」
ゴーラ・リ・ペンドラゴン→ゴーラ・リ………→ゴリラ
単に業界用語っぽくしただけwww www
めっちゃ草、生えるわぁ www
語呂が悪いからふと、思いついたペンドラゴンを付け足してみたがまぁ、そこまで悪くはないな
「ルフスよ
問おう 貴様らは何故、この村を訪れ、脅迫をした?」
「………………守るためだ」
「なぬ?」
「隣国に宣戦布告されたと王様は言った
その時に俺達にも戦争に参加しろっと命じてきた
俺は勇者だ
守るために戦わなきゃいけない…………
戦わなきゃ、仲間が死ぬんだ
だったら」
ルフスが話してるのを聞きながら俺はおそらく、最大の呆れ顔をしていると思った
この勇者、バカだろ?
いや、バカ通り越して大馬鹿やろうだろ?
正直、関わりたいとは思わねえが放っておけば騙されてマジで無実の人を殺しかねないし……………
正すか…………
「ふぅ……………、愚かだな………」
「えっ?」
「ちょっと!? ルフスに」
「貴様は黙っていろ!!
小娘!!」
「ひぃ!?」
俺が愚かと言ったらピンク髪が反論してきたからつい、怒鳴ってしまった
ピンク髪は俺に怒鳴られて怯えて、ルフスの後ろに隠れるようにしている
そんなピンク髪を青髪と緑髪が落ち着かせているがルフスは俺を真っ直ぐに見つめてくる
「俺が愚かとは?」
「分からぬか?
この行動こそが愚かなのだ
貴様らがこの村にやっている事こそが戦争を理由にした略奪ではないのか?」
俺がそう言えばルフスは顔を背けた
どうやら心当たりはあったみたいだな
「貴様らがこの村で略奪をし、この村で人を殺めれば復讐の炎が上がり、それは大きな火種となり、お前らに降り注ぐ
そうなれば貴様らの仲間云々より多くの罪の無い人間が命を落とすのだ
勇者だから戦わなきゃいけない?
勇者だから守るために罪の無い人間を殺す?
ふざけんのもいい加減にせよ!!
貴様らが行っている行動こそ、戦争と言う名の殺し合いそのものだ!!
宣戦布告された?
何故、真実を知ろうともせず、行動した!!
真実を突き止めず、行動するからいつまで経っても争いが終わらぬのだ!!
貴様が勇者ならばまずは話し合いという席に着き、言葉という武器を使い、戦争を回避しようと出来たはずだ!!
だが、貴様はその行動をせず、武力を持って解決しようとした!!
その愚かさに反吐が出るわ!!
我が言った事を理解出来よう無いならば貴様に勇者を名乗る資格など無い!!
いや、我が勇者と認めぬ!!」
俺がそこまで言えばルフスは唇をぎゅっと噛み締め、拳を握りしめた
後ろの女共も俺の言葉が分かって顔を背けているな
これならばこいつらは前に向けるはず、そしてこんなことは起きないはずだ
しかし幾つか疑問がある
何でこれだけの軍勢がここに来た?
たまたま寄ったにしては村側が警戒してないのが謎だ
「おい、この村の村長は誰ぞ?」
「わ、私です」
そう言って人が集まってるところから一人の男がやってきた
ってか、よく見たら耳が長い!!
これがエルフってやつか!!
やべぇ!! ようやく異世界らしいモノが見れてテンション上がってる!!
っと、今はそんな事をやってる暇はないな
「答えよ 何故、あれ程の軍勢が来ているのに警戒をしてなかった?
村の危機ならば武器を取るのが当たり前であろう?」
「彼らは帝国の者で、私らの村と協定を結んでおります
私らからは魔法に関する知識を、彼らからは生活に必要な物資を貰っていたのです
今回もそれだと思い、迎え入れたのですが」
「こうなった、と」
言えばエルフ村長は頷いた
うーん、おかしいな
協定を結んでおりながらこんなことをするか?
「そこの緑髪の娘よ」
「はひぃぃぃぃ!?」
いや、おかしいだろ!?
俺が声をかけたら二、三メートルくらい後ろに跳んだぞ!?
「帝国の王は自らの利益の為に他人を陥れる、冷血な王であるか?」
「い、いえ!!
寛大で、優しくて、立派な王しゃまでしゅ、!」
噛んでる、噛んでる www
と、なれば予想がつくが確実性ではないな
そう考えていればふと、お仕置きをして放置してた騎士長が目に入ってきた
あっ、そうだ
こう言う時のためのアレがあるじゃん
俺は騎士長に近づけばその頭に触れた
「【メモリーディスプレイ】」
唱えると一瞬にして周りの風景が変わった
見るからに城の王の間であろう場所にあの騎士長が膝をついて頭を下げていた
メモリーディスプレイは言わば記憶を見れる魔法だ
こうして見ているが実際は記憶なので過去のモノとなる
さーて、玉座に座ってる人が王様だな
てーか、予想通り、操られてますね
テンプレ、お疲れ様ですwww
そして操ってるのが…………、あー、成る程成る程
俺が手を離せば風景が一気に戻り、元の風景に戻った
そして立ち上がればルフスの元へ、歩み寄った
「お前達の王に話が出来た
我は帝国に向かう」
「っ、お、俺も!!
俺も連れてってください!!」
「もちろんだ
お主が居ずして誰が民を守れるのだ?」
「な、なら私たちも!!」
ルフスが言えば後ろの取り巻き三人組も名乗り出てきた
役者は揃ったみたいだな
「ならば翔ぶ
我に触れよ」
俺がそう言い、四人がしっかりと俺を触ってるのを確認すれば騎士長を忘れずに持てば息を吐いた
「【転移】」
唱え、光輝けば俺たちはその場から消えた
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