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41話

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 甲冑を身に付けたノエルを連れて、街を歩く。

「あの、兄……ザガン殿、どこへ行かれるのですか? それに防具や武器を装備して、大丈夫なのですか?」
「完治している。昨晩試しに装備して確認したし、周囲に被害を及ぼさない方法で魔力を半分ほど使用したが、今朝には全快していた。行き先は、都市の外だ」
「外、ですか」

 端的に答えると、それ以上の質問は無く、俺の後ろを付いてきた。

 外門を潜り、あらかじめ地図で確認しておいた、都市近くの森林へと移動。ここも紅葉していて綺麗だが、モンスターが出てくるので戦闘職以外は立ち寄らない場所らしい。

 時々遭遇するモンスターはBランクより下だったので、触手で捕まえて引き寄せ、短剣でサクッと倒していく。そうしてしばらく歩けば、人気がしないそれなりの空間を発見したので、足を止めた。

「ここで良いだろう。ではノエル、さっそくだが剣を構えろ。リュカ達がダンジョンから帰ってくるまでに、俺に勝ってみせろ。そうすれば、お前の願いを叶えよう」
「兄様に、勝つ……」

 ノエルはゴクリと喉を鳴らした。俺が短剣を向けたからか、反射的に剣を構えてくる。だが攻撃はしてこない。

 ザァァと風が吹き、落ち葉が流れていく。じり……と微かに動いている足。踏み込もうとしているようだが、それでもノエルは剣を構えたまま、動かなかった。表情が険しいのは、対峙したことで実力差を感じているからかもしれない。だが。

「何を躊躇している。俺が本調子かどうかわからない今こそが、狙い目ではないのか? 怖じ気付いていては、絶対に勝てないぞ」
「い、いきます!」

 ノエルが踏み込んだ。地面を蹴り、間合いを詰めてくる。
 振り下ろされる剣。それを短剣で受け止めて弾くと、予測していたようで、すぐにまた斬りかかってきた。キンッと刃がぶつかり合う。

 何度か剣を合わせるも、ノエルからはあまり気迫が感じられない。躊躇っているからか、きちんと肉体強化もされておらず、剣も軽い。

「どうした、本気で来い。それともお前の、俺に傍にいてほしいという願いは、この程度のものなのか?」

 こちらから攻撃を仕掛ける。1撃、2撃。何度か短剣を振り、追い付かなくなった剣を大きく弾いた。よろける彼女を、容赦無く蹴り飛ばす。

「ッ……がはっ!」

 遠くまで吹っ飛ぶ身体。そのまま後方の木に激突し、ドサリと地面に倒れた。最大まで肉体強化して蹴ったので、かなり痛いだろう。だが彼女もギリギリで強化したようで、すぐに身体を起こしてくる。

「くっ……はぁ、……はぁ」
「死にたくなければ、早く回復しろ」

 言い放つと、ようやく俺が本気であることを理解したのか、ノエルはギッと睨んできた。それで良い。
 回復魔法を唱えて、再び構えてくる。

 それからは幾度となく、剣を交えた。繰り出される攻撃全てを、短剣で受け止めていく。稀に剣技も放ってくるが、魔法壁で完全にガードしてしまう。
 懸命に戦う妹を、容赦無く追い詰めていく。

 俺は以前にも増して強くなっていた。ドラゴンとの戦いで何度も極大魔法を使い、しかも究極魔法まで放った為、魔法熟練度が上がっている。それにドラゴン5体の魔素を50%以上削った恩恵として、魔力量もさらに増えた。

 肉体は2週間近く眠っていて、意識が回復したあとも散歩する程度だったので、少々衰えていたが。しかし強化魔法でいくらでも補えるし、ノエルと戦うことで、少しずつ身体の調子を取り戻してきている。





 昼になったので休憩して昼飯を食べたものの、まったく攻撃が通じないからか、ノエルは無言だった。こちらからも声はかけない。今の彼女にとって、俺は勝たなければならない相手であり、敵なのだから。

 しばらくしたら、また戦う。だんだん遠慮が無くなってきて、剣技もいくつも使ってきた。

「聖氷輪! ……昇華繚乱!」

 飛んできた大きな斬撃は、冷気を纏っている。それにノエル自身も斬撃のすぐ後ろから迫ってきて、聖氷輪を受け止めている俺に、高速で何度も斬り付けてきた。昇華繚乱は、俺の黒蓮華と似たような技か。そちらは魔法壁でガードする。

 技が終わった瞬間、刃を振った。ノエルはとっさに後方に避けたものの、頬が少し切れ、血が流れる。
 妹が怪我しようとも、攻撃の手は止めない。これはそういう戦いなのだと、理解させる為に。





 夜になり、周囲が暗くなった。俺は闇属性なので夜目が利くが、ノエルは動きづらくなるだろう。

「今日はここまでにしよう」
「……はい。ありがとうございました」

 俺が剣を下ろし、気を緩めたからか、ノエルも剣を鞘に納めた。この瞬間に攻撃してくれば良いものを、本当に真面目だ。

 1日中俺と相対して疲れたのか、焚火を熾している間、彼女はうつらうつらしていた。

 すぐに眠ってしまいそうなので、夕食はなるべく消化が早くなるよう、野菜と肉がたくさん入った煮込みスープを選ぶ。もちろん、マジックバッグから出したものだ。蓋付きカップに入れれば、スープでも零れることはない。
 あとサンドイッチボックスを出して、ノエルに好きなものを選ばせると、予想通り卵とツナの2つを選んだ。残りの8つは全部俺が食べてしまう。久しぶりにずっと戦っていたので、腹が減っていた。

 食べたらテントを出して、中に布団を敷く。

「ノエル、そろそろ着替えて眠れ」
「はい……お言葉に甘えます。おやすみなさい、兄様……」
「おやすみ、また明日」

 入り口を閉めてから、テントと焚火の周囲8ヶ所に、市販の魔導バリアを置いた。起動させればモンスターも、人間さえも入ってこられなくなる。

 再び椅子に座り、しばらく魔導バリアの手直しをして、夜9時。
 そろそろリュカも、テント内で休んでいる時間だろうか。通信機を出して通話を試みると、数秒後にはリュカの声が聞こえてきた。

『こんばんは、ザガン。そっちの位置が今朝までと違うように感じるんだけど、今どこにいるの?』
「都市の外だ。ノエルが船を漕いでいたので、屋敷には戻らずキャンプすることにした。アイツはもう寝ている」
『そうなんだ。もしかして、1日中手合わせしてたのかな?』
「ああ。それに常に威圧し続けていた」
『それは……ノエル、相当疲れただろうね』

 リュカには事前に話してある。ノエルと外で手合わせすると。留守番しているノエルの実力が置いていかれないよう、リュカ達が帰ってくるまで俺が鍛えておくと。
 そもそも装備の確認や、魔力回復の実験も、昨夜リュカと通話しながら行ったことだ。そして今朝には、魔力が全快していたことも報告してある。

 しかしノエルが俺に望んだことや、俺に勝てば願いを叶えるという約束は、話していない。俺が告げていい内容ではないから。

「ところで、ノエルが眠りかけていたから俺のテントを出して寝させたが、俺はどうすれば良いと思う?」
『…………え。ええ? 予備のテントはないの?』
「持っていない。防音も温度調整も完璧、Bランク程度の攻撃ならダメージを受けないほど頑丈で耐久性も高く、しかもサイズや外観を俺好みにしてもらった特注品だぞ。前に使用していたものは処分するだろう」
『冒険者にとって、テントは重要アイテムだもんね。力を入れるのはわかるよ。じゃあガレージとかガゼボとか、屋根がある携帯建物は持ってない?』
「……そういえば、ログハウス型の携帯住宅を持っている」
『携帯住宅って、確かすごく高価なものだよね。通常住宅よりもいろんな魔石や魔導具が必要で、仕組みも複雑だとか』
「ああ。特に水のリサイクルに、多くの魔石や魔物素材を使う。携帯住宅の床下全体が浄化水槽になっているようなものだ。ちなみに屋根裏付きの2LDKバストイレという小さいサイズでも、確か白金貨30枚した気がする」
『なるほど。つまり魔導具への興味心を埋める為のものであって、使用する為に買ったわけじゃないから、今まで忘れていたと』
「まぁ、そうとも言う」

 歯切れ悪く返答したら、笑われてしまった。しかもなかなか収まらない。

「……笑いすぎだ」
『ふ、ふふっ。ごめんね、すごくザガンらしいなぁって思ったものだから。とりあえず今からでもログハウスを出して、ノエルを移動させたら良いんじゃないかな。触手を使えば、寝かせたままでも問題無いし。それにそうしないと、ザガンは徹夜しちゃうでしょ?』

 バレていたらしい。さすがにこの歳で妹と横並びに眠る気は起きなかったので、どうするべきかリュカに聞いたのだ。ついでに徹夜の許可を取るつもりでいたが、思わぬ方向から解決したな。

 それからもう少しだけ話して、通話を切った。







 翌朝。ログハウスのキッチンで朝食の準備をしていると、屋根裏からノエルが下りてきた。恐る恐るといった様子でこちらを覗いてきて、俺を見つけるとホッとしたように息を吐く。

「良かった、兄様がいました。おはようございます」
「おはようノエル。驚かせてすまないな。お前が寝たあと、携帯住宅を所持していたことを思い出したから、移動させたんだ。寝心地はどうだった?」
「すごくふかふかしてるベッドで、気持ち良かったです。あと屋根裏部屋って初めてで、ドキドキしました。別世界に飛んだのかと思いました」
「そうか。気に入ったのなら、今夜も上で眠ると良い」
「あ、ありがとうございます!」

 疲れが取れたからか、それとも屋根裏が嬉しかったからか、ノエルは笑顔だ。そのまま朝食は、朗らかな雰囲気で食べた。

 しかし外に出て、携帯住宅を片付けたあと。再び対峙した瞬間、ガラリと雰囲気を変えた俺に、彼女は息を飲む。
 短剣を抜き、その切っ先を向ける。

「先に宣言しておくが、俺は絶対に負けない。お前がどれだけ願い、情に訴えてきたところで、決して手は抜かない。期限まで、そのつもりで戦い続けろ」

 厳しい言葉も投げかける。するとノエルは、ぐっと歯を食い縛り、眉間に皺を寄せた。

「……どうしてですか? 兄様は、私を大切に想ってくださっている。それくらい、一緒に過ごしていればわかります。なのに何故、僅かな可能性すら与えてくださらないのですかっ。私は兄様を倒せるほど、強くないのに……っ」

 そうだな。俺が手を抜かない限り、ノエルに勝ち目は無いだろう。だからこそ、この方法を選んだ。
 俺が納得してノエルの傍にいる、ではなくて。ノエルが納得して願いを諦められる、方法を。

「お前の傍にいるには、王都に留まらなければならない。だが王都で俺がリュカと共にいるには、人目に付かぬよう、隠れて生きていくしかない。王子の傍に黒髪がいるなど、周囲が許しはしないのだから。よって俺は、ほとんど屋敷から出られなくなるだろう。状況によっては、リュカとの決別さえあり得る。お前の願いはそれほど俺に不自由を強いているのに、甘んじて受け入れろと?」
「そ、んな。……私は、そんなつもりでは! それにっ」
「星の欠片を集めた特権で、王に願えばなんとかなる……と思っているのなら、見通しが甘いとしか言いようがない。いくら許可されようと、大多数に対し、俺は1人だ。たった1人を社会的に排除することは、とても簡単だぞ。お前に俺が守れるか? 悪として何百年も差別の対象となっている、闇属性の俺を」

 無理だろう。伯爵令嬢1人が必死になって周囲に訴え、差別を無くそうとしたところで、変人、あるいは狂人に思われるだけだ。ノエルの神経が磨り減るだけ。

 大切な妹の精神が病んでしまうような道を、俺が選ぶとでも? 絶対に選びはしない。

「全力で戦うと良い。お前が納得して、願いを諦められるように。――俺は全て、受け止める」
「ッ……よろしく、お願いします!」

 泣きそうになりながらも、ようやく本気になった彼女の剣を、宣言通り受け止めた。







 9日後、25日の昼過ぎ。リュカから連絡が入った。ボスを倒して星の欠片を入手したので、これからダンジョンを出ると。

「終わりだ。俺達も屋敷に戻るぞ」
「…………はい。ありがとう、ございました」

 ノエルは呼吸を乱しながらも剣を納めると、いつものように頭を下げてきた。しかし今日は、すぐに上げない。地面を見つめたまま。
 身体が震えているし、地面にはポタポタと水滴が落ちている。泣いて、いるのか。

 悔しいのだろう。10日間ずっと戦い続け、勝つどころか傷1つ付けられなかったことが。俺の心が、少しも揺らがなかったことが。それほど自分が無力であることが。

 だが10日前より、確実に強くなっている。きっと今のノエルの戦う姿を見れば、リュカ達は驚くはずだ。強く研ぎ澄まされた美しい剣筋に、感嘆する。

 それほどの成長を遂げていながら、悔しさに泣いている妹の頭を、そっと撫でる。

「よく戦った。よく頑張った。最後まで良い剣だった。ノエル、お前は自慢の妹だ」
「……兄様……う、ぐすっ……う、ううぅーッ」

 彼女は顔を上げると、すぐさま俺の懐に顔を押し付けてきた。ヒクヒクしゃくりあげる小さな背中を抱き締めて、ぽんぽんと優しく撫でる。それから白銀の髪に、キスをする。昔のように。驚いて見上げてきた、その額にもキスを送る。やはり昔のように。
 するとノエルは、さらに涙を溢れさせた。

「う……うわぁぁん! にいさま、大好きですー!」
「ああ、俺も大好きだ」

 号泣するノエルを抱き締め、泣き止むまであやし続けた。





「あ、ノエル達が帰ってきた! おかえりノエル、修行お疲れ様! あれ、ちょっと目元腫れてる?」
「えっ。濡れタオルで押さえて治してきたはずなんですけど、まだ腫れてますか?」

 屋敷の門前で待っていたニナが、駆け寄ってきてノエルと話し始めた。俺は彼女達の横を通りすぎ、同じように待っていたリュカの元に歩いていく。両腕を開いている、その懐へと身体を寄せると、ぎゅうっと抱き締められた。

「おかえりザガン、お疲れ様」
「リュカも、おかえり。お疲れ」
「うん、ただいま。ずっとザガンに会いたかったよ。はぁ、久しぶりのザガンだ。嬉しいなぁ」

 ちゅっと唇にキスされたあと、すりすり頬を寄せられ、髪にもキスされる。久しぶりのリュカの温もりに包まれて、ほぅと息が漏れた。やはりとても落ち着くし、胸がほわりとあったかくなる。帰ってきたという気持ちになる。

 リュカに抱き締められながらも、少し気になったので後ろにいるノエルを窺えば、ニナに顔を触られていた。目元を揉まれているようだ。

「よし、これで大丈夫。でもなんで泣いてたの? お兄さんと一緒だったのに」
「恥ずかしながら、兄様があまりにも強くて、1撃も入れられなかったんです。10日間もあったのに。それが、すごく悔しくて……」
「おおう、お兄さん強いね。あと手厳しい」
「手を抜いたら、相手に失礼だろう」
「アッハイ」

 言葉を挟んだら、ニナが片言で返事をしてきた。その様子に、ノエルがクスッと笑う。

「でも兄様と2人きりの生活は、とても嬉しかったです。1日中ずっと一緒にいられたこと、今まで無かったから。あと小さなログハウスの屋根裏部屋も、ワクワクドキドキが詰まっていて最高でしたよ!」
「……なんだろう。あえて言葉にされると、ズルく感じちゃうなぁ。はぁ、俺もザガンと2人きりで過ごしたかった」
「す、すみませんリュカ。あっ、手紙はちゃんと出しました。女神リュヌの件も、王太子に伝えてくださるよう書いたので、次の都市あたりで返事が来ると思います」
「ありがとうノエル、ご苦労様。ねぇザガン、今度は俺と2人きりで過ごしてくれる?」
「遊んでいたわけではないんだが。修行したいなら相手になるが、その場合、夜時間は別々だ」
「ええっ!? ホント手厳しい……」

 リュカが情けない声を出すと、ノエルやニナが笑う。
 拗ねるリュカの腕に大人しく収まっていると、玄関が開いた。顔を出してきたのは、ベネットとカミラだ。

「あの、帰ってきてたんですね。おかえりなさい」
「さっさと中に入って着替えたらどうじゃ? そして準備を手伝え」
「準備ですか?」
「あっ、これから中庭で宴会なんだよ。ミランダなんか、もうお酒飲み始めちゃってるんだから」

 いつの間にか太陽が沈み始め、空が少しずつ橙色に変わっていた。夕飯にはまだ早いかもしれないが、皆でゆっくり話しながら宴会の準備をするのは、きっと楽しいだろう。ちょくちょく摘まみ食いしているうちに、気付けば宴会が始まっているのも、目に見えている。

「今日は私も、お酒を飲みたい気分です!」
「おおっ。じゃあ初心者でも飲みやすいカクテル作ってあげるよ」
「ドラゴン肉も焼いてくれるって。ようやく食べられるね」
「そうか。とても楽しみだ」

 2週間ぶりに賑やかさを感じながら、屋敷の中に入った。

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