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29話

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 咄嗟に魔導バリアを張り、防御する。
 だが黒炎が、こちらに到達することはなかった。目の前でゴオッと、炎が燃え盛ったから。禍々しい黒ではなく、赤く輝く炎。しかもそれは竜巻に変化し、ドラゴン達を飲み込んでいく。

 驚いて動けないでいると、続いてズドンッズドンッと地面から岩がいくつも突き上げてきた。グァアアアア!! と大きな悲鳴が聞こえてくる。

 どちらも攻撃力の高い、極大魔法だ。カミラとシンディか。

「赤呀狼!」
「烈風斬!」

 炎が消えたすぐあとに、両脇から視界へと飛び込んできた2人。ミランダの振った斧から狼をかたどった炎の群れが出現し、ドラゴンに襲いかかっていく。ニナの風を纏った双剣での幾度にもよる連撃は、目で追うのが大変なほどに速い。

「みんな下がって!」

 背後から聞こえてきた、リュカの声。従うと、彼は詠唱した。

「聖なる光よ天地を渡れ――ホーリーレイン!」

 天から降り注ぐ、光輝く雨。ものすごいスピードで落ちてくるそれらが、ダークドラゴン達を攻撃していく。光の極大魔法だ。そうか、やはり覚えていたのだな。

 あまりの美しさに思わず見惚れていると、すぐ傍にノエルが来て、背中に触れてきた。

「ヒーリング」

 ほわりとした温かさに包まれ、全身から痛みが消えていく。回復魔法か。初めて受けたが、優しく心地良いと感じる。

「……感謝する」
「いえ。ザガン殿がご無事で、本当に良かったです」

 ニコリと微笑むノエル。

 光魔法が終わると、すぐにまた女性陣が攻撃に入った。技を繰り出すミランダとニナ。魔法を放つカミラとシンディ。ノエルも、傷付く前衛2人を回復しながら戦闘に参加する。

 リュカの言っていた通りだ。彼女達はかなり強い。1撃の威力は俺達ほどでないものの、代わりに連携がすさまじく上手かった。これがパーティーで戦うということか。
 以前、彼女達がこの場に来てしまったら、俺の魔導バリアに押し込まなければと考えたことがある。だがあまりにも失礼な思考だったと、反省する。個々の強さだけが、強さではない。

 彼女達に続くべきか迷っていると、魔法を放ち終えたリュカが、何故かこちらに駆け寄ってきた。隣にはベネットの姿も。リュカは当然のように、俺に抱き付いてくる。

「ザガン無事だね。ああ良かった……。あまり、心臓が潰れそうなことをしないで」
「あ、あの。ザガンさん。えっと、ちょっと失礼しますね。……アタック。ディフェンス。ヘイスト」

 ベネットが腕にちょんと杖を触れさせ、バフを掛けてきた。身体がふわっとした魔力に包まれる。すると内側から、力が湧いてきた。全体的に強化されたのだと感じられる。バフを受けるのも、もちろん初めてだ。

「感謝する」
「は、はいっ。……その。み、みんなで頑張って、勝ちましょうっ」

 彼女は両手をグッと握ると、後衛2人のところへ走っていった。そしてドラゴンに対し、デバフを試み始める。

 バフを掛けてくれたのは本当にありがたい。しかし俺が手を出したら、あの素晴らしい連携が崩れて、むしろ危険ではないか? いや、ドラゴン1体に攻撃を仕掛け、自分の方へ誘導して相手をすれば、さほど邪魔にならないか。

 それに彼女達がいるなら、新たに覚えた魔法の、詠唱する時間が取れる。魔力がほぼ空になるので危険かもしれないが、長期戦になればなるほど疲労が蓄積されて勝率が下がることを考えると、試してみるべきだ。

 ところで戦闘中だというのに、先程からリュカが背中に張り付いて離れない。

「リュカ、どうしたんだ。疲れて動けないのか? 少しだけ休憩するか? 彼女達だけで倒すのは無理だから、本当に少しだけになってしまうが」
「ううん違う。ザガンが無茶しようとするから、離したくないだけ。でも俺達も、戦わないといけないよね」
「そうだな。彼女達だけでは、長くは持ち堪えられない」
「……わかった。今度こそ無茶しないでね。死にそうになるような行動は、絶対にしちゃ駄目だよ」

 ああ。そういえば俺は、ここで死ぬかもしれないのだった。戦いに集中していて忘れていた。

 だがきっと大丈夫だろう。リュカが傍にいるし、ノエル達も危険だというのに駆けつけてくれた。
 彼らは必ずドラゴンを倒す。それがゲームシナリオだから。

 ゲームと違って5体とも生きているものの、すでに全体で20%以上はダメージを与えているようだし、リュカがヘイトを稼ぎ続けてくれていたので、都市も無傷である。それに女性陣だけでも、まだどうにか持ち堪えられている。このまま俺達も参加してさらに体力を削り、新たな魔法を発動出来れば、勝てるはずだ。

「正直危険だし無茶なことだが、どうしてもリュカに頼みがある」
「は? ザガンから危険だと言ってくるような頼みを、俺が聞けると思ってるの?」
「この前覚えた魔法を使いたい。唱えたら魔力がほぼ空になってしまうが、すぐに回復すれば大丈夫なはずだ。だから頼む」
「……それを使えば、確実に勝てると?」
「俺の精神力にもよるが、勝てる。使えるタイミングは、全てのドラゴンの魔素を50%以下まで削った時。だから1匹ずつ片付けるのではなく、全体を平均的に攻撃してほしい。大変かもしれないが」
「なるほど、そういう魔法か。ほとんどの敵には、唱えるだけ無意味なものだって、言ってたものね」

 頷く。ほとんどの敵は、このようなリスクの高い魔法を使わなくても、倒せてしまう。

 リュカは手で目を覆い、はぁと大きく息を吐いたあと、顔を上げた。

「了解。みんな聞いて!」

 ドラゴンの鳴き声やら攻撃で轟音が鳴り響く中、リュカは声を張り上げ、全員に概要を伝えてくれた。あちこちから了承の返事が返ってくる。

 そのあとすぐに、リュカが戦闘に加わった。
 俺も全身に魔力を行き渡らせて身体強化したら、標的にしたドラゴンへと距離を詰める。ヘイストを掛けられている為、一瞬で到達。むしろ勢い余って、通りすぎてしまいそうになった。バフ効果すごいな。これなら攻撃も避けられそうだ。

 短剣を振る。アタックも掛けてもらったお陰で、剣技でなくても、結界をある程度は崩せた。
 翼を持つモンスターは、まず翼を落とすのが定石。しかしドラゴンともなると、装甲があまりにも硬くて斬り落とせない……が、傷付けて飛行不可にさせるだけでも良いので、翼に向かって剣技を繰り出す。

「虚旋律」

 短剣を振るごとに、ザザザンッ、ザザザンッと3本の剣筋が飛んでいく。それを4回。するとドラゴンがグオオオオッと鳴きながら首を持ち上げ、炎を吐こうとしてきた。

 そのタイミングで、鋭利に尖った氷塊が大量に落ちてくる。ほとんどが装甲に砕かれたものの、いくつかは刺さり、ダメージが入った。攻撃の軌道も変わり、黒炎は地面に吐かれる。

 今のはカミラの魔法だ。水属性の大魔法。彼女はとても珍しい2属性持ちであり、火と水を操れる。そして水の派生となる氷魔法まで使える。さらにはパーティー初参加である俺のフォローまで完璧にこなすなんて、さすがは天才である。

 引き続き攻撃しながらも、周囲に目を向けた。
 前衛の攻撃に追随して、魔法が放たれている。だいたいはカミラのものだ。そして飛ぼうと翼を羽ばたかせるドラゴンに、土魔法の巨岩を落として止めているのがシンディ。水魔法で黒炎を和らげているのがベネット。

「雪月花!」

 ノエルが剣技を放つ。斬、斬、斬――。聖魔力を剣に込め、3回の連撃が行われる。細い三日月のような剣筋。剣を振ったことで魔力が白い花びらのようにヒラヒラ舞い、淡い雪のごとく地面に落ちて消えていく。
 可憐なノエルに、とても合っている技だ。しかしあのような剣技、ゲームにあっただろうか? もしかしたらノエルが月を知っているから、覚えたのかもしれない。

 ところで俺が1体引き受けているが、他4体はどうしているかというと、ノエルとミランダとニナで2体相手していた。後衛フォローとの連携で、だいぶ魔素を削ってくれている。

 そしてリュカが、1人で2体相手にしていた。魔法操作能力が上がったことで身体強化もグンと増し、彼の攻撃力はとても高くなった。それに光は闇属性の弱点なので、同属性の俺よりも、確実にダメージを与えられる。魔導バリアで絶対に攻撃を喰らわないし、吹き飛ばされそうな時は後衛からのフォローも入る。触手も上手く使えている。
 つまり一方的にやりたい放題なのだ。相手はSSSランクの、強敵にもかかわらず。

 どんどん攻撃していき、とりあえず俺と対峙しているドラゴンの魔素は、50%以下まで確実に削れた。翼もズダボロにしたので、もう飛べないはず。他を確認しつつ、離脱するタイミングを図る。

「ザガン! こっちは減らせたよ!」
「こちらもです!」

 リュカから報告が来た。そしてノエル達からも。
 頷いて離脱しようとすると、シンディの土壁で手助けされる。

 後方に下がって、まずはMPポーションを飲み、魔力を最大まで回復させた。この短時間でだいぶ飲んだので、回復が遅くなってしまっている。だがこれで終わらせてみせる。

 短剣は鞘に戻し、杖を両手で持ち直した。そして魔力を、両手から杖へと伝わらせていく。どんどん魔力を込める。

 まだ、まだ足りない。もっと、もっと、もっと。
 元から保持している魔力を越えても、まだ足りない。

 危険を察知したらしいドラゴン達が、俺を攻撃しようとしてくる。だがリュカが無数の触手を伸ばして、足止めしてくれた。

「全員下がっておれ! 相反する力よ激しく衝突せよ――カタストロフィ!」
「我が子らよ思うがままに踊れ――カルネージマリオネット!」
「水の流れに逆らうは狂気の滝――ルナティックフォール!」

 カミラ、シンディ、ベネットと、これでもかというほど次々に放たれていく極大魔法。これで失敗してしまっては、皆に顔向け出来無いな。

 よし完了した。確実に、その命を奪う。

「傷付き苦しむ魂よ、死への救済に手を伸ばし、安らかなる永遠の眠りへと就きたまえ――ユーサネイジア」

 魔法を詠唱した瞬間、杖からぶわりと闇が噴出する。大きく膨れ上がるそれは、ザァァァと流れながらドラゴン達へ向かっていった。そして大きな体躯を次々と飲み込んでいく。
 唸りながら、抵抗するドラゴン達。

 魔素50%以下の対象を即死させる、闇の究極魔法。抗う方法は、飲み込もうとする俺の意思よりも、強い意思で抵抗することのみ。

 さぁ根比べをしよう。足掻いてみせると良い。俺の意志に勝てなければ、待ち受けているのは死だ。

 もがいても、もがいても、闇が飲み込んでいく。溺れていく。
 そんな彼らに語りかける。諦めれば楽になれると。目を閉じて身体から力を抜き、闇に身を任せれば、苦しみから解放されるのだと。そう、永遠に。

 このドラゴン達が、何千、何万年と生きている叡知ある存在であれば、簡単に抗えるだろう。しかし目の前にいるのは、生み出されたばかりのモンスター。しかも意識は、召喚者である人間に縛られている。

 全てから、解放されたいだろう? 無理矢理戦わされるのは疲れるだろう?
 もう休んで良いんだ。ゆっくりと眠れ。

 「――……おやすみ」

 ザァァァと闇が流れていった。ドラゴン達は消滅しており、魔石と素材が残されている。

 シーンと、静まっている周囲。ただただ、ドラゴン達がいた場所を見つめている。

「……た、倒せた、のですか?」
「ああ、終わった」

 ぼんやりした様子でノエルが聞いてきたので、頷いた。するとようやく、全員が動き出す。

「ッ……あー! 疲れたー! でも勝てたよー!!   もうあんなのと戦いたくないー!!」
「ふえぇ……し、死ぬかと、思いました。倒せて、良かったです……」
「今回ばかりは、私もヤバいと思ったよ。何度か痛みで意識が飛びかけたしね。でもあんな強敵相手でも勝てたんだから、すごいことじゃないか」
「うむ、うむ。我らの大勝利じゃな」
「うふふ、みんなお疲れ様。よく頑張りましたぁ」

 叫んだり、その場にへたり込んだり、喜びを噛み締めたり。
 ワイワイ話す彼女達の間を縫って、リュカがこちらに来た。その後ろからノエルも。

「ザガン! ザガン大丈夫? 魔力は?」
「ん。あまり大丈夫ではないから、早くMPポーションを飲みたい」

 ふらふらする身体を、リュカが支えてくれる。ついでにバッグからMPポーションを出してくれ、横からノエルがきゅぽっと蓋を開けると、リュカによって口許まで運ばれた。

 震える手で杖を持っているのが精一杯だったので、とても助かる。杖を落としてしまったら、武器によって増幅されていた魔力が失われるかもしれない。そうなると完全に枯渇して、死に至る可能性も。
 確定されているわけでないので実際どうなるかわからないが、試してみるという危険な橋を渡るつもりは無い。

 どうにか1本飲み終えると、杖を離しても平気なくらいに回復した。しかし手足が動く程度だ。短時間で飲みすぎて、ほとんど回復しなくなってしまった。これでは、しばらく戦えないな。

 だが、無事勝てたのだ。死を回避出来た。……良かった。本当に、良かった。

 胸に大きな安堵が広がる。3ヶ月間ずっと蝕んでいた、死への不安や恐怖から、よくやく解放された。嬉しい、とてつもなく。

 気が抜けてしまい、急激に身体から力が抜けていく。支えてくれているリュカにさらに寄り掛かってしまい、心配そうに顔を覗かれた。目が合うと、自然と笑みが零れる。

「リュカ。俺を助けてくれて、ありがとう。お前のお陰で、俺は生きている」
「ザガン……。うん、良かった。君が無事で。本当に、本当に良かった」

 泣きそうな顔をされたかと思うと、ぎゅううっと胸に抱き込まれた。リュカの体温が、魔力が枯渇しそうになって少し冷たくなっている身体を、温めてくれる。ホッとして、また笑みが零れる。

 ずっと俺の心配をしてくれたリュカ。何度も俺を抱き締めて、挫けそうになる心を慰めてくれた。独りだった俺を支えてくれた。リュカがいなければ、俺はもっと死の恐怖に怯えていただろう。
 共に戦いたいと言ってくれたのも、とても嬉しかった。強くなると宣言し、こうして本当に強くなってくれたのも。
 それと魔導バリアを思い付いたのも、彼のお陰である。俺の誕生日に合わせて別荘に泊まり、しかも魔導通信機をくれた。

 この3ヶ月、いろんな方面からリュカに支えられたのだ。本当に感謝しても、しきれない。

 リュカの胸に顔を押し付け、背中や頭を撫でてくる手を堪能していると、ふと遠くから気配を感じた。少しずつ近付いてくる。20人程度の団体だが、闇属性の者達ではない。

 俺が顔を上げようとしたからか、リュカは腕を緩めて、気配のする方へと顔を向けた。俺の身体を庇うようにして。

 僅かだが聞こえてくる声。待っていると、どんどん大きくなり、内容がわかるようになる。

「殿下! リュカ殿下! どこにいらっしゃるのですか、リュカ殿下ー!! ……ああっ、見つけました! 良かった、ご無事なようで」

 騎士や魔導師達を引き連れて現れたのは、60代くらいの男性だった。完全武装しているし、かなりの手練れなのが窺える。髪は濃いめの茶色。土属性か。

「第9都市を守る、マニフィーク公爵だよ。ちょっとだけ待っててね。ノエル、ザガンを支えてくれる?」
「はい、もちろんです」

 ノエルは俺の腕を取ると、肩に回させた。そして腰も支えられる。リュカは大丈夫だと確認してから、凛々しい表情で公爵のところへ向かった。相手が社交辞令の必要な貴族だと、王子らしくキリッとするのだな。

 リュカからノエルへと視線を移す。彼女は俺を見上げていた。
 妹と身体が触れ合うのは、14年振りだ。俺の膝に座り、絵本を読んでほしいとせがんでいた小さなノエルが、あれほど強く成長していたと思うと、本当に感慨深い。

「……ノエルも、今日は来てくれて助かった。感謝する」
「こちらこそ、ザガン殿のお役に立てて光栄です。最後の魔法、とても素晴らしかったです。でも、あまり無理をなさらないでくださいね。リュカから話を聞くと、いつも心配になります」

 そうか、俺の話を聞いているのか。だがリュカから話すよりは、ノエルからせがんでいそうだ。幼少期のノエルは、そんな子だった。

 まぁ話されて困るのは兄という事実だけなので、それ以外なら構わない。……いや、セックスの内容を話されるのは、困るけども。しかしリュカは独占欲が強いので、そのあたりは心配していない。

「そうだな。善処しよう」
「はい! ザガン殿と私の約束です!」

 嬉しそうに返事してきた。周囲に小さな花が飛んでいるような、可愛らしい笑顔。気が抜けているからか、つられるように笑みが零れてしまう。
 するとノエルは一瞬驚いたものの、さらにニコニコした笑顔で、俺を見上げてきた。なんだか幸せそうである。

「ザガン。疲れておるところ悪いが、ちょっと良いかの?」

 女性陣の輪から抜けてきたカミラは、こちらに来ると、自分のマジックバッグを軽く叩いた。

「ドラゴン素材の分け前についてだが、お主はどうしたい?」
「必要ならば、そちらで全部持っていくと良い」
「そうか。ではドラゴンの皮や爪は、あとでリュカに預けておこう。まずは2人で装備の新調に使うと良い。余ったぶんを、我らが使わせてもらう。肉は今夜にでも、ベネットが料理してくれるそうだ。血は錬金術に使えるから、わらわに全部くれるとありがたい。それとお主に渡した杖の魔石を、ドラゴンのものに換え」
「――兄様危ない!!」

 唐突に、カミラの方に身体を放られた。直後、背中にブワッと風が走り抜ける。

「っ、あぁあああっ!!」

 ……――な、に? 何が、起こって……。

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