5 / 125
第一章 お家に行きたい
#5 吸血鬼は引きこもりコミュ障美少女
しおりを挟む
月詠の家に着くと、彼女の母親に出迎えられて中に通される。
夜宵を呼んでくるから太陽くんはここで待ってて、と水零に言われ俺だけリビングで待つこと数分。
次にドアが開いた時、水零に手を引かれて彼女は姿を現した。
腰ほどまで伸ばした長い黒髪、頭の左側だけ黄色いシュシュで髪を束ねた少女。
朝会った時のジャージ姿とは違う、赤い蝶ネクタイを結んだYシャツの上から紺のブレザーを着込み、赤いチェック柄のスカートを履いた制服姿。
水零の格好とはセーターとブレザーという差異はあれど、間違いなくウチの学校の冬服姿だった。
「いや、なんで制服?」
俺の第一声はそれだった。
学校帰りの水零はともかく、引きこもりの彼女が何故自宅で制服姿なのか?
その疑問に水零が苦笑混じりに答えてくれた。
「いやね。今日は男の子が来てるから、いつものジャージじゃなくてちゃんとした格好しなさいって言ったんだけど」
「ちゃんとした服なんて、制服くらいしかないし」
ポツリと月詠がそうこぼす。
引きこもり歴の長さゆえか、まともに着れる外行きの服が無いらしい。
「さっ、まずは座りましょう。お茶もお菓子もあるわよ」
客の立場の筈の水零が月詠にそう促す。
二人は俺の対面のソファーに腰かける。
テーブルには先程、月詠の母親が用意してくれた緑茶がその熱さを主張するように湯気を上げていた。
正面に座る月詠夜宵を見つめる。
向こうも恐る恐るといった感じで俺の顔色を窺っていた。
朝の一件のせいもあってか、まだ怖がられているのかもしれない。
俺はコンビニのビニール袋に包まれた手土産をテーブルの上に置き、先に口を開く。
「今朝は本当にごめんなさい。これ、お見舞いの品です。受け取ってください」
「あっ、あの、はい」
月詠がおっかなびっくりといった様子でビニールを手に取り、中身を取り出す。
彼女の手に新発売のフルーツプリンが現れた。
「これ……」
「今朝買ってた奴、転んでグシャグシャになってたから、そのお詫びです」
「あ、あの、ありが、とう」
彼女が見舞いのプリンを受け取ってくれたところで、俺は自己紹介がまだだったことを思い出す。
「初めまして。俺、日向太陽って言います」
「あっ」
俺の自己紹介を受けて月詠も言葉を返そうとする。
「あっ、あの、あっ、えと、私、私のな、なま、名前」
いや、めっちゃ緊張してるみたいだが。
俺は助けを求めて水零をチラ見すると、彼女はマイペースにお茶を啜っていた。
「気にしないであげて、初対面の相手には大体こんな感じだから。この子、コミュ障なのよ」
愛娘を見守るような暖かい視線で月詠を見つめながら、水零はそうフォローしてくれた。
今朝話した時は泣いた後のせいだと思っていたが、この喋り方は元々なのか。
とにかく月詠が言い切るのを待とう。
「私、月詠夜宵、です」
「うん、宜しく。月詠さん」
まあクラスメイトなので名前自体は知っていたが、礼儀として自己紹介を聞き届けた上で俺は質問する。
「それで確認なんだけどさ、キミがヴァンピィさんなんだよね?」
ツイッターのDMでも返事があったので、外堀は埋まってるようなものだが、念のため本人に聞いておく。
月詠は戸惑った顔を見せた後、コクリと頷いた。
そしてこちらを窺うように言葉を吐き出す。
「あの」
うん。
「えっと、その、あの」
うん。待つぞ俺は、彼女が言いたいことを言い切るまで。
「朝は、逃げちゃって、その、ごめんなさい」
意外な言葉が飛び出した。
まさか、彼女の側に謝る理由なんてないだろう。
「いやいや、どう考えても今朝のことは悪いのは俺だから。そりゃ、見知らぬ男に身元特定されたら怖いし、警戒するのは当然でしょ」
「そ、それは、そうだけど」
そこで彼女は言い淀む。
そして恐る恐ると言った様子で言葉を吐き出す。
「けど、ヒ、ヒナだってわかれば、だ、大丈夫だから」
えーっと、それはつまり。
今朝の段階では俺の正体がわからず身構えていたけれど、俺がツイッターで二年以上の付き合いのある信頼できる相手だとわかったから、警戒を解いてくれるという意味か。
ならば俺ももう一歩踏み込んで良さそうだ。
「じゃあ、改めてお願いがあります。今後はネット上だけでなく、リアルでも友達として付き合ってくれますか、ヴァンピィさん」
「あっ、その、えっと」
俺がそう問いかけると、彼女は戸惑ったように視線を逸らした。
えっ? 駄目? まさかここで断られるの?
月詠の視線が水零に向く。
それに気付いた彼女は、楽しそうに言葉を吐き出した。
「リア友が増えるよ。やったね夜宵ちゃん」
よしよし、水零。ナイスアシスト。お前に頼んだ甲斐があった。
「安心して、太陽くんなら大丈夫よ。出会い厨みたいな変な人じゃないから。何せ、私のような美少女に手を出さないくらいの草食系男子だからね。安心安全」
おう。ちょーっと小馬鹿にされてる感じもするが、この際我慢するぞ。
水零に背中を押された月詠さんは、俺の顔を見て、こくりと頷いた。
「わ、わかった。友達、おっけーです。あと、その、敬語はいいから」
よーっし、よし、受け入れてもらえたぞ。
うん、そうだな。ネットの世界だと敬語が癖になってるが、リアルでは同学年ってのももうわかったしな。
しっかし、ネットのヴァンピィさんとは大分キャラが違うな。
リアルだとコミュ障らしいし、ネット弁慶というのが近いかもしれない。
「そ、それと、えと、あの」
今度は向こうから、話を切り出そうとしてくる。
よし、頑張れ、待つからな。キミがどんなに喋るのが苦手でも、ちゃんと言い切るのを待つから。
「その、家で、あの、ハンドルネームはおかしい、から」
ああ、呼び方の話か。
そうだな本名で呼ぶべきだな。
「じゃあ、月詠さん、って呼び方でいい?」
そう訊くと、彼女は戸惑った顔を見せる。
「えっ、えっと、あの」
何を困っているのか、月詠は再び水零の方へ視線を向ける。
それに気付くと、水零は俺に言葉を投げかけてきた。
「ねえねえ、太陽くん」
「おう、なんだよ水零」
その返事を聞くと、彼女はクスリと微笑む。
いや、人を呼んでおいて何、その反応は。何の用だったの?
彼女は嬉しそうに俺の顔と自分の顔を交互に指さしながら月詠に話しかけた。
「私、名前、呼び捨て」
それを聞いて月詠は目を丸くする。
一体、何なのだろうかこのやり取りは?
「あの、あの、その、あれ」
月詠は必死の様子で俺に何事かを伝えようとしてきた。
よし、待つぞ。彼女が言い終わるまで待つからな。
「あの、私も、名前、呼び捨てで、いい」
お、おう。よくわからんが水零に対抗意識が芽生えたらしい。
「じゃあ、夜宵、って呼ぶからな」
初対面で呼び捨てにするのは多少抵抗があったものの、呼び方は決定した。
水零と初めて会った時は、まだ子供だったからそんなこと気にしなかったんだけどな。
「で、その、貴方は」
途切れ途切れに夜宵が言葉を吐き出す。
今度は俺の呼び方の話だろうか。
「ひ、ひな、ひ、ひひひひなななななたたたたたく」
「よし、落ち着いて、落ち着こうな。大丈夫、誰もせかさないから」
もはや俺の名前を最後まで言い切れないくらい緊張していた。
そこでふと思いつく。
「じゃあさ、ヒナでいいぞ」
日向くん、すら言い切れないなら、もっと短いあだ名にしてしまえば彼女の負担も減るだろう。
ハンドルネームと同じ呼び方になってしまうけどな。
俺の提案に、夜宵はコクリと頷いた。
「うん、ヒナ。宜しく」
夜宵を呼んでくるから太陽くんはここで待ってて、と水零に言われ俺だけリビングで待つこと数分。
次にドアが開いた時、水零に手を引かれて彼女は姿を現した。
腰ほどまで伸ばした長い黒髪、頭の左側だけ黄色いシュシュで髪を束ねた少女。
朝会った時のジャージ姿とは違う、赤い蝶ネクタイを結んだYシャツの上から紺のブレザーを着込み、赤いチェック柄のスカートを履いた制服姿。
水零の格好とはセーターとブレザーという差異はあれど、間違いなくウチの学校の冬服姿だった。
「いや、なんで制服?」
俺の第一声はそれだった。
学校帰りの水零はともかく、引きこもりの彼女が何故自宅で制服姿なのか?
その疑問に水零が苦笑混じりに答えてくれた。
「いやね。今日は男の子が来てるから、いつものジャージじゃなくてちゃんとした格好しなさいって言ったんだけど」
「ちゃんとした服なんて、制服くらいしかないし」
ポツリと月詠がそうこぼす。
引きこもり歴の長さゆえか、まともに着れる外行きの服が無いらしい。
「さっ、まずは座りましょう。お茶もお菓子もあるわよ」
客の立場の筈の水零が月詠にそう促す。
二人は俺の対面のソファーに腰かける。
テーブルには先程、月詠の母親が用意してくれた緑茶がその熱さを主張するように湯気を上げていた。
正面に座る月詠夜宵を見つめる。
向こうも恐る恐るといった感じで俺の顔色を窺っていた。
朝の一件のせいもあってか、まだ怖がられているのかもしれない。
俺はコンビニのビニール袋に包まれた手土産をテーブルの上に置き、先に口を開く。
「今朝は本当にごめんなさい。これ、お見舞いの品です。受け取ってください」
「あっ、あの、はい」
月詠がおっかなびっくりといった様子でビニールを手に取り、中身を取り出す。
彼女の手に新発売のフルーツプリンが現れた。
「これ……」
「今朝買ってた奴、転んでグシャグシャになってたから、そのお詫びです」
「あ、あの、ありが、とう」
彼女が見舞いのプリンを受け取ってくれたところで、俺は自己紹介がまだだったことを思い出す。
「初めまして。俺、日向太陽って言います」
「あっ」
俺の自己紹介を受けて月詠も言葉を返そうとする。
「あっ、あの、あっ、えと、私、私のな、なま、名前」
いや、めっちゃ緊張してるみたいだが。
俺は助けを求めて水零をチラ見すると、彼女はマイペースにお茶を啜っていた。
「気にしないであげて、初対面の相手には大体こんな感じだから。この子、コミュ障なのよ」
愛娘を見守るような暖かい視線で月詠を見つめながら、水零はそうフォローしてくれた。
今朝話した時は泣いた後のせいだと思っていたが、この喋り方は元々なのか。
とにかく月詠が言い切るのを待とう。
「私、月詠夜宵、です」
「うん、宜しく。月詠さん」
まあクラスメイトなので名前自体は知っていたが、礼儀として自己紹介を聞き届けた上で俺は質問する。
「それで確認なんだけどさ、キミがヴァンピィさんなんだよね?」
ツイッターのDMでも返事があったので、外堀は埋まってるようなものだが、念のため本人に聞いておく。
月詠は戸惑った顔を見せた後、コクリと頷いた。
そしてこちらを窺うように言葉を吐き出す。
「あの」
うん。
「えっと、その、あの」
うん。待つぞ俺は、彼女が言いたいことを言い切るまで。
「朝は、逃げちゃって、その、ごめんなさい」
意外な言葉が飛び出した。
まさか、彼女の側に謝る理由なんてないだろう。
「いやいや、どう考えても今朝のことは悪いのは俺だから。そりゃ、見知らぬ男に身元特定されたら怖いし、警戒するのは当然でしょ」
「そ、それは、そうだけど」
そこで彼女は言い淀む。
そして恐る恐ると言った様子で言葉を吐き出す。
「けど、ヒ、ヒナだってわかれば、だ、大丈夫だから」
えーっと、それはつまり。
今朝の段階では俺の正体がわからず身構えていたけれど、俺がツイッターで二年以上の付き合いのある信頼できる相手だとわかったから、警戒を解いてくれるという意味か。
ならば俺ももう一歩踏み込んで良さそうだ。
「じゃあ、改めてお願いがあります。今後はネット上だけでなく、リアルでも友達として付き合ってくれますか、ヴァンピィさん」
「あっ、その、えっと」
俺がそう問いかけると、彼女は戸惑ったように視線を逸らした。
えっ? 駄目? まさかここで断られるの?
月詠の視線が水零に向く。
それに気付いた彼女は、楽しそうに言葉を吐き出した。
「リア友が増えるよ。やったね夜宵ちゃん」
よしよし、水零。ナイスアシスト。お前に頼んだ甲斐があった。
「安心して、太陽くんなら大丈夫よ。出会い厨みたいな変な人じゃないから。何せ、私のような美少女に手を出さないくらいの草食系男子だからね。安心安全」
おう。ちょーっと小馬鹿にされてる感じもするが、この際我慢するぞ。
水零に背中を押された月詠さんは、俺の顔を見て、こくりと頷いた。
「わ、わかった。友達、おっけーです。あと、その、敬語はいいから」
よーっし、よし、受け入れてもらえたぞ。
うん、そうだな。ネットの世界だと敬語が癖になってるが、リアルでは同学年ってのももうわかったしな。
しっかし、ネットのヴァンピィさんとは大分キャラが違うな。
リアルだとコミュ障らしいし、ネット弁慶というのが近いかもしれない。
「そ、それと、えと、あの」
今度は向こうから、話を切り出そうとしてくる。
よし、頑張れ、待つからな。キミがどんなに喋るのが苦手でも、ちゃんと言い切るのを待つから。
「その、家で、あの、ハンドルネームはおかしい、から」
ああ、呼び方の話か。
そうだな本名で呼ぶべきだな。
「じゃあ、月詠さん、って呼び方でいい?」
そう訊くと、彼女は戸惑った顔を見せる。
「えっ、えっと、あの」
何を困っているのか、月詠は再び水零の方へ視線を向ける。
それに気付くと、水零は俺に言葉を投げかけてきた。
「ねえねえ、太陽くん」
「おう、なんだよ水零」
その返事を聞くと、彼女はクスリと微笑む。
いや、人を呼んでおいて何、その反応は。何の用だったの?
彼女は嬉しそうに俺の顔と自分の顔を交互に指さしながら月詠に話しかけた。
「私、名前、呼び捨て」
それを聞いて月詠は目を丸くする。
一体、何なのだろうかこのやり取りは?
「あの、あの、その、あれ」
月詠は必死の様子で俺に何事かを伝えようとしてきた。
よし、待つぞ。彼女が言い終わるまで待つからな。
「あの、私も、名前、呼び捨てで、いい」
お、おう。よくわからんが水零に対抗意識が芽生えたらしい。
「じゃあ、夜宵、って呼ぶからな」
初対面で呼び捨てにするのは多少抵抗があったものの、呼び方は決定した。
水零と初めて会った時は、まだ子供だったからそんなこと気にしなかったんだけどな。
「で、その、貴方は」
途切れ途切れに夜宵が言葉を吐き出す。
今度は俺の呼び方の話だろうか。
「ひ、ひな、ひ、ひひひひなななななたたたたたく」
「よし、落ち着いて、落ち着こうな。大丈夫、誰もせかさないから」
もはや俺の名前を最後まで言い切れないくらい緊張していた。
そこでふと思いつく。
「じゃあさ、ヒナでいいぞ」
日向くん、すら言い切れないなら、もっと短いあだ名にしてしまえば彼女の負担も減るだろう。
ハンドルネームと同じ呼び方になってしまうけどな。
俺の提案に、夜宵はコクリと頷いた。
「うん、ヒナ。宜しく」
0
お気に入りに追加
167
あなたにおすすめの小説
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
勇者一行から追放された二刀流使い~仲間から捜索願いを出されるが、もう遅い!~新たな仲間と共に魔王を討伐ス
R666
ファンタジー
アマチュアニートの【二龍隆史】こと36歳のおっさんは、ある日を境に実の両親達の手によって包丁で腹部を何度も刺されて地獄のような痛みを味わい死亡。
そして彼の魂はそのまま天界へ向かう筈であったが女神を自称する危ない女に呼び止められると、ギフトと呼ばれる最強の特典を一つだけ選んで、異世界で勇者達が魔王を討伐できるように手助けをして欲しいと頼み込まれた。
最初こそ余り乗り気ではない隆史ではあったが第二の人生を始めるのも悪くないとして、ギフトを一つ選び女神に言われた通りに勇者一行の手助けをするべく異世界へと乗り込む。
そして異世界にて真面目に勇者達の手助けをしていたらチキン野郎の役立たずという烙印を押されてしまい隆史は勇者一行から追放されてしまう。
※これは勇者一行から追放された最凶の二刀流使いの隆史が新たな仲間を自ら探して、自分達が新たな勇者一行となり魔王を討伐するまでの物語である※
[完結済み]男女比1対99の貞操観念が逆転した世界での日常が狂いまくっている件
森 拓也
キャラ文芸
俺、緒方 悟(おがた さとる)は意識を取り戻したら男女比1対99の貞操観念が逆転した世界にいた。そこでは男が稀少であり、何よりも尊重されていて、俺も例外ではなかった。
学校の中も、男子生徒が数人しかいないからまるで雰囲気が違う。廊下を歩いてても、女子たちの声だけが聞こえてくる。まるで別の世界みたいに。
そんな中でも俺の周りには優しいな女子たちがたくさんいる。特に、幼馴染の美羽はずっと俺のことを気にかけてくれているみたいで……
妻がエロくて死にそうです
菅野鵜野
大衆娯楽
うだつの上がらないサラリーマンの士郎。だが、一つだけ自慢がある。
美しい妻、美佐子だ。同じ会社の上司にして、できる女で、日本人離れしたプロポーションを持つ。
こんな素敵な人が自分のようなフツーの男を選んだのには訳がある。
それは……
限度を知らない性欲モンスターを妻に持つ男の日常
家政婦さんは同級生のメイド女子高生
coche
青春
祖母から習った家事で主婦力抜群の女子高生、彩香(さいか)。高校入学と同時に小説家の家で家政婦のアルバイトを始めた。実はその家は・・・彩香たちの成長を描く青春ラブコメです。
双子の妹の保護者として、今年から共学になった女子高へ通う兄の話
東岡忠良
青春
二卵性双生児の兄妹、新屋敷竜馬(しんやしきりょうま)と和葉(かずは)は、元女子高の如月(きさらぎ)学園高校へ通うことになった。
今年から共学となったのである。
そこは竜馬が想像していた以上に男子が少なかった。
妹の和葉は学年一位の成績のGカップ美少女だが、思春期のせいか、女性のおっぱいの大きさが気になって仕方がなく、兄竜馬の『おちんちん』も気になって仕方がない。
スポーツ科には新屋敷兄弟と幼稚園からの幼馴染で、長身スポーツ万能Fカップのボーイッシュ少女の三上小夏(みかみこなつ)。
同級生には学年二位でHカップを隠したグラビアアイドル級美人の相生優子(あいおいゆうこ)。
中学からの知り合いの小柄なIカップロリ巨乳の瀬川薫(せがわかおる)。
そして小柄な美少年男子の園田春樹(そのだはるき)。
竜馬の学園生活は、彼らによって刺激的な毎日が待っていた。
新屋敷兄妹中心に繰り広げられる学園コメディーです。
それと『お気に入り』を押して頂けたら、とても励みになります。
よろしくお願い致します。
何でも出来る親友がいつも隣にいるから俺は恋愛が出来ない
釧路太郎
青春
俺の親友の鬼仏院右近は顔も良くて身長も高く実家も金持ちでおまけに性格も良い。
それに比べて俺は身長も普通で金もあるわけではなく、性格も良いとは言えない。
勉強も運動も何でも出来る鬼仏院右近は大学生になっても今までと変わらずモテているし、高校時代に比べても言い寄ってくる女の数は増えているのだ。
その言い寄ってくる女の中に俺が小学生の時からずっと好きな桜唯菜ちゃんもいるのだけれど、俺に気を使ってなのか鬼仏院右近は桜唯菜ちゃんとだけは付き合う事が無かったのだ。
鬼仏院右近と親友と言うだけで優しくしてくれる人も多くいるのだけれど、ちょっと話すだけで俺と距離をあける人間が多いのは俺の性格が悪いからだと鬼仏院右近はハッキリというのだ。そんな事を言う鬼仏院右近も性格が悪いと思うのだけれど、こいつは俺以外には優しく親切な態度を崩さない。
そんな中でもなぜか俺と話をしてくれる女性が二人いるのだけれど、鵜崎唯は重度の拗らせ女子でさすがの俺も付き合いを考えてしまうほどなのだ。だが、そんな鵜崎唯はおそらく世界で数少ない俺に好意を向けてくれている女性なのだ。俺はその気持ちに応えるつもりはないのだけれど、鵜崎唯以上に俺の事を好きになってくれる人なんていないという事は薄々感じてはいる。
俺と話をしてくれるもう一人の女性は髑髏沼愛華という女だ。こいつはなぜか俺が近くにいれば暴言を吐いてくるような女でそこまで嫌われるような事をしてしまったのかと反省してしまう事もあったのだけれど、その理由は誰が聞いても教えてくれることが無かった。
完璧超人の親友と俺の事を好きな拗らせ女子と俺の事を憎んでいる女性が近くにいるお陰で俺は恋愛が出来ないのだ。
恋愛が出来ないのは俺の性格に問題があるのではなく、こいつらがいつも近くにいるからなのだ。そう思うしかない。
俺に原因があるなんて思ってしまうと、今までの人生をすべて否定する事になってしまいかねないのだ。
いつか俺が唯菜ちゃんと付き合えるようになることを夢見ているのだが、大学生活も残りわずかとなっているし、来年からはいよいよ就職活動も始まってしまう。俺に残された時間は本当に残りわずかしかないのだ。
この作品は「小説家になろう」「ノベルアッププラス」「カクヨム」「ノベルピア」にも投稿しています。
漫画の寝取り竿役に転生して真面目に生きようとしたのに、なぜかエッチな巨乳ヒロインがぐいぐい攻めてくるんだけど?
みずがめ
恋愛
目が覚めたら読んだことのあるエロ漫画の最低寝取り野郎になっていた。
なんでよりによってこんな悪役に転生してしまったんだ。最初はそう落ち込んだが、よく考えれば若いチートボディを手に入れて学生時代をやり直せる。
身体の持ち主が悪人なら意識を乗っ取ったことに心を痛める必要はない。俺がヒロインを寝取りさえしなければ、主人公は精神崩壊することなくハッピーエンドを迎えるだろう。
一時の快楽に身を委ねて他人の人生を狂わせるだなんて、そんな責任を負いたくはない。ここが現実である以上、NTRする気にはなれなかった。メインヒロインとは適切な距離を保っていこう。俺自身がお天道様の下で青春を送るために、そう固く決意した。
……なのになぜ、俺はヒロインに誘惑されているんだ?
※他サイトでも掲載しています。
※表紙や作中イラストは、AIイラストレーターのおしつじさん(https://twitter.com/your_shitsuji)に外注契約を通して作成していただきました。おしつじさんのAIイラストはすべて商用利用が認められたものを使用しており、また「小説活動に関する利用許諾」を許可していただいています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる