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17-③ ※
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困ったように笑ってチュッとキスをすると、響騎さんはゆっくりと腰を突き出して、熱り立った屹立がメリメリと隘路を裂くように押し込まれる。
「うっ……はぁああ」
「力抜いて、華」
「ンンッ」
圧倒的な質量を更に奥へ捻じ込まれると、ジンジンした痛みに思わず涙をこぼす私に、響騎さんがそれを拭うように目元にキスを落とす。
「全部入ったよ」
「……おめでとうございます」
「なんだそれ」
可笑しそうに笑う顔が愛おしくて、キスをねだって抱き締め合うと、響騎さんは私の様子を見ながら少しずつ腰を動かし始めた。
「ゆっくり馴染ませながら動かすぞ」
「そんなに、気を遣わないで。私の中で気持ちよくなってください」
「……華」
確かに、内臓を押し上げるような強烈な圧迫感はあるけれど、たっぷりと愛されたおかげで奥まで潤っている。
「やっと貴方とこうして繋がることが出来た」
「あんま煽んな」
響騎さんは苦笑すると、痛ければ我慢するなと再び呟いてから抽送を速めていく。
隘路がこじ開けられる痛みがいつの間にか和らぐと、肉襞が擦れる感覚に気持ち良さが生まれて、苦しかった息遣いが甘ったるいものに変わっていく。
ぶちゅんぶちゅんと二人を繋ぐ箇所から響く音が徐々に渇き始め、パンパンと腰を打ちつける音が速くなっていく。
「ヤバい、気持ち良すぎる。あぁ華」
「んんっ、アッ」
二人を繋ぐ律動が早くなればなるほど、響騎さんのことが愛しくて仕方ない。
(もう二度とこの人を失いたくない)
十年もの間、ずっと私を待ってくれていた。こんな人が他にいるはずもないんだから。
「もう二度と離さない。ずっと俺の腕の中に閉じ込めときたい」
「響騎さん……」
「華、愛してるよ」
「私もです」
キスを交わすと、ズンッと最奥に穿たれた楔がビクンと震えて爆ぜるように熱を吐き出すのが分かる。
ドクドクと脈打って、皮膜越しに私の中に精が放たれるのを感じながら、乱れた息を整えるように胸元を上下させると、響騎さんが体を折って覆い被さるように私を抱き締めた。
「ごめんな、華。俺全然余裕なくて……痛くなかったか」
「大丈夫です」
笑顔でいたいのに涙が溢れてくる。
「華……」
心配そうに顔を覗き込む響騎さんの頬に手を添えると、大丈夫だからと伝える代わりに自分からキスをする。
響騎さんは一瞬驚いたように目を見開いたけど、すぐに優しく、私の拙いキスに応えてくれた。
そして楔がずるりと引き抜かれると、開放感と喪失感が同時に襲いかかって来た。
(もうなにも入ってないのに、まだ中に違和感がある)
忘れていたジンジンとする痛みがぶり返してきて、足をモゾモゾさせると、隣に横たわった響騎さんが労わるように私の下腹をそっと撫でる。
「痛むか?」
「痛いって言うより、なんかまだ中に入ってるみたいな感じです」
「風呂、入れそうか」
「大丈夫だと思います」
ベッドの上でしばらくクールダウンすると、私は横抱きにされてバスルームに連れて行かれた。
全てを曝け出した後とはいえ、ベッドの上と違って明るいバスルームの方が何倍も恥ずかしかったけど、私を慈しむような響騎さんと向かい合ってると、そんなことはどうでも良くなった。
「うっ……はぁああ」
「力抜いて、華」
「ンンッ」
圧倒的な質量を更に奥へ捻じ込まれると、ジンジンした痛みに思わず涙をこぼす私に、響騎さんがそれを拭うように目元にキスを落とす。
「全部入ったよ」
「……おめでとうございます」
「なんだそれ」
可笑しそうに笑う顔が愛おしくて、キスをねだって抱き締め合うと、響騎さんは私の様子を見ながら少しずつ腰を動かし始めた。
「ゆっくり馴染ませながら動かすぞ」
「そんなに、気を遣わないで。私の中で気持ちよくなってください」
「……華」
確かに、内臓を押し上げるような強烈な圧迫感はあるけれど、たっぷりと愛されたおかげで奥まで潤っている。
「やっと貴方とこうして繋がることが出来た」
「あんま煽んな」
響騎さんは苦笑すると、痛ければ我慢するなと再び呟いてから抽送を速めていく。
隘路がこじ開けられる痛みがいつの間にか和らぐと、肉襞が擦れる感覚に気持ち良さが生まれて、苦しかった息遣いが甘ったるいものに変わっていく。
ぶちゅんぶちゅんと二人を繋ぐ箇所から響く音が徐々に渇き始め、パンパンと腰を打ちつける音が速くなっていく。
「ヤバい、気持ち良すぎる。あぁ華」
「んんっ、アッ」
二人を繋ぐ律動が早くなればなるほど、響騎さんのことが愛しくて仕方ない。
(もう二度とこの人を失いたくない)
十年もの間、ずっと私を待ってくれていた。こんな人が他にいるはずもないんだから。
「もう二度と離さない。ずっと俺の腕の中に閉じ込めときたい」
「響騎さん……」
「華、愛してるよ」
「私もです」
キスを交わすと、ズンッと最奥に穿たれた楔がビクンと震えて爆ぜるように熱を吐き出すのが分かる。
ドクドクと脈打って、皮膜越しに私の中に精が放たれるのを感じながら、乱れた息を整えるように胸元を上下させると、響騎さんが体を折って覆い被さるように私を抱き締めた。
「ごめんな、華。俺全然余裕なくて……痛くなかったか」
「大丈夫です」
笑顔でいたいのに涙が溢れてくる。
「華……」
心配そうに顔を覗き込む響騎さんの頬に手を添えると、大丈夫だからと伝える代わりに自分からキスをする。
響騎さんは一瞬驚いたように目を見開いたけど、すぐに優しく、私の拙いキスに応えてくれた。
そして楔がずるりと引き抜かれると、開放感と喪失感が同時に襲いかかって来た。
(もうなにも入ってないのに、まだ中に違和感がある)
忘れていたジンジンとする痛みがぶり返してきて、足をモゾモゾさせると、隣に横たわった響騎さんが労わるように私の下腹をそっと撫でる。
「痛むか?」
「痛いって言うより、なんかまだ中に入ってるみたいな感じです」
「風呂、入れそうか」
「大丈夫だと思います」
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全てを曝け出した後とはいえ、ベッドの上と違って明るいバスルームの方が何倍も恥ずかしかったけど、私を慈しむような響騎さんと向かい合ってると、そんなことはどうでも良くなった。
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