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(45)その熱で溶かして※

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 ナファニスの死を受けて〈ユティシアル聖教会〉は、教皇の名においてナファニスの暴挙を罪として告発し、咎人は彼ただ一人であると暴動を抑え込む布令を出した。

 そしてナファニスを信奉する信者はもれなく収監され、アチューダリアの協力の元、ベネンダル鉱石を利用した浄化作用によって、施されていた洗脳を解くことになった。

 破損したティンデシア大聖堂の修繕工事が始まった頃にはウェイロンも体調を回復し、参考人として帝国の取り調べを受けることになった。

「お母様の無念は晴らせたかな」

「どうかしらね。ナファニスが母の実の兄だったと知ってしまったもの。あの時絶望した母の顔がなにを意味していたのかと思うと、いたたまれないわね」

「ルーシャ」

 リルカは数日ぶりに訪れた〈レヴィアタン〉の自室で、寝台に腰掛けて力なく笑うルーシャを抱き締めると、自分の無力さを痛感しながら小さく息を吐いた。

「結局はアタシの自己満足だったのよね」

「ルーシャだけじゃないよ、私だってそう。母さんがこの結果を望んでたかどうかなんて、私には分からないよ」

「そうね。それにアナタすら疑ったアタシに、それでもアナタは約束を違えずに動いてくれた」

「父さんを信じてたし、ルーシャは私の特別だから」

「特別。ふふ、やっぱり親子ね。似たようなことを言うわ」

「なにそれ、父さんがなんか言ったの」

「アナタはなににも変え難い宝物なんですって」

「うわぁ、きっしょ」
「あらヤダ、なんてこと言うの」

 驚いた声を出しながらもルーシャは肩を揺らして、リルカの髪を撫でる。

「宝物なら借金押し付けて行方不明になんかならないと思うけどね」

「ふふふ。確かに褒められたことじゃないけど、だけどそれだって、愛する人のためにしたことよ。まあでも、そのおかげでアナタと出会えたわ」

「そうだね。それがなければ帝国に来ることもなかったし、ルーシャと出会うこともなかったんだし」

「そんな寂しいこと言わないでよ」

 リルカがルーシャの手を取って顔を見つめると、ルーシャは反対の手でリルカの顎を持ち上げるようにして唇を重ねる。

 リルカの唇を甘噛みするようにルーシャが口付けを繰り返すと、チュッと吸い付くように下唇を食むと舌でなぞる。

「んっ、ふ、んん」

 しばらく触れることさえ出来なかったルーシャの唇が触れるだけで、リルカの身体は芯から熱を持ち、意識すればするほど甘ったるい息遣いが漏れていく。

 容赦なく口の中に挿し込まれたルーシャの舌が動き回ると、そのまま寝台に押し倒されてシャツを脱がされ、胸元を覆い隠す布が剥ぎ取られる。

「なんか、日に日にこの動きが早くなってない?」

「あら、なんだかまだ余裕がありそうね」
「あぁん」

 窮屈な締め付けから解放され、まろび出た白い乳房にしゃぶりつくと、ルーシャの手はいたずらに動き回って尖り始めた乳首を摘んで捏ねる。

 片方を口に含まれて舌先で嬲られると、尾てい骨の辺りからゾクリとした甘い痺れが迫り上がって、リルカは思わず身体を震わせる。

「気持ちイイのね」
「うん、すごく」
「アタシを煽るのが上手いわね」

 口角を上げたルーシャがリルカの唇を奪うと、そのまま口付けは首筋から胸元に降りて、赤く膨らんだ乳首を甘噛みして口に含む。

「はぁっ、ん、やん」

 ぴちゃぴちゃと跳ねるような水音を立てながら、ルーシャの乾いた指先がリルカの脇腹から臍を辿ってズボンの中に忍び込むと、柔らかい下生えの上で円を描く。

「なぁに、そんな物欲しそうな顔して」

 気が逸って腰を浮かせるリルカに揶揄うような笑みを浮かべると、ルーシャは指の動きを止めてリルカを上目遣いに見上げる。

「だって」
「だってどうしたのよ」
「分かってるくせに聞かないで」

 リルカが顔を真っ赤にして肩を叩くと、ルーシャは満足げに笑みを浮かべ、リルカの臍に舌を這わせながら、器用に腰紐を解いてズボンを下着ごと引き抜く。

「もうこんなに濡らして、イケナイ子ね」

 そう言うと、唾液で湿らせた指に溢れ出た蜜を纏わせて、一気に蜜壺の奥を暴いて掻き回す。

「やぁあ、はぅ」

「キツく締めるわね。そんなに気持ちイイのかしら」

 ぶちゅっと空気を含んだ水音が響くと、蜜を湛えた隘路をルーシャの指が動き回って、肉襞が乱暴に擦られる。

「あっ、ん、ルーシャ……」

「ここでしょ。ほら、締まったわ」

「ん、そこ、気持ちいい。あっ、あぁあ」

 リルカが恍惚とした表情を浮かべて甘い刺激に身を委ねると、ルーシャは無防備な胸元の果実を口に含んで歯を立てる。

「やぁん、そ、んな、両方なんて」

「まだよ。ココもでしょ」

「ひゃん」

 蜜口の花弁に護られた秘芽を暴かれ指で弾かれると、堪え切れずに甘ったるい息が漏れる。

 ルーシャの親指の腹が器用に秘芽を擦り、蜜壺に沈められた二本の指が不規則に蠢くと、久しぶりに与えられる快感に、リルカは性急に絶頂へと押しやられる。

「あぁああん」
「可愛い子」

 どろりとした蜜を伴って膣壁を擦る指が引き抜かれると、ルーシャはその指を口に含んで念入りに蜜を舐め取るように舌を這わせてリルカに見せつける。

「あんまり可愛いから、ゆっくり愛してあげられそうにないわ」

 ルーシャは性急に服を脱ぎ捨てると、腹まで反り返った赤黒い屹立に手を添えると、ぐずぐずに蕩けた蜜壺に切っ先を埋め、一気に奥まで捩じ込んで隘路をこじ開ける。

「あぁあっ、ルーシャ」

「んっ、奥までとろとろで気持ちイイわ」

 ずるりと浅瀬まで引き抜いて再び奥へと穿つと、緩やかにそれを何度も繰り返して、久々の行為に緊張したように締め付ける隘路を解していく。

「んっ、あぁあ、奥、凄い気持ちいい」

「本当にアナタって子は」

 熟れた肉襞をルーシャの剛直が擦るたびに、リルカは嬌声を上げて腰をビクッと震わせながら隘路を締め付ける。

「ここを擦られるのが好きでしょ」

 ルーシャが腰を押し付けるように最奥をぐりぐりと刺激すると、リルカは堪らず逃げるように腰を揺らすが、ルーシャがそれを許さずに押さえ付けられる。

「やんっ、あ、あぁ、んん。それだめ。変になっちゃう」

「変にじゃないでしょ、気持ちよくなってるの。でもそろそろアタシも我慢が利かないわ」

 言葉通りに抽送の動きを速めると、浅瀬まで引き抜いた屹立を何度も奥に打ち付けるように、リルカの粟立つ膣襞を擦りながら、締まる隘路を暴いていく。

「リルカ、舌出して」

 上体を屈めて顔を寄せ、享楽に喘ぐリルカの頬に手を添えると、ルーシャは吸い上げるように差し出された舌を口に含んで舌を絡め取る。

 上と下で空気を含んだ鈍い水音を立てながら、ルーシャの腰使いが一層激しくなると、リルカの嬌声はくぐもって鼻から抜け、ルーシャを抱く腕に力が入る。

「そうしてアタシを手放せなくなればいいのよ」

 ルーシャは妖艶に微笑むと、リルカの腰を少し浮かせて膝の上に乗せ、膝立ちの状態で激しく腰を打ち付けて一気に抽送を速める。

「あんっ、あん、だめ、だめぇ」

「ダメじゃないでしょ、気持ちイイでしょ」

「んっ、ルーシャ」
「触って欲しいのね」

 秘芽を捏ねられるとリルカは呆気なく絶頂に追いやられ、どろどろに蕩けた膣壁を締め付けると、ルーシャは堪えるような顔をしながら更に抽送を速める。

「リルカ、もう、出すわよ」
「んっ、ルーシャ、ルーシャ」

 舌を絡めて激しい口付けを交わしながら、最奥までルーシャを呑み込むと、余裕のない息遣いと共に、昂まった熱がそこで爆ぜて吐き出された。
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