25 / 46
(25)深く刻まれたトラウマ
しおりを挟む
啄むだけのキスは、重ね合わせる度に深さを増していき、潤んだ感触が何度もリルカの唇を這うと、つぐんだ唇を割ってそのまま歯列をなぞり、更にその奥へと潜り込んでいく。
「んふっ」
初めての感覚にリルカが甘い息を漏らすと、ルーシャの舌がリルカの舌を捉え、口腔内を舐るように緩やかに蠢く。
くちゅりと空気を含んだ水音が響くと、リルカは羞恥で逃げ出したい気持ちになるが、ルーシャの手に顎を捉えられて顔を背けることも出来ずに貪られる。
互いの唾液が混ざり合い、鈍く泡立つ水音が身体の中から響いて、リルカは言いようのない甘い痺れを感じながら、懸命にルーシャの舌の動きを追うと、その背中に腕を回す。
「ねえ、まさかと思うけど、ムゥダルとキスしたことがあるのかしら」
「な、ないですよ。なんでですか」
「じゃあ、故郷に恋人が居たのかしら」
嫉妬が滲む眼差しに、リルカの方こそ嫉妬が込み上げて顔を背ける。
「そんなの居ませんよ。ルーシャさんの方こそ、大人ですもんね。私みたいな小娘相手じゃ、さぞかし物足りないでしょうね」
「リルカ……違うのよ、ごめんなさい。機嫌を直してちょうだい」
そっぽを向いたリルカの頬を撫で、自分の方を向かせると、ルーシャは真っ直ぐにリルカを見つめて改めて優しく頬を撫でる。
「アナタはこんなに可愛いんですもの、誰かにそんな蕩けた顔を見せたんじゃないかと思うと、どうしてもイライラしちゃうのよ」
「そんなの私だって同じです」
「アタシ言ったわよね。誰かを特別に思うのも、触れたいと思うのもリルカが初めてだって」
「でも、男の人は好きとか関係なく、その……誘われたらこういうことも出来るし、娼館とかにも行くんじゃないんですか」
「リルカ、それは偏った一部の特殊な例だわ。アナタちょっとムゥダルに毒され過ぎよ。本当にあの歩くイチモツはロクでもないわね」
「だってムゥダルだけじゃないですよ。ギィタスもアーサーもジュダルだって、男所帯じゃその、色々と発散出来ないからって。私も何度か娼館に誘われましたし」
「アイツら……」
腹の底から湧き上がるような低い声を出すと、ルーシャはリルカの手を両手で包むように握って、よく聞いて欲しいと話を続ける。
「確かに男の中には、好きって感情とは別にそういうことをしたくなるヤツも居るわ。でもアタシは違うの」
「でもルーシャさんは素敵だし、そう言われても私、不安です」
「そうね、好きって言葉だけじゃ足りないかも知れないわね。でもね、リルカはきっと優しいから、アナタが傷付くのがイヤなのよ。だからこの話をするかどうするべきか迷ってるの」
「どういうことですか」
「今からする話を聞いた後、アナタは恋情じゃなくてアタシに同情の目を向けるわ。それが怖いのよ」
「ルーシャさん……」
肩を落として俯いてしまった様子に、以前親を殺されたと言っていたことと関係してるのだろうかと、掛ける言葉に迷う。
そして言葉を掛ける代わりにルーシャの背中を撫でようとして、リルカの手は躊躇ったように空を切る。
一見すると双翼を広げ、海原から天に向かって飛翔する古代竜が描かれているが、手が止まったのはその背中を近くで見ると、焼け爛れて引き攣れた痕や、抉れたような痕が見えたからだ。
「一人で、抱えないでくれませんか」
リルカは膝の上でギュッと手を握ると、震える声を絞り出した。
「リルカ」
「私は貴方に私を知って欲しいし、理解して受け止めて欲しい。それと同じくらいの貴方を知りたいし、理解したい」
「ああ、背中を見たのね」
「ルーシャさんを知りたいです。ごめんなさい、きっと辛いことなのに聞きたがってしまって」
「イイのよ。そうよね、アタシだってリルカのことを知っていきたいもの。ただ、アタシは平気だけどアナタにとっては辛いと思うの。それでも聞いてくれるかしら」
「はい。話してください」
頷いたリルカを見つめて手を引くと、寝台の枕元に並んで腰掛け、ルーシャはリルカを抱き寄せて壁に持たれる。
「うちは母一人子一人でね、幼い頃は山深い森の中で、アタシは母と二人でひっそり暮らしてたの。貧しいけれど母は愛情深い人でね、苦労はあったけど毎日幸せだった」
リルカは相槌を打たず、話の続きを待つようにルーシャを見つめる。
「だけどね、ある日骸獣を操る野盗が現れて、母はアタシの目の前で殺されたの」
ルーシャはそこで言葉を切ると、まだ話しても構わないかとリルカの顔を覗き込む。リルカは黙って頷いてルーシャの手をしっかりと握る。
「ちょっとその殺され方が異常でね、母は骸獣に襲われた後、アタシの目の前で辱められて、何度も剣を突き立てられて絶命したの。最期にアタシの手を必死に掴んでね」
「もしかして背中はその時に」
「ええ。いたぶるために焼かれたわ。アタシその時に死んだと思ったんだけど、ベイルが拾ってくれてね。衝撃が強過ぎたからか幼い頃は記憶も失ってたの」
リルカは泣きそうになるのを必死に堪え、ルーシャの手を握り締める手に力を込める。
「〈レヴィアタン〉での生活に慣れた頃、アタシの体に起こった異変が切っ掛けで、アタシは記憶を取り戻したの。そして母を殺した相手を調べるうち、意図的に殺されたことが分かったわ」
ルーシャの表情に苦悩は浮かんでいないが、焦点の合わない視線は遠い昔を見つめているようだった。
「母を手籠にした男が、母を殺せとあの日の骸獣使いを寄越したの。母は翼人で、その血を引いたアタシにも翼が生えたわ。復讐を決めたアタシは背中の翼をもいで、アタシの命を繋いでくれたレヴィアタンのタトゥを入れた」
「だから火傷以外に抉れたような痕があるんですね」
「あら、それも気付いてたのね」
ルーシャはすっかり乾いた髪に触れ、この髪は翼人特有のものなのだと呟いた。
「翼人は大陸を地に落とした咎人の象徴よ。女神ユレイシアを唯一神とするリンドルナじゃ、翼人は最も愚かで罪深い存在。だからこの髪は忌み嫌われる不吉な色なの」
「とっても綺麗。私は大好きですよ」
「ふふ、ありがとう」
ルーシャは握った手を持ち上げてそこに口付けると、話が逸れたわねと苦笑して小さく息を吐いた。
「母の死があって、その凄惨な場面が目に焼き付いてしまったから、アタシは男である自分を受け入れられなくなったの。だから女性を守りこそしても、触れるなんて以ての外だったわ」
「だったらどうして私を?」
「どうしてかしらね。男の子として出会ったからかしら。それに圧倒的な戦いぶりを目の当たりにして、守ってあげたいって気持ちを抱かなくて済む相手だからかも知れないわね」
「女だって分かってもですか」
「不思議よね。もちろん怖い気持ちもあるのよ、母を犯した男となにが違うのかって。だけど愛しくて触れてしまうってことがどういうことなのか、リルカを見てると考えなくても感じるの」
「私やっぱりルーシャさんが好きです」
「あら、ありがとう」
「だから……無理ならやめても良いから、貴方の手で私を女にしてください」
「んふっ」
初めての感覚にリルカが甘い息を漏らすと、ルーシャの舌がリルカの舌を捉え、口腔内を舐るように緩やかに蠢く。
くちゅりと空気を含んだ水音が響くと、リルカは羞恥で逃げ出したい気持ちになるが、ルーシャの手に顎を捉えられて顔を背けることも出来ずに貪られる。
互いの唾液が混ざり合い、鈍く泡立つ水音が身体の中から響いて、リルカは言いようのない甘い痺れを感じながら、懸命にルーシャの舌の動きを追うと、その背中に腕を回す。
「ねえ、まさかと思うけど、ムゥダルとキスしたことがあるのかしら」
「な、ないですよ。なんでですか」
「じゃあ、故郷に恋人が居たのかしら」
嫉妬が滲む眼差しに、リルカの方こそ嫉妬が込み上げて顔を背ける。
「そんなの居ませんよ。ルーシャさんの方こそ、大人ですもんね。私みたいな小娘相手じゃ、さぞかし物足りないでしょうね」
「リルカ……違うのよ、ごめんなさい。機嫌を直してちょうだい」
そっぽを向いたリルカの頬を撫で、自分の方を向かせると、ルーシャは真っ直ぐにリルカを見つめて改めて優しく頬を撫でる。
「アナタはこんなに可愛いんですもの、誰かにそんな蕩けた顔を見せたんじゃないかと思うと、どうしてもイライラしちゃうのよ」
「そんなの私だって同じです」
「アタシ言ったわよね。誰かを特別に思うのも、触れたいと思うのもリルカが初めてだって」
「でも、男の人は好きとか関係なく、その……誘われたらこういうことも出来るし、娼館とかにも行くんじゃないんですか」
「リルカ、それは偏った一部の特殊な例だわ。アナタちょっとムゥダルに毒され過ぎよ。本当にあの歩くイチモツはロクでもないわね」
「だってムゥダルだけじゃないですよ。ギィタスもアーサーもジュダルだって、男所帯じゃその、色々と発散出来ないからって。私も何度か娼館に誘われましたし」
「アイツら……」
腹の底から湧き上がるような低い声を出すと、ルーシャはリルカの手を両手で包むように握って、よく聞いて欲しいと話を続ける。
「確かに男の中には、好きって感情とは別にそういうことをしたくなるヤツも居るわ。でもアタシは違うの」
「でもルーシャさんは素敵だし、そう言われても私、不安です」
「そうね、好きって言葉だけじゃ足りないかも知れないわね。でもね、リルカはきっと優しいから、アナタが傷付くのがイヤなのよ。だからこの話をするかどうするべきか迷ってるの」
「どういうことですか」
「今からする話を聞いた後、アナタは恋情じゃなくてアタシに同情の目を向けるわ。それが怖いのよ」
「ルーシャさん……」
肩を落として俯いてしまった様子に、以前親を殺されたと言っていたことと関係してるのだろうかと、掛ける言葉に迷う。
そして言葉を掛ける代わりにルーシャの背中を撫でようとして、リルカの手は躊躇ったように空を切る。
一見すると双翼を広げ、海原から天に向かって飛翔する古代竜が描かれているが、手が止まったのはその背中を近くで見ると、焼け爛れて引き攣れた痕や、抉れたような痕が見えたからだ。
「一人で、抱えないでくれませんか」
リルカは膝の上でギュッと手を握ると、震える声を絞り出した。
「リルカ」
「私は貴方に私を知って欲しいし、理解して受け止めて欲しい。それと同じくらいの貴方を知りたいし、理解したい」
「ああ、背中を見たのね」
「ルーシャさんを知りたいです。ごめんなさい、きっと辛いことなのに聞きたがってしまって」
「イイのよ。そうよね、アタシだってリルカのことを知っていきたいもの。ただ、アタシは平気だけどアナタにとっては辛いと思うの。それでも聞いてくれるかしら」
「はい。話してください」
頷いたリルカを見つめて手を引くと、寝台の枕元に並んで腰掛け、ルーシャはリルカを抱き寄せて壁に持たれる。
「うちは母一人子一人でね、幼い頃は山深い森の中で、アタシは母と二人でひっそり暮らしてたの。貧しいけれど母は愛情深い人でね、苦労はあったけど毎日幸せだった」
リルカは相槌を打たず、話の続きを待つようにルーシャを見つめる。
「だけどね、ある日骸獣を操る野盗が現れて、母はアタシの目の前で殺されたの」
ルーシャはそこで言葉を切ると、まだ話しても構わないかとリルカの顔を覗き込む。リルカは黙って頷いてルーシャの手をしっかりと握る。
「ちょっとその殺され方が異常でね、母は骸獣に襲われた後、アタシの目の前で辱められて、何度も剣を突き立てられて絶命したの。最期にアタシの手を必死に掴んでね」
「もしかして背中はその時に」
「ええ。いたぶるために焼かれたわ。アタシその時に死んだと思ったんだけど、ベイルが拾ってくれてね。衝撃が強過ぎたからか幼い頃は記憶も失ってたの」
リルカは泣きそうになるのを必死に堪え、ルーシャの手を握り締める手に力を込める。
「〈レヴィアタン〉での生活に慣れた頃、アタシの体に起こった異変が切っ掛けで、アタシは記憶を取り戻したの。そして母を殺した相手を調べるうち、意図的に殺されたことが分かったわ」
ルーシャの表情に苦悩は浮かんでいないが、焦点の合わない視線は遠い昔を見つめているようだった。
「母を手籠にした男が、母を殺せとあの日の骸獣使いを寄越したの。母は翼人で、その血を引いたアタシにも翼が生えたわ。復讐を決めたアタシは背中の翼をもいで、アタシの命を繋いでくれたレヴィアタンのタトゥを入れた」
「だから火傷以外に抉れたような痕があるんですね」
「あら、それも気付いてたのね」
ルーシャはすっかり乾いた髪に触れ、この髪は翼人特有のものなのだと呟いた。
「翼人は大陸を地に落とした咎人の象徴よ。女神ユレイシアを唯一神とするリンドルナじゃ、翼人は最も愚かで罪深い存在。だからこの髪は忌み嫌われる不吉な色なの」
「とっても綺麗。私は大好きですよ」
「ふふ、ありがとう」
ルーシャは握った手を持ち上げてそこに口付けると、話が逸れたわねと苦笑して小さく息を吐いた。
「母の死があって、その凄惨な場面が目に焼き付いてしまったから、アタシは男である自分を受け入れられなくなったの。だから女性を守りこそしても、触れるなんて以ての外だったわ」
「だったらどうして私を?」
「どうしてかしらね。男の子として出会ったからかしら。それに圧倒的な戦いぶりを目の当たりにして、守ってあげたいって気持ちを抱かなくて済む相手だからかも知れないわね」
「女だって分かってもですか」
「不思議よね。もちろん怖い気持ちもあるのよ、母を犯した男となにが違うのかって。だけど愛しくて触れてしまうってことがどういうことなのか、リルカを見てると考えなくても感じるの」
「私やっぱりルーシャさんが好きです」
「あら、ありがとう」
「だから……無理ならやめても良いから、貴方の手で私を女にしてください」
0
お気に入りに追加
141
あなたにおすすめの小説
月の後宮~孤高の皇帝の寵姫~
真木
恋愛
新皇帝セルヴィウスが即位の日に閨に引きずり込んだのは、まだ十三歳の皇妹セシルだった。大好きだった兄皇帝の突然の行為に混乱し、心を閉ざすセシル。それから十年後、セシルの心が見えないまま、セルヴィウスはある決断をすることになるのだが……。
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
イケメン彼氏は警察官!甘い夜に私の体は溶けていく。
すずなり。
恋愛
人数合わせで参加した合コン。
そこで私は一人の男の人と出会う。
「俺には分かる。キミはきっと俺を好きになる。」
そんな言葉をかけてきた彼。
でも私には秘密があった。
「キミ・・・目が・・?」
「気持ち悪いでしょ?ごめんなさい・・・。」
ちゃんと私のことを伝えたのに、彼は食い下がる。
「お願いだから俺を好きになって・・・。」
その言葉を聞いてお付き合いが始まる。
「やぁぁっ・・!」
「どこが『や』なんだよ・・・こんなに蜜を溢れさせて・・・。」
激しくなっていく夜の生活。
私の身はもつの!?
※お話の内容は全て想像のものです。現実世界とはなんら関係ありません。
※表現不足は重々承知しております。まだまだ勉強してまいりますので温かい目で見ていただけたら幸いです。
※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
では、お楽しみください。
転生したら、6人の最強旦那様に溺愛されてます!?~6人の愛が重すぎて困ってます!~
月
恋愛
ある日、女子高生だった白川凛(しらかわりん)
は学校の帰り道、バイトに遅刻しそうになったのでスピードを上げすぎ、そのまま階段から落ちて死亡した。
しかし、目が覚めるとそこは異世界だった!?
(もしかして、私、転生してる!!?)
そして、なんと凛が転生した世界は女性が少なく、一妻多夫制だった!!!
そんな世界に転生した凛と、将来の旦那様は一体誰!?
皇帝陛下は身ごもった寵姫を再愛する
真木
恋愛
燐砂宮が雪景色に覆われる頃、佳南は紫貴帝の御子を身ごもった。子の未来に不安を抱く佳南だったが、皇帝の溺愛は日に日に増して……。※「燐砂宮の秘めごと」のエピローグですが、単体でも読めます。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
お母様が国王陛下に見染められて再婚することになったら、美麗だけど残念な義兄の王太子殿下に婚姻を迫られました!
奏音 美都
恋愛
まだ夜の冷気が残る早朝、焼かれたパンを店に並べていると、いつもは慌ただしく動き回っている母さんが、私の後ろに立っていた。
「エリー、実は……国王陛下に見染められて、婚姻を交わすことになったんだけど、貴女も王宮に入ってくれるかしら?」
国王陛下に見染められて……って。国王陛下が母さんを好きになって、求婚したってこと!? え、で……私も王宮にって、王室の一員になれってこと!?
国王陛下に挨拶に伺うと、そこには美しい顔立ちの王太子殿下がいた。
「エリー、どうか僕と結婚してくれ! 君こそ、僕の妻に相応しい!」
え……私、貴方の妹になるんですけど?
どこから突っ込んでいいのか分かんない。
美幼女に転生したら地獄のような逆ハーレム状態になりました
市森 唯
恋愛
極々普通の学生だった私は……目が覚めたら美幼女になっていました。
私は侯爵令嬢らしく多分異世界転生してるし、そして何故か婚約者が2人?!
しかも婚約者達との関係も最悪で……
まぁ転生しちゃったのでなんとか上手く生きていけるよう頑張ります!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる