エロスな徒然

かめのこたろう

文字の大きさ
上 下
68 / 221

2017年 10月13日

しおりを挟む

 「敵の女幹部の魅力とはなにか」といったら、「美人でセクシーな組織人がロミジュリ効果を併せ持つ」というところで結論は出ているはずです。
 黄金薔薇十字団やメーソンを初めとする秘密結社ではどこでも入団時の諮問に採用しているため、知らない人間は世界征服を目論むことすら出来ない、もしくはそれを阻むために全身タイツを着る覚悟も無いトウシロと思われても仕方ありません。
 でももしかしたら忘れちゃってるうっかりさんもいるかもしれないので一応復習したいと思います。

 まず「組織人」であるということ。
 これは集団や主義主張に殉じる組織人であるということで、自分を殺してがんばらなければいけない、何をされても我慢しなくてはならないことがその要諦です。
 具体的には、部下を持つ責任ある立場の組織人であることで、責任感や包容力、ちょっと弱気になっちゃったときのインパクトなどを持つことになり。
 女性がこの属性を帯びることでいわゆる「くっ殺」や「上官言葉を使う気丈な女の子」効果を得ることができます。
 「女軍人」、「女騎士」、「女上司」がその代表でしょう。

 次に「美人でセクシー」であること。
 人の上に立つ者、組織を束ねる人間には「カリスマ」が必須です。
 カリスマには精神的なものも必要ですが、「外観」、つまりは見た目も重要。
 男性であれば「逞しさ」「雄々しさ」となり、女性であれば「綺麗」「可愛い」「エッチ」になります。
 つまり悪の組織の幹部である女性は「美人でセクシー」でなければならないのです。
 そうでなければ荒くれ者どもやニヒルな悪党である配下の心を掴んで組織を纏め上げることなど不可能。
 これが不細工でエロくなければ全然説得力がありません。
 「悪の組織の女幹部」といわれて皆さんが頭に思い浮かべる存在が、美人でエッチな衣装を着ている理由がこれでおわかりいただけたかと思います。

 最後に「ロミジュリ効果」。
 これは説明するまでもなく「敵対する組織に属する男女が想いあっちゃう」ことですね。
 互いに組織や主義主張に身を捧げなくてはならない、しかし敵であるはずの相手に芽生えてしまった感情に心を焦がし続ける。
 個人的な愛情と組織人としての責任の狭間で揺れる心、その葛藤こそがロミジュリ効果に他なりません。
 まぁ、つまり「障害が多いほど燃える」の伝統的な典型であります。
 それが最も顕著に現れると、主人公と敵対する陣営の女幹部との間のメロドラ展開になるのですが。
 そこまであからさまでなくても、キャラ造形の根底にはこの効果の持つ魅力が存在しているのは確実。
 美人でエッチな格好をした女幹部という存在は潜在的にその効果を見るものの心に訴え続けているのです。
 
 以上挙げた三つの属性は、それぞれ個別でも大きな効果を発揮して様々な付加価値を齎すものですが、それを同時に並存させている「敵の女幹部」が魅力的でないわけがありませんね。
 見た目がいいのは言うに及ばず、さらに組織人としてがんばっていて、もしかしたら敵に胸キュンしちゃってる女の子……。
 こうしてあらためて鑑みると、否応無くその威力を思い知らされてしまいます。

 いまや戦隊モノだけでなく、あらゆる分野でなくてはならないものになっている「敵の女幹部」。
 その道を志そうとするならば必須の一般常識なので、もし忘れていた人がいたようならばこれを機に心に刻み込んでおきませう。

しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

セーラー服美人女子高生 ライバル同士の一騎討ち

ヒロワークス
ライト文芸
女子高の2年生まで校内一の美女でスポーツも万能だった立花美帆。しかし、3年生になってすぐ、同じ学年に、美帆と並ぶほどの美女でスポーツも万能な逢沢真凛が転校してきた。 クラスは、隣りだったが、春のスポーツ大会と夏の水泳大会でライバル関係が芽生える。 それに加えて、美帆と真凛は、隣りの男子校の俊介に恋をし、どちらが俊介と付き合えるかを競う恋敵でもあった。 そして、秋の体育祭では、美帆と真凛が走り高跳びや100メートル走、騎馬戦で対決! その結果、放課後の体育館で一騎討ちをすることに。

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

アニラジロデオ ~夜中に声優ラジオなんて聴いてないでさっさと寝な!

坪庭 芝特訓
恋愛
 女子高生の零児(れいじ 黒髪アーモンドアイの方)と響季(ひびき 茶髪眼鏡の方)は、深夜の声優ラジオ界隈で暗躍するネタ職人。  零児は「ネタコーナーさえあればどんなラジオ番組にも現れ、オモシロネタを放り込む」、響季は「ノベルティグッズさえ貰えればどんなラジオ番組にもメールを送る」というスタンスでそれぞれネタを送ってきた。  接点のなかった二人だが、ある日零児が献結 (※10代の子限定の献血)ルームでラジオ番組のノベルティグッズを手にしているところを響季が見つける。  零児が同じネタ職人ではないかと勘付いた響季は、献結ルームの職員さん、看護師さん達の力も借り、なんとかしてその証拠を掴みたい、彼女のラジオネームを知りたいと奔走する。 ここから第四部その2⇒いつしか響季のことを本気で好きになっていた零児は、その熱に浮かされ彼女の核とも言える面白さを失いつつあった。  それに気付き、零児の元から走り去った響季。  そして突如舞い込む百合営業声優の入籍話と、みんな大好きプリント自習。  プリントを5分でやっつけた響季は零児とのことを柿内君に相談するが、いつしか話は今や親友となった二人の出会いと柿内君の過去のこと、更に零児と響季の実験の日々の話へと続く。  一学年上の生徒相手に、お笑い営業をしていた少女。  夜の街で、大人相手に育った少年。  危うい少女達の告白百人組手、からのKissing図書館デート。  その少女達は今や心が離れていた。  ってそんな話どうでもいいから彼女達の仲を修復する解決策を!  そうだVogue対決だ!  勝った方には当選したけど全く行く気のしない献結啓蒙ライブのチケットをプレゼント!  ひゃだ!それってとってもいいアイデア!  そんな感じでギャルパイセンと先生達を巻き込み、ハイスクールがダンスフロアに。 R15指定ですが、高濃度百合分補給のためにたまにそういうのが出るよというレベル、かつ欠番扱いです。 読み飛ばしてもらっても大丈夫です。 検索用キーワード 百合ん百合ん女子高生/よくわかる献血/ハガキ職人講座/ラジオと献血/百合声優の結婚報告/プリント自習/処世術としてのオネエキャラ/告白タイム/ギャルゲー収録直後の声優コメント/雑誌じゃない方のVOGUE/若者の缶コーヒー離れ

小さなことから〜露出〜えみ〜

サイコロ
恋愛
私の露出… 毎日更新していこうと思います よろしくおねがいします 感想等お待ちしております 取り入れて欲しい内容なども 書いてくださいね よりみなさんにお近く 考えやすく

文章練習ノート

クロレキシー
エッセイ・ノンフィクション
 文章を練習する事を目的とした詩や描写など。他サイトで掲載した過去の掌編など。  詩やその他のジャンルが見当たらないので、エッセイにて登録いたしました。  厳しいご指摘も含めて、感想おまちしています。

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

仄暗こぼれ話~日本神話・妖怪伝説・民話など~日本霊異記から遠野物語くらいの時代間で~

霞花怜
エッセイ・ノンフィクション
連載中の『仄暗い灯が迷子の二人を包むまで』に登場する神様や民話や逸話について、好き勝手に解説しています。作者の個人的な感想など多く含みますので、参考にはしないでください。面白おかしく読んで「そんなんだな~」と思う程度でお願いします。一話完結型なので、どの話から読んでも「へぇ」で終われると思います。不定期更新です。 本作はこちら↓ 『仄暗い灯が迷子の二人を包むまで』 https://www.alphapolis.co.jp/novel/20419239/463890795

処理中です...