59 / 221
2017年 08月09日
しおりを挟む「くノ一」が何故こうも我々の心を捉えて離さないのか。
極東の島国に原始集落が生まれ、集団同士の争いが発生し始めたころには既に多くの男たちを思い悩ませていたであろうことは想像に難くありません。
「戦争」という現象と同時に「スパイ」「間諜」と呼ばれる存在もまた発生したのだろうと思われます。
そして特に女性がそれになることで幾多の価値を包括する一つの概念が生まれました。
それが「くノ一」。
その始まりより基本的には「男」のものであった戦闘行為。
それに女性が関わることは男同士の戦争とは根本的に意味合いが変わってきます。
なにしろ相手は「勝利条件を叶えるために、己を殺して組織のためにいろいろ我慢しなくてはならない女の子」です。
捕らえた時の対応が「フフフ、身体に聞いてやろう」「くっ、何をされても吐かないぞ!」というものになるのは自然な成り行きであったでしょう。
さらに「くノ一」はその職務の性質上、「色仕掛け」という必須行為をもっています。
スパイである以上、自分の性的魅力を駆使して目的を達成することが求められ、セックスシンボルであることの重要性は自明であり、「美人でエッチなコスチュームを着ているのが自然」という重要なキーポイントを持つに至りました。
ここが他の戦いに関わる女性、「組織のためにがんばる我慢する」という性質をもつことについては共通している女軍人や女騎士などと差別化がなされた所以でした。
つまり「自分の意思に反して無理やり気持ちよくさせられちゃう綺麗でエッチな格好をした女の子」がその本質であり、十分な説得力と歴史的な背景をもったのがまさしく「くノ一」だったのです。
恐らく「悔しいけど感じちゃう」を具現するものとしては、一つの到達点であり至高にして唯一のものであるのは間違いない「くノ一」。
その魅力はすでにこの国だけでなく、地球規模でグローバルに拡散し続けています。
あらゆる言語、あらゆる人種を超えて、全ての人間が「くノ一」という言葉だけでわかりあえる。
にっこり笑顔になれる。
そんな日がくるのも、もう間も無くでしょう。
0
お気に入りに追加
5
あなたにおすすめの小説
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
第14回恋愛小説大賞エントリー作品を集計してみた
スケキヨ
エッセイ・ノンフィクション
★「HOTランキング」のデータも集計してみました。★
2021年2月に開催されているアルファポリス主催「第14回恋愛小説大賞」。全応募作品のタイトルから、今年の恋愛小説大賞の流行や傾向、対策(?)について考えてみたいと思います。期間中の順位の推移なども記録していきます。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
セーラー服美人女子高生 ライバル同士の一騎討ち
ヒロワークス
ライト文芸
女子高の2年生まで校内一の美女でスポーツも万能だった立花美帆。しかし、3年生になってすぐ、同じ学年に、美帆と並ぶほどの美女でスポーツも万能な逢沢真凛が転校してきた。
クラスは、隣りだったが、春のスポーツ大会と夏の水泳大会でライバル関係が芽生える。
それに加えて、美帆と真凛は、隣りの男子校の俊介に恋をし、どちらが俊介と付き合えるかを競う恋敵でもあった。
そして、秋の体育祭では、美帆と真凛が走り高跳びや100メートル走、騎馬戦で対決!
その結果、放課後の体育館で一騎討ちをすることに。
読まれるウェブ小説を書くためのヒント
金色のクレヨン@釣りするWeb作家
エッセイ・ノンフィクション
自身の経験を踏まえつつ、読まれるための工夫について綴るエッセイです。
アルファポリスで活動する際のヒントになれば幸いです。
過去にカクヨムで投稿したエッセイを加筆修正してお送りします。
作者はHOTランキング1位、ファンタジーカップで暫定1位を経験しています。
作品URL→https://www.alphapolis.co.jp/novel/503630148/484745251
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる