婚活のサラリーマン

NAOTA

文字の大きさ
上 下
4 / 29

私は意気揚々と、カレー屋をあとにした。

しおりを挟む
しばらくすると、彼女がエレベーターから降りてきた。

彼女とは、一番最初にお話しした看護師の方だ。

彼女を選んだ理由は、直感であった。
特に理由はなかった。

彼女も私を選んでくれていたので、パーティーが終わったあとに会えることにった。

会場が東京駅の近くだったので、東京駅の地下街にあるカフェに二人で入った。

30分ほど、仕事やプライベートのこと、婚活のことを話し、その日は彼女と別れた。

緊張と興奮が入り混じった一日であった。

私が結婚相談所ではなく、婚活パーティーを選んだのは、いろいろな方と出会えて、能動的に活動できるのではないかと考えたからだ。

そして…

私は決して収入が多いわけではなったので、収入の条件がある女性とは出会えないのではないかと思い、自信があるわけではないが、人としてフィーリングなどからアピールをして、年収が高い男性の中に混じって、勝負したいと思っていた。
(もちろん、条件のあるパーティーもたくさんある)


しかし、腹が減った…。


同じ地下街にカレー屋があったので、そこに行った。

店の入り口の横の食券機の前に、スーツケースを持った東南アジア系の女性が食券の買い方を迷っていたので、教えてあげた。

白熱灯が灯るカウンター席で、カツカレーを食べた。

とても美味かった。

カレーを食べていると、先程の看護師の女性からメールがきた。

「今日はありがとうございました。ぜひまたお会いしたいです。」

と書いてあった。


私は意気揚々とカレー屋をあとにした。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

ご飯を食べて異世界に行こう

compo
ライト文芸
会社が潰れた… 僅かばかりの退職金を貰ったけど、独身寮を追い出される事になった僕は、貯金と失業手当を片手に新たな旅に出る事にしよう。 僕には生まれつき、物理的にあり得ない異能を身につけている。 異能を持って、旅する先は…。 「異世界」じゃないよ。 日本だよ。日本には変わりないよ。

【完結】愛してくれるなら地獄まで

おのまとぺ
ライト文芸
婚約破棄してきた元恋人に突撃するために東京を訪れた及川真。慣れない都心での運転で、車をぶつけた相手はなんと大手財閥の御曹司。慌てて謝り倒すも「秘密を知られた」という理由で拉致されて、彼の元で一週間の住み込みバイトをすることになってしまう。 ◆心に傷を負った主人公が年下の誘拐犯に振り回されながら自分を取り戻していく話 ◆ライト文芸大賞エントリー中

ChatGPTに鬱小説を書かせるまで私は諦めない。

月歌(ツキウタ)
ライト文芸
ChatGPTは鬱小説を書くのが苦手なようです。でも、私は鬱小説が好きなのでChatGPTを調教しながら、最高の鬱小説を書かせたいと思っています。 このお話は、 私とChatGPTとの愛と調教の物語。 単なる遊びです。軽く読んでくださいwww

せんせい、僕に描き方を教えてください

てるる
ライト文芸
趣味でコッソリ創作活動をしている 高校教師と、創作衝動に目覚めてしまった 厨二病患者との、阿呆なやりとりから、 創作を真面目に検証します。知らんけど。

死の間際、あなたは親友ですか?

papporopueeee
ライト文芸
化け物が言った。 「遺言を言え」 ボクは痛くて苦しそうだから死にたくないと答えた。 すると化け物は親友を殺し、そして蘇生させた。 親友は、一瞬で殺されたから苦痛の類はなかったと言った。 化け物が言った。 「遺言を言え」 ボクは死後の状況が不透明だから死にたくないと答えた。 すると化け物は親友を殺し、そして死後の願いを叶えた。 親友は美少女へと転生した。 化け物が言った。 「遺言を言え」 ボクは死にたくないと答えた。 すると化け物は理由を訊ね、そしてボクはわからないと答えた。 「では、お前が死を拒む理由を探せ」 そう言い残して化け物は消えた。 後には、ボクと美少女になった親友が残された。

アスタラビスタ

リンス
ライト文芸
※全話イラスト付きです※  主人公・紅羽はその日、マンションの17階の手すりに立っていた。下の非常階段から聞こえてくる男2人の会話を聞きながら、チャンスを待っていた。  手すりから飛び降りると、驚異的な身体能力で階段へと乗り込み、見ず知らずの若い男に刃物を持って襲いかかった。  自分の意識はあるが、何か別の感情に突き動かされていた。  直前、紅羽は二人の男ではない、もう一人の人間の存在を感じた。  襲い掛かられた若い男の髪は、突如としてオレンジ色へと変わり、紅羽の刃物を寸でのところで止める。  突然の容姿の変貌に、何が起きたのか理解できなかった紅羽は、愕然としている間に若い男に押しのけられる。その勢いで背中を打ちつけた自分の身体から、黒髪の男が出てきた。  黒髪の男はマンションから飛び降り、逃走してしまう。  我に返った紅羽は、自分が人を殺そうとしていたことを理解し、混乱に陥る。

【完結】離婚の危機!?ある日、妻が実家に帰ってしまった!!

つくも茄子
ライト文芸
イギリス人のロイドには国際結婚をした日本人の妻がいる。仕事の家庭生活も順調だった。なのに、妻が実家(日本)に戻ってしまい離婚の危機に陥ってしまう。美貌、頭脳明晰、家柄良しの完璧エリートのロイドは実は生活能力ゼロ男。友人のエリックから試作段階の家政婦ロボットを使わないかと提案され、頷いたのが運のツキ。ロイドと家政婦ロボットとの攻防戦が始まった。

となりの席の変態さん

犬派のノラ猫
ライト文芸
のんびりとした休み時間 今日も今日とていつものように 君は俺に話し掛けてくる。 これは二人の秘密の雑談から 始まるすこし変わった彼女と俺との 青春の物語。

処理中です...