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番外編(1,2話のベネ視点)
1.王太子は優しい
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話の流れがわかるよう、最初は本編1話とかぶっています。
その後、蛇足番外編がはじまります。
――――――
私は王立学園の廊下で立ちすくんだ。
目の前で私の婚約者と喋っているピンクの髪の青年を見た時、めまいがして立っていられなくなった。
そして前世を思い出したのだ。
(あ、これ、BLゲームの世界だ。それも悪役令息が婚約破棄されるやつ)
その悪役令息が私、ベネである。
前世、サラリーマンをしながら実家住まいだった私は、妹に部屋を乗っ取られていた。
妹は私の部屋のTV目当てで入り浸っていた。リビングのTVでするには気恥ずかしいようなR18のボーイズラブゲームをするためだ。
逆に、私に見られて恥ずかしくないのか? という問いは愚問だ。私は歳の離れた可愛い妹に甘くて下僕のような扱いだったからだ。
たまにつきあわされていたBLゲームのうちのひとつにこの世界が酷似している。
そう前世を思い出したのは、ピンクの髪にたぬき顔の美少年パトリック・カルーラが学園に入学してきたことによる。
BLゲームでは、パトリックが学園内のイケメンボーイズと好感度を上げて好感度マックスになれば恋人になれるというストーリーだった。
そのイケメンたちの内のひとりが王太子マーカスであり、マーカスルートのお邪魔虫的存在が王太子の婚約者である私、ベネである。
前世のゲームのキャラクター紹介では悪役令息の煽り文句がついていた。マーカスをゲットするためには私を婚約破棄におとしいれるために証拠を集めないとならない。
恋に証拠集めと大忙しだ。いや、違う。忙しいのは主人公のパトリックの話だ。
私はこのままでは婚約破棄のうえに変態親父しか嫁ぎ先がなくなり、変態親父による陵辱エンディングになってしまう。
前世はただのくたびれたサラリーマンで、今世は剣と魔法のファンタジー世界の公爵令息だ。
色んな知識が噛みあわず、私の頭は知識の渦に飲まれて混乱した。
私は学園の廊下で意識を失い、目覚めた時は医務室だった。
頭痛にうめきながら医務室のカビ臭いベッドで目覚めると、ちょうど入室者の声が聞こえた。
「ベネ、倒れたときは驚いたぞ。大丈夫か?」
「マーカス……」
私の婚約者である王太子のマーカスがベッドのカーテンを開けていた。
金髪の髪に緑の目の青年は、黒髪黒目が主流だった前世日本人の知識で見ると派手派手しい。
ただ、私も今は紫がかった長い銀髪に濃い紫の目なので似たり寄ったりかもしれない。いや、むしろ私の方が前世でいうと人形じみた色で特異かもしれない。
ベッドから身を起こす私の様子を心配そうに見るマーカスを眺めながら、前世の知識が交錯する。
「イケメンだな」
「は? いけ…めん?」
「かっこいい面構えという意味です」
「ど、どうした? そういうベネも美しい面構えをしているぞ?」
ちょっと照れながら褒め返してくれたマーカスが可愛いと思う。
だが、私はそういうことを言いたいわけじゃない。あらためて見てもゲームに出てきた王太子と同じイケメンボーイズのひとりだという事実に絶望とともに呟きが漏れただけだ。
褒められても嬉しそうな顔ができない。
「やっぱり様子がおかしいな。また放課後に迎えに来るから、それまで寝ているといい。教師たちにもそう伝えよう」
「えぇ、その言葉に甘えます。ありがとうございます」
マーカスが横になった私にシーツをかけてくれる。
私に寄り添うように近づいたマーカスと目が合うと、しばらく見つめ合ったのち、キスされた。
マーカスは私の頰を撫でながら、優しく啄むようなキスを幾度となくする。
優しいマーカスの仕草に、甘く香る体臭に、ギュッと胸が痛くなった。
私はこれからマーカスに嫌われて、婚約破棄される運命が待っているかもしれない。
主人公がどのエンディングを望むのか、それ次第ではあるが……。
前世は女性が好きだった私が、男にキスされて胸キュンしているこの状況。気恥ずかしさが出たのは前世の知識のせいだろう。
慌ててマーカスの体を押し戻した。
いつのまにか深いキスをして舌を絡めていたマーカスは、突然の抵抗に眉をしかめた。しかし、こんなところでみだらなことを続けるわけにもいかない。
マーカスは私のひとつ上で16歳だ。性欲に突き動かされるのも年相応だろうが、どこでもやりたい盛りというのは王太子としての品格を損なうのではないか。
「これ以上は……やめてください」
「ベネは頭が硬いな。こんなところでこれ以上する気もないが、婚約者なんだからたまには夜の誘いに応じてくれてもいいものを」
「それは、父上の許可がないと」
「セックスに親の許可が必要とは、おまえ以外に聞いた事がないぞ」
たしかに、前世の知識からすると親の許可のもとセックスするなんて恥ずかしすぎる。許可を取るのはとんでもないマザコンか変態くらいだろう。
ただ、今世の知識では、婚前交渉のデメリットは受け入れる側が大きい。
親を出したのはマーカスの性欲を減退させるためだ。案の定、性欲溢れる顔をしていたマーカスも、少し冷静な顔になっている。
ただ、気になることを言った。
「私以外……に相手がいるんですか?」
私の脳裏にピンクの髪のタヌキ顔がよぎる。
だが、マーカスは私の手に手を重ねると、顔をのぞきこんで笑っている。
「嫉妬か? おまえ以外にいるわけがないだろう。私の婚約者は美しく賢いベネだと知れ渡っているのに。下手な横恋慕で私に迫ってくるものなどいないよ。セックス事情は友人から聞いた話をしているだけだ」
「そうですか……」
でも、それも今までの話だ。
ゲームの主人公であるパトリックなら、周りの目など気にせず王太子に近づけるだろう。
まだ転入したてのパトリックは、攻略相手を吟味している段階というだけだ。
『攻略』とは嫌な言葉だ。そこに愛はあるのか。
前世の知識を得て、異性愛者だった知識を思い出しても、私はまだマーカスが好きらしい。
マーカスは第一位の王位継承権を持つ王太子であり、私は最有力公爵家の次男だ。政略結婚のための婚約と周りに思われることもあるだろう。だが、私はこのマーカスが好きなのだ。
目が合うと笑いかけてくれるし、私が気遅れするパーティーではなるべく隣にいるように気を配ってくれるし、甘い匂いも優しいキスも胸が痛くなるほど感じる。
キス以上をすることも本心では嫌ではないが……だめだ。前世の知識が、男同士! ホモ! ゲイ! 痔になるぞ! と叫んでいる。
私にはまだ覚悟が足りなかった。すまないマーカス。
「いや、すまない。本調子じゃないベネにこんなことをした俺が悪かった。そんな悲しそうな顔をさせるつもりはなかったんだ。つい気弱な様子のベネが可愛くてキスして駄々をこねてしまった」
私の心の声に同調したかのように、マーカスに謝られてしまった。
拒否した私に険悪な様子も見せず、微笑んでもう一度軽くキスをすると、マーカスはカーテンを閉めて部屋を出て行った。
「優しいな、マーカスは。もっと嫌なやつなら、前世を思い出したとたんに嫌いになれただろうに。男が相手なのに胸がキュンキュンしても不思議じゃないな」
やっぱり、前世の知識がまだ定着していない。前世と今世で思考までも行ったり来たりと忙しい。
いったん、考えるのをやめて寝よう。
私はベッドで目を閉じた。
その後、蛇足番外編がはじまります。
――――――
私は王立学園の廊下で立ちすくんだ。
目の前で私の婚約者と喋っているピンクの髪の青年を見た時、めまいがして立っていられなくなった。
そして前世を思い出したのだ。
(あ、これ、BLゲームの世界だ。それも悪役令息が婚約破棄されるやつ)
その悪役令息が私、ベネである。
前世、サラリーマンをしながら実家住まいだった私は、妹に部屋を乗っ取られていた。
妹は私の部屋のTV目当てで入り浸っていた。リビングのTVでするには気恥ずかしいようなR18のボーイズラブゲームをするためだ。
逆に、私に見られて恥ずかしくないのか? という問いは愚問だ。私は歳の離れた可愛い妹に甘くて下僕のような扱いだったからだ。
たまにつきあわされていたBLゲームのうちのひとつにこの世界が酷似している。
そう前世を思い出したのは、ピンクの髪にたぬき顔の美少年パトリック・カルーラが学園に入学してきたことによる。
BLゲームでは、パトリックが学園内のイケメンボーイズと好感度を上げて好感度マックスになれば恋人になれるというストーリーだった。
そのイケメンたちの内のひとりが王太子マーカスであり、マーカスルートのお邪魔虫的存在が王太子の婚約者である私、ベネである。
前世のゲームのキャラクター紹介では悪役令息の煽り文句がついていた。マーカスをゲットするためには私を婚約破棄におとしいれるために証拠を集めないとならない。
恋に証拠集めと大忙しだ。いや、違う。忙しいのは主人公のパトリックの話だ。
私はこのままでは婚約破棄のうえに変態親父しか嫁ぎ先がなくなり、変態親父による陵辱エンディングになってしまう。
前世はただのくたびれたサラリーマンで、今世は剣と魔法のファンタジー世界の公爵令息だ。
色んな知識が噛みあわず、私の頭は知識の渦に飲まれて混乱した。
私は学園の廊下で意識を失い、目覚めた時は医務室だった。
頭痛にうめきながら医務室のカビ臭いベッドで目覚めると、ちょうど入室者の声が聞こえた。
「ベネ、倒れたときは驚いたぞ。大丈夫か?」
「マーカス……」
私の婚約者である王太子のマーカスがベッドのカーテンを開けていた。
金髪の髪に緑の目の青年は、黒髪黒目が主流だった前世日本人の知識で見ると派手派手しい。
ただ、私も今は紫がかった長い銀髪に濃い紫の目なので似たり寄ったりかもしれない。いや、むしろ私の方が前世でいうと人形じみた色で特異かもしれない。
ベッドから身を起こす私の様子を心配そうに見るマーカスを眺めながら、前世の知識が交錯する。
「イケメンだな」
「は? いけ…めん?」
「かっこいい面構えという意味です」
「ど、どうした? そういうベネも美しい面構えをしているぞ?」
ちょっと照れながら褒め返してくれたマーカスが可愛いと思う。
だが、私はそういうことを言いたいわけじゃない。あらためて見てもゲームに出てきた王太子と同じイケメンボーイズのひとりだという事実に絶望とともに呟きが漏れただけだ。
褒められても嬉しそうな顔ができない。
「やっぱり様子がおかしいな。また放課後に迎えに来るから、それまで寝ているといい。教師たちにもそう伝えよう」
「えぇ、その言葉に甘えます。ありがとうございます」
マーカスが横になった私にシーツをかけてくれる。
私に寄り添うように近づいたマーカスと目が合うと、しばらく見つめ合ったのち、キスされた。
マーカスは私の頰を撫でながら、優しく啄むようなキスを幾度となくする。
優しいマーカスの仕草に、甘く香る体臭に、ギュッと胸が痛くなった。
私はこれからマーカスに嫌われて、婚約破棄される運命が待っているかもしれない。
主人公がどのエンディングを望むのか、それ次第ではあるが……。
前世は女性が好きだった私が、男にキスされて胸キュンしているこの状況。気恥ずかしさが出たのは前世の知識のせいだろう。
慌ててマーカスの体を押し戻した。
いつのまにか深いキスをして舌を絡めていたマーカスは、突然の抵抗に眉をしかめた。しかし、こんなところでみだらなことを続けるわけにもいかない。
マーカスは私のひとつ上で16歳だ。性欲に突き動かされるのも年相応だろうが、どこでもやりたい盛りというのは王太子としての品格を損なうのではないか。
「これ以上は……やめてください」
「ベネは頭が硬いな。こんなところでこれ以上する気もないが、婚約者なんだからたまには夜の誘いに応じてくれてもいいものを」
「それは、父上の許可がないと」
「セックスに親の許可が必要とは、おまえ以外に聞いた事がないぞ」
たしかに、前世の知識からすると親の許可のもとセックスするなんて恥ずかしすぎる。許可を取るのはとんでもないマザコンか変態くらいだろう。
ただ、今世の知識では、婚前交渉のデメリットは受け入れる側が大きい。
親を出したのはマーカスの性欲を減退させるためだ。案の定、性欲溢れる顔をしていたマーカスも、少し冷静な顔になっている。
ただ、気になることを言った。
「私以外……に相手がいるんですか?」
私の脳裏にピンクの髪のタヌキ顔がよぎる。
だが、マーカスは私の手に手を重ねると、顔をのぞきこんで笑っている。
「嫉妬か? おまえ以外にいるわけがないだろう。私の婚約者は美しく賢いベネだと知れ渡っているのに。下手な横恋慕で私に迫ってくるものなどいないよ。セックス事情は友人から聞いた話をしているだけだ」
「そうですか……」
でも、それも今までの話だ。
ゲームの主人公であるパトリックなら、周りの目など気にせず王太子に近づけるだろう。
まだ転入したてのパトリックは、攻略相手を吟味している段階というだけだ。
『攻略』とは嫌な言葉だ。そこに愛はあるのか。
前世の知識を得て、異性愛者だった知識を思い出しても、私はまだマーカスが好きらしい。
マーカスは第一位の王位継承権を持つ王太子であり、私は最有力公爵家の次男だ。政略結婚のための婚約と周りに思われることもあるだろう。だが、私はこのマーカスが好きなのだ。
目が合うと笑いかけてくれるし、私が気遅れするパーティーではなるべく隣にいるように気を配ってくれるし、甘い匂いも優しいキスも胸が痛くなるほど感じる。
キス以上をすることも本心では嫌ではないが……だめだ。前世の知識が、男同士! ホモ! ゲイ! 痔になるぞ! と叫んでいる。
私にはまだ覚悟が足りなかった。すまないマーカス。
「いや、すまない。本調子じゃないベネにこんなことをした俺が悪かった。そんな悲しそうな顔をさせるつもりはなかったんだ。つい気弱な様子のベネが可愛くてキスして駄々をこねてしまった」
私の心の声に同調したかのように、マーカスに謝られてしまった。
拒否した私に険悪な様子も見せず、微笑んでもう一度軽くキスをすると、マーカスはカーテンを閉めて部屋を出て行った。
「優しいな、マーカスは。もっと嫌なやつなら、前世を思い出したとたんに嫌いになれただろうに。男が相手なのに胸がキュンキュンしても不思議じゃないな」
やっぱり、前世の知識がまだ定着していない。前世と今世で思考までも行ったり来たりと忙しい。
いったん、考えるのをやめて寝よう。
私はベッドで目を閉じた。
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